JPH01502237A - 酸素濃度測定のためフィードバック制御の下に信号を処理する方法及び装置 - Google Patents

酸素濃度測定のためフィードバック制御の下に信号を処理する方法及び装置

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JPH01502237A JP62505258A JP50525887A JPH01502237A JP H01502237 A JPH01502237 A JP H01502237A JP 62505258 A JP62505258 A JP 62505258A JP 50525887 A JP50525887 A JP 50525887A JP H01502237 A JPH01502237 A JP H01502237A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 酸素濃度測定のためフィードバック制御の下に信号を処理する方法及び装置 i肌二!遣 本発明は酸素濃度測定、特に、酸素濃度測定のための信号処理技術に係わる。
個人の動脈中の酸素飽和値及び脈拍数は種々の理由で飽和値に関する最新情報を 利用することにより、生理的要因の変化、麻酔装置の誤動作、または医師のエラ ーを知らせることができる。同様に、集中治療室において、酸素飽和値情報を利 用することにより患者に対して適正な肺換気処置を施していることを確認し、最 適条件下で患者を換気装置から引出すことができる。
手術室や集中治療室のような種々の利用施設において、患者が重大な危険に陥る 前に有害な生理的状態にあることを検知しなければならない場合、脈拍数及び酸 素飽和値に関する継続的な情報が不可欠である0例えばホーム・ヘルス・ケア・ ナースが定期検診を行うような場合には、オペレータの便宜と患者の快適さとの ために、多くの利用施設において、病原体を侵入させないための技術がめられて いる。パルス透過式酸素濃度測定はこのような問題に取組むものであり、病原体 不侵入の状態で、脈拍数及び酸素飽和値に関する!1′続的情報を提供するもの である。しかし、提供される情報が有効なものとなるのは、オペレータがその精 度に依存できる場合に限られ目標としたものである。
詳しくは後述するように、パルス透過式酸素濃度測定においては、組織内の動脈 血がM織を通過する光の強さに及ぼす影響を測定する。これをさらに具体的に説 明すると、組織中の血液量は脈拍と関数関係にあり、血液量は収縮期において大 きくなり、拡張期において小さくなる。血液は組織を通過する光の一部を吸収す るから、組織から出る光の強さは組織内の血液量に反比例する。即ち、射出光の 強さは脈拍に応じて変化するから、これを利用することで患者の脈拍数を知るこ とができる。さらにまた、オキシヘモグロビン(酸素と結合したヘモグロビンH b02)の吸収係数は光の大部分の波長に関して、酸素と結合していないヘモグ ロビン(Hb )の吸収係数とは異なる。従って、2つの興なる波長において血 液によって吸収される光量の差を利用すれば、([Hb 02 :l/ ([H b ] + [Hb 02 ])) X 100%に等しいヘモグロビン酸素飽 和値、2.−3802 (OS )をめることができる。即ち、例えば、指を透 過する光量の測定値を利用することにより、患者の脈拍だけでなく、ヘモグロビ ン酸素飽和値をも知ることができる。
指を透過する光量は“固定”成分、例えば、骨、Mi織、皮膚、毛髪などだけで なく、“可変”成分、例えば、組織内の血液などの吸収係数とも関数関係にある 0時間の関数として表わす場合、組織を透過する光の強度は、ベースライン成分 と周期的な脈動成分とを含んでいる。ベースライン成分は時間と共にゆるやかに 変化し、かつ光に対する固定成分の影響を表わしており、周期的な脈動成分は時 間と共に急速に変化し、かつ光に対して組織内で変動する血液量の影響を表わし ている0組織等の固定、成分による減衰は脈拍数及び動脈の酸素飽和値に関する 情報を含んでいないから、脈動信号の方が重要である。
そこで、公知の透過式酸素濃度測定法の多くは分析される信号からいわゆる“D C”ベースライン成分を除去する。
例えば、米国特許第2,706,927号(Wood)では、“無血”状態及び “正常”状態の下で、2つの波長に対して光吸収測定を行う、無血状態では、分 析されるMiltiからできるだけ多くの血液を絞り取る0次いで2つの波長を 持つ光を18に透過させ、それぞれ吸収を測定する。
これらの測定値は血液以外のすべてのah酸成分光に及ぼす影響を示している0 組織への正常な血流が回復したら、第2回目の測定を実施し、これによって血液 及び血液以外の成分に対する両方の影響を測定する0両条件下での光吸収の差を 利用することにより、動脈血及び静脈血の両方の影響を含めた組織の平均酸素飽 和値をめる。
以上の説明からも明らかなように、この方法は酸素飽和値を表わす信号からDC で表わされる非血液成分を除去している。
しかし、多くの理由からW ood特許の方法は必要な精度を提供できない0例 えば、厳密な意味での無血状態を得ることは現実的に不可能である。また、組織 を絞るなどの方法で無血状態を得ようとすれば、両状態における光路が一致しな くなるおそれがある。精度の問題を別にしてもW ood特許のアプローチは不 便でもあり、測定に多大の時間を要する。
パルス透過式酸素濃度測定に対するさらに改良されたアプローチが米国特許第4 ,086,915号(K ofsky等)に開示されている。 Kofsky等 の特許は2つの理由で注目に値する。第1の特徴として、この特許に採用されて いる方法は組織中の固定成分が透過光に及ぼす影響を自動的に排除し、組織を人 為的に無血状態にする必要を回避する。 Kofsky等の特許が吸収に関する ベール・ランバで組織を透過する光の強さを微分したものに所定の擬似係数を乗 算した値を利用することによって酸素飽和値をめることができる。微分すると、 光の強さのDC成分にほとんど影響されないことは初歩的な数字によって立証す ることができる。前記擬似係数は患者が先ず酸素含有量が正常な空気を吸い、次 いで酸素含有量を減少させた空気を吸う校正手順中に行われる測定によって算出 される。しかしこの校正プロセスはいかにも煩雑である。
注目すべきK ofsky等特許の第2の特徴は以後の処理に備えて増幅する前 に信号のDC成分を除去することにある。具体的には、信号をその勾配(即ち導 関数)をより正確にめることができるように増幅する。増幅器の飽和を回避する ため、増幅する前に信号の比較的大きいDC成分の一部を除去する。この除去を 達成するため、光検知器からの信号を以下に述べるように差動増幅器の2つの入 力に供給する。即ち、信号を増幅器の正端子に直接入力すると共に、低分解能A /Dコンバータをも通過させ、次いでD/Aコンバータを通過させたのち、増幅 器の負端子に入力する。A/Dコンバータの分解能は入力信号の分解能の約1/ 10である0例えば、もし信号が6.3ボルトなら、A/Dコンバータの出力は 6ボルトとなる。従って、コンバータの出力は信号の主要部分を表わし、多くの 場合、これを利用することによってDC信号レベルの近似値をめることができる 。DC信号と、増幅器に直接供給される検知器の信号との組合わせから得られる 出力を利用することによってAC信号の近似値をめることができる。ただし、A /Dコンバータの出力はDC信号を示すインジケータとしては正確さを欠くこと が多いから、この方法は比較的不正確な結果となる可能性がある。
米国特許第4.167、331号(N 1elson)は他のパルス透過式酸素 濃度測定装置を開示している。ここに開示されている酸素濃度測定装置は物質に よる光の吸収がベール・ランバートの法則から得られるように、吸収媒体によっ て減衰させられた後の光の強さの対数に正比例するという原理に基づいている。
この測定装置は組織を透過する赤及び赤外波長の光を発生させるのに発光ダイオ ード(LED)を使用する。LEDから発生し、組織によって減衰させられた光 に光電装置が応答し、出力電流を発生させる。この出力電流は対数増幅器により 増幅される。
この増幅された信号は、AC及びDC成分を有し、かつ2つの波長の透過光の強 さに関する情報を含んでいる。
サンプリング/保持回路が赤及び赤外波長の両信号を復調する0次いで各信号の DC成分を直列に接続されている帯域増幅器及びコンデンサによって阻止し、固 定吸収成分による影響を信号から除去する。こうして得られるAC信号成分は例 えば毛髪、骨、組織、皮膚等の固定吸収成分に無関係となる0次いで各AC信号 の平均値をめる。2つの平均値の比を利用することにより、この比と関連する経 験値から酸素飽和値をめる。AC成分は、脈拍数の算出にも利用される。
