JPH0152254B2 - - Google Patents
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- JPH0152254B2 JPH0152254B2 JP4928686A JP4928686A JPH0152254B2 JP H0152254 B2 JPH0152254 B2 JP H0152254B2 JP 4928686 A JP4928686 A JP 4928686A JP 4928686 A JP4928686 A JP 4928686A JP H0152254 B2 JPH0152254 B2 JP H0152254B2
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Description
＜産業上の利用分野＞
本発明は過酸化水素（H2O2）による殺菌方法
に関する。更に詳しく述べれば、予め殺菌処理さ
れた包装材料により、やはり予め殺菌された食品
類を、無菌環境下で包装密封する技術が、近年、
アセプテイツク包装と呼ばれて、その開発実用化
がなされている。本発明は、殺菌処理として一般
的に用いられている過酸化水素（H2O2）により
殺菌処理された包装材料から、このH2O2を確実
に除去する包装材料の殺菌方法に関するものであ
る。 ＜従来技術＞ 牛乳やジユース等の飲料を収容する容器は、今
日、紙を主体としてこれにアルミニウム箔やプラ
スチツクを積層材料により構成されているものが
多い。この包装材料をアセプテイツク用に用いる
場合には、過酸化水素を用いて殺菌するのが一般
的であり、この殺菌方法としては大別して次の二
つの方法が知られている。 すなわち、一つは、包装材料を筒状成形してス
リーブとし、更にその一端を閉じ、成形してボト
ム部とした後、開口端からH2O2水溶液を噴霧し
て殺菌し、紫外線を照射して再度殺菌する方法で
ある。この場合にはH2O2の除去はホツトエアー
の吹き付けのみによつて行われており、包装材料
には数＋PPmのオーダーのH2O2が検出されてい
る。 もう一つは長尺の包装材料に適用するもので、
このままH2O2水溶液中に浸漬させる方法であり、
この場合にはH2O2の除去は、まずエアーナイフ
により除菌空気を吹き付けて水滴を吹き飛ばし、
次いでホツトエアーにより乾燥することによつて
行われている。この場合残留するH2O2は硫酸チ
タン法で数PPm程度である。 ＜解決しようとする課題＞ 本発明は、簡単な操作で、しかも実用上問題が
ない残留濃度である0.1PPm未満までH2O2を除去
することが可能な殺菌方法を提供することを目的
とする。 ＜課題を解決するための手段＞ 本発明は、20〜35％の濃度、60〜80℃に加熱さ
れた過酸化水素を用いて殺菌処理された包装材料
を0.2Kg／cm2以上（ゲージ圧）、104℃以上の過飽
和の加熱水蒸気を噴霧することを特徴とした包装
材料の殺菌方法である。 本発明の殺菌方法を具体的に図面を用いて説明
する。第１図は長尺の包装材料の殺菌とH2O2の
除去を連続工程で行なう場合の説明図、第２図は
成形容器の殺菌とH2O2の除去を連続工程で行な
う場合の説明図である。 第１図において、包装材料１は各ロールを介し
てH2O2水溶液槽内の加熱H2O2水溶液２に浸漬さ
れ、殺菌される。H2O2水溶液２は25〜35％程度
の濃度で、60〜80℃に加熱されていると殺菌効率
が高い。 その後、包装材料１は絞りロール３で絞られ、
加熱水蒸気噴射用スリツト状ノズル４より、噴射
した過飽和の加熱水蒸気により、その表面を洗浄
され、H2O2が希釈されると共に除去される。こ
うして得られた包装材料は、そのまま容器として
成型し、使用しても良いが、所有なら加熱エアー
等で乾燥してから成型して使用しても良い。 第２図は成型容器５の殺菌とH2O2の除去を連
続工程で行なう場合を示しており、容器５は図示
していない適当な移送手段により順次移送され
る。 ７はH2O2のタンクであつて送られた加圧空気
により、ノズル８へ送られ、ノズル８から霧状の
H2O2が容器５内面へ噴霧されて殺菌を行なう。 その後、この容器後内面に、ノズル９から過飽
和の加熱水蒸気を噴射し、H2O2を希釈すると共
に除去を行なう。この容器はこのまま使用しても
よいし、乾燥して使用してもよい。過飽和の加熱
水蒸気としては、0.2Kg／cm2以上（ゲージ圧）、
104℃以上のものを用いる。 ＜作 用＞ 殺菌のため20〜35％の濃度で、60〜80℃に加熱
したH2O2を用いているので、浸漬または噴霧に
より包装材料を確実に殺菌することができる。 また、H2O2で殺菌後、過飽和の加熱水蒸気を
噴霧することにより、付着したH2O2が、水分の
多く含まれた状態の水蒸気により希釈すると共に
