JP2524789Y2 - ディスク再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、ディスクに対してデータ再生を行うオート
チェンジャ付きのディスク再生装置に関する。

（従来の技術） 近年、複数の光ディスクを収納したディスク収納器か
ら所望の光ディスクを選択して、この光ディスクに対し
てデータ再生を行うオートチェンジャ付きのディスク再
生装置が種々開発されている。

その一つとして、最近、複数の光ディスクを収納した
収納器から、所望の光ディスクをレバーにより上方に押
し上げて所定のデータ再生位置まで送り、該光ディスク
に対するデータ再生を行うものが開発されつつある。

このようなディスク再生装置は、光ディスクのの抽出
から再生動作に係わる各機構部を１つのユニットに搭載
し、このユニットをディスク収納器内に収納された光デ
ィスクの配列方向に沿って移動できるよう構成してなっ
ている。

そして同装置では、装置の小形化を図るために、ディ
スク再生位置まで搬送された光ディスクをディスク収納
器内の光ディスクと高さ的に重なりを持つ状態位置で保
持してディスク再生を行うようなされている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、このようなディスク再生装置では、デ
ィスク収納器内に収納された光ディスクの上部がユニッ
トにより覆われた状態となるため、ディスク交換を行う
場合に、ディスク収納器をこれに収納された光ディスク
の面方向に沿って筐体から引き出すことができない。

そこでディスク収納器をディスク配列方向に引き出す
方法が考えられが、この方法だと、特に筐体内に複数の
ディスク収納器を並べて収容する場合のディスク交換作
業が非常に面倒（奥のディスク収納器を取り出す場合が
面倒）であった。

本考案はこのような課題を解決するためのもので、デ
ィスク収納器を、筐体から容易に引き出せるようにし
て、ディスク交換作業の高効率化を図ることのできるデ
ィスク再生装置の提供を目的としている。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案のディスク再生装置は上記した目的を達成する
ために、複数のディスクを収納したディスク収納器と、
このディスク収納器から所望のディスクを選択して所定
のデータ再生位置まで運び、該ディスクに対してディス
ク駆動再生動作を行うディスク駆動再生系メカ部を有す
るユニットと、このユニットをディスク収納器に収納さ
れたディスクの配列方向に沿って移動可能に支持すると
ともに、該ユニットを、ディスク再生動作に係わる定位
地と前記ディスク収納器が該ユニットに干渉しないで該
ディスク収納器に収納されたディスクの面方向に挿脱可
能となる位置との間で回動可能に支持するユニット支持
機構と、前記ユニットを前記ディスク収納器が挿脱可能
となる回動位置で固定するユニット固定手段とを具備し
て構成されている。

（作用） 本考案のディスク再生装置では、ディスク駆動再生系
メカ部を有するユニットを、ディスク再生動作に係わる
定位置と前記ディスク収納器が該ユニットに干渉しない
で該ディスク収納器に収納されたディスクの面方向に挿
脱可能となる位置との間で回動可能に支持し、ユニット
が挿脱口を形成する回動位置まで達したところで、これ
がユニット固定手段により固定される。

したがって、この発明によれば、ディスク収納器を、
筐体から容易に引き出すことが可能となり、ディスク交
換作業の高効率化を図ることが可能となる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案に係る一実施例のディスク再生装置を
示す全体斜視図である。

同図において、１は両面にデータが記録されてなる複
数の両面再生型光ディスク（以下、単に光ディスクと呼
ぶ）２を、それぞれの所定の間隔を置いて鉛直方向に立
てて収納するディスク収納器である。このディスク収納
器１は、その底部に各光ディスク２をそれぞれ鉛直方向
から装脱可能に支持できるよう光ディスク２の外形に沿
う円弧状の溝を設けてなっている。

この光ディスク２を複数収納したディスク収納器１の
上方には、ディスク収納器１から所望の光ディスク２を
取り出して、この光ディスク２に対してデータ再生を行
うための各機構部を搭載してなるディスク再生ユニット
３が配置されている。

このディスク再生ユニット３は、図示しない筐体にお
いて両端固定されたガイドシャフト４に沿って全体が光
ディスク配列方向に移動されるよう以下に説明する各構
成部を一体化させてなっている。

すなわち、このディスク再生ユニット３には、ディス
ク収納器１から所望の光ディスク２を所定の高さ（デー
タ再生位置）まで持ち上げるためのリフトレバー５が備
えられている。