パルス透過式酸素濃度測定の他の公知例が米国特許第4.407,290号(W ilber )に開示されている。この公知例では、2つの異なる波長をもつL EDから発生する光パルスを例えば耳たぶに当てる。耳たぶを透過した光にセン サが応答し、各波長ごとに、耳たぶ中の固定吸収成分及び脈動吸収成分にそれぞ れ起因するDC及びAC成分を有する信号が生じる。正規化回路ではフィードバ ックを利用することにより、各信号の非脈動成分が等しくなり、オフセット電圧 が除去されるように両信号をスケーリングする。このように制御された2つの信 号をデコーダがチャンネルA及びBに分離し、これらのチャンネルにおいて各信 号からDC成分が除かれる。各信号の残りのAC成分は増幅され、マルチプレク サにおいて結合されたのちアナログ/デジタル(A/D)変換される。
酸素飽和値は下記式に従ってデジタルプロセッサによってめられる。
ただし定数XI 、X2 + xs及びX4に関する経験的データはプロセッサ に記憶されている。
ヨーロッパ特許出願筒83304939.8号(New、Jr等)もパルス透過 式酸素濃度測定装置を開示している。2個のLEDが身体の部位、例えば、指を 赤及び赤外波長を有する光に露出させ、各LEDのデユーティサイクルを1/4 に設定する。検出装置がこれに呼応して信号を出力し、該信号が2つのチャンネ ルに分割される。1/4デユーテイサイクルであるから、負増幅されたノイズ信 号を、検出装置の応答及びノイズを含む正増幅された信号と一体化して、出力信 号に対するノイズの影響を排除することができる。こうして形成された信号はほ ぼ定常的なりC成分とAC成分を含む0次いで行われるアナロ処理に先立って信 号から固定したDCレベルを減算する。
このDCレベルはA/D変換後、マイクロプロセッサによって再び加算される。
対数分析は下記のようにマイクロプロセッサによって回避される。指を透過する 光の波長ごとに定常成分に対するAC成分の係数がめられる。
次いで2つの係数の比をめ、これを独自に得られた酸素飽和値の曲線に嵌め込む 、患者の個々の指に応じて興なる透過特性差を補償するため、各LEDに対して 調節可能な駆動源を設ける。上記出願はまた、測定装置を自動的に校正する装置 をも開示している。
しかし、公知の酸素濃度測定装置は必ずしも分析すべき受信信号の最大分解能を 提供するに充分な信号処理技術を採用してはいない、従って、酸素濃度測定装置 によって行われる酸素飽和値及び脈拍数測定の精度が低下し易い0本発明はこの 問題と取り込み、公知の酸素濃度測定によって従来達成された精度よりも高い精 度を可能に本発明は組織を流れる動脈血の酸素飽和値に関する情報を含むセンサ からの出力信号を処理する装置を開示する。この装置はセンサ信号の被制御部分 を該信号から減算するオフセット減算回路を含む、オフセット減算回路はセンサ 信号から前記被制御部分を減算した残り部分とほぼ等しい出力を形成する0本発 明の装置はオフセット減算回路に接続されてその出力を受信し、この出力に応じ た減算制御信号を出力する制御回路をも含む、減算制御信号がオフセット減算回 路に転送され、そこで減算される被制御部分の大きさを決定する。オフセット減 算回路の出力は分析回路に入力して動脈血の酸素飽和値表示値を出力する。
本発明の特徴の1つとして、検出器の信号から減算される被制御部分はオフセッ ト減算回路出力の絶対値が第1の所定レベル以下なら一定に保持される。ただし オフセット減算回路出力の絶対値が前記レベル以上で所定範囲内である時、オフ セット減算回路出力の大きさに比例する値により被制御部分の大きさを調整する ように指示する減算制御信号が出力される。
オフセット減算回路出力の絶対値が第2の所定レベルを超えると、減算すべき信 号の被制御部分をオフセット減算回路がもはや調整できないことを示す減算制御 信号が出力される。好ましくは、検知器出力信号からオフセット減算回路によっ て減算される被制御部分は、所定値に初期設定する。
本発明の他の特徴として、本発明装置はオフセット減算回路の出力を被制御ゲイ ンだけ増幅する制御可能なゲイン増幅器をも含む、ゲイン増幅器はオフセット減 算回路出力とゲインの積にほぼ等しい出力を形成する。制御回路から出力される 増幅器制御信号を増幅器が受信し、この制御信号に呼応して被制御ゲインを調節 する。
本発明ではまた、制御回路がセンサ制御信号を出力し、前記センサがこれに応答 する。制御回路はセンサ制御信号が、センサ信号を所定のセンサ信号範囲内とす るのに充分なレベルに設定する。
本発明のさらに他の特徴として、センサ信号は差動電流・電圧増幅器により、オ フセット減算回路によって受信される前に増幅する。また、A/Dコンバータが 制御可能ゲイン増幅器の出力を分析のためのデジタル形式に変換する0分析回路 はゲインを除去し、酸素飽和値表示値の形成に先立って増幅器出力に被制御部分 を再び加算する。
本発明は上述した信号処理装置をセンサと併用する酸素濃度測定装置をも含む、 このセンサは制御回路からの制御信号に応答し、組織を照明する光源を含む、照 明の強さは制御信号によって決定される。センサに組込まれる検知手段は組織が 照明されるのに呼応して動脈血の酸素飽和値に関する情報を含む信号を出力する 。検知手段に入射する光をフィルタするための赤色光学フィルタを組込むことが できる。
本発明はさらに、組織を流れる動脈血の酸素飽和値をめるため上記装置が利用す る信号を処理する方法をも含む、基本的な形式として、本発明の方法は、減算制 御信号に応答してセンサ信号から信号の被制御部分を減算する段階を含む、被制 御部分が減算された残りのセンサ信号部分にほぼ等しい減算出力が形成される。
また、センサ信号から減算される被制御部分の所要調整量を指示するように、減 算出力に応じて減算制御信号が出力される。
た 本発明の詳細は添付図面に沿った以下の説明から明らかになるであろう。
第1図はセンサ、入出力(Ilo)回路、マイクロコンピュータ、アラーム、表 示装置、電源及びキーボードを含む酸素濃度測定装置のブロックダイヤグラム、 第2図は吸収媒体中の光透過を示すブロックダイヤグラム、 第3図は吸収媒体が単位成分に分割されている第2図に示す吸収媒体中の光透過 を示すブロックダイヤグラム、第4図は第2図に示した入射光の強さ1.と射出 光の強さ11どの関係を示すグラフ、 第5図は透過光の波長に応じた酸素添加ヘモグロビンWb 02と脱酸素化ヘモ グロビンWbの吸収係数を比較するグラフ、 第6図はブロックで表わした指の成分に対する光透過を示すブロックダイヤグラ ム、 第7図は経験的に得られる酸素飽和値測定値と酸素濃度測定装置によって測定さ れる可変値との比較を示すグラフ、 第8図は本発明に基づく指に対する2つの波長を有する光の透過を示す説明図、 第9図は指に対する赤波長光の透過を時間の関数として示すグラフ、 第10図は指に対する赤外波長光の透過を時間の関数として示すグラフ、 第11図は第1図の測定装置におけるI10回路14の詳細な構成図、 第12図は公知の電流・電圧増幅回路の構成図、第13図は第1図の110回路 に組込まれる差動電流・電圧前置増幅回路の構成図、 第14図は本発明に従って構成されたフィードバック制御システムの基本動作を 示す機能ブロックダイヤグラム、第15図はI10回路出力の可能レンジを、各 レンジにおける110回路及びマイクロコンピュータの所期の応答と共に示すグ ラフ、 第16図は第1図に示したマイクロコンピュータに組込まれる割込み準位ソフト ウェアルーチンの一部を示すブロックダイヤグラム、 第17図乃至第19図は第16図に示した割込み単位ルーチンの詳細なブロック ダイヤグラム、 第21図はセンサに供給される電流の可能レンジを、センサ出力に応じた、各可 能レンジにおけるI10回路及びマイクロコンピュータの所期の応答を示すグラ フ、第20図、第22図乃至第24図は第16図に示した割込み準位ルーチンの 詳細なフローチャート、 第25図は第1図に示したマイクロコンピュータに組込まれる再構成ソトウエア のフローチャート、第26図はI10回路の動作調節に利用するためマイクロコ ンピュータに記憶させる校正済みオフセットテーブル、 第27図は第1図のマイクロコンピュータをより完全に示す構成図である。
11交皿思 第1図に示すシステム全体のブロックダイヤグラムから明らかなように、本発明 を利用するパルス透過式酸素濃度測定装2ioはセンサ12、入出力(Ilo) 回路14、マイクロコンピュータ16、電源18、表示装置20、キーボード2 2及びアラーム24を含む、ただし、これらの素子を詳細に説明する前に、第1 図の酸素濃度測定装置によって行われるパルス透過式By#濃度測定の基本原理 を概説する。
