JP2708054B2 - 記録媒体の再生装置 - Google Patents

記録媒体の再生装置

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JP2708054B2
JP2708054B2 JP4255708A JP25570892A JP2708054B2 JP 2708054 B2 JP2708054 B2 JP 2708054B2 JP 4255708 A JP4255708 A JP 4255708A JP 25570892 A JP25570892 A JP 25570892A JP 2708054 B2 JP2708054 B2 JP 2708054B2
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正恵 村田
幸夫 野谷
康和 蓬田
学 田口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンパクトディスクの再
生に好適な記録媒体の再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】予め多数枚のディスクをセットし、ディ
スクを選択的に順次再生する装置として、例えば実開平
4−26461号で光ディスクオートチェンジャ用マガ
ジンが提案され、また、特開平4−74349号で回転
式ディスク収納装置が提案されている。即ち、図10は
従来のマガジンケースの説明図であり、好みのディスク
101をトレイ102に載せ、このトレイ102をマガ
ジンケース103に水平に挿入する。このマガジンケー
ス103を再生機104に差し込む。再生機104では
装着されたマガジンケース103からトレイ102を引
出して再生する。ディスク101を交換する度にいちい
ちマガジンケース103を再生機104から引抜く必要
がある。
【0003】また、図11(a),(b)は従来の回転
式ディスク収納装置の説明図であり、再生機110の内
部にはトレイ111を多段引出し状に収納するところの
トレイストッカ112が取付けられている。トレイスト
ッカ112は90°水平回転することに特徴がある。即
ち、図11(a)で任意のトレイ111にディスクを載
せ、トレイ111を押込む。次に図11(b)でトレイ
ストッカ112を90°回転し、好みのトレイ111を
再生部へ引出し、再生する。
【0004】図12は従来のトレイ引出し機構の引出し
爪の説明図であり、図10や図11においてマガジンケ
ース103やトレイストッカ112から再生のためにデ
ィスク(すなわちトレイ)を引出すには、図12の引出
し爪120をトレイ102の後部に設けた凹部121に
係止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10のマガジンケー
ス方式ではディスク101を交換する度にいちいちマガ
ジンケース103を再生機104から引抜く必要があ
り、操作が面倒である。さらに、マガジンケース103
が取り外し自在であるために、マガジンケース103を
紛失するとディスクの再生が不可能となるという不都合
もある。
【0006】図11の回転式トレイストッカ方式では回
転機構が必要であること、ディスクを交換する度にいち
いちトレイストッカ112を回転する必要があり、操作
に時間が掛かる。頻繁に回転が実施されるために回転機
構に負担が掛かるので、回転機構は耐久性に富んだ大型
の機構となり、再生機のコンパクト化は難しい。更に、
ストックできるディスクの枚数を増すにはトレイストッ
カ112の高さを比例的に増す必要があり、再生機11
0はますます大きくなる。
【0007】図12の引出し爪120には図に矢印で
示す曲げモーメントが発生する。そこで引出し爪120
の曲げ剛性を増すべく爪の厚さを増す必要がある。
【0008】そこで本発明の目的は、多数枚のディスク
を収納できる再生機においてその高さ寸法および前面の
幅寸法を小さくする技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本発明の請求項1は、ディスク等の記録媒体を収納した
トレイを複数枚引出し自在に積層し、且つ、ベース上の
左右に並設した第1・第2のトレイストッカと、第1・
第2のトレイストッカに収納した同一高さの左右のトレ
イを同時に引き出す一対の引出し爪を移動自在に連結し
た一つのトレイ引出し機構を備え、且つ、第1・第2の
トレイストッカに沿って上下動する一つのエレベータ
と、エレベータの下方に設けられ、且つ、エレベータ上
に引出した左右のトレイのうちで選択したトレイ側に一
つの再生ユニットを移動する再生部シフト機構を備え、
選択したトレイ上の記録媒体を一つの再生ユニットで再
生する一つの再生機構とから記録媒体の再生装置を構成
