JPH0150689B2 - - Google Patents

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JPH0150689B2
JPH0150689B2 JP60283086A JP28308685A JPH0150689B2 JP H0150689 B2 JPH0150689 B2 JP H0150689B2 JP 60283086 A JP60283086 A JP 60283086A JP 28308685 A JP28308685 A JP 28308685A JP H0150689 B2 JPH0150689 B2 JP H0150689B2
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JP
Japan
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group
atom
integer
formula
organic compound
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Application number
JP60283086A
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JPS6263541A (ja
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Tatsuto Matsuda
Hiroshi Sugisawa
Yasuaki Funae
Tadao Kondo
Norio Takatani
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Publication of JPS6263541A publication Critical patent/JPS6263541A/ja
Publication of JPH0150689B2 publication Critical patent/JPH0150689B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Quinoline Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はアクリル酸またはメタクリル酸エステ
ルの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明
はアクリル酸またはメタクリル酸ハライドと酸性
の水酸基を有する有機化合物とをアルカリ金属水
酸化物の水溶液中にて、相間移動触媒の存在下反
応させるアクリル酸またはメタクリル酸エステル
の製造方法である。 本発明によつて提供されるアクリル酸またはメ
タクリル酸エステルはそれ自体で重合させるか、
または他の重合性ビニルモノマー、例えばメタク
リル酸メチル等と共重合させることによつて、耐
熱性、耐水性、光学的性質、難燃性、撥水性、潤
滑性等の向上したポリマーとなり、広い応用分野
が期待されている。 <従来の技術> アクリル酸またはメタクリル酸ハライドと酸性
の水酸基を有する有機化合物とを反応させてアク
リル酸またはメタクリル酸エステルを合成する方
法は、従来から知られている。 例えば、フエニルまたは置換フエニルエステル
の合成法としては、フエノールまたは置換フエノ
ールとアクリル酸またはメタクリル酸ハライドと
の反応において、反応助剤として、水酸化ナトリ
ウムだけを用いる方法(G・Sumrell et al、J.
Am.Chem.Soc.、81、4310(1959));トリエチル
アミンやピリジンのような有機塩基を用いる方法
(B.I.Budzan、et al、Zhur.Obshchei.Khim.、
26、1127(1956)、仏国特許第1547223号(1968)、
特公昭50−23019号);モレキユラーシーブを用い
る方法(A.R.Banks、at al、J.Org.Chem.、42
3965(1977));加熱による方法(P.L.Moganini、
at al、Gazz.Chim.Ital.96、1035(1966)、米国特
許第2129685号)等が知られている。 また、ナフチルまたは置換ナフチルエステルの
合成法としては、ナフトールまたは置換ナフトー
ルとアクリル酸またはメタクリル酸ハライドとの
反応において、反応助剤として、水酸化ナトリウ
ムだけを用いる方法(S.Patai、et al、J.Am.
Chem.Soc.、74、845、(1952));トリエチルアミ
ンやピリジンのような有機塩基を用いる方法
(H.Ka¨mmerer、et al、Makromol.Chem.164
25(1973)、Y.Kodama、et al、J.Polym.Sci.13
707(1975));加熱による方法(N.Kh.
Maksudov、et al、Uzb.Khim.Zh.19、34
(1975))等が知られている。 また、キノリルまたは置換キノリルエステルの
合成法としては、キノリノールまたは置換キノリ
ノールとアクリル酸またはメタクリル酸ハライド
との反応において、反応助剤として、トリエチル
アミンのような有機塩基を用いる方法(C.U.
Pittman、Jr.、et al、J.Coat.Technol.、50、49
(1978)等が知られている。 また、ビスフエノール化合物やジヒドロキシビ
フエニル化合物のジアクリレートまたはジメタク
リレートの合成法としては、ビスフエノール化合
物やジヒドロキシビフエニル化合物とアクリル酸
またはメタクリル酸ハライドとの反応において、
反応助剤として、アルカリ水溶液だけを用いる方
法(ソ連国特許第759504号、特開昭55−33424
号);ピリジンやトリブチルアミン等の有機塩基
を用いる方法(特開昭48−18264号、米国特許第
4068082号);実質的に水を含まない系で、第四級
アンモニウムハライド等の存在下、アルカリ金属
水酸化物を用いる方法(特開昭55−33429号)お
よびビスフエノール化合物とメタクリル酸との反
応において、反応助剤として塩化水素を用いる方
法(特開昭48−48453号)等が知られている。 さらに、含フツ素アルキルエステルの合成法と
しては、濃硫酸または発煙硫酸の存在化、含フツ
素アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸と
の脱水反応による方法(米国特許第2628958号
(1953)、特開昭57−118535号、特開昭59−181239
号等);ヘキサフルオロ無水酢酸とアクリル酸ま
たはメタクリル酸とからアクリル酸またはメタク
リル酸とトリフルオロ酢酸の酸無水物(非対称酸
無水物)を経て、これと含フツ素アルコールとを
反応させる方法(米国特許第3719698号
(1973));アクリル酸またはメタクリル酸クロラ
イドと含フツ素アルコールとを塩化バリウムの存
在下、またはキノリン−ニトロベンゼン共存下で
反応させる方法(D.W.Codding、et al、J.