この原理を説明するため、先ずベール・ランバートの法則を考察する。この法則 は均質な吸収媒体による光吸収に関するものであり、第2図及び第3図を参照し て以下に説明する。
第2図に示すように、強さIoの入射光が吸収媒体26に入射する。吸収媒体2 6は入射光に対する吸収媒体26の減衰効果を示す固有吸収率Aを有する。同様 に、吸収媒る。吸収媒体26から射出される光の強さ11は入射光の強さIOよ りも小さく、WiTIoの形で関数的に表現できる。吸収媒体26を(光透過方 向に)それぞれが単位厚さを有しかつ同じ透過率Tを有する多数の同じ成分に分 割した場合、入射光の強さ1oに対する吸収媒体26の影響は第3図に示す通り である。
第3図では吸収媒体26が3つの成分28.30.32から成る。成分28から の射出光の強さItは入射光の強さIO×透過透過率環しい、成分30も透過光 に対して同様の影響を及ぼす、即ち、成分30への入射光は積Tloに等しいか ら、射出光の強さI2は積T1.またはI21.に等しい、成分32も光に対し て同じ影響を及ぼし、第3図に示すように、このように分割される吸収媒体26 全体からの射出光の強さI3は積TI2またはI3 Ioに等しい、吸収媒体2 6の厚さdがn単位長なら、単位長を有するn個の全く同じ成分を含むというよ うに図式化することができ、その場合、吸収媒体26からの射出光の強さをIn ″V表わすことができ、榎T IOに等しくなる。吸収率Aの関数として表現す れば、■。を積(I/A )1、で表わすことができる。
以上の説明から明らかなように、入射光の強さ1.に対する吸収媒体26の吸収 作用は指数関数的に減衰する。
Aは基数として不便な面もあるから、単位長当りの吸収媒体26の吸収度をαと すれば、A n == b Q nであることに着目してI。をもつと便利な基 数すの関数として表現し直すことができる0項αはしばしば消滅係数と呼ばれ、 10gbAに等しい。
従って、吸収媒体26からの射出光の強さI は10を基数としてIolO’1  °またはeを基数として1 oe C12nで表わすことができる。ただし、 C1及びC2は基数10及び基数eに対するそれぞれ該当の相対的な消滅係数で ある。吸収媒体26の厚さが射出光の強さ■、に及ぼす影響を第4図にグラフで 示した。吸収媒体26への入射光が単位強さを持つとすれば、第4図は全吸収媒 体の透過率Tと厚さとの関係をも示すことになる。
以上の説明を第2図に示す吸収媒体26に適用すると、1 = Io e −”  (1) ただし、11は射出光の強さ、Ioは入射光の強さ、αは単位長当りの吸収媒体 の吸収度、dは単位長当りの吸収媒体の厚さであり、関係式は基数eの指数関数 として表現されている0式(11は一般に均質な吸収媒体中での指数関数的な光 減衰に関するベール・ランバートの法則と呼ばれる。
ベール・ランバートの法則の基本的内容を以上に述べたが、ここで脈拍数及びヘ モグロビン酸素飽和測定の問題に対するこの法則の応用を考察する。第5図に示 すように、酸素添加ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンとに関する吸収度は等 吸収波長を除くすべての波長において異なる。即ち、人の指を入射光に露出させ 、射出光の強さを測定する場合、入射光と射出光の強さの差、即ち、吸収された 光量は指の血液の酸素添加ヘモグロビン量に関する情報を含んでいる。ベール・ ランバートの法則からこの情報を抽出する方法は以下の通りである0個人の指に 含まれる血液量はその人の動脈の脈拍に応じて変化する。指の厚さも脈拍ごとに 僅かながら変化し、指の透過光の光路長を変化させる。光路が長ければ光の吸収 量が増えるから、入射光と射出光の強さの差に関する時間に対する情報を利用す ることによって脈拍をめることができる。ベール・ランバートの法則からこの情 報を抽出する方法も後述する。
上のパラグラフで述べたように、指を透過する入射光と射出光の強さに関する情 報を利用することによって酸素飽和値及び脈拍数をめることができる。しかし、 必要な情報を抽出するための理論的根拠はいくつかの点で複雑である0例えば、 指に当てられる入射光の正確な強さを測定するのは容易ではない、従って、入射 光の強さに関係なく必要な情報を抽出しなければならない場合もある。さらにま た、指の血液量、従って指を通る光路長の変化は必ずしも個人の脈拍だけに起因 するものではないから、変化する光路長を可変値として計算から排除しなければ ならない。
入射光の強さ及び光路長が可変値として除外されるようにベール・ランバートの 法則をより好都合な形にする方法を以下に説明する。第6図では、第3図と同様 に人の指を2つの成分34.36で表わした。固定成分(ベースライン成分)3 4は指、を構成する非変動性の吸収因子に相当し、この成分は例えば骨、組織、 皮膚、毛髪及び固定的な静脈血及び動脈血などであり、厚さd及び吸収部αを有 する。
脈動成分36は指の変動的な吸収部分、即ち、動脈血液量を表わす0図示のよう に、この成分の厚さΔdは厚さの変化量を表わし、この成分の吸収部αAは動脈 血の吸収部である。
第3図に関する上記分析から明らかなように、固定成分34からの射出光の強さ I、は下記のように入射光の強さIOの関数として表現できる。
1 = Ioe ” (21 同様に、脈動成分36からの射出光の強さI2は、脈動成分36への入射光の強 さ工!の関数であり、−α Δd 12 =Ile A (J1 式(2)における11の値を式(3)中のItに代入して簡略化すると、指から の射出光の強さI2を指への入射光の強さIOの関数として次のように表現でき る。
12 = 16 e−[” +aA ” ](41ここでは光に対する動脈の血 液量の影響が問題であるから、I2と1.どの関係が特に重要である。動脈成分 (脈動成分)36による透過変化量をTAAとすれば、式(2)及び(3)にお いてそれぞれ得られた1、及び12の値を代入すると、式(5)は次のようにな る。
式(6)の分子及び分母から項1.を除くことにより式中の変数としての入射光 の強さを排除することができる0式(6)を完全に簡略化すれば、動脈血による 透過変化量は下記のように表わされる。
この動作原理を採用する装置は自己校正可能であり、入射光の強さ1.とは無関 係である。
ここで弐mを考察すると、変化する動脈血液量に伴なう指の厚さ変化量Δdがい ぜんとして変数として残ることが判る。この変数である変化量Δdは次のように して消去する0表現の便宜上、式+1)において採用したのと同じ基数のもとに 、式(刀の対数をとると、式(力は下記のようになる。
InT =In(e ’AΔd>=、AΔd(8)ΔA 変数である変化量Δdを消去する好ましい方法では、2つの波長で現われた動脈 の透過変化から得られる情報が利用される。
特定の波長を選択する際の基準の1つとして、動脈吸収部αAがより完全に表現 されるように考慮する。
αA=(αoA) (OS) −(αDA) (10S) (9まただし、α  は酸素添加された動脈血吸収部、αDAは脱A 酸素化された動脈血吸収部、O8は動脈血液量のヘモグロビン酸素飽和値である 。第5図から明らかなように、α 及びα、Aは約805ナノメータに現われる 等吸収波長A を除く可視赤波長及び近赤外波長領域内のにあらゆる光波長において著しく異な る。動脈酸素飽和値O8が約90%なら、式(9)から明らかなように、動脈血 の吸収部αAはその90%が酸素添加された動脈血吸収部α。。に、10%が脱 酸素化された動脈血吸収部αDAに起因する1等吸収波長においては動脈血吸収 部αAに対するこの2つの係数の関係はαOA”αDAであるから取るに足らな い、従って、第5図に示す曲線の等吸収波長に近い波長は動脈血流に起因する指 の厚さ変化量Δdを消去するために好都金な波長である。
第2波長は等吸収波長付近から、2つの信号を容易に区別するのに充分な距離に 選択される。また、この第2波長における酸素添加された動脈血吸収度及び脱酸 素された動脈血吸収度の相対的な差は比較的明確である。従って、以上の考察に 照らして、選択された2つの波長が電磁スペクトルの赤及び赤外領域内に位置す るのが好ま上記の値を式(8)に代入して比をとる。
ただし、TAARは赤波長λRにおける動脈血による光の透過変化量、TA A IRは赤外波長仙、における動脈血による透過変化量である。もし2つの光源を 指のほぼ同じ位置に配置すると、各光源から指を通る光路の長さがほぼ等しくな ることはいうまでもない、従って、動脈血流に起因する光路長の変化量Δdは、 赤波長光源についても赤外波長光源についてもほとんど同様である。従って、式 (Illの右辺の分子及び分母中のΔd項が省かれ、下記の式が得られる。