した。
【0010】請求項2は、記録媒体としてディスクをト
レイに収納した際、エレベータに引き出した左右のトレ
イに対応して同数のディスククランパをエレベータに設
け、再生時にディスククランパでディスクを押えること
を特徴とする。
【0011】
【作用】記録媒体をトレイに載せ、前面からこのトレイ
をトレイストッカに入れ、トレイストッカから任意のト
レイを背後のエレベータに移載し、エレベータを下降し
て記録媒体を再生機構に移し、記録媒体の再生を為す。
【0012】一対の引出し爪を移動自在に連結した一つ
のトレイ引出し機構で、左右のトレイストッカに収納し
た同一高さの左右のトレイを同時に引き出すことで、ト
レイ引出し機構の簡素化を図り且つ部品点数の削減を図
る。再生部シフト機構でディスク再生機構を移動するこ
とでディスク再生機構の台数を1個にし、機構数の削減
を図る。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を添付図面に基づいて以下に
説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る記録媒体の再生装置の使用状態図で
あり、例えば記録媒体の再生装置1は別置きの制御ユニ
ット50とリモコン発信器51との組合せで使用され、
制御ユニット50にアンプ、プリント基板その他制御機
器を集約することで記録媒体の再生装置1の小型、軽量
化を図る。
【0014】図2は本発明の記録媒体の再生装置の斜視
図であり、記録媒体の再生装置1は筺体2のベース3上
に左右2個の第1・第2のトレイストッカとしてのトレ
イストッカ4,5を配置し、これらの上方に天板6を取
付け、天板6とベース3との間にトレイストッカ4,5
の前面を塞ぐドア7を取付け、トレイストッカ4,5の
背後にエレベータ8を配置し、エレベータ8の下方即ち
ベース3上に再生機構10を配置し、また、正面からみ
て右側,左側に天板6とベース3との間にガイドロッド
11及びモータ12で駆動される縦向きベルト13を渡
し、縦向きベルト13の一点をエレベータ8に締結し、
更にまた、エレベータ8にディスククランパ15,15
およびトレイ引出し機構16を取付けてなる。
【0015】前記トレイストッカ4,5は各50段程度
の水平溝4a…,5a…が刻設されていて、これら水平
溝4a…,5a…に各トレイ14…が挿入される。挿入
されたトレイ14はトレイストッカ4,5からは前及び
奥の双方に引出し可能であることに特徴がある。
【0016】エレベータ8にもトレイ14,14を保持
するための水平溝8a,8aが設けられている。トレイ
引出し機構16は一対の引出し爪17,17を備えたス
ライダ18に水平ベルト19の一点を結び、水平ベルト
19をモータ20で正逆転することでスライダ18をエ
レベータ8側の案内溝8bに沿って往復移動させる機構
である。すなわち、トレイ引出し機構16は単にトレイ
14の引出し動作をするだけでなく、トレイ14をトレ
イストッカ4,5に挿入するものでもある。そして、一
対の引出し爪17,17を移動自在に連結した一つのト
レイ引出し機構16で、左右のトレイストッカ4,5に
収納した同一高さの左右のトレイ14,14を同時に引
き出すことで、トレイ引出し機構16の簡素化を図り且
つ部品点数の削減を図っている。 また、ディスククラン
パ15,15は再生時にディスク等記録媒体を抑える作
用をなす。
【0017】また、右のトレイストッカ5の上部外側に
ドアロック機構22のロックレバー23が上下揺動自在
に取付けられ、ドア7の裏面上部に鈎部材24が取付け
られている。これらの詳細は後述する。
【0018】図3は本発明の再生装置の下部概念図であ
り、左右トレイストッカ4,5およびこれらの背後のエ
レベータ8の配置関係を示すとともに再生機構10の詳
細を示す。再生機構10はベース3上のピン27を揺動
中心とした略扇形状の揺動板28にターンテーブル2
9、光ピックアップ(図示せず)を主体とした再生ユニ
ット30を載置したものであり、次に述べる再生部シフ
ト機構31で駆動される。
【0019】再生部シフト機構31はモータ32及びギ
ヤ33とからなり、揺動板28に刻まれた扇ギヤ部28
aに噛み合うギヤ33を回転することで想像線で示す位
置まで移動する。本例では左右2個のトレイストッカ
4,5に対して再生機構10を1個のみ配置したことを
特徴とする。それを実現するための再生部シフト機構3
1は上記例に限るものではなく、例えばトレイストッカ
4,5の背後に直線レールを敷き、このレールに再生ユ
ニット30を載せ、この再生ユニット30をシリンダ、
リンク、ベルトなどで移動すれば3本以上のトレイスト
ッカにも対応できる。よって、再生部シフト機構31は
複数のトレイストッカのいずれかに再生ユニット30を
臨ませるものであれば形式は自由である。