Polym.Sci.、15、515(1955)、米国特許第2642416
号(1952));トリエチルアミンのような有機塩基
の存在化で反応させる方法(特開昭59−117503
号、特開昭59−117504号)等が知られている。 <本発明が解決しようとする問題点> しかしながら、上記の様なアクリル酸またはメ
タクリル酸エステルの合成法において水酸化ナト
リウムだけを用いる上記文献記載の方法は一般に
収率が低く、未反応の出発原料が残存し、反応終
了後、煩雑な分離精製工程が必要となり、経済的
に不利である。また、トリアルキルアミン、ピリ
ジンやキノリンのような有機塩基を用いる上記文
献記載の方法も高価な有機塩基を回収するといつ
た煩雑な工程が必要となり、経済的に不利であ
る。モレキユラーシーブを用いる上記文献記載の
方法や、加熱による上記文献記載の方法では発生
したハロゲン化水素は完全には吸着または除去さ
れず装置の腐蝕やハロゲン化水素の処理等の問題
が生ずるという欠点がある。さらに特開昭55−
33429号に記載されている方法ではビスフエノー
ル型化合物とアルカリ金属水酸化物の反応による
アルカリ金属のビスフエノレート生成時に副生す
る水を共沸蒸留によつて除去し、さらに無水芒硝
や無水硫酸マグネシウム等の脱水剤を加えて実質
的に遊離の水が存在しない系で反応を行つている
が、このような方法は反応操作が煩雑であるだけ
でなく、経済的にも不利である。また含フツ素ア
ルキルエステルの合成法において、濃硫酸または
発煙硫酸の存在下アクリル酸またはメタクリル酸
との脱水反応による上記文献記載の方法では、触
媒量の硫酸を用いた場合は収率が低く、収率を上
げるためには過剰量の濃硫酸または発煙硫酸及び
過剰量のアクリル酸またはメタクリル酸を使用し
なければならず、反応後過剰の酸の中和や過剰の
アクリル酸またはメタクリル酸の回収等の煩雑な
操作が必要となる。またアクリル酸またはメタク
リル酸とトリフルオロ酢酸の酸無水物を経由する
上記文献記載の方法では合成法が二段階になるだ
けでなく、ヘキサフルオロ無水酢酸という高価で
特殊な試薬を使うため経済的に不利である。 そこで、本発明の目的は工業的に安価なアクリ
ル金属水酸化物を用いても、高収率でアクリル酸
またはメタクリル酸エステルを得る製造方法を提
供することにある。 <問題点を解決するための手段及び作用> 本発明者等は上記の問題点を解決すべく、アク
リル酸またはメタクリル酸エステルの製造方法を
鋭意検討した結果、一般式【式】(式 中、Rは水素原子またはメチル基を表わし、Xは
塩素原子または臭素原子を表わす。)で示される
アクリル酸またはメタクリル酸ハライドと酸性の
水酸基を有する有機化合物とをアルカリ金属水酸
化物の水溶液中にて相間移動触媒の存在化で反応
させることによつて高収率で、アクリル酸または
メタクリル酸エステルが得られることを見出し、
本発明を完成させるに至つた。 本発明で使用される酸性の水酸基を有する有機
化合物としては、下記一般式() (式中、lは1〜6の整数を、mは0〜5の整数
を、nは0〜5の整数をそれぞれ表わすが、lと
mとnの和は6であり、Rは水素原子、炭素数1
〜9の直鎖または分岐アルキル基、アリール基、
カルボキシル基、エステル基、アルキルカルボニ
ル基、アルケニルカルボニル基、アリールカルボ
ニル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、ア
リーロキシ基、トリアルキルシリル基、シアノ
基、ニトロ基、ジアルキルアミノ基およびスルホ
ン酸基からなる群から選択される少なくとも1種
を表わし、Xはフツ素原子、塩素原子、臭素原
子、およびヨウ素原子からなる群から選択される
少なくとも1種を表わす。)で示される化合物が
好適である。これらの具体例としては、たとえ
ば、フエノール、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、o−エチルフエノール、m
−エチルフエノール、p−エチルフエノール、p
−n−プロピルフエーノール等のプロピルフエノ
ール類;p−n−ブチルフエノール等のブチルフ
エノール類;p−n−ペンチルフエノール等のペ
ンチルフエノール類;p−n−ヘキシルフエノー
ル等のヘキシルフエノール等;p−n−ノニルフ
エノール等のノニルフエノール類;2,4−ジメ
チルフエノール、2,6−ジメチルフエノール、
2,4−ジ−tert−ブチルフエノール、2,6−
ジ−tert−ブチルフエノール等のジアルキルフエ
ノール類;2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレ
ゾール、4,6−ジ−tert−ブチル−m−クレゾ
ール等のトリアルキルフエノール類;2−フルオ
ロフエノール、4−フルオロフエノール等のモノ
フルオロフエノール類;2,4−ジフルオロフエ
ノール、3,5−ジフルオロフエノール等のジフ
ルオロフエノール類;2,4,6−トリフルオロ
フエノール、2,3,5−トリフルオロフエノー
ル等のトリフルオロフエノール類;2,3,5,
6−テトラフルオロフエノール等のテトラフルオ
ロフエノール類;ペンタフルオロフエノール、2
−クロロフエノール、4−クロロフエノール等の
モノクロロフエノール類;2,4−ジクロロフエ
ノール、3,5−ジクロロフエノール等のジクロ
ロフエノール類;2,4,6−トリクロロフエノ
ール、2,3,5−トリクロロフエノール等のト
リクロロフエノール類;2,3,5,6−テトラ
クロロフエノール等のテトラクロロフエノール
類;ペンタクロロフエノール、2−ブロモフエノ