このリフトレバー５は上述したガイドシャフト４を軸
に回動可能に取り付けられており、その先端には光ディ
スク２の周端と転接するローラ６が取り付けられてい
る。

尚、この実施例では、リフトレバー５を略「く」の字
状としてその両端にローラ６をそれぞれ取付け、光ディ
スク２を上方に押し上げる場合は勿論、光ディスク２を
元のディスク収納器１の位置に収納する場合に確実に溝
内にのみ込まれるよう構成されている。

そしてこのリフトレバー５により、ディスク収納器１
から溝に沿って持ち上げられた光ディスク２は、さらに
ディスク再生ユニット３のガイドレバー（図示せず）に
設けられた溝に沿ってデータ再生位置まで運ばれるよう
になっている。

また、このディスク再生ユニット３では、光ディスク
２に記録されたデータをレーザ光を用いて読出すための
ピックアップヘッド（図示せず）と、光ディスク２の中
心穴と係合し、クランパ（図示せず）と協動してこの光
ディスク２に回転駆動を与えるためのディスクテーブル
７と、その駆動源となるディスク駆動用モータ８と、光
ディスク２の反りを検出して、この光ディスク２面にピ
ックアップヘッドのヘッド面を対向させるチルト機構
（図示せず）とを１つのメカシャーシ９に搭載してい
る。

但しこのメカシャーシ９は、光ディスク２が最終的に
データ再生位置に運ばれてくるまでは、ディスクテーブ
ル７がその正規の位置から外れた位置に在るよう光ディ
スク面に対し所定の角度傾けた状態に保持され、光ディ
スク２が上述したデータ再生位置まで運ばれてくると、
正規の位置にディスクテーブル７が到達するよう、カム
機構を駆使したシャーシ移動制御系により制御されてい
る。

またこのメカシャーシ９は、データ再生位置にセット
された光ディスク２を跨ぐようにして配置された一対の
Ｕ字形ガイドレール10a、10bにより２点で支持されてお
り、メカシャーシ９はこのＵ字形ガイドレール10a、10b
に沿って移動することで光ディスク２の一方面側から他
方面側への再生切換えが行われるようになっている。

第２図及び第３図はこのディスク再生装置をディスク
収納器１内のディスク配列方向とディスク面方向からそ
れぞれ示した側面図である。

これらの図に示すように、ディスク再生ユニット３
は、装置の筐体11に上記したガイドシャフト４と支持ロ
ーラ12により、ディスク収納器１内のディスク配列方向
への移動が可能に支持されている。

筐体11には、ディスク交換に際して筐体11よりディス
ク収納器１を引き出すための開口13が設けられており、
ディスク再生動作時においてこの開口13は、シャッタ14
により部分的に封鎖されている。

またシャッタ14には取手部15が設けられており、この
取手部15を掴んでシャッタ14を持ち上げると、第４図に
示すように、シャッタ14の最下部にＬ字状に折り曲げて
設けられたリフトレバー部16により、ディスク再生ユニ
ット３はその一端が支持されながらガイドシャフト４を
軸に図中Ａ方向に回動されるようになっている。そして
このディスク再生ユニット３の回動により、ディスク再
生動作時にはディスク再生ユニット３により遮られてい
たディスク収納器１の挿脱口が開口されるようになって
いる。

また、シャッタ14の上方には、シャッタ14が所定の高
さまで持ち上げられて上記したディスク収納器１の挿脱
口が完全に開口したところで、シャッタ14を保持して挿
脱口の開口状態を固定するためのロック機構17が設けら
れている。

第５図はこのロック機構17の詳細を示す図である。

同図に示すように、このロック機構17は、シャッタ14
の最上端に設けられたフック部18と係合してシャッタ14
の開放状態を保持するための係止部材19と、この係止部
材19を回動自在に支持する軸20と、係止部材19に回転付
勢力を付与するためのバネ21と、このバネ21による回転
付勢力の方向を切換えるためのスイッチ22とから構成さ
れている。

すなわち、このロック機構においてシャッタ14が保持
されている場合、係止部材19はバネ21により図中ａ方向
に付勢され、これによりシャッタ14の保持を安定化させ
ている。またこのロック機構17のロック解除は、スイッ
チ22を押すことにより係止部材19に与えられる回転付勢
力の方向をｂ方向に切換えることでなされる。

さらに第２図、第４図、第５図において、23はディス
ク再生ユニット３がディスク再生動作に係わる定位置に
在るとき、ディスク収納器１を位置固定するためのスト
ッパを示している。このストッパ23によるディスク収納
器１の位置固定は、シャッタ14を持ち上げてディスク再
生ユニット３をガイドシャフト４を中心に回動させるこ
とで解除されるようになっている。