効果的に除去できる。 ＜実施例＞ 包装材料として、紙の両面にポリエチレンフイ
ルムを積層した長尺のシートを用い、装置として
第１図の装置を用いた。 すなわち、濃度35％、温度80℃のH2O2水溶液
内にシートを10秒間浸漬し、絞りロールで絞つた
後、水蒸気圧２Kg／cm2（ゲージ圧）、132℃の過飽
和水蒸気を、ノズル４よりシートの両面に噴射し
た。その後、シートを200ml入りの容器に成型し、
無菌水200mlを充填し、H2O2の濃度を硫酸チタン
法で測定した。この結果を以下の表に示す。（測
定限界0.1PPm） また、比較例として、水蒸気を用いる代わり
に、135℃のエアーナイフでH2O2水溶液の液滴を
吹き飛ばし、150℃、20秒間熱風で乾燥したもの
についても、同様に測定した。この結果も合わせ
て以下の表に示す。
に関する。更に詳しく述べれば、予め殺菌処理さ
れた包装材料により、やはり予め殺菌された食品
類を、無菌環境下で包装密封する技術が、近年、
アセプテイツク包装と呼ばれて、その開発実用化
がなされている。本発明は、殺菌処理として一般
的に用いられている過酸化水素（H2O2）により
殺菌処理された包装材料から、このH2O2を確実
に除去する包装材料の殺菌方法に関するものであ
る。 ＜従来技術＞ 牛乳やジユース等の飲料を収容する容器は、今
日、紙を主体としてこれにアルミニウム箔やプラ
スチツクを積層材料により構成されているものが
多い。この包装材料をアセプテイツク用に用いる
場合には、過酸化水素を用いて殺菌するのが一般
的であり、この殺菌方法としては大別して次の二
つの方法が知られている。 すなわち、一つは、包装材料を筒状成形してス
リーブとし、更にその一端を閉じ、成形してボト
ム部とした後、開口端からH2O2水溶液を噴霧し
て殺菌し、紫外線を照射して再度殺菌する方法で
ある。この場合にはH2O2の除去はホツトエアー
の吹き付けのみによつて行われており、包装材料
には数＋PPmのオーダーのH2O2が検出されてい
る。 もう一つは長尺の包装材料に適用するもので、
このままH2O2水溶液中に浸漬させる方法であり、
この場合にはH2O2の除去は、まずエアーナイフ
により除菌空気を吹き付けて水滴を吹き飛ばし、
次いでホツトエアーにより乾燥することによつて
行われている。この場合残留するH2O2は硫酸チ
タン法で数PPm程度である。 ＜解決しようとする課題＞ 本発明は、簡単な操作で、しかも実用上問題が
ない残留濃度である0.1PPm未満までH2O2を除去
することが可能な殺菌方法を提供することを目的
とする。 ＜課題を解決するための手段＞ 本発明は、20〜35％の濃度、60〜80℃に加熱さ
れた過酸化水素を用いて殺菌処理された包装材料
を0.2Kg／cm2以上（ゲージ圧）、104℃以上の過飽
和の加熱水蒸気を噴霧することを特徴とした包装
材料の殺菌方法である。 本発明の殺菌方法を具体的に図面を用いて説明
する。第１図は長尺の包装材料の殺菌とH2O2の
除去を連続工程で行なう場合の説明図、第２図は
成形容器の殺菌とH2O2の除去を連続工程で行な
う場合の説明図である。 第１図において、包装材料１は各ロールを介し
てH2O2水溶液槽内の加熱H2O2水溶液２に浸漬さ
れ、殺菌される。H2O2水溶液２は25〜35％程度
の濃度で、60〜80℃に加熱されていると殺菌効率
が高い。 その後、包装材料１は絞りロール３で絞られ、
加熱水蒸気噴射用スリツト状ノズル４より、噴射
した過飽和の加熱水蒸気により、その表面を洗浄
され、H2O2が希釈されると共に除去される。こ
うして得られた包装材料は、そのまま容器として
成型し、使用しても良いが、所有なら加熱エアー
等で乾燥してから成型して使用しても良い。 第２図は成型容器５の殺菌とH2O2の除去を連
続工程で行なう場合を示しており、容器５は図示
していない適当な移送手段により順次移送され
る。 ７はH2O2のタンクであつて送られた加圧空気
により、ノズル８へ送られ、ノズル８から霧状の
H2O2が容器５内面へ噴霧されて殺菌を行なう。 その後、この容器後内面に、ノズル９から過飽
和の加熱水蒸気を噴射し、H2O2を希釈すると共
に除去を行なう。この容器はこのまま使用しても
よいし、乾燥して使用してもよい。過飽和の加熱
水蒸気としては、0.2Kg／cm2以上（ゲージ圧）、
104℃以上のものを用いる。 ＜作 用＞ 殺菌のため20〜35％の濃度で、60〜80℃に加熱
したH2O2を用いているので、浸漬または噴霧に
より包装材料を確実に殺菌することができる。 また、H2O2で殺菌後、過飽和の加熱水蒸気を
噴霧することにより、付着したH2O2が、水分の
多く含まれた状態の水蒸気により希釈すると共に
効果的に除去できる。 ＜実施例＞ 包装材料として、紙の両面にポリエチレンフイ
ルムを積層した長尺のシートを用い、装置として