ール、4−ブロモフエノール等のモノブロモフエ
ノール類;2,4−ジブロモフエノール、3,5
−ジブロモフエノール等のジブロモフエノール
類;2,4,6−トリブロモフエノール、2,
3,5−トリブロモフエノール等のトリブロモフ
エノール類;2,3,5,6−テトラブロモフエ
ノール等のテトラブロモフエノール類;ペンタブ
ロモフエノール、2−ヨードフエノール、4−ヨ
ードフエノール、2,4−ジヨードフエノール、
3,5−ジヨードフエノール、2,4,6−トリ
ヨードフエノール等のヨードフエノール類;2−
フルオロ−4−クロロフエノール、2−フルオロ
−4−ブロモフエノール、2−クロロ−4−フル
オロフエノール、2−クロロ−4−ブロモフエノ
ール、2−ブロモ−4−フルオロフエノール、2
−ブロモ−4−クロロフエノール、2−ヨード−
4−クロロフエノール、2,6−ジフルオロ−
3,5−ジクロロフエノール、2,6−ジクロロ
−3,5−ジブロモフエノール等の混合ハロゲン
置換フエノール類;3−メチル−4−クロロフエ
ノール、3−メチル−4−ブロモフエノール等の
アルキルハロゲン混合置換フエノール類;4−フ
エニルフエノール、4−(4−メトキシフエニル)
フエノール等のアリールフエノール類;2−ヒド
ロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸等のカ
ルボキシル置換フエノール類;2−ヒドロキシ安
息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル等
のエステル置換フエノール類;4−ヒドロキシフ
エニルメチルケトン、4−ヒドロキシフエニルエ
チルケトン等のアルキルカルボニル置換フエノー
ル類;4−ヒドロキシフエニルビニルケトン等の
アルケニルカルボニル置換フエノール類;4−ヒ
ドロキシフエニルフエニルケトン等のアリールカ
ルボニル置換フエノール類;4−トリフルオロメ
チルフエノール等のフルオロアルキルフエノール
類;4−メトキシフエノール、3−メトキシフエ
ノール等のアルコキシフエノール類;4−フエノ
キシフエノール、3−フエノキシフエノール等の
アリーロキシフエノール類;4−トリメチルシリ
ルフエノール等のトリアルキルシリルフエノール
類;4−シアノフエノール、3−シアノフエノー
ル等のシアノフエノール類;4−ニトロフエノー
ル、3−ニトロフエノール等のニトロフエノール
類;4−ジメチルアミノフエノール、2−ジメチ
ルアミノフエノール等のジアルキルアミノフエノ
ール類;4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、3
−ヒドロキシベンゼンスルホン酸等のスルホン酸
置換フエノール類;ハイドロキノン、カテコー
ル、レゾシノール、1,2,4−ベンゼントリオ
ール等の多ヒドロキシ置換ベンゼン類等を挙げる
ことができる。 また、本発明で使用される酸性の水酸基を有す
る有機化合物としては、下記一般式() (式中、lは1〜8の整数を、mは0〜7の整数
を、nは0〜7の整数をそれぞれ表わすが、lと
mとnの和は8であり、Rは水素原子、炭素数1
〜9の直鎖または分岐アルキル基、アリール基、
カルボキシル基、エステル基、アルキルカルボニ
ル基、アルケニルカルボニル基、アリールカルボ
ニル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、ア
リーロキシ基、トリアルキルシリル基、シアノ
基、ニトロ基、ジアルキルアミノ基およびスルホ
ン酸基からなる群から選択される少なくとも1種
を表わし、Xはフツ素原子、塩素原子、臭素原子
およびヨウ素原子からなる群から選択される少な
くとも1種を表わす。) で示される化合物も好適である。これらの具体例
としては、例えば、1−ナフトール、2−ナフト
ール、2−メチル−1−ナフトール、6−イソプ
ロピル−2−ナフトール等のアルキルナフトール
類;3−フルオロ−2−ナフトール、4−フルオ
ロ−1−ナフトール等のフルオロナフトール類;
4−クロロ−1−ナフトール、2,4−ジクロロ
−1−ナフトール等のクロロナフトール類;1−
ブロモ−2−ナフトール、6−ブロモ−2−ナフ
トール、1,6−ジブロモ−2−ナフトール、
2,4−ジブロモ−1−ナフトール等のブロモナ
フトール類;1−ヨード−2−ナフトール等のヨ
ードナフトール類;2−クロロ−4−フルオロ−
1−ナフトール等の混合ハロゲン化ナフトール
類;4−フエニル−1−ナフトール等のアリール
ナフトール類;4−ヒドロキシナフタレン−1−
カルボン酸等のカルボキシル置換ナフトール類;
4−ヒドロキシナフタレン−1−カルボン酸メチ
ルエステル等のエステル置換ナフトール類;4−
ヒドロキシ−1−ナフチルメチルケトン等のアル
キルカルボニル置換ナフトール類;4−ヒドロキ
シ−1−ナフチルビニルケトン等のアルケニルカ
ルボニル置換ナフトール類;4−ヒドロキシ−1
−ナフチルフエニルケトン等のアリールカルボニ
ル置換ナフトール類、;4−トリフルオロメチル
−1−ナフトール等のフルオロアルキルナフトー
ル類;4−メトキシ−1−ナフトール、4−エト
キシ−1−ナフトール、4−ベンジルオキシ−1
−ナフトール等のアルコキシナフトール類;4−
フエノキシ−1−ナフトール等のアリーロキシナ
フトール類;4−トリメチルシリル−1−ナフト
ール等のトリアルキルシリルナフトール類;4−
シアノ−1−ナフール等のシアノナフトール類;
1−ニトロ−2−ナフトール、2,4−ジニトロ
−1−ナフトール等のニトロナフトール類;4−
ジメチルアミノ−1−ナフトール等のジアルキル
アミノナフトール類;4−ヒドキシナフタレン−
