JPH0150989B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈本発明の技術分野〉 本発明は演奏時に棚上に載置したレコード盤又
はコンパクトデイスク（CD）等のデイスクを自
動的に取り出してターンテーブル上に導き演奏す
る、所謂、オートチエンジヤー方式のデイスク再
生装置におけるデイスク収納装置に関するもので
ある。

〈背景技術〉 周知のように、従来のオートチエンジヤー方式
のデイスク再生装置では多数のデイスクを裸のま
ま立てゝ収納しておき、演奏指令に従つて、その
デイスク群から所望のデイスクを掴みアームで掴
み出してターンテーブル上に導く構造となつてい
る。

しかし乍ら、このような従来のデイスク再生装
置ではデイスクを上述のように裸のまゝ立てゝ収
納するものであるから、オペレータ等がデイスク
を収納装置に出し入れする際、その収納装置の構
造上デイスクの出し入れが困難である上に、場合
によつてはデイスクに傷を付ける惧れがあり、更
には演奏の度に、デイスクを掴みアームで掴んで
収納装置よりターンテーブルに導くと共に、演奏
終了に伴つてターンテーブルより取り脱して収納
装置に戻す構造であるため、この掴みアームによ
るデイスクの出し入れの際にもデイスクに傷が付
く等の欠点があり、斯る点の改善が期待されてい
た。

〈本発明の目的〉 本発明は上述した従来装置の欠点に鑑みて考案
されたものであり、デイスクをデイスクホルダー
に入れた状態で演奏することを前提として、斯る
デイスクホルダーを都合よく収納するデイスク収
納装置を提供せんとするものである。

〈本発明の実施例〉 構成： 以下、本発明の一実施例を添付図面に従つて詳
細に説明する。

第１図及び第２図は本発明に係るデイスク収納
装置を備えたデイスク再生装置の前面の一部パネ
ルを取り脱した状態の正面概略図及び上面概略断
面図であつて、図中１は本体キヤビネツトにし
て、前面上部にデイスク選択キー或いは演奏キ
ー、ストツプキー等の各種キーを有する操作パネ
ル２を備え、かつ内部両側にデイスク収納装置
３，４を備えると共にこれら両デイスク収納装置
３，４の間に設けた上下に伸びる通路５にターン
テーブル７及び該ターンテーブル７を回転させる
モータ（図示せず）及びピツクアツプヘツド（図
示せず）等を含む再生ユニツト６を図示しないエ
レベータ機構にて上下動するように設けている。

上記デイスク収納装置３及び４は共に同様の構
成であることから、一方の装置３についてのみ説
明する。

第３図はそのデイスク収納装置の斜視図を示し
ており、図中８は上記第１図において正面に見え
ている隠板１′の裏面に配設された収納基板にし
て、第４図からも明らかなように上面Ｌ字型を提
しており、正面に位置する板面８ａの左右両端部
には上下して多数の係合孔９Ｌ……，９Ｒ……を
設けかつ、板面８ａの四隅部に設けたネジ穴８
a′を以つて上記隠板１′を螺着している。

１０は棚板にして、第６図及び第７図に明示さ
れるように略々正四角形の板材の一角を三角形状
に大きく切欠いた板状をベースとするもので、該
板の後縁と一方側縁を開放縁とするように前縁と
他方側縁に互いに連なる周壁１１ａ，１１ｂを設
け、そして、一方の周壁１１ａにはその内面中央
に板バネ１２を固着すると共に外面両端部に上記
収納基板８の係合孔９Ｌ，９Ｒ，……に係合する
係合子１２Ｌ，１２Ｒを設け、又、他方の周壁１
１ｂにはその内面に前後してロツク子１３，１３
を設けることによつて形成されている。

尚、１４，１４は棚板１０の板面に上記周壁１
１ａに沿つて相平行して設けられたガイドリブで
ある。

上述のように構成される棚板１０を本考案では
多数造り、第３図に示すように各棚板１０をその
係合子１２Ｌ，１２Ｒを以つて収納基板８の係合
孔９Ｌ，９Ｒに係合すると共に周壁１１ｂ側を収
納基板８に螺子で固定することによつて収納基板
８と共に複数段の棚を構成している。

１５はデイスクホルダーにして、第８図乃至第
１１図に示すように厚肉の板材の板面中央上面に
デイスクを収容するホルダー穴１６を設けると共
に該ホルダー穴１６の底面１６ａの中央に上記タ
ーンテーブル７を下面より挿通するための円形の
第１の通口１７とこれに連通し後縁に向けて伸び
ているピツクアツプヘツド（図示せず）を移動さ
せるための第２の通口１８とを設け、かつ、両側
縁に上記棚板１０のロツク子１３に係合にるロツ
ク突起２０及び２０′と後述する取出しアームに
掴まれる被掴み部１９，１９とを設けることによ
つて構成されている。