式(11)は入射光の強さIoとも動脈血流に起因する指の厚さの変化量Δdと も無関係である0以上に展開した理論がパルス透過式酸素濃度測定の基本原理で ある。ただし、生理的プロセスは複雑であるから、式(11)に示す比から酸素 飽和値測定値が直接得られるわけではない、そこで、式(11)の比と動脈血の 酸素実測値との相関関係に基づいて酸素飽和値表示値を形成する。即ち、もし赤 及び赤外波長における動脈の吸収度の比をめることができるなら、独自にめられ た経験的な校正曲線から、IO及びΔdと無関係な方法で動脈血流の酸素飽和値 を抽出することができる°。
測定比R88を簡単な形で表わすと、式(11)から、第7図に示しかつ詳しく は後述するように、独自に得られる酸素飽和値曲線のX軸には、ROSに関する 測定値を示し、y軸はヘモグロビンM素飽和値を示す。
両波長における動脈血の吸収度の測定は次のように行われる。第8図に示すよう に、指に対して赤及び赤外波長光源40.42とは反対の側に配置した検知器3 8は指を透過した両波長の光を受光する。第9図に示すように、時間の関数とし てプロットされている受光された赤波長の光の強さは脈拍とともに変動し、最大 値R,及び最小値RLを取る。RLは動脈血液量が最大となるほぼ収縮期に現わ れ、RHは動脈血液量が最低となるほぼ拡張期に現われる。既に述べた均質媒体 における指数関数的な光減衰から明らかなように、 RL=1゜e ”d”A Ad]@λ(t31同様に、 RH=108 ”@λR([ 式(8)及び(IIIの比をめ、これを簡略化すると、式(四の両辺の対数をめ ると、 一α Δd In(Rt/RH)=ln(e A )@λR=−α Δd@λR(讃 検知器38によって受光される赤外波長の光を表わす信号についても同様の式が 得られることはいうまでもない。
即ち、赤外波長において、指を通過する光の強さの最小値は下記のように表わさ れる。
同様に、赤外波長において、指から射出する光の強さの最大値は次のように表わ される。
IR+=Ioe ”@仙R(1 式(m及び(讃の比は下記のように表わされる。
式■の対数をめ、簡略化すると、 −α Δd In(IRI / IRH) =In(e A ) @λIR=−α Δd@仙 R(至) 式(IS及び(2(0をレシオメータ式に組合わせると下記式が得られる。
式(21)の右辺の分子及び分母中のΔd項は各項の前のマイナス符号と同様に 省くことができるから、式(211を式(2)と組合わせることにより下記式が 得られる。
In(RH/ RL ) = (2) In (IRH/ IRL ) 従って、それぞれ赤及び赤外波長の射出光の強さの最大値及び最小値(RL 、 RH、IRL 、IRH)を測定することにより項R88の値を算定できる。酸 素濃度測定装置10の構成各部に関連して詳しく後述するようにこの値に基づき 、かつ第7図に示した曲線と同様の、経験的に得られた校正曲線と利用すること により、酸素飽和値をめることができる。この酸素飽和値の測定は信号のベース ライン成分及び脈動成分に基づいて測定を行う、例えば、W i 1ber特許 に開示されているような公知の方法とは明らかに異なる。
以下に述べる酸素濃度測定装置10は第1にセンサ12を内蔵している。センサ 12の本質的な機能は発光ダイオード(LED)のような光源40.42及び光 検知器38を患者の身体の適当な部位に所要の向きに対向配置することにある0 例えば、センサ12は各LEDから検知器38に至る光路がほぼ等距離となるよ うにLED40,42と検知器38とを葺列させねばならない、また、光路は有 効量の光が通過する患者の身体部位、例えば、指、足指、耳たぶまたは鼻中隔な どを通過しなければならない、既に述べたように、光路変化は測定値に著しく影 響するから、センサ12はLED40.42及び検知器38の位置を常時患者の 皮膚を透過する光路中に維持しなければならない、さもないと、ずれに伴なって 信号のゆらぎを生ずるおそれがある。また、センサ12は患者の皮膚及び皮下組 繊に大きい圧力を加えてはならない、さもないと、パルス透過式酸素濃度測定装 置が正確に動作するための依りところとなる正常な動脈血液を混乱させるおそれ がある。最後に、センサはすばやく患者に装着でき、しかも不快感を与えてはな らない。
LED40,42は、第11図に示すように、I10回路14に組込んだトラン ジスタドライバ44によって電流を供給される。ドライバ44はマイクロコンピ ュータ16の制御の下に960H2の繰返し周波数で電流パルスを発生させる。
各電流パルスの長さは70マイクロセコンドであり、電流パルスは先ず赤波長L  E D 40に供給されてから赤外波長L E D 42に供給される。ドラ イバ44に組込んだスゲ−リング抵抗器における電圧降下が、詳しくは後述する 方法で電流パルスの大きさを決定し、維持することを可能にする。LED4(F 、42は電流パルスに応答して光パルスを発生し、この光パルスは、指を透過し て検知器38に入力する。検知器38は960HZのLEDの繰返し周波数で赤 及び赤外波長の混合した光に対する指の脈動応答に関する情報を含む信号を出力 する。
本発明の好ましい実施例では、第8図に示すように、赤色光学フィルタ45がL ED40.42と検知器38とを結ぶ光路中に挿入される。赤色フィルタ45と してはK odakNo、29ラツテン・ゲル・フィルタが好ましい、その機能 は酸素飽和値の測定に対する蛍光フリッカ−の影響を解消することにある。セン サ12の本体は周囲光の大部分を阻止する不透明材料で形成することができるも のの、それでもある程度の周囲光が検知器38に入射する可能性がある。太陽や 白熱電灯からの光は本質的に連続的である。
これに対して蛍光灯による照明は発光期と非発光期とを交互に含み、これが肉眼 では知覚できないフリッカ−となっている、蛍光フリッカ−の周波数はL E  D 40からの赤波長の光を受光して検知器38が出力する信号に影響しかねな い、従って、赤色光学フィルタ45を検知器38に重ねて配置することにより蛍 光を除外し、酸素飽和値の測定に対する蛍光フリッカ−の影響を排除する。
I10回路14において、検知器38からの信号が前置増幅器46に入力する。
好ましい実施例では、前置増幅器46は差動電流・電圧増幅器48及びシングル エンド出力増幅器50を含む、差動増幅器48を利用することの利点を明らかに するため、第12図に示す公知の電流・電圧増幅器の動作を考察する0図示のよ うに、電流・電圧増幅器52は主として演算増幅器54及びゲイン決定用抵抗器 RFから成る。検知器38を図示のように増幅器入力端に接続する。
検知器38が適当な波長の光を検知すると、増幅器52に電流IDが入力する。
増幅器52の出力voは、検知器38からの電流ICとゲイン決定用抵抗器RF の値との積に等しい、この構成に伴なう重大な問題点として、発生する外部干渉 ノイズをも増幅するから、信号の精度が劣化する。
しかし、第13図に示すシングルエンド出力増幅器50と差動電流・電圧増幅器 48を組合わせることによってこの問題は解消される0図示のように、差動増幅 器48は正及び負の出力を発生させ、各出力の絶対値はゲイン決定用抵抗器RF の値と検知器38からの電流IDとの積に等しい、これらの出力が、次いでシン グルエンド出力増幅器50に供給されると、増幅器50は入力の2倍の大きさを 有する信号を出力する。この構成の利点は2つの差動トランスインピーダンス増 幅器出力が互いに反対符号であるから、外部干渉ノイズはシングルエンド出力増 幅器50において消去されることにある。また、信号が2回出力されるごとに電 流ノイズは1.414Lか増大せず、従って、S/N比が改善される。
この時点で検知器38の赤波長及び赤外波長に応答を示す混合信号は既に増幅済 みであり、これを復調回路56に入力すれば、それぞれ第9図及び第10図に示 す赤波長に対する脈動波形及び赤外波長に対する脈動波形が出力する。好ましい 構成では、復調回路56は検知器38からの赤波長光に対応する検知信号に応答 するサンプリング/保持(S/H’)回N160と、赤外波長に対応する検知信 号に応答するサンプリング/保持(S/H)回路58とを含む。
S/H回路58及び60のタイミングは各信号の応答波長に対応する部分に亘っ てそれぞれS/H回F#158.60が復調回路56への入力信号をサンプリン グするように制御される。このようにすれば、復調回路56への単一の入力信号 から2つの信号が可成される。上述したように、これらの信号は第9図及び第1 0図に示す赤波長に対応する脈動信号及び赤外波長に対応する脈動信号に対応す る。
