JPH0151914B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、気体圧縮ポンプ、もしくは真空ポン
プに使用するまゆ型ブロワーのラビリンスシール
に係り、まゆ型ロータの回転中心をなす回転軸に
形成するラビリンスをハウジングに固定してまゆ
型ロータの軸孔の両端部に相対的回転自由に挿通
したブツシユの内面に対応させて形成し、ラビリ
ンスによる回転軸のシールの長さの長大化を計つ
たものである。

（従来の技術） 第１図の右側と左側とに示すように、まゆ型ロ
ータａの回転中心をなす回転軸ｂにラビリンスｃ
を形成し、そのラビリンス部分をケーシングの端
板をなすハウジングｅの軸孔ｆに挿通して、ケー
シングからの圧力漏れを防止するラビリンスシー
ル効果を生じさせることは公知である。

然るにラビリンス（迷路）ｃの軸方向の段数と
シール効果とは殆んど正比例の関係にあり、しか
もラビリンスｃはロータａの側部から突出する回
転軸ｂに形成されるから、同図右側の低圧用ラビ
リンスｃの場合でも長さが大きくなり、同図左側
の高圧用ラビリンスｃに至つてはハウジングｅの
軸孔ｆの長さ及び回転軸ｂ、軸孔ｆの長さを極く
大きくする必要があつて、結局これがまゆ型ブロ
ワーを大型化してしまう欠点になる。

（発明が解決しようとする問題点、発明の目的） 本発明はラビリンスの長さ方向の段数を減少さ
せたり、ブロワーの外殻の長さを増加する必要を
なくし、かつハウジングに固定してまゆ型ロータ
の軸孔に相対的回転自由に挿入したブツシユと前
記のロータの回転軸の間で構成されるラビリンス
シールの長さの長大化を図り、かつまゆ型ブロワ
ーの外殻の長さを可及的に短くすることも可能に
できることを発明の目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は前記した目的に合致させたもので、ケ
ーシング１とそのケーシングの端壁を構成する左
右のハウジング２，２との内部に、回転中心に軸
孔５を形成したまゆ型ロータ４を回転自由に挿通
してなるまゆ型ブロワーにおいて、ハウジング
２，２に固定したブツシユ１４，１４若しくは１
４ａ，１４ａを軸孔５の両端部に相対的回転自由
に挿通し、まゆ型ロータ４の前記軸孔５に挿通し
て大径部７を固定した回転軸６に、ブツシユ１
４，１４もしくは１４ａ，１４ａの内端部からそ
れらのブツシユの内面に接近して回転自由に通る
削径軸部を８，８を設け、該削径軸部８，８に各
ブツシユ１４，１４もしくは１４ａ，１４ａの内
端から外端までの長さに亘るラビリンス９，９を
形成したこと特徴とするまゆ型ブロワーのラビリ
ンスシールに係るものである。

（実施例） 本発明の好適な実施例を添付図面について説明
する。

第２〜４図において、１はケーシングであつ
て、そのケーシング１と、該ケーシング１の側板
をなす左右のハウジング２，２に囲まれた内部に
一対のまゆ型ロータ４，４（一方は図示せず）を
挿入し、各ロータ４の回転中心に軸孔５を設け
る。６は軸孔５に緊密に挿入して焼嵌めを施した
大径部７の両側の軸孔５内を通る部分から外部に
亘つて削径軸部８，８を特設した回転軸、１４，
１４は左右のハウジング２，２にフランジ１５を
Ｏリングを介入してねじ１７により固定して前記
の軸孔５の孔壁に相対的回転自由に接合して嵌め
たブツシユであつて、各内端を回転軸６，６の大
径部７までの長さとし、前記削径軸部８，８の一
部をブツシユ１４，１４の内面に接近させて通
す。削径部８，８には第７図イ，ロ，ハに例示す
るラビリンス９，９をブツシユ１４，１４の長さ
に合致する長さに亘つて刻成し、そのラビリンス
構成部分より外方の削径軸部８，８をハウジング
２，２の各軸挿通孔１１，１１に通し、該軸挿通
孔の固定水切板１２に対応する可回転水切板１
０，１０を削径軸部８，８に取付けてからベアリ
ング１３，１３によつて支持する。