尚、この被掴み部１９，１９は図のようにデイ
スクホルダー１５本体よりも薄肉に成つており、
その側面に前縁側から後縁側に向つて下り傾斜と
なつている斜面部２１とこれより後縁側に位置す
る係合突起２２とを設けている。

又、ホルダー穴１６は上記第１の通口１８の周
縁の底面１６ａ上にホルダー穴１６に収容される
デイスクＤの内周側無記録面を支持する支持リブ
２３を有すると共に周側面をデイスクＤをホルダ
ー穴１６の底面に接することなく支持するためデ
イスクＤの外周を支持する傾斜支持面２４として
いる。

そして、このように形成されているデイスクホ
ルダー１５は夫々第４図に示すようにロツク突起
２０を以つてロツク子１３に係合するように棚板
１０上に載置され、該棚板１０上で前後及び左右
に移動できるように成つている。

２５及び２６は上記デイスク収納装置３の後方
に設けられた図示しないデイスク取出機構の取出
アームにして、第１２図に示すように水平な先端
部２５ａ，２６ａの側面に上記被掴み部１９に嵌
合する嵌合凹所２５a′，２６a′を有すると共に斯
る嵌合凹所内に夫々掴みローラ２７，２８を枢支
している。

この取出アーム２５，２６はデイスク取出機構
上において互いに遠近する方向に移動できると共
にデイスク取出機構、そのものの動きによつてデ
イスク収納装置３の後方を上下方向と左右方向に
も移動できるように成つている。

作用： 本発明は上述のように構成されるものであり、
以下、その作用について説明する。

今、各デイスク収納装置３，４の夫々の棚板１
０上にデイスクＤを収容したデイスクホルダー１
５が載置されているものとして、かゝる状態で、
ユーザにおいて操作パネル２上のデイスク選択キ
ー２Ａと共に演奏キー２Ｂを操作すると、図示し
ない制御回路の制御の基に再生ユニツト６がエレ
ベータ機構にて選択されたデイスクを載置してい
る棚板１０に対応する所定の位置に移動させられ
る。

又、これと同時に或いは前後して、同じく上記
制御回路の制御に従つて選択されたデイスクが収
納されているデイスク収納装置側（例えば符号３
側）のデイスク取出機構が上又は下方に移動して
取出アーム２５，２６を選択されたデイスクが載
置されている棚板１０に対応する位置に持ち来た
す。

この状態を第４図に示しているが斯る状態では
デイスクホルダー１５は板バネ１２の付勢力によ
つて（矢印Ａ方向）に移動させられてロツク突起
２０によりロツク子１３にロツクされた待期状態
にあつて、通路５への横方向（矢印Ｂ方向）に移
動するのを阻止されており、又、上記取出アーム
２５，２６をその嵌合凹所２５a′，２６′を上記
デイスクホルダー１５の被掴み部１９，１９に対
応させると共に掴みローラ２７，２８をその被掴
み部１９の斜面部２１に対応させている。

次いで、この第４図の状態になつた直後のタイ
ミングで、再度上記制御回路の制御に従つて上記
デイスク取出機構中の作動手段の作動により上記
取出アーム２５，２６が互いに近づく方向（矢印
Ｃ１，Ｃ２方向）に移動させられる。即ち、掴み
動作を開始する。

そして、この取出アーム２５，２６の移動に従
つて嵌合凹所２５a′，２６a′が上記被掴み部１
９，１９に嵌合して行くが、かゝる嵌合に相俟つ
て掴みローラ２７，２８が傾斜面２１，２１に当
接する。

この掴みローラ２７，２８の傾斜面２１，２１
への当接後も上記取出アーム２５，２６が上記移
動を続行するため、掴みローラ２７，２８は傾斜
面２１，２１を介してデイスクホルダー１５を板
バネ１２に抗して前進（矢印方向）させてロツ
ク子１３に対するロツク突起２０の係合を解除さ
せると共に傾斜面２１，２１を降下したところで
係合突起２２に係合し、その結果、取出アーム２
５，２６は被掴み部１９，１９を以つてデイスク
ホルダー１５を掴んだ状態となる（第５図参照）。

このように取出アームを以つてデイスクホルダ
ー１５の掴み動作が完了すると、斯るタイミング
において上記制御回路の制御の基にデイスク取出
機構が取出アーム２５，２６共々通路５方向への
移動を開始する。即ち、取出動作を開始する。

この取出動作の開始に従つて、上記ロツク子１
３とのロツクを解除されているデイスクホルダー
１５はガイドリブ１４，１４に沿つて棚板１０上
を矢印Ｂ方向に摺動（往動）し、該棚板１０より
の側面開放縁より、通路５中において上述のよう
に所定の位置に移動している再生ユニツト６の上
面に対応する位置に移動させられると共に当該位
置で上記制御回路の制御で上記作動手段により取
出アーム２５，２６が下方向に枢動することによ
り上記再生ユニツト６上に載置される。