1−スルホン酸等のスルホン酸置換ナフトール
類;1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−
ジヒドロキシナフタレン等の多ヒドロキシナフタ
レン類等を挙げることができる。 また、本発明で使用される酸性の水酸基を有す
る有機化合物としては、下記一般式() (式中、lは1〜7の整数を、mは0〜6の整数
を、nは0〜6の整数をそれぞれ表わすが、lと
mとnの和は7であり、Rは水素原子、炭素数1
〜9の直鎖または分岐アルキル基、アリール基、
カルボキシル基、エステル基、アルキルカルボニ
ル基、アルケニルカルボニル基、アリールカルボ
ニル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、ア
リーロキシ基、トリアルキルシリル基、シアノ
基、ニトロ基、ジアルキルアミノ基およびスルホ
ン酸基からなる群から選択される少なくとも1種
を表わし、Xはフツ素原子、塩素原子、臭素原子
およびヨウ素原子からなる群から選択される少な
くとも1種を表わす。) で示される化合物も好適である。これらの具体例
としては、例えば、2−キノリノール、4−キノ
リノール、8−キノリノール等のキノリノール
類;2−メチル−8−ヒドロキシキノリン等のア
ルキルキノリノール類;5−フルオロ−8−ヒド
ロキシキノリン、5−クロロ−8−ヒドロキシキ
ノリン、5−ブロモ−8−ヒドロキシキノリン等
のハロゲン化キノリノール類;5−フエニニル−
8−ヒドロキシキノリン等のアリールキノリノー
ル類;8−ヒドロキシキノリン−5−カルボン酸
等のカルボキシル置換キノリノール類;8−ヒド
ロキシキノリン−5−カルボン酸メチルエステル
等のエステル置換キノリノール類;8−ヒドロキ
シ−5−キノリルメチルケトン、8−ヒドロキシ
−5−キノリルビニルケトン、8−ヒドロキシ−
5−キノリルフエニルケトン等のアルキルまたは
アルケニルまたはアリールカルボニル置換キノリ
ノール類;5−トリフルオロメチル−8−ヒドロ
キシキノリン等のフルオロアルキルキノリノール
類;5−メトキシ−8−ヒドロキシキノリン、5
−フエノキシ−8−ヒドロキシキノリン等のアル
コキシまたはアリーロキシキノリノール類;5−
トリメチルシリル−8−ヒドロキシキノリン等の
トリアルキルシリルキノリノール類;5−シアノ
−8−ヒドロキシキノリン等のシアノキノリノー
ル類;5−ニトロ−8−ヒドロキシキノリン等の
ニトロキノリノール類;5−ジメチルアミノ−8
−ヒドロキシキノリン等のジアルキルアミノキノ
リノール類;8−ヒドロキシキノリン−5−スル
ホン酸等のスルホン酸置換キノリノール類等を挙
げることができる。 また、本発明で使用される酸性の水酸基を有す
る有機化合物としては下記一般式() (式中、AはO、CO、CH2、CH3、CH、C
(CH32、C(CF32、S、SO2またはCONHを表
わし、Bは水素原子、炭素数1〜9の直鎖または
分岐アルキル基、フツ素原子、塩素原子、臭素原
子およびヨウ素原子からなる群から選択される少
なくとも1種を表わし、nは0〜4の整数を表わ
す。) で示される化合物も好適である。これらの具体例
としては、例えば4,4′−ジヒドロキシジフエニ
ルエーテル、4,4′−ジヒドロキシジフエニルケ
トン、2,2′−ジヒドロキシジフエニルケトン、
4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフエニル)エタン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパン、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパン、
4,4′−ジヒドロキシジエニルスルフイド、4,
4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン、4,4′−
ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラブロモジ
フエニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジクロロフエニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフエ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフエニル)プロパン、4,
4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラブロ
モジフエニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−
3,3′,5,5′−テトラブロモジフエニルケト
ン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テ
トラクロロジフエニルメタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジヨードフエニル)プロ
パン、N−(4−ヒドロキシフエニル)−4−ヒド
ロキシベンゾイルアミド等を挙げることができ
る。 また、本発明で使用される酸性の水酸基を有す
る有機化合物としては下記一般式() (式中、Bは水素原子、炭素数1〜9の直鎖また
は分岐アルキル基、フツ素原子、塩素原子、臭素
原子およびヨウ素原子からなる群から選択される
少なくとも1種を表わし、nは0〜4の整数を表
わす。) で示される化合物も好適である。これらの具体例
としては、例えば、4,4′−ジヒドロキシジフエ
ニル、2,2′−ジヒドロキシジフエニル、4,
4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラクロ
ロジフエニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,
5,5′−テトラブロモフエニル、4,4′−ジヒド
ロキシ−3,3′,5,5′−テトラヨードジフエニ
ル等を挙げることができる。 さらに、本発明で使用される酸性の水酸基を有
する有機化合物としては、下記一般式() CoHpFqOH () (式中、nは2〜10の整数を表わし、pおよびq
はp+q=2n+1なる関係を満たす整数を表わ
す。) で示される化合物も好適である。これらの具体例
としては、例えば2−フルオロエタノール、2,
2−ジフルオロエタノール、2,2,2−トリフ
ルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフル
オロプロパノール、2,2,3,3,3−ベンタ
フルオロプロパノール、1H,1H,4H−ヘキサ
フルオロブタノール、1H,1H−ヘプタフルオロ
ブタノール、β,β,β−トリフルオロイソプロ
パノール、1H,1H,5H−オクタフルオロペン
タノール、1H,1H−ノナフルオロペンタノー
ル、1H−ヘプタフルオロ−1−メチルブタノー
ル、1−エチル−1H−ヘプタフルオロブタノー
ル、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエタノール、1H,1H−ウ
ンデカフルオロヘキサノール、1H,1H−トリデ
カフルオロヘプタノール、1H,1H,7H−ドデ
カフルオロヘプタノール、1H,1H−ペンタデカ
フルオロオクタノール、1H,1H,2H,2H−ヘ
プタデカフルオロデカノール等を挙げることがで
きる。さらに、これらの一般式()〜()で示さ
れる酸性の水酸基を有する有機化合物は単独ある
いは2種以上の混合状態でも使用し得る。 一方、本発明で使用される一般式 【式】(式中、Rは水素原子、または メチル基を表わし、Xは塩素原子または臭素原子
を表わす。)で示されるアクリル酸またはメタク
リル酸ハライドとしては、例えば、アクリル酸ク
ロライド、アクリル酸ブロマイド、メタクリル酸
クロライド、メタクリル酸ブロマイド等が挙げら
れる。 次に、アクリル酸またはメタクリル酸ハライド
と酸性の水酸基を有する有機化合物、好ましくは
上記の一般式()〜()で示される化合物とを反
応させてエステル化し、それぞれ対応するアクリ
ル酸またはメタクリル酸エステルを製造する際の
反応条件としては、例えば、上記アクリル酸また
はメタクリル酸ハライドの使用量については、本
発明で使用される酸性の水酸基を有する有機化合
物の水酸基のグラム原子当量に対し、グラム原子
当量比で0.6〜4.0、好ましくは1.0〜2.0である。
グラム原子当量比で0.6より少ない量では転化率
の低下が著しく、グラム原子当量比4.0より多い
量では経済的に不利になるだけでなく、反応後の
処理が煩雑になる。 本発明で使用されるアルカリ金属水酸化物とし
ては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム等が挙げられる。上記アルカ
リ金属水酸化物の使用量としては、酸性の水酸基
を有する有機化合物の水酸基のグラム原子当量に
対し、グラム原子当量比で0.6〜4.0の範囲から選
ぶことができ、好ましくは1.0〜2.5である。グラ
ム原子当量比で0.6より少ない量では生成物の収
率が著しく低下し、グラム原子当量比で4.0より
多い量では経済的に不利になるだけである。さら
に使用されるアルカリ金属水酸化物の水溶液の濃
度は特に制限は受けないが、アルカリ金属水酸化
物が実質的に水に溶解していることが操作上好ま
しい。 本発明において使用される相間移動触媒として
は、例えば第四級アンモニウム塩、ホスホニウム
塩、スルホニウム塩、クラウンエーテル、ポリエ
チレングリコール等が挙げられ、第四級アンモニ
ウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、クラ
ウンエーテル等については低級分子としても、又
は高分子に組込まれた形としても当該反応の相間
移動触媒として有効である。上記相間移動触媒の
具体例としては、例えば、テトラメチルアンモニ
ウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウム
クロライド、ベンジルトリ−n−ブチルアンモニ
ウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウ
ムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウム
ブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムハ
イドジエンスルフエート等の第四級アンモニウム
塩類;ベンジル−トリ−n−ブチルホスホニウム
クロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブ
ロマイド等のホスホニウム塩類;トリ−n−ブチ
ルスルホニウムブロマイド、ベンジルジエチルス
ルホニウムクロライド等のスルホニウム塩類;18
−クラウン−エーテル、ジベンゾ−18−クラウン
6−エーテル等のクラウンエーテル類;ポリエチ
レングリコール400、4000、6000のようなポリエ
チレングリコール類等を挙げることができる。こ
れらのうちでも、効果、価格、入手の容易さ等を
考慮するならば、工業的には上記の様な第四級ア
ンモニウム塩類の使用が好ましい。相間移動触媒
の使用量については、酸性の水酸基を有する有機
化合物の水酸基のグラム原子当量に対して、0.01
〜10%の範囲から選ぶことができ、好ましくは
0.1〜5.0であり、0.01%より少ない量ではその効
果が小さく、10%より多い量を用いても経済的に
不利になるだけである。 本発明においては、アクリル酸またはメタクリ
ル酸ハライドと酸性の水酸基を有する有機化合物
との反応において、有機溶媒の使用は不可欠では
ないが、有機溶媒の使用は好ましい結果をもたら
す。特に使用される有機溶媒としては反応条件下
で安定で水と実質的に溶け合わないものが好まし
い。具体例としては、例えば、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン
等の芳香族炭化水素類;四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロロメタン等のハロゲン化合物類等を挙
げることができる。上記有機溶媒は単独あるいは
2種以上の混合の状態でも使用し得る。 反応温度は0〜60℃、好ましくは0〜40℃が望
ましい。0℃より低い温度では反応が遅く、60℃
より高い温度では加水分解や重合等の副反応が起
こりやすくなり好ましくない。また、反応系中に
重合禁止剤を存在させることは必ずしも不可欠で
はないが、一般に重合禁止剤として知られている
塩化第一銅、フエノチアジン、ハイドロキノン、
メトキノン等を反応系に添加して使用することも
可能である。 本発明で得られたアクリル酸またはメタクリル
酸エステルは蒸留あるいは結晶化等の方法で分
離、精製できる。 <発明の効果> 本発明の方法によると、相間移動触媒を存在さ
せるためにアルカリ金属水酸化物の水溶液を用い
ても反応はすみやかに進行し、しかもアルカリ金
属水酸化物の水溶液を使用するため、発生するハ
ロゲン化水素は直ちにアルカリ金属水酸化物と反
応してアルカリ金属のハロゲン化物として水に溶
けるので特別な処理を必要とせず、高収率、高純
度でアクリル酸またはメタクリル酸エステルが得
られる。このように本発明の方法はアルカリ金属
水酸化物の水溶液という安価な原料を用い、発生
するハロゲン化水素の処理も簡便であり、工業的
に有利な方法である。 以下、実施例にて本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。 実施例 1 撹拌機、温度計および滴下ロートを取り付けた
500mlのフラスコにフエノール19.2g
(0.204mol)、水酸化ナトリウム12.4g
(0.310mol)を水270mlに溶かした溶液、ジクロ
ロメタン135mlテトラ−n−ブチルアンモニウム
クロライド1.70g(6.12mmol)、フエノチアジン
60mgを仕込み、0〜6℃で撹拌(500rpm)しな
がらメタクリル酸クロライド26.7g(0.255mol)
を2時間で滴下した。滴下終了後、さらに1時
間、0〜6℃で撹拌した。反応終了後、分液し、
ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、濾過により無水硫酸ナトリウムを除去した
後、減圧下、ジクロロメタンを留去し、減圧蒸留
によつて68〜75℃/1〜3mmHgで留出したメタ
クリル酸フエニル32.6g(0.201mol)を得た。 このようにして得られた生成物メタクリル酸フ
エニルをガスクロマトグラフイーで分析した。ガ
スクロマトグラフ分布はサーモン3000を充填した
2m×3mmのガラスカラムを用いて、日立163型
ガスクロマトグラフ装置上でカラム温度180℃で
行なつた。その結果、生成物にはフエーヘル
50ppmが含まれていたが、メタクリル酸フエニル
とこのフエノール以外にはピークは見られなかつ
た。仕込んだフエノールに対する収率は98.5%で
あつた。 実施例2〜22、および比較例1〜3 実施例1と同様にアクリル酸またはメタクリル
酸クロライドと置換フエノールとの反応によつて
アクリル酸またはメタクリル酸の置換フエニルエ
ステル類を合成した。結果を表1〜3に示した。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 実施例 23 撹拌機、温度計および滴下ロートを備えた2
のフラスコに2−ナフトール101g(0.701mol)、
水酸化ナトリウム42.1g(1.05mol)を水625mlに
溶かした溶液を仕込み、激しく撹拌し、均一溶液
を作り、次にテトラ−n−ブチルアンモニウムク
ロライド2.73g(9.81mmol)とジクロロメタン
311mlを加え氷浴にて冷却し、激しく撹拌しなが
ら、これにメタクリル酸クロライド87.9g
(0.841mol)を5時間かけて滴下した。滴下中反
応系の温度は10℃以下に保つた。滴下終了後更に
1時間反応させ反応を完結させた。反応終了後放
置すると反応液は2層に分離した。分液後、有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過により無
水硫酸ナトリウムを除去した後、ジクロロメタン
を減圧留去した。析出した結晶をエタノール400
mlに溶かした。不溶物を除去した後冷却した。析
出した白色結晶を濾過し、メタノールで洗浄の後
減圧乾燥させメタクリル酸−2−ナフチル134g
(0.631mol)を得た。 融点69℃。仕込んだ2−ナフトールに対する収
率は90.0%であつた。この時の濾過と洗液の混合
