JPH0151767B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車両用座席等の耐久性試験装置に関
し、特にリクライニング作動とはね上げ作動の耐
久試験に用いるものである。

車両用座席、例えば乗用車の運転席等において
は後部座席への乗降のためにシートバツクを前倒
させたり、所望の運転姿勢を取ることができるよ
うにリクライニング作動ができ、またトラツクの
運転助手席においてはシートバツクの前倒、リク
ライニング作動の他に不使用時には座席全体をは
ね上げて後転作動ができるように構成されてい
る。この座席の各作動はロツク解除によりばねの
弾力で瞬間的に行われ、座席全体に強い衝撃が加
わり、この衝撃により座席各部材は振動し、長期
間の繰返し作動では各部材に損害を与えるおそれ
があるので、座席には所定の耐久強度が要求され
る。

そのため従来、この種の座席の製造過程におい
て、各種の耐久強度試験が行われていたが、殆ん
どの場合試験操作は手動によつて行われているの
で繰返し操作する耐久試験は夜間においては中断
することになり、試験に数日費し、非能率的であ
つた。

そこで本発明は車両用座席等の耐久性試験を自
動的に行える耐久性試験装置を提供するものであ
る。

以下図面について本発明の一実施例を説明す
る。図においてＳは耐久試験を行う車両用座席を
示し、この座席ＳのシートバツクSbとシートク
ツシヨンScとはリクライニング装置Ｒを介して
連結され、またシートクツシヨンScの下面側に
は、はね上げ装置Ａが取付けられている。

１は本例の耐久試験装置の全体を示し、２は基
枠台で中央部には座席Ｓをはね上げ装置Ａを介し
て取付ける支持台３が配設されている。この支持
台３の一方の横位置には一対のブラケツト４，
４′が対設され、このブラケツト４，４′には後方
へ傾斜する案内長孔５，５′が形成されて基台６
の両側案内部７，７′が係合されており、この基
台６はシリンダー８，８′により案内長孔５，
５′に沿つて斜め方向に昇降動作される。この基
台６には流体圧モータ９が横方向に固定され、こ
の回転軸１０に枠状アーム１１が軸着されて前後
方向に傾動され、このアーム１１に回動アーム１
２が水平方向に起伏可能に枢着されており、この
回動アーム１２はアーム１１に固定されたシリン
ダー１３により起伏動作される。

また支持台３の他方の横位置には支持台３に取
付けられる座席Ｓのリクライニング装置Ｒの操作
レバーＬに対向して流体圧モータ１４が支持枠１
５を介して配設され、この流体圧モータ１４には
操作レバーＬに係合されるフツク部材１６が取付
けられて上下方向に回転動作され、このフツク部
材１６のフツク部１６ａはシリンダー１７により
操作レバーＬに対して係合解除動作される。また
座席Ｓのはね上げ装置Ａの操作レバーＢに対向し
て流体圧モータ１８が配設され、この流体圧モー
タ１８には操作レバーＢに係合される係合部材１
９が取付けられて上下方向に回転動作されると共
にこの先端部１９ａはシリンダー２０により係合
解除動作される。

次に以上のように構成される耐久試験装置の作
動について説明する。

先ず基枠台２の支持台３に試験用座席Ｓを取付
け、通常の着座状態にセツトし（第３図ａ）、装
置１のアーム１１は最前傾させ回動アーム１２は
起立状態にしておく（同図ｂ）。

この状態でシリンダー８，８′を作動して基台
６をブラケツト４，４′の案内孔５，５′に沿つて
上昇させアーム１１の回動中心をリクライニング
ヒンジ位置Ｘと対向させ（同図b′）、一方リクラ
イニング装置Ｒ側の流体圧モータ１４を作動させ
て操作レバーＬを引き上げることによりロツクを
解除し、シートバツクSbを前倒させる（同図
ｃ）。

次いでシリンダー１３を作動させて回動アーム
１２を水平に位置させ（同図ｄ）ると共に流体圧
モータ９を作動させてアーム１１を後方へ回動さ
せる（同図d′点線）。このアーム１１の回動によ
り回動アーム１２がシートバツクSbの前面に当
接して後方へ押圧し、シートバツクSbをリクラ
イニング装置Ｒの最前段にロツクさせる（同図
ｅ）。この動作後アーム１１は流体圧モータ９に
より前方へやや回動され、回動アーム１２をシリ
ンダー１３により起立回動させる（同図d′実線）。

この状態で基台６をシリンダー８，８′により
下降させて流体圧モータ９の回転軸１０の軸方向
即ちアーム１１の回動中心をはね上げ装置Ａのヒ
ンジ位置Ｙに合致させると共にアーム１１を、回
動アーム１２が起立の状態で流体圧モータ９によ
り最後傾させる（同図ｆ点線）。