第１図の装置を用いた。 すなわち、濃度35％、温度80℃のH2O2水溶液
内にシートを10秒間浸漬し、絞りロールで絞つた
後、水蒸気圧２Kg／cm2（ゲージ圧）、132℃の過飽
和水蒸気を、ノズル４よりシートの両面に噴射し
た。その後、シートを200ml入りの容器に成型し、
無菌水200mlを充填し、H2O2の濃度を硫酸チタン
法で測定した。この結果を以下の表に示す。（測
定限界0.1PPm） また、比較例として、水蒸気を用いる代わり
に、135℃のエアーナイフでH2O2水溶液の液滴を
吹き飛ばし、150℃、20秒間熱風で乾燥したもの
についても、同様に測定した。この結果も合わせ
て以下の表に示す。
【表】
＜効 果＞
本発明は、以上の如きの方法により過酸化水素
を除去することができ、食品衛生法上問題となる
過酸化水素の残留することのない衛生的な食品包
装容器を作製することが可能である。 本発明は蒸気を用いることによつて熱風を使用
する方法と比較し短時間で除去可能で、エネルギ
ーコストが安く、経済的である利点を有する。
を除去することができ、食品衛生法上問題となる
過酸化水素の残留することのない衛生的な食品包
装容器を作製することが可能である。 本発明は蒸気を用いることによつて熱風を使用
する方法と比較し短時間で除去可能で、エネルギ
ーコストが安く、経済的である利点を有する。
図面は本発明の実施例を示し、第１図は長尺の
包装材料の殺菌とH2O2の除去を連続工程で行な
う場合の説明図、第２図は成型容器の殺菌と
H2O2の除去を連続工程で行なう場合の説明図で
ある。 １……包装材料、２……H2O2水溶液槽、３…
…絞りロール、４……水蒸気用ノズル、５……成
型容器、６……加圧容器用パイプ、７……タン
ク、８……H2O2用ノズル、９……水蒸気用ノズ
ル。
包装材料の殺菌とH2O2の除去を連続工程で行な
う場合の説明図、第２図は成型容器の殺菌と
H2O2の除去を連続工程で行なう場合の説明図で
ある。 １……包装材料、２……H2O2水溶液槽、３…
…絞りロール、４……水蒸気用ノズル、５……成
型容器、６……加圧容器用パイプ、７……タン
ク、８……H2O2用ノズル、９……水蒸気用ノズ
ル。
Claims (1)
- １ 包装材料を20％〜35％の濃度、60〜80℃に加
熱された過酸化水素を用いて殺菌処理した後、そ
の包装材料に0.2Kg／cm2以上（ゲージ圧）、104℃
以上の過飽和の加熱水蒸気を噴霧することを特徴
とした包装材料の殺菌方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4928686A JPS62208334A (ja) | 1986-03-06 | 1986-03-06 | 包装材料の殺菌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4928686A JPS62208334A (ja) | 1986-03-06 | 1986-03-06 | 包装材料の殺菌方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62208334A JPS62208334A (ja) | 1987-09-12 |
| JPH0152254B2 true JPH0152254B2 (ja) | 1989-11-08 |
Family
ID=12826641
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4928686A Granted JPS62208334A (ja) | 1986-03-06 | 1986-03-06 | 包装材料の殺菌方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62208334A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01199832A (ja) * | 1988-01-29 | 1989-08-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装材料における過酸化水素の除去方法 |
| JP7381862B2 (ja) * | 2019-11-29 | 2023-11-16 | キョーラク株式会社 | 製袋充填方法、製袋充填システム |
-
1986
- 1986-03-06 JP JP4928686A patent/JPS62208334A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62208334A (ja) | 1987-09-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |