JPH0153621B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はノズル等接続用筒口付容器類（例え
ば自動車用の各種タンク、太陽熱温水器のタンク
及び集熱板など多くのもがある）の新規な中空成
形方法及びその装置に関する。

本発明の目的とするところは、中空成形（ブロ
ー成形）用の金型内において、ノズル部分よりバ
リを取り、外端（喰切り端）より切断し、及び外
面の切削加工までのすべてを行うようにして、優
良なノズル等付きの容器類を能率よく製造し得る
ようにすると共に、周辺設備を軽減することにあ
る。

この種の容器類は従来、脱型後にバリ取りして
成形容器類を加工ラインに移し、そこで成形容器
ごとに固定用の治具にて固定して、切削用の加工
機械などにかけて、所要の加工をしていたのであ
るが、しかし乍らかゝる加工はノズル部の折損や
偏肉加工を招いて不良率が高く、また設備を増大
して負担が大きいといつた問題があつた。本発明
は成形用の金型内にてこれらの諸作業をすべて行
うようにして、問題点を改善するようにしたので
ある。

本発明の特徴は、合成樹脂材料を用いてノズル
等接続用筒口付の容器類をブロー成形するに際し
て、金型の前記ノズル等の成形部を開放して、該
開放部にバリ取り機構付のノズ成形用部材と成形
ノズルの外端喰切り部より切断する切断刃機構及
び切削加工機構を交互に出入するようにして、成
形中の金型内にてノズルを成形し、且つバリ取り
から所要の加工までを行うようにしたことにあ
る。

以上の構成によつて、容器類のノズルは折損な
どのトラブルを生ずることなくして能率的に加工
された形にて得られるものとなり、また設備を著
しく軽減することができるものとなる。以下実施
例を説明する。

容器類のブロー成形用の金型１，１′はその内
側突合わせ面（PL面）に沿つてノズル成形部に
開放部２を設け、各開放部２に外開き勾配を付し
た外側入子３，３′と、内側入子４，４′とマンド
リル５からなるノズル成形用部材を金型に取付け
た支持部材６，６′と、別途設ける支柱３７にそ
れぞれ前後進自在に取付ける。７はマンドリル５
の前後進用のシリンダーで台板８上に載着し、
９，９′及び１０，１０′は内，外側入子の前後進
用シリンダーである。なお第３図Ｂに拡大して示
すように外側入子３，３′の各ピンチオフ部分に
はヒーター板（電熱、超音波、高周波等を利用し
た帯熱板）１１を挾入し、これをばね１１′にて
押し付勢してバリ取り機構を構成させている。ま
た内側入子４，４′は内端に喰切り部１２，１
２′を設けると共に、外側入子３の外側にシリン
ダー１３により前後進する切断刃１４を配置取付
けして、内側入子の後退時に成形ノズル３３の外
側喰切り部１２′，１２′より切断するようにして
ある。さらに前記支柱３７は台板１５上にシリン
ダー１６とエアーモータ１７付の切削機構１８を
載着している。該支柱３７は上下動用のシリンダ
ー３９を備えて台板８，１５を上下動するように
している。切削機構１８は案内棒１９と切削刃２
０、開閉ピン支点２１ａ，２１ｂとスプリング２
２巻き付けの前後進棒２３、キー２４付き枠２
５、摺動部材２６、ガイド孔２７、前進板２８、
ストツパー２９、溝３０及びベアリング３１付の
ストツプ板３２からなり、エアーモータ１７にて
切削刃２０を回転させながら、シリンダー１６を
前進作動させると、シリンダー軸１６′の伸長に
て溝３０の先端にストツパー２９が達するまで前
進板２８は前進して、成形ノズル３３内に案内棒
１９を進入させ、引続く前進作動はストツプ板３
２に枠２５が当たり、摺動部材２６がばね２２を
圧縮しつゝ前進して前後進棒２３をガイド孔２７
内を前進させることによりピン支点２１ａ，２１
ｂをもとに切削刃２０を閉じて成形ノズル３３の
外面を突起３３′付の真円形にて切削加工するよ
うにしてある。切削刃２０はさらに基部に鉤折刃
部２０′を設けたので、ノズル３３の先端３３″も
同時に切削加工することができる。