次に第６図を用いてディスク収納器１に設けられた収
納器引出し機構について説明する。

同図において、24は筐体11底面に突設されたストッパ
25に係ってディスク収納器１をそのディスク再生動作に
係わる定位置に固定するためのロックレバーを示してい
る。このロックレバー24は、ディスク収納器１に両端固
定された軸26に回動可能に支持されており、その端部に
はディスク収納器１の引き出しを容易にするためにＬ字
状の取手部27が設けられている。またこのロックレバー
24は、ロック状態の安定化を図るためトーションバネ28
により常時下向きに付勢されている。

さらにこの実施例においては、第１図及び第７図に示
すように、ディスク収納器１の両側面に指を掛けるため
の凹み30が設けており、これにより隣接する各ディスク
収納器１を密着配置しながらもディスク収納器１を挿脱
する際に必要なスペースを確保できるようにしている。

次にこの実施例のディスク再生装置においてディスク
収納器１を筐体11から引き出す場合の動作を説明する。

まず、シャッタ14を持ち上げると、ディスク再生ユニ
ット３は、シャッタ14のリフトレバー部16によりその一
端が支持されつつガイドシャフト４を中心に第４図中Ａ
方向に回動される。

このディスク再生ユニット３の回動により、ディスク
再生動作時は閉じられていたディスク収納器１の挿脱口
が開口される。

そしてディスク収納器１の挿脱口が完全に開口したと
ころで、シャッタ14及びディスク再生ユニット３は、ロ
ック機構17によりディスク収納器１の挿脱口を開放した
状態のままロックされる。

尚、このディスク再生ユニット３の回動により、ディ
スク再生ユニット３に設けられたストッパ23によるディ
スク収納器１のロック状態も解除される。

筐体11からディスク収納器１を引き出す場合は、第８
図及び第９図に示すように、ロックレバー24のＬ字状取
手部27に上向きに指を掛けてこれを押し上げてストッパ
25によるディスク収納器１のロックを解除した後、その
まま手前にディスク収納器１を引き寄せればよい。

かくしてこの実施例のディスク再生装置によれば、デ
ィスク再生ユニット３をガイドシャフト４を中心に回動
させることで、ディスク再生動作時には塞がれていたデ
ィスク収納器１の挿脱口を開口することができるので、
ディスク収納器１を、これに収納された光ディスク２の
面方向に沿って筐体11から水平に引き出すことが可能と
なる。これによりディスク交換作業の高効率化を図るこ
とができる。

またこの実施例では、ディスク再生動作時において、
ディスク収納器１は、ディスク再生ユニット３と筐体11
にそれぞれ設けられたストッパ23、25により上下二点で
位置固定されるため、ディスク再生動作中におけるディ
スク収納器１の引き出し方向への位置移動や傾きは完全
に防止できる。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案のディスク再生装置によれ
ば、ディスク収納器を、筐体から簡単に引き出せること
ができ、ディスク交換作業の高効率化を図ることが可能
となる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案に係る一実施例のディスク再生装置を示
す斜視図、第２図は第１図のディスク再生装置をディス
ク収納器に収納されたディスクの配列方向から示した側
面図、第３図は第１図のディスク再生装置をディスク収
納器に収納されたディスクの面方向から示した側面図、
第４図は第２図に示したディスク再生装置においてディ
スク再生ユニットを回動させてディスク収納器の挿脱口
を開口させた状態を示す側面図、第５図は同実施例装置
におけるロック機構の詳細を示す側面図、第６図は同実
施例装置における収納器引出し機構を示す斜視図、第７
図はディスク収納器に設けられた指掛け用凹部を示す平
面図、第８図及び第９図はそれぞれディスク収納器を筐
体から引き出す場合の収納器引出し機構の動作を説明す
るための側面図である。 １……ディスク収納器、２……光ディスク、３……ディ
スク再生ユニット、４……ガイドシャフト、11……筐
体、14……シャッタ、17……ロック機構。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のディスクを収納したディスク収納器
   と、 このディスク収納器から所望のディスクを選択して所定
   のデータ再生位置まで運び、該ディスクに対してディス
   ク駆動再生動作を行うディスク駆動再生系メカ部を搭載
   したユニットと、 このユニットを、前記ディスク収納器に収納されたディ
   スクの配列方向に沿って移動可能に支持するとともに、
   該ユニットを、ディスク再生動作に係わる定位置と前記
   ディスク収納器が該ユニットに干渉しないで該ディスク
   収納器に収納されたディスクの面方向に挿脱可能となる
   位置との間で回動可能に支持するユニット支持機構と、 前記ユニットを前記ディスク収納器が挿脱可能となる回
   動位置で固定するユニット固定手段と を具備したことを特徴とするディスク再生装置。