液を蒸発乾固することにより粗製メタクリル酸−
2−ナフチル12.2g(0.0575mol)を得た。粗製
物まで含めた場合の収率は98.2%であつた。 実施例24〜30および比較例4 実施例23と同様にアクリル酸またはメタクリル
酸クロライドと置換ナフトールとの反応によつて
アクリル酸またはメタクリル酸の置換ナフチルエ
ステル類を合成した。結果を表4に示した。 【表】 【表】 実施例 31 実施例1と同様の反応装置に8−キノリノール
6.53g(45.0mmol)、水酸化ナトリウム2.55g
(63.8mmol)を水50mlに溶かした溶液を仕込み激
しく撹拌し、均一溶液を作り、次にテトラ−n−
ブチルアンモニウムクロライド0.361g
(1.30mmol)とジクロロメタン50mlを加え、氷浴
にて冷却し、激しく撹拌しながらこれにメタクリ
ル酸クロライド5.65g(54.0mmol)を30分かけ
て滴下した。滴下中反応系の温度は10℃以下に保
つた。滴下終了後更に1時間反応させ反応を完結
させた。反応終了後放置すると反応液は2層に分
離した。分液後有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、濾過により硫酸ナトリウムを除去した後ジ
クロロメタンを減圧留去した。析出した結晶をメ
タノール40mlに溶かし、不溶物を除去した後、冷
却した。析出した。析出した結晶を濾過しメタノ
ールで洗浄した後減圧乾燥させメタクリル酸−8
−キノリル5.65g(38.9mmol)を得た。仕込ん
だ8−キノリノールに対する収率は86.5%であつ
た。この時の濾液と洗液の混合液を蒸発乾固する
ことにより粗製メタクリル酸−8−キノリル0.65
g(4.48mmol)を得た。粗製物まで含めた場合
の収率は96.4%であつた。 実施例32〜34および比較例5 実施例31と同様にアクリル酸またはメタクリル
酸クロライドと置換キノリノールとの反応によつ
てアクリル酸またはメタクリル酸の置換キノリル
エステル類を合成した。結果を表5に示した。 【表】 【表】 実施例 35 実施例1と同様の装置に2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフエニル)プロパン80.0g(0.350mol)、
水酸化ナトリウム39.3g(0.983mol)、水750mlを
仕込み、内温を20℃に保ち、30分間撹拌した。さ
らにジクロロメタン750ml、テトラ−n−ブチル
アンモニウムブロマイド3.4g(10.6mmol)、メ
トキノン0.08gを加えた。内温を10℃まで冷却
し、反応容器内を激しく撹拌しながらメタクリル
酸クロライド87.9g(0.841mol)を75分間で滴下
し、滴下終了後、さらに60分間撹拌を続けた。反
応中は内温を15℃以下に保つた。撹拌を停止する
と二層になつたので水層を除去し、有機層を5.0
重量%水酸化ナトリウム水溶液100ml、続いて水
200mlで洗浄した。得られた有機層中のジクロロ
メタンを留去し、2,2−ビス(4−メタクリル
ロイルオキシフエニル)プロパン126.7g(収率
99.2%)を得た。このものの融点は71.7℃であつ
た。 実施例36〜48および比較例6 実施例35と同様にアクリル酸またはメタクリル
酸クロライドとビスフエノール型化合物との反応
によつてビスフエノール型化合物のアクリレート
またはメタクリレートを合成した。結果を表6、
7に示した。 【表】 【表】 【表】 【表】 実施例 49 撹拌機、温度計及び滴下ロートを備えた100ml
のフラスコに1H,1H,5H−オクタフルオロペ
ンタノール6.00g(25.9mmol)、水酸化ナトリウ
ム1.45g(36.3mmol)を水30mlに溶かした溶液
を仕込み激しく撹拌し、均一溶液を作り、次にテ
トラ−n−ブチルアニモニウムクロライド0.215
g(0.774mmol)とジクロロメタン30mlを加え氷
水浴にて冷却し、激しく撹拌しながら、これにメ
タクリル酸クロライド3.25g(31.1mmol)を10
分間で滴下した。滴下中反応系の温度は10℃以下
に保つた。滴下終了後、更に1時間反応させ、反
応を完結させた。反応終了後、放置すると反応液
は2層に分離した。分離後、有機層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、濾過により無水硫酸ナトリウ
ムを除去した後、減圧下ジクロロメタンを留去
し、減圧蒸溜によつて66℃/8mmHgで留去した
メタクリル酸−1H,1H,5H−オクタフルオロ
ペンチル7.41g(24.7mmol)を得た。仕込んだ
1H,1H,5H−オクタフルオロペンタノールに
対する収率は95.3%であつた。 実施例50〜53および比較例7 実施例49と同様にアクリル酸またはメタクリル
酸クロライドと含フツ素アルキルアルコールとの
反応によつてアクリル酸またはメタクリル酸の含
フツ素アルキルエステル類を合成した。結果を表
8に示した。 【表】 【表】 実施例 54 撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた容量2
のガラス製フラスコに水酸化ナトリウム44.8g
(1.120mol)を水650mlに溶解した水溶液を仕込
み、次に2,4−ジヒドロキシベンゾフエノン
200g(0.934mol)を加え、撹拌して均一に溶解
させた。この均一溶液にテトラ−n−ブチルアン
モニウムブロマイド9.02g(28mmol)とジクロ
ロメタン500mlを加え、氷浴にて冷却し、激しく
撹拌しながらこれにメタクリル酸クロライド