従つて、ダイス３４よりパリソン３５を降下さ
せて後、金型１，１′を閉じ金型１，１′の突合い
直前にマンドリル５を前進させてパリソン３５を
突破り進入させ、次いで金型１，１′を突合わせ
てノズル３３付きの容器３６を成形するのであ
る。この際、両側の入子の間には第３図Ｂに示す
ようにバリ３８が生ずるが、外側入子３，３′の
各ピンチオフ部分にはヒーター板１１をばね押し
挾入しているので、ピンチオフ間のバリを溶解し
ながら喰切り接面してバリ３８を切離し除去する
ことができ、またマンドリル５の後退退避と同時
に内側入子４，４′を第５図に示すように少しく
後退移動させて、成形ノズル３３の外端部分を開
放することによつて、切削刃１４の前進にて喰切
り部１２′，１２′より切断することができる。

次いで内、外側入子を後退させて金型１，１′
より離して、シリンダー３９の作動により切削機
構１８を成形ノズル３３に正対させ挾み入れて外
面を突起３３′付の真円形に切削加工するのであ
る。

また、マンドリルと切削機構を成形ノズルの相
当数にて設置すると、同時に複数個のノズルを加
工成形することができる。その際、Ｖベルト等を
利用して動力源を同一にするとさらに効率がよ
い。若しパリソン３５の冷却が進まないときは入
子及びマンドリルに冷却水の循環路（図示してな
い）を設けて成形ノズル部分を他部分より先に冷
却し固化させるのである。なおマンドリル５はノ
ズル３３の成形後に引抜かれるものであるが、マ
ンドリル５を用いて金物等をノズル３３の内面に
インサートすることもできる。

かようにして本発明によれば容器類の成形用金
型にてノズルを成形すると共に、バリ取りから外
端の切り落とし、外面の切削加工までを行えて、
冒頭記載の目的を達成する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置を金型を閉じた段階にて示
す正面図、第２図Ａは従来の中空成形によるノズ
ル成形例（外端に袋形のバリができる）を示す部
分断面図、第２図Ｂは同Ａ−Ａ線断面図、第３図
Ａは本発明のノズル成形例を示す部分断面図、第
３図Ｂは同Ｂ−Ｂ線断面図、第４図は同、喰切り
部とバリの生じ例を示す部分断面図、第５図は喰
切り部より切断する状態を示す部分断面図、第６
図は切削機構の配置例を示す側面図、第７図は切
削状態を示す縦断側面図、第８図は同、拡大横断
平面図、１，１′は金型、２は開放部、３，３′は
外側入子、４，４′は内側入子、５はマンドリル、
６，６′は支持部材、７はマンドリルの前後進用
のシリンダー、８は台板、９，９′及び１０，１
０′は内、外側入子の前後進用シリンダー、１１
はヒーター板、１２は喰切り部、１３はシリンダ
ー、１４は切断刃、１５は台板、１６はシリンダ
ー、１７はエアーモータ、１８は切削機構、３３
は成形ノズル、３４はダイス、３５はパリソン、
３６は成形容器、３７は支柱、３８はバリ、３９
は台板８，１５を上下動するシリンダーである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 合成樹脂材料を用いてノズル等の接続用筒口
   付の容器類を中空成形するに際して、開閉金型の
   前記接続用筒口の成形部にバリ取り機構付の外側
   入子と内側入子及びマンドリルからなるノズル成
   形用部材を進入させて前記の接続用筒口を成形
   し、次いで前記マンドリルの後退と内側入子を後
   退させながら切断刃機構を前記成形部内に横断さ
   せて成形筒口の外端を切断し、次いで外側入子の
   後退後切削加工機構の前記成形部内への進入にて
   成形筒口の外面を切削加工することを特徴とする
   ノズル等接続用筒口付容器類の中空成形方法。 ２ ノズル等接続用筒口付の容器類を中空成形す
   る開閉金型の前記筒口の成形部に開放部を設け
   て、該開放部内にバリ取り機構付の外側入子と内
   側入子及びマンドリルからなるノズル成形用部材
   と、成形筒口の外端を切断する切断刃機構及び切
   削加工機構とを交互に出入可能に配置したことを
   特徴とするノズル等接続用筒口付容器類の中空成
   形装置。