ブツシユ１４には第３図に示すように外周にラ
ビリンス１８を刻成し、第２図のように軸孔５の
内壁面に接近させて対応させる。

第５図のように外周にラビリンスを設けていな
いブツシユ１４ａを使用することも出来る。その
場合には第６図に示すように軸孔５のブツシユ１
４ａと対応する内壁面にラビリンス１９ａを刻成
することも出来る。

前記したブツシユ１４，１４ａは炭素質材料又
は炭素質を分散した材料により製作して潤滑性を
良好に保たせる。かかる材料はメカニカルシール
の潤滑性シール輪等に既に使用されている。

（作用） 第２〜４図の実施例について、シール作用を説
明するに、ケーシング１とハウジング２の壁部３
により囲まれたロータ回転室において、まゆ型ロ
ータ４の回転により圧縮される高圧側のガスが軸
孔５の孔壁から回転軸６の削径軸部８の周りを経
て軸挿通孔１１に突出する圧力漏れの傾向になる
が、ブツシユ１４のラビリンス１８は第１図に例
示するラビリンスｃと異なり、ハウジング２，２
から軸孔５の内部まで挿入したブツシユ１４，１
４の長さに合致させて形成することができ、その
ブツシユとラビリンスにより設けられるシールの
長さをラビリンス１４，１４の長さに相当させて
長大化できる。

第５，６図の実施例も前記に準ずる。

（効果） 本発明は、ケーシング１とハウジング２，２に
より囲まれた内部に、軸孔５を形成したまゆ型ロ
ータ４を回転自由に挿通してなるしてなるまゆ型
ブロワーにおいて、左右のハウジング２，２に固
定したブツシユ１４，１４を軸孔５の両端部に相
対的回転自由に挿通し、まゆ型ロータ４に通して
固定した回転軸６に前記のブツシユ１４，１４の
内端部からそれらのブツシユ１４，１４の内面に
接近して回転自由に通る削径軸部８，８を設け、
該削径軸部８，８には各ブツシユ１４，１４の内
端から外端までの長さに亘るラビリンス９，９を
形成し、そのラビリンによるシールの長さを長大
化できる効果を生じ、同時に第１図に示した従来
のラビリンスｃとは異なつて、ハウジング２，２
に固定してまゆ型ロータ４の回転中心の軸孔５の
両端部に相対的回転自由に挿通したブツシユ１４
の長さに合致させて設けた回転軸６の削径部８，
８の長さに相当する長さ分だけラビリンス９，９
の内方への長さを増加してまゆ型ブロワーの外殻
の長さを短縮できる可能性を生じさせ、グランド
パツキンの如きシール装置を併用する場合にも極
く簡略にできる等の効果を併せて持つ。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のまゆ型ブロワーのラビリンスシ
ールの構成を示した縦断面図、第２〜６図は本発
明の数個の実施例を示し、第２図は本発明の実施
例の縦断側面図、第３図はブツシユ１４の斜視
図、第４図は第２図の一部の拡大断面図、第５図
は他の実施例のブツシユ１４ａの斜視図、第６図
は同ブツシユ１４ａを使用するラビリンスシール
の一部拡大断面図で第７図イ，ロ，ハはラビリン
スの断面形状の例示図である。 １→ケーシング、２→ハウジング、４→まゆ型
ロータ、５→軸孔、６→回転軸、８→削径軸部、
９→ラビリンス、１４→ブツシユ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ケーシングとそのケーシングの端壁を構成す
   る左右のハウジングとの内部に、回転中心に軸孔
   を形成したまゆ型ロータを回転自由に挿通してな
   るまゆ型ブロワーにおいて、 左右のハウジングに固定したブツシユを前記軸
   孔の両端部に相対的回転自由に挿通し、まゆ型ロ
   ータの前記軸孔に挿通して大径部を固定した回転
   軸に、ブツシユの内端部からそれらのブツシユの
   内面に接近して回転自由に通る削径軸部を設け、
   該削径軸部に各ブツシユの内端から外端までの長
   さに亘るラビリンス９，９を形成したこと特徴と
   するまゆ型ブロワーのラビリンスシール。