【0020】なお、図3の図中央左右にトレイロック機
構40,40が示されているがこれらについては後に詳
しく述べる。
【0021】図4は図2に示した本発明のトレイ引出し
爪の説明図であり、図2で簡単に説明したとおり、スラ
イダ18に2個の引出し爪17,17が突出形成され、
一方がL字で他方が逆L字であって、引出し動作に伴っ
て矢印,の曲げモーメントが発生するもののこれら
が相殺しあって、スライダ18にはほとんど影響ないこ
とに特徴がある。また、これら引出し爪17,17はト
レイ14の凹部14a,14aより小さいので、段積み
されたトレイ14…群に対し、引出し爪17,17は凹
部14a,14aを上下に通過可能である。
【0022】図5は図2に示した本発明に係るドアロッ
ク機構図であり、ドアロック機構22はトレイストッカ
5にピン係止されたロックレバー23の後端を、ドア開
放の際のみエレベータ8で押上げるように構成したこと
を特徴とする。即ち、図右に示した「トレイ引出し範
囲」及び「再生位置」にエレベータ8がある場合にはス
プリング25の引っ張り作用でロックレバー23の先端
が鈎部材24に噛み合って、ドア7をロックしている。
ドア開ボタン(図示せず)を押す、若しくはリモコン発
信器でドア開の指令を出すと、図5の「ドア開放位置」
迄エレベータ8が上昇してロックを解除する。ドア7は
押しばね26で開方向に蹴り出される。
【0023】図6は図2に示した本発明に係るトレイロ
ック機構図である。トレイストッカ4,5に収納された
トレイ14群は、前方への抜け止めはドア7を閉じるこ
とで容易に達成される。しかし、奥への抜け止めはそう
はいかないので、トレイロック機構40で奥への抜け止
めを図ることにしたことを特徴とする。トレイロック機
構40,40の全体的な配置は図3で述べたとおりであ
るが、図6に示すとおりに垂直軸廻りに揺動するシャッ
タ41と、エレベータ8に取付けられたシャッタロック
部材42とからなる。
【0024】図7(a),(b)はシャッタの詳細図で
あり、図7(b)(シャッタ41の正面図相当)に示す
とおりシャッタ41は大きな切欠き部43を有する。そ
こで、エレベータ8を上下することにより、図7(a)
に示すとおりシャッタロック部材42が「トレイ引出し
範囲」にあれば、シャッタロック部材42が外れるので
シャッタ41は垂直軸廻りに回転可能となり、トレイ1
4の引出しを可能にする。シャッタロック部材42が
「ドア開放位置」または「再生位置」にあればシャッタ
ロック部材42がシャッタ41に係合して回動を制限す
る。
【0025】以上の構成からなる記録媒体の再生装置の
作用を次に述べる。図2においてディスクを各1枚セッ
トしたトレイ14を左右のトレイストッカ4,5にドア
側から挿入する。本実施例では100枚までトレイ14
…を挿入できる。なお、50枚に満たない場合には少な
くとも左右1組でトレイ14,14を挿入することにす
る。
【0026】ドア7を閉じ、ディスクを選択するとエレ
ベータ8がその段まで下降する。つぎにトレイ引出し機
構16にてトレイ14をエレベータ8へ引きこむ。この
、一対の引出し爪17,17を移動自在に連結した一
つのトレイ引出し機構16で、左右のトレイストッカ
4,5に収納した同一高さの左右のトレイ14,14を
同時に引き出すことに特徴がある。この間に再生機構1
0は再生部シフト機構31にて指定された側に移動しそ
こで待機する。エレベータ8は再生位置まで下降し、そ
こでディスクをターンテーブル29に載せ、再生ユニッ
ト30にて記録媒体の再生を図る。再生を終えたディス
クは以上の逆の順序で元のトレイストッカ4,5に戻さ
れる。以上の動作を繰り返すことで例えば100枚のデ
ィスクを再生することができる。
【0027】図8は図2の別実施例図であり、トレイス
トッカ4,5にそれぞれ1枚または複数枚の仕切板4
c,5cを一体的に形成したことを特徴とする。仕切板
4c,5cはトレイストッカ4,5の有効な補強材にな
るので例えばトレイストッカの左右側板4d,5dの肉
厚を減らすことも可能である。仕切板4c,5cがある
ことでトレイ14の位置が確認しやすいとか、再生した
いディスクが少ない時に上段側のみを使用するなどで、
取扱い上の利点が多い。
【0028】また、図1及び図2でドア7に透視窓7
a,7aを取付けたので、トレイ14のドア側の面に彩
色を施し、例えばジャンル別に色を変えることで図1の
透視窓7a,7aを通して容易に好みのディスクの載っ
たトレイ14を識別できる。
【0029】図9(a),(b)は図7の変更実施例図
であり、エレベータ8にカム溝44付きロック部材45
(図9(b))を取付け、一方、シャッタ46にピン4
7,47を突設し(図9(a))、カム溝44にピン4
7が嵌合した時にシャッタ46をロックするようにした