112.3g(1.074mol)を2時間30分かけて滴下し
た。滴下中反応系の温度は10℃以下に保つた。滴
下終了後、更に1時間反応させ反応を完結させ
た。反応終了後放置すると反応液は2層に分離し
た。分離後有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、濾過により硫酸ナトリウムを除去した後、ジ
クロロメタンを減圧留去した。析出した結晶をメ
タノール1に溶かし、不溶物を除去した後冷却
した。析出した結晶を濾過した後減圧乾燥させて
メタクリル酸−4−ベンゾイル−3−ヒドロキシ
フエニル232.1g(0.822mol)を得た。仕込んだ
2,4−ジヒドロキシベンゾフエノンに対する収
率は88.0%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式【式】(式中、Rは水素原 子またはメチル基を表わし、Xは塩素原子または
    臭素原子を表わす。)で示されるアクリル酸また
    はメタクリル酸ハライドと酸性の水酸基を有する
    有機化合物とをアルカリ金属水酸化物の水溶液中
    にて相間移動触媒の存在下で反応させることを特
    徴とするアクリル酸またはメタクリル酸エステル
    の製造方法。 2 酸性の水酸基を有する有機化合物が下記一般
    式() (式中、lは1〜6の整数を、mは0〜5の整数
    を、nは0〜5の整数をそれぞれ表わすが、lと
    mとnの和は6であり、Rは水素原子、炭素数1
    〜9の直鎖または分岐アルキル基、アリール基、
    カルボキシル基、エステル基、アルキルカルボニ
    ル基、アルケニルカルボニル基、アリールカルボ
    ニル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、ア
    リーロキシ基、トリアルキルシリル基、シアノ
    基、ニトロ基、ジアルキルアミノ基およびスルホ
    ン酸基からなる群から選択される少なくとも1種
    を表わし、Xはフツ素原子、塩素原子、臭素原
    子、およびヨウ素原子からなる群から選択される
    少なくとも1種を表わす。) で示される化合物である特許請求範囲第1項記載
    の方法。 3 酸性の水酸基を有する有機化合物が下記一般
    式() (式中、lは1〜8の整数を、mは0〜7の整数
    を、nは0〜7の整数をそれぞれ表わすが、lと
    mとnの和は8であり、Rは水素原子、炭素数1
    〜9の直鎖または分岐アルキル基、アリール基、
    カルボキシル基、エステル基、アルキルカルボニ
    ル基、アルケニルカルボニル基、アリールカルボ
    ニル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、ア
    リーロキシ基、トリアルキルシリル基、シアノ
    基、ニトロ基、ジアルキルアミノ基およびスルホ
    ン酸基からなる群から選択される少なくとも1種
    を表わし、Xはフツ素原子、塩素原子、臭素原子
    およびヨウ素原子からなる群から選択される少な
    くとも1種を表わす。) で示される化合物である特許請求範囲第1項記載
    の方法。 4 酸性の水酸基を有する有機化合物が下記一般
    式() (式中、lは1〜7の整数を、mは0〜6の整数
    を、nは0〜6の整数をそれぞれ表わすが、lと
    mとnの和は7であり、Rは水素原子、炭素数1
    〜9の直鎖または分岐アルキル基、アリール基、
    カルボキシル基、エステル基、アルキルカルボニ
    ル基、アルケニルカルボニル基、アリールカルボ
    ニル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、ア
    リーロキシ基、トリアルキルシリル基、シアノ
    基、ニトロ基、ジアルキルアミノ基およびスルホ
    ン酸基からなる群から選択される少なくとも1種
    を表わし、Xはフツ素原子、塩素原子、臭素原子
    およびヨウ素原子からなる群から選択される少な
    くとも1種を表わす。) で示される化合物である特許請求範囲第1項記載
    の方法。 5 酸性の水酸基を有する有機化合物が下記一般
    式() (式中、AはO、CO、CH2、CH3、CH、C
    (CH32、C(CF32、S、SO2またはCONHを表
    わし、Bは水素原子、炭素数1〜9の直鎖または
    分岐アルキル基、フツ素原子、塩素原子、臭素原
    子およびヨウ素原子からなる群から選択される少
    なくとも1種を表わし、nは0〜4の整数を表わ
    す。) で示される化合物である特許請求範囲第1項記載
    の方法。 6 酸性の水酸基を有する有機化合物が下記一般
    式() (式中、Bは水素原子、炭素数1〜9の直鎖また
    は分岐アルキル基、フツ素原子、塩素原子、臭素
    原子およびヨウ素原子からなる群から選択される
    少なくとも1種を表わし、nは0〜4の整数を表
    わす。) で示される化合物である特許請求範囲第1項記載
    の方法。 7 酸性の水酸基を有する有機化合物が下記一般
    式() CoHpFqOH () (式中、nは2〜10の整数を表わし、pおよびq
    はp+q=2n+1なる関係を満たす整数を表わ
    す。) で示される化合物である特許請求範囲第1、項記
    載の方法。
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