S/H回858及び60から高周波ノイズを除くため、前記出力をそれぞれ低域 フィルタ64及び62に入力する。好ましい実施例では、“赤”波長に対応する 低域フィルタ62及び“赤外”波長に対応する低域フィルタ64はそれぞれ2つ の段階を含む、各フィルタの第1段階は低コストであり、物理的サイズが比較的 小さく、精度が高いことに着目して5次のモノリシック集積回路によってスイッ チされるコンデンサフィルタを利用する。“赤”波長及び“赤外”波長信号に対 してはいずれも、モノリシック集積回路が整合関係にあるためほぼ等しく第1段 階のフィルタを通過するから、そのゲインと位相周波数レスポンスとは一致する 。各フィルタの第2段階は第1段階よりもやや高い上向き転移周波数を有する2 次ベッセルフィルタである。従って、第1段階のフィルタは2段階組合わせのう ちの基本フィルタとして作用し、所要のフィルタリング精度が得られる。第2段 階は第1F1階の出力からスイッチングノイズをフィルタする。
フィルタされた赤波長及び赤外波長に対応する脈動信転送される。詳しくは後述 するが、このプロセスではプログラマブルDC減算回路またはオフセット66が 、これに続いて、ゲインが約1乃至256のプログラマブルゲイン増幅器68が 利用される。適当に処理された信号がマルチプレクサ70において組合わされ、 次いでS/H回路71においてサンプリングされかつ保持され、マイクロコンピ ュータ16に転送するためA/Dコンバータ72によってデジタル信号に変換さ れる。
プログラマブル減算回路66、プログラマブルゲイン増幅器68、マルチプレク サ70、S/H回路71、及びA/Dコンバータ72の動作について詳述する前 に、マイクロコンピュータ16に転送される信号についていくつかの問題を考察 しなければならない0例えば、第9図及び第10図に示すように、各波長の光に 応答して検知器38から出力される信号は便宜上、ベースライン成分及び脈動成 分と呼ばれる成分を含む、ベースライン成分は指に“固定的な”非脈動吸収成分 だけが存在する時、検知器38で受光される光の強さにほぼ等しい、このベース ライン成分にもとづく信号は短いインターバルに亘って比較的定常であるが、非 脈動的な生理変化または例えば指に装着しであるセンサ12のずれなどのような システム変動があるとこれに伴なって変動する。比較的長いインターバルに亘っ てこのベースライン成分が著しく変動することがあり得る。所与の時点における ベースライン成分の大きさは、第9図に示すレベルRHにほぼ等しい、ただし、 便宜上、ベースライン成分をレベルRLと考え、脈動成分が所与のパルス幅に亘 ってレベルRHとレベルRLの間で変動すると考えることができる。前記脈動成 分は各心拍において指の中の血液量が変動することから起こる指に対する光透過 の変化量に起因する。典型的には脈動成分はベースライン成分よりも小さく、第 9図及び第10図に示す通りである。
式(2)に従ってR8,をめるには、ベースライン成分及び脈動成分に対する信 号の値が双方共に正確に測定されねばならない、しかし、脈動成分は比較的小さ いから、その測定には細心の注意が必要である。ベースライン成分及び脈動成分 を含む第9図及び第10図に示す信号全体をマイクロコンピュータ16によって 使用されるように増幅し、デジタル信号に変換すると、A/Dコンバータ72の 分解能の大部分がベースライン成分の測定に使用されるから、変換精度の大部分 が浪費される結果になる0例えば、入力レンジが+10乃至−10ボルトのA/ Dコンバータを使用する場合、ベースライン成分が脈動成分の4倍に相当する一 10ボルトである信号を、ベースライン成分が16ボルト差で表わされ、脈動成 分が4ボルト差で表わされるまで増幅することができる。12ビツトのA/Dコ ンバータ72の場合、信号全体は4096成分に分解できる。
従って、脈動信号を表わす増分レベル数は約819となる。
しかし、変換処理する前にベースライン成分を除去すれば、得られる脈動信号を 4096インターバルに分解でき、精度が著しく改善される。
本発明は、第14図に概略を示すように、構成・再構成プロセスの前段としてこ のテクニックを利用する0図示のように、(第9図及び第10図に示す信号に対 応する)入力信号V!が各フィルタ62.64から受信される。入力信号VLは 上述したベースライン成分も脈動成分も含む。
後述するように、この入力信号vIに対して演算が行われ、ベースライン成分の “オフセット電圧”部分がほぼ完全に減算され、A/Dコンバータ72によって 変換するために、残存している脈動成分についての信号の利得を上げる。このプ ロセスを逆に行うことによって元の信号のデジタル再構成が行われ、デジタル情 報に基づいてゲインを除去し、再びオフセット電圧を加算することができる。こ のステップはベースライン成分及び脈動成分の双方を含む信号全体が酸素飽和値 測定プロセスに利用されるから必要不可欠である。
以下の説明において、(マイクロコンピュータソフトウェアの説明と関連して詳 しく後述する態様で計算される)オフセット電圧■。8は、減算すべきベースラ イン成分部分の負の値であると定義する。システムの各種構成部分によっである 程度のオフセットエラー電圧が導入されるから、究極的にはこれらの構成部分に 起因する信号部分■。、も考慮することが好ましい、この部分がエラーを表わす からである。第14図に示すように、プログラマブル減算回8!66及びプログ ラマブル増幅器68に対応する信号構成ブロック74は先ず前記入力信号v1に 負のオフセット電圧VO8を加算することによってこの入力信号を処理する。構 成ブロック74の出力Voは下記のように表わされる。
Vo = (Vt + vOS十vos)A (21Voは所要の脈動情報を含 んでいる脈動成分VLにほぼ比例する。ゲインAがなければ、この脈動信号はA /Dコンバータ72の最大入力範囲よりも小さくなる可能性72の入力範囲の所 定部分を占める信号を形成するに充分なゲインAだけ信号を増幅する。このよう にすれば、測定のために大きくパルス信号を提供することによってデジタル変換 の分解能を高めることができる。
ただし、上述したRH+ RL + IRH及びIRLを測定して酸素飽和値を める場合には、上記プロセスを逆にしなければならない0式(至)の両辺をゲイ ンAで割算すると、 式(2)を再構成すると、 即ち、A/Dコンバータ72の出力vOをゲインAで割算し、次いでオフセット 電圧Vos及び■。、を減算することにより、ブロック76において、ベースラ イン成分及び脈動成分を含む元の入力信号v1を可成することができる。
この可成を酸素飽和値計算の開始前にマイクロコンピュータ16で行うことによ り、全信号に基づく測定を行うことができるようにすることが好ましい、そのた めには、オフセット電圧V。S、 vos及びゲインAの値をマイクロコンピュ ータ16に入力しなければならない。
最適なA/Dコンバータ72の分解能を得るのに、オフセット電圧voS、v0 .及びゲインAの値を好適なレベルに維持するためにもマイクロコンピュータ1 6からのフィードバックが必要である。同様に、第14図に示すように、ソース ドライバ44ヘフイードバツクすることによって変換を最適な状態にすることが できる。適正な制御が行われるためには、次に述べるように、マイクロコンビュ ーを流IO及びA/Dコンバータの出力を絶えず分析し、かつこれらに応答しな ければならない。
要約すれば、第15図に示すように、A/Dコンバータ72の入力として許容で きる最大の正及び負の変動範囲L3、L4よりそれぞれやや低い閾値L1及びや や高い閾値L2をA/Dコンバータ72の出力においてマイクロコンピュータ1 6によって設定しかつモニターする。 A/Dコンバータ72への入力及び該コ ンバータからの出力が閾値L1またはL2以上になると、ドライバ電流roが再 調整されて検知器38への入射光の強さを増減させる。このようにすれば、A/ Dコンバータ72がオーバドライブされず、急激に変化する信号に対してもLl 、L3間及びL2.L4間のマージンが、オーバドライブの回避を可能にする。
A/Dコンバータ72の使用可能電圧マージンは上記閾値の外側に存在するから 、A/Dコンバータ72はゲインA及びオフセット電圧V。Sに対するフィード バック調整が行われる間も動作を継続できる。
A/Dコンバータ72からの信号が正及び負の閾値L5゜L6を超えると、マイ クロコンピュータ16がこれに応答してプログラマブル減算回路66に対して、 減算されるオフセット電圧の増減を指令する。これはA/Dコンバータ72から の受信信号のレベルに応じた大きさを有するオフセットコードが形成され、これ をマイクロコンピュータ16に入力することによりなされる。