然る後、流体圧モータ１８を作動させて、はね
上げ装置Ａの操作レバーＢを係合部材１９を介し
て操作して座席Ｓをはね上げ動作させた後、再び
流体圧モータ１８により操作レバーＢを操作して
座席Ｓのはね上げロツク状態を解除させる（同図
ｇ）。

この状態で回動アーム１２をシリンダー１３に
より水平に位置させて（同図ｆ実線）アーム１１
を流体圧モータ９により前方へ（同図ｆ矢印方
向）回動させる。このアーム１１の回動により回
動アーム１２がはね上げ状態にある座席Ｓのシー
トバツクSbの背面に当接して前方へ押圧し、座
席Ｓを起上させる（同図ｈ）。この状態で流体圧
モータ１８によりはね上げ装置Ａの操作レバーＢ
をロツク動作し、座席Ｓの着座状態に固定する。

次いでアーム１１を後方へやや回動した状態で
回動アーム１２を起立位置（同図ｉ点線から実
線）させた後アーム１１を上昇させて前方へ回動
させ、再び回動アーム１２を水平に位置させる
（同図ｊ）。そこで流体圧モータ１４によりリクラ
イニング装置Ｒの操作レバーＬを引き上げ操作し
てロツク解除状態に保持し、アーム１１を回動ア
ーム１２が水平に位置した状態で後方へ回動させ
て（同図ｋ）シートバツクSbを押圧し、リクラ
イニング・ニユートラル位置に起立回動させた
後、操作レバーＬの引き上げを解除してリクライ
ニング装置Ｒをロツクし（同図ｌ）、シートバツ
クSbは通常の着座位置即ち第３図ａの位置に復
帰される。次いでアーム１１を最前傾位置に回動
させて回動アーム１２を起立させると共に初期の
位置即ち第３図ｂの位置に下降復帰させる。

以上の動作が１サイクルとして順次繰り返し行
われ、所定の回数繰り返し動作させることにより
座席Ｓのリクライニング及びはね上げ作動の耐久
試験が行われる。

また座席Ｓのリクライニングのみの耐久試験は
はね上げ装置Ａ側の流体圧モータ１４の作動を停
止させたりアーム１１及び回動アーム１２の回動
を所要範囲に規制することにより行うことができ
る。

なお、装置１の各駆動手段としてのシリンダー
及び流体圧モータは油圧、空気圧ともに使用で
き、また電動機を使用することもできる。さらに
アーム、回転アーム、フツク部材及び係合部材は
図示のものに限定されるものではなく、上述の動
作が行われる構成であればよい。

以上のように本発明によれば車両用座席等のリ
クライニング、はね上げ作動の耐久性試験を行う
試験装置はリクライニング装置の操作レバー及び
はね上げ装置の操作レバーに夫々対応して係合さ
れる操作手段を配すると共に回動中心がリクライ
ニング装置とはね上げ装置の夫々のヒンジ位置に
対応して移動されるアームに、シートバツクに対
向して回動される回動アームを装着して成るリク
ライニング及びはね上げ戻し作動の操作手段を配
設し、各手段を夫々駆動手段により自動的に作動
させるように構成したので、車両用座席等のリク
ライニング、はね上げ作動の耐久性試験を人手に
よらず自動的に連続して、しかも昼夜兼行で実施
できて、作業能率が従来の人手による場合に比し
著しく向上され、また試験装置自体の作動におい
てはリクライニング、はね上げ戻し作動の操作手
段はリクライニング作動及びはね上げ作動の夫々
のヒンジ位置に対応して移動され、戻し操作が行
われるので、その作動が座席を実際に使用する場
合と同様な状態で行われ、実際に即した試験を行
うことができる等、実用的効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一例の正面図、第２図は
同左側面図、第３図は本発明装置の動作状態の説
明図である。 図中Ｓは座席、Sbはシートバツク、Scはシー
トクツシヨン、Ｒはリクライニング装置、Ｌは操
作レバー、Ａははね上げ装置、Ｂは操作レバー、
２は基枠台、３は支持台、４，４′はブラケツト、
５，５′は案内長孔、６は基台、８，８′はシリン
ダー、９は流体圧モータ、１１はアーム、１２は
回動アーム、１３はシリンダー、１４は流体圧モ
ータ、１６はフツク部材、１８は流体圧モータ、
１９は係合部材である。

【特許請求の範囲】

１ 光学測定用セルの開放口に脱着自在に嵌着さ
れ、洗浄液を注入する注入管と前記セルの底部ま
で延設された吸引管とを併設し、かつ試液投入用
の開口部を穿設した光学測定用セルのアタツチメ
ント。