ものである。その他の作用は図7と同様である。
【0030】尚、本実施例では記録媒体をコンパクトデ
ィスクを例に説明したがこれに限らず、光磁気ディスク
等のディスクやその他情報を記録できる媒体であればよ
い。
【0031】
【発明の効果】以上に述べた通り本発明に係わる記録媒
体の再生装置において、請求項1記載によれば、第1・
第2のトレイストッカをベース上に並設したため、装置
の高さを低く設定した状態で記録媒体を多数収納するこ
とができる。また、トレイ上の記録媒体を再生する再生
ユニットは一つであるので、一対の引出し爪によりエレ
ベータに引き出した左右のトレイを同時に再生ユニット
で再生することができないものの、引出し爪を移動自在
に連結したトレイ引出し機構及びエレベータを左右別々
に一対設けることなく、一対の引出し爪を移動自在に連
結した一つのトレイ引出し機構だけを一つのエレベータ
に設ければよいので、トレイ引出し機構及びエレベータ
の簡素化を図り且つ部品点数の削減を図ると共に、次に
再生する記録媒体がエレベータ上にある場合には引き出
し動作がないため次の再生動作を早めることができる。
更に、左右のトレイを引き出す時に、一対の引出し爪に
平均的な外力が作用するので、一対の引出し爪の剛性を
増すべく爪の厚さを増す必要がない。
【0032】請求項2記載によれば、記記録媒体として
ディスクを前記トレイに収納した際、エレベータに引き
出した左右のトレイに対応して同数のディスククランパ
をエレベータに設けたので、再生時にディスククランパ
でディスクを確実に押えることができる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録媒体の再生装置の使用状態図
【図2】本発明の記録媒体の再生装置の斜視図
【図3】本発明の再生装置の下部概念図
【図4】図2に示した本発明のトレイ引出し爪の説明図
【図5】図2に示した本発明に係るドアロック機構図
【図6】図2に示した本発明に係るトレイロック機構図
【図7】本発明に係るシャッタの詳細図
【図8】図2の別実施例図
【図9】図7の変更実施例図
【図10】従来のマガジンケースの説明図
【図11】従来の回転式ディスク収納装置の説明図
【図12】従来のトレイ引出し機構の引出し爪の説明図
【符号の説明】
1…記録媒体の再生装置、4,5…トレイストッカ、7
…ドア、8…エレベータ、10…再生機構、14…トレ
イ、15…ディスククランパ、16…トレイ引出し機
構、17…引出し爪、18…スライダ、22…ドアロッ
ク機構、23…ロックレバー、30…再生ユニット、3
1…再生部シフト機構、40…トレイロック機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓬田 康和 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 田口 学 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 山中 彰 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−138561(JP,A) 特開 平4−87063(JP,A) 実開 平2−149153(JP,U) 実開 平4−76643(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク等の記録媒体を収納したトレイ
    を複数枚引出し自在に積層し、且つ、ベース上の左右に
    並設した第1・第2のトレイストッカと、 前記第1・第2のトレイストッカに収納した同一高さの
    左右のトレイを同時に引き出す一対の引出し爪を移動自
    在に連結した一つのトレイ引出し機構を備え、且つ、前
    記第1・第2のトレイストッカに沿って上下動する一つ
    のエレベータと、 前記エレベータの下方に設けられ、且つ、前記エレベー
    タ上に引出した左右のトレイのうちで選択したトレイ側
    に一つの再生ユニットを移動する再生部シフト機構を備
    え、選択したトレイ上の記録媒体を前記一つの再生ユニ
    ットで再生する一つの再生機構とを具備したことを特徴
    とする記録媒体の再生装置。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体としてディスクを前記トレ
    イに収納した際、前記エレベータに引き出した左右のト
    レイに対応して同数のディスククランパを前記エレベー
    タに設け、再生時に前記ディスククランパで前記ディス
    クを押えることを特徴とした請求項1記載の記録媒体の
    再生装置。
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