種々の閾値を設定する態様及びオフセットコードと受信信号との関係を変えるこ とによってほとんどいかなる形の制御も可能である。また、A/Dコンバータ7 2の出力に呼応してマイクロコンピュータ16がゲイン制御コードを設定するこ とによりプログラマブルゲイン増幅器68のゲインをコンバータ出力に応じて変 化させることができる。従って、第15図の構成は説明のための好ましい実施例 に過ぎない、この構成・再構成の実施例についてはマイクロコビュータ16の消 去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EPROM)78に記憶される酸素濃 度測定装置ソフトウェア部分との関連で詳述する。このソフトウェアはマイクロ コンピュータ16の中央処理装置(CPU)80が実行すべき命令のプログラム を限定し、マイクロコンピュータ16がサーボセンサ制御手段として作用しかつ 表示するための測定出力を形成する態様を決定する。
ここに考察するソフトウェアの第1セグメントは第16図に一部を示す割込みレ ベルルーチン82である0割込み−アップに初期設定されたプログラマブルタイ マーが発生させる事象である6割込み事象はCPU80が実行中のプログラム部 分を“中断”させ、制御を特定割込みと連携の新しい指令シーケンスへ転移させ る0割込みと連携の処理が完了すると、プログラムを前記割込みの処理によって 起こる状態変化に応じて再び中断点に戻すか、またはその他の点へ戻すことがで きる。
ルーチン82に基づく正規の割込み処理はCPU80がパワー・アップ・リセッ ト、校正、及び種々のテスト・コード・ルーチンを含む複数の予備ルーチンを完 了すると同時に始まる。マイクロコンピュータ16及びEPROM78に記憶さ れるソフトウェアは割込みレベルルーチン82及び後述するその他の優先タスク レベルにおいてリアルタイム処理を行うように構成する。もし割込みが存在しな ければ、種々のタスクレベルにおける処理は、実行を待機している最高優先順位 のタスクが制御を与えられるように優先順位を与えられる。従って、上位の優先 タスクを実行するなめにタスクを中断し、上位優先レベルの処理が完了したら元 に戻せばよい0割込み処理は他のすべてのタスクよりも高い優先レベルで行われ る。
利用される割込みルーチン82は酸素濃度測定装置10の動作の種々の部分、例 えば、低域フィルタ62.64によって行われるフィルタリングなどを制御する 複数のサブルーチンを含むことができるが、第16図にはサーボセンサ制御に直 接開通する割込み周期サブルーチンの詳細だけを示した。
ブロック84に示すように、割込みレベルルーチン82の処理は校正が完了する まで始まらない0校正後、公称割込み周期ゼロサブルーチン86に達することが できる。このサブルーチンは正規サンプリングに係わり、0から4までの5つの 状態を含む、要約すると、ブロック88に示すように、センサ・セットアツプ・ サブルーチンは周期ゼロサブルーチン86の状態0乃至3を含む、詳しくは後述 するように、これらの状態においてもしセンサ中に指が存在すると、増幅器ゲイ ンA及びオフセット電圧V。8を含むセンサパラメータが初期設定される0割込 み周期ゼロサブルーチン86の状態4は正規データ取得状態であり、ブロック9 0に示されている9例えば、センサ12中に指が存在し、増幅器ゲインA、オフ セット電圧vos及び、ドライバ電流が適当な範囲以内であり、ソフトウェアが テストタスクを実行中でない場合に前記状態に達する。
第16図に示すように、周期ゼロサブルーチン86の状!!14は複数の命令を 含む、ブロック92においてドライバ電流がLED40,42に供給され、その 結果、検知器38から出力される信号がサンプリングされる0次いで各波長の光 に呼応して出力される信号を所期の動作範囲と比較してドライバ出力流及びオフ セット電圧■。、の修正が必要かどうかを判断する。この段階をブロック94に 示した。これらの制御変数をテストし、修正する方法はすでに述べたが、その詳 細は後述する。最後に、ブロック96に示すように、周期ゼロサブルーチン86 の状態4が酸素濃度測定装置10の表示器20を更新する。
割込みレベルルーチン82の周期ゼロサブルーチン86の動作を第17図に沿っ て詳述する。ブロック98に示すように、LEDドライブtfL、増幅器ゲイン 及びオフセット電圧のレベルを含むセンサセットアツプの電流状態が判定される 。ブロック 100において、これらのセンサセットアツプ状態を分析すること により5つの周期ゼロ割込み状態サブルーチン102. 104. 106.1 08及び110のうち、どのサブルーチンを実行すべきかを決定する6種々の状 態サブルーチンをブロック100が実行するシーケンスを決定する態様を第18 図に詳細に示した。一般的には下から上へ向って各状態に進入する。即ち、状B Oサブルーチン102がブロック100によって実行される最初のブロック11 2を形成する。この状態において、既に指摘しかつ詳しく後述するように、酸素 濃度測定装置10によって使用される各種パラメータ及び変数が初期設定される 0図示のように、特定状態に必要な条件が乱されると、逐次的処理は状態0に戻 る。ブロック112においてパラメータが初期設定されて状態ルーチンが原則と して下から上への順序で進められる場合、ブロック114において状態1サブル ーチン104に達する。このルーチンはLED40,42に供給されるドライバ 電流をセットする。
ドライバ電流がセットされるまで状!lE!1サブルーチン104が維持され、 セットされると逐次的処理はブロック116に示す状態2サブルーチン106に 移る。状B1サブルーチン104がLEDドライバ電流のセットが不可能である と判断すれば、処理はブロック112の状WXOサブルーチンに戻される。
ブロック 116における割込み周期ゼロサブルーチン86の状!g2サブルー チン106に達すると、オフセット電圧が調節される。オフセット電圧が正しく 調節されるか、または所与の電流駆動セツティングでオフセット電圧調節が不可 能であることが判明するまで状態2サブルーチン106が維持される。オフセッ ト電圧が正しく調節されると、逐次的処理はブロック118の状態3サブルーチ ンに進む、しかし、正しく調節できなければ、割込み周期ゼロサブルーチン86 は状態Oにリセットされる。
校正の過程で決定された増幅器ゲインレベルがブロック118に示す状Ws3サ ブルーチンにおいてセットされる。
正しく調節されると、シーケンスがブロック 120の状態4サブルーチンに進 み、正規アナログ信号処理が行われる。
正規サンプリングされる周期ゼロサブルーチン86の種々の状態及びこれらの状 態が処理されるシーケンスについてその基本を説明したところで、次に周期ゼロ サブルーチンの種々の状態をもつと詳しく説明する。第19図は第17図の状W sOサブルーチンにおける処理の詳細なフローチャートである。ブロック122 に示すように、状態0サブルーチン102における第1命令は正規の信号処理を 停止するよう要求する。ブロック124において、各チャンネルのゲインが1に リセットされ、各チャンネルのオフセット電圧がブロック126においてOにリ セットされる。同様に、ブロック128において各チャンネルのLEDドライバ 電流がそれぞれの最大値に初期設定される。
これらの動作が行われると、周期ゼロ割込みサブルーチン86の種々の状態ルー チンが逐次処理されることにより、状態1サブルーチン104がブロック130 に達する。ブロック 132においてリターンして、次の周期ゼロ割込み時に状 B1サブルーチンと関連する処理が行われる。
第17図の状!g1サブルーチン104をさらに詳細に示すのが第20図である 。状態1サブルーチン104が実行されると、ブロック 107においてパルス 探索フラッグがセットされて有効パルスが皆無であることを指示する。ブロック 109において、設定されている駆動電流がL E D 40゜42に出力され 、その結果、検知器38から出力される信号が読取られる。次いで、ドライバ4 4への入力信号をブロック111においてチェックし、有効な動作範囲内にある かどうかを判断する。具体的には、ドライバ入力が所定の許容し得る最小値以下 であるかどかを判定するため、ブロック 113においてテストが行われる。も しいずれか一方の入力が許容し得る最小値以下なら、対応するドライバ44の出 力をブロック115においてテストして該ドライバ出力が所定の最大値であるか どうかを判定する。出力が最大値ならば、それ以上のドライバ電流は得られず、 割込み周期ゼロサブルーチン86はブロック119を経てブロック117の状態 2に進められる。