この取出アームの枢動に伴うデイスクホルダー
１５の再生ユニツト６上への載置の過程におい
て、再生ユニツト６上のターンテーブル７はデイ
スクホルダー１５の第１の通口１７を挿通しデイ
スクホルダー１５の載置が完了したタイミングで
はデイスクホルダー１５内のデイスクＤをその上
面中心に支持する。

そして、上記再生ユニツト６上へのデイスクホ
ルダー１５の載置が完了すると、斯るタイミング
において上記制御回路の制御に従つて上記作動手
段により取出アーム２５，２６は互いに離れる方
向に移動され上記デイスクホルダー１５の掴み動
作を解除すると共に斯る解除の完了のタイミング
で再び作動手段の動作により上記取出アーム２
５，２６はその先端部２５ａ，２６ａを持ち上げ
るように上方に枢動され、その持ち上げ位置で待
期する。

以上で、デイスクホルダー１５の取出しが完了
した訳で、以後、再生ユニツト６におけるターン
テーブル７の回転とピツクアツプの駆動によりデ
イスクＤより情報が再生され演奏される。

そして、斯る演奏が終了すると斯るタイミング
において上記制御回路が動作し上記作動手段をし
て上記取出アーム２５，２６を下方向に枢動させ
ると共に再び近づく方向に移動させて上記デイス
クホルダー１５を掴ませる。

この取出アームによる再度のデイスクホルダー
１５の掴み動作が完了すると、そのタイミングに
おいて取出アーム２５，２６は作動手段の動作に
従つてデイスクホルダー１５を掴んだまゝ上方に
枢動される（デイスクホルダー１５が再生ユニツ
ト６から離脱する）と共にその後デイスク取出機
構共々デイスク収納装置３方向に移動しデイスク
ホルダー１５を矢印Ｂ方向に摺動（復動）させ
る。

即ち、デイスクホルダー１５の収納動作を開始
する。

この収納動作によつて上記デイスクホルダー１
５は再度上記棚板１０の側面開放縁より棚板１０
上に至り、ガイドリブ１４，１４に沿つて摺動す
る。そして、デイスクホルダー１５が棚板１０の
周壁１１ｂに当接するに至ると、斯るタイミング
において上記制御回路の制御で取出アーム２５，
２６の復動が停止する。（第５図参照） この取出アーム２５，２６の停止のタイミング
で該取出アーム２５，２６は引き続いて制御回路
の制御に従つて互いに離れる方向に移動する。即
ち、掴み動作を解除する。

すると、上記デイスクホルダー１５は上記掴み
動作の解除に従つて上記板バネ１２の付勢力によ
り後方（矢印Ａ方向）に押し戻され、その結果、
第４図のようにロツク突起２０を以つて棚板１０
のロツク子１３に係合した待期状態に復帰する。

以上の作用の説明ではデイスク収納装置３の方
からデイスクホルダーを取出すことについて述べ
たが、デイスク収納装置４のデイスクホルダーを
取出す場合も全く同様の動作で実行できる。唯、
この場合、デイスクホルダー１５はそのロツク突
起２０′，２０′を以つてデイスク収納装置４側の
棚板のロツク子にロツクされるべく成つている。

（本発明の効果） 本発明は叙上のように構成されるものであるか
らデイスクをデイスクホルダーに保護しながら収
容できると共にそのデイスクホルダーをデイスク
取出機構にて棚板より容易に出し入れすることが
できる優れた発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明に係るデイスク収納
装置の一実施例を備えたデイスクプレーヤの前面
の一部パネルを取り脱した状態の正面概略図及び
上面概略断面図、第３図は同上デイスク収納装置
の斜視図、第４図及び第５図は同上デイスク収納
装置よりデイスクホルダーを取出す作用を示す異
る状態の要部平面図、第６図及び第７図は同上デ
イスク収納装置の棚板の構造を示す平面図及び側
面図、第８図乃至第１１図は同上デイスク収納装
置のデイスクホルダーの構造を示す平面図、背面
図、側面図及び正面断面図、第１２図は上記第４
図に対応した本発明デイスク収納装置の要部斜視
図である。 １０：棚板、１５：デイスクホルダー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上下に適当間隔を以つて配列した棚板上にデ
   イスクを収容したデイスクホルダーを載置収納
   し、デイスク取出機構にて上記棚板の何れか一つ
   からデイスクホルダーを取出し再生ユニツトへ移
   送するものにおいて、上記棚板を上記デイスク取
   出機構及び再生ユニツトに面した側縁を開放した
   板材にて形成して成るデイスクプレーヤにおける
   デイスク収納装置。