ところが、いずれか一方のドライバ44への入力がブロック113において所定 の最小値以下であると判明し、しかもブロック115によりドライバ電流がその 最大値ではないことが指示された場合、ルーチンはブロック121を経てブロッ ク123に進み、ここで読取りドライバ電流値に比例して駆動が増大される。こ れにより、ドライバ電流を公称の所期レベルに調整しようとする試みがなされる 。具体的には公称値から現在入力値を差引いた値を所定の定数で割算した値に等 しい量だけ44への入力を増大させる。ドライバ電流セツティングの有効性は割 込み周期ゼロルーチン86が行われる次の時点でチェックされる。
ドライバ44への入力が所定最小値以下でないことをブロック 113がチャン ネルごとに判断すると、ブロック 125において、入力が所定最大値以上であ るかどうかを判定するためのテストが行われる。もし入力信号が所期の範囲以上 なら、ブロック127おいて対応するドライバ44の出力をチェックして所定の 最小値であるかどうかを判定する。ドライバ出力が最小値と判定されると、ブロ ック 129において、センサ中に指が存在しないことを示唆すると解釈され、 ルーチンが状態0に戻される。もしブロック 127がドライバ44の出力が最 小値でないことを指示すると、ブロック 121を経てブロック 123に達し 、駆動入力をブロック125において超過している値を所定最大値以下に戻すよ うに駆動出力を調節することができる。
具体的には、ドライバ44への入力を公称入力から現在入力値を差引いた値を所 定の因数で割算した値に等しい量だけ低下させることにより、ブロック123に おいて駆動出力を調節する。
最後に、もしドライバ入力が所定の動作範囲内なら、ブロック113及び125 におけるテストはいずれも行われず、サブルーチンはブロック 119を経てブ ロック117に進む、このことはドライバ電流が正しくセットされていることを 示唆し、ブロック117はサブルーチンがブロック131を経て次の周期ゼロ割 込みにおける状態2に進むことを可能にする。第20図には示さないが、状態2 サブルーチン106に達するまでこのような有効駆動入力が複数回に亘って同時 に存在しなければならない。
第21図はドライバ44の種々の入出力レベルに対する状態1サブルーチン10 4の応答を図解したものである0図示のように、もしドライバ44への入力電流 が所定の最小値DI1以上ならば、ドライバ44の出力電流が所定の最大値DO Iよりも大きくない限り、無効状態が指示される。D01以上でなければ、状態 2サブルーチン106に達する前にドライバ入力が上方修正される。同様に、も しドライバ44への入力信号が所定の最大値DI2以上でも無効状態が指示され 、ドライバ入力が下方修正される。
ドライバ44への入力信号がレベルDIIとレベルDI2の間なら、信号は有効 範囲内であり、状態2サブルーチン106が直接アクセスされる。
第22図は周期ゼロ割込みサブルーチン86の状Ws2ルーチン106の詳細な フローチャートである9図示のように、段階133において、状態1サブルーチ ン104で既に設定されたドライバ電流がLED40,42に供給され、I10 回路14によって処理された検知器38の応答が読取られる。
の信号が次のように処理される。ブロック 134において各チャンネルの信号 がチェックされて、第15図に示すレベルL1及びL2間の絶対範囲以内である かどうかが判定される。ブロック136に示すように、もし信号がこの所定範囲 外ならば、段階138において状態がOにリセットされ、LED40,42に対 する妥当なドライバ電流が得られるようにドライバ44への入力信号が上記態様 で調節ブロック136において行われるテストの結果、A/Dコンバータ72か らの信号がレベルL1とL2の間の範囲以内であることが判明すると、状態2サ ブルーチン106がブロック140に進む、ブロック14Gにおいて、各チャン ネルの信号が上限のレベルL5と下限のレベルL6の間に限定される領域に対し てチェックされる。もし信号が上下限の間にあれば、サブルーチンのブロック1 42がそれ以上の調節を行うことなく10グラムをブロック144における周期 ゼロ割込みサブルーチン86の状!!!3に進める。このことはオフセット電圧 が正しくセットされていることを示唆する。しかし、もしブロック 142の信 号がレベルL5とL6の間に限定される領域に収まらないことを指示すると、ブ ロック146が減算回路66によって使用されるオフセット電圧を、受信信号の レベルに比例して調節する0例えば、信号レベルを所定因数で割算した値に相当 する量だけオフセットが増減されることになる。オフセット電圧の調節は減算回 路66へ伝送すべき新しいオフセットコードを設定することによって達成される 。この新しいコードがブロック148においてチェックされて、有効コードの範 囲内であるかどうかが判定される、ブロック150においてテストが行われ、も し新しいコードが有効でなければ、ブロック138を経て状態が0にリセットさ れ、LED40.42のドライバを流をあらためて初期設定できるようになる。
コードが有効範囲内なら、ブロック 152においてリターンがアクセスされる 。
周期ゼロ割込みサブルーチン86の状!93サブルーチン108の動作をもっと 詳細に示したのが第23図である。ブロック 154において、現時点のドライ バを流信号がドライバ44に供給されてLED40,42を駆動する。この状態 ではI10回路14からの入力チャンネルのサンプリングは行われない、また、 F1階158においてフラッグがセットされ、センサ12からの受信情報に基づ く独自に得られた適当な校正曲線が形成される0校正の過程で設定されたゲイン コードがブロック 160においてセットされて増幅器68のゲインが決定され 、周期ゼロ割込みルーチン86はリターン164を経てブロック162の状!! 54サブルーチン110に進む。
状WX4サブルーチン110の詳細を第24図に示した。処理はLED40,4 2のドライバ電流を発生させるためドライバ44への信号を出力することから始 まる。減算回路66及び増幅器68によって処理された各チャンネルからの信号 がブロック166においてサンプリングされ、記憶される。これらのサンプルは ブロック168において、第15図に示す最大値L3及び最小値L4と対比して チェックされる。もし信号がこれらの限界値からはみ出ているなら、ブロック1 70がサブルーチンをブロック172に進め、ブロック 172において指がセ ンサ12中に存在しないことが指示され、状態が段@ 174を経て0にリセッ トされる。
信号が絶対最大値範囲内なら、ブロック176において再びサンプルがチェック され、第15図の限界値L5及びL6間に限定される所期の動作範囲以内にある かどうかが判定される。もし範囲内なら、ブロック178がプログラムをブロッ ク 180のリターンへ進める。このことは受信サンプルが許容できるものであ り、計算ソフトウェアがR8Sの値を算出できることを示唆する。しかし、ブロ ック178が信号が所期の動作範囲以内でないことを示唆すると、プログラムが 段階182に進み、オフセット電圧が所期の範囲内に収まるように係数8だけ上 方または下方修正される。ブロック 184において、この新しいオフセット電 圧に対応するコードが出力される。
既に述べたように、状態4サブルーチン110において形成された信号サンプル を計算に利用できるためには、ゲイン及びオフセットの影響を含まない有効信号 に変換しなければならない、この再構成プロセスのための命令186を第25図 に示す、このルーチンは第16図に示さない割込み事象周期中に実行される。信 号再構成はチャンネルごとに行われ、第1ブロツク 188において開始され、 このブロックでは使用中のオフセットコードの符号が決定される0次いでブロッ ク190において、オフセットコードの絶対値が抽出され、ブロック 192に おいて4で割算される。この割算されたオフセットコードは第26図に示す校正 済みオフセットテーブルのインデックスとして使用される。このテーブルは校正 の過程で作成され、各オフセットコードに対応する校正済みオフセット電圧を含 む。
信号再構成ルーチン186はブロック192からブロック194に進み、周期ゼ ロ割込みサブルーチン86によって形成されるチャンネルごとの現時点信号サン プルがこのブロック194において検索される。ブロック 196において、校 正の際に決定された等価ゼロ基準値が入力サンプルから減算されて符号のある値 を形成する00次の演算をもつと多数のビット数で行うことができるようにする ため、12ビット入力信号はブロック198において16ビツト数に及ゲーリン グされる。
増幅器68によって信号に加えられたゲインがブロック200において除去され る。さらに、オフセット電圧の影響が次のような態様で信号から除去される。オ フセットコードと等価の校正済みオフセット値がブロック204において第26 図に示すテーブルから抽出される0校正済みオフセット値がブロック206にお いて符号のある等偏量に変換され、既に処理された信号からブロック208にお いて減算される。この値はブロック212のリターンを経て行われる次の処理に 備えてブロック210において記憶される。
上述したアナログサンプル処理タスクのほかに、ソフトウェアはタイムタスク、 表示器駆動タスク、キーボード操作タスク及びテスト・ルーチン・タスクをも含 むことができる。アナログサンプル処理タスクはこれらのタスクのうち最も高い 優先順位を持つ。
上記信号構成・再構成プロセスを制御するソフトウェアのための命令はマイクロ コンピュータ16のEPROM78に記憶される。同様に、RH* RL I  I Rs 、I RLの値及び信号周期はEPROM78に内蔵されているピー ク検出ソフトウェアに従ってめられる。これらの値はEPROM78に記憶され ている他の計算命令に従ってCPU80によって操作されるランダム・アクセス ・メモリ(RAM)214に記憶される。インターフェース216はマイクロコ ンピュータ16の入出力バッファとして作用する。
EPROM78に組込まれた計算ソフトウェアは先ずCPU80に命令して、R H、RL 、IRH及びIRLの測定値を式(72Jに代入することによりR8 Sの〜現在値をめさせる。
次いで、計算ソフトウェアはCPU80に命令して、第7図に1つを示す校正曲 面を利用することによりR8,から酸素飽和値をめさせる1校正曲線は独自に得 られた酸素飽和値と、上記方法で酸素濃度測定装置10によって得られた対応の Ro8値との関係を画いたものである。
EPROM78に充分に広いスペースがあれば、CPU80がEPROM78へ のR83人力値から正確な酸素飽和値表示値を抽出するのに充分な校正曲線上の 点を検索テーブルに記憶させることができる。しかし、充分な数の校正曲線デー タ点を記憶させるには大容量EPROM78を使用しなければならず、好ましく ない、従って、校正曲線情報を記憶させる第2の方法が好ましい。
この第2の方法では、酸素飽和値とこれと対応する独自に得られたR88データ との数学的関係を曲線プロットからめることができる0次いで基本式とこの式の 可変係数をEPROM78に記憶させる。Ros値が測定されると、CPU80 がEPROM78から係数を抽出し、酸素飽和値を計算する。この方法を採用す れば、校正曲線全体または校正曲線群を完全に識別する情報を比較的狭いEPR OM78のスペースに記憶させることができる。
EPROM78に組込まれている計算ソフトウェアはまた、CPU80に命令し て、信号周期から脈拍数をめさせる0表示装置20は酸素濃度測定装置10のオ ペレータが従来利用している態様で可°視的かつ可・既約に酸素飽和値を出力す る。
以上、好ましい実施例について説明したが、本発明がこの実施例に制限されるも のではなく、後記する請求の範囲との関連においてのみその範囲を解釈すべきで あることは当業者に明白であろう。
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詔会ジク ン\ 国際!Il査餡告 国際調査報告

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.センサから出力され、組織中を流れる動脈血の酸素飽和値に関する情報を含 む信号を受信しかつ処理する装置であって、 前記センサの信号から前記信号の被制御部分を減算し、前記被制御部分が減算さ れて残る前記センサ信号の部分とほぼ等しい出力を有するオフセット減算手段と 、前記オフセット減算手段の前記出力を受信し、前記出力に応じた減算制御信号 を出力し、前記減算手段が前記減算制御信号を受信してこれに呼応して前記セン サ信号の前記被制御部分を調節できるようにする制御手段と、前記減算手段の前 記出力を受信し、前記組織中を流れる前記動脈血の酸素飽和値表示値を出力する 分析手段とから成ることを特徴とする装置。
  2. 2.前記制御手段から出力される前記減算制御信号の作用下に、前記オフセット 減算手段が、前記減算手段出力の値が第1の所定範囲内なら前記センサ信号から 前記被制御部分を減算する動作を継続することを特徴とする請求の範囲第1項に 記載の装置。
  3. 3.前記制御手段から出力される前記減算制御信号の作用下に、もし前記減算手 段の出力値が第2の所定範囲以内なら、前記オフセット減算手段が前記センサ信 号の前記被制御部分の大きさを前記減算手段出力の大きさに比例して調節するこ とを特徴とする請求の範囲第2項に記載の装置。
  4. 4.前記減算手段の出力値が第3の所定レベル以上なら、前記制御手段から出力 される前記減算制御信号が前記オフセット減算手段による前記センサ信号の前記 被制御部分の調節が不可能であることを指示することを特徴とする請求の範囲第 3項に記載の装置。
  5. 5.前記オフセット減算手段によって減算される前記信号の前記被制御部分が所 定値に初期設定されることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の装置。
  6. 6.前記制御手段から出力される前記減算制御信号の作用下に、もし前記減算手 段の出力値が所定範囲以内なら、前記オフセット減算手段が前記センサ信号の前 記被制御部分の大きさを前記減算手段の出力の大きさに比例して調節することを 特徴とする請求の範囲第1項に記載の装置。
  7. 7.前記オフセット減算手段によって減算される前記信号の前記被制御部分が所 定値に初期設定されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の装置。
  8. 8.前記減算手段の出力がアナログ形式であり、前記装置が前記減算手段出力を 前記アナログ形式から前記制御手段及び前記分析手段によって受信されるデジタ ル形式に変換する変換手段をも含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の 装置。
  9. 9.前記分析手段が前記酸素飽和値表示値を出力する前に前記信号の前記被制御 部分を再び前記オフセット減算手段出力に加算することを特徴とする請求の範囲 第1項に記載の装置。
  10. 10.前記減算手段が前記被制御部分を減算する前に、前記センサから出力され る信号を増幅する差動電流・電圧増幅器をも含むことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の装置。
  11. 11.前記減算手段出力が前記分析手段によって受信される前に前記減算手段出 力を被制御ゲインだけ増幅し、前記減算手段出力及び前記ゲインの積にほぼ等し い出力を有する増幅器をも含み、前記制御手段から出力される増幅器制御信号を 前記増幅器が受信し、これに応答して被制御ゲインを調節することを特徴とする 請求の範囲第1項に記載の装置。
  12. 12.前記増幅器出力がアナログ形式であり、前記装置が前記増幅器出力を前記 アナログ形式から前記制御手段及び前記分析手段によって受信されるデジタル形 式に変換する変換手段をも含むことを特徴とする請求の範囲第11項に記載の装 置。
  13. 13.前記分析手段が前記酸素飽和値表示値を出力する前に前記増幅器出力から 前記ゲインを除去することを特徴とする請求の範囲第12項に記載の装置。
  14. 14.前記制御手段がセンサ制御信号を出力し、該信号に前記センサが応答する ことを特徴とする請求の範囲第11項に記載の装置。
  15. 15.前記制御手段がセンサ制御信号を出力し、該信号に前記センサが応答する ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の装置。
  16. 16.前記制御手段が前記センサから出力される前記信号を所定のセンサ信号範 囲以内にするのに充分なレベルに前記センサ制御信号に設定することを特徴とす る請求の範囲第15項に記載の装置。
  17. 17.前記制御手段から出力される前記センサ制御信号の作用下に、もし前記減 算手段の出力が所定範囲内なら、前記センサが前記信号のレベルを調節すること を特徴とする請求の範囲第16項に記載の装置。
  18. 18.動脈血が流れている組織を照明する光の強さを測定する光源制御信号に応 答して光の強さが変化する、前記組織を照明するための制御可能な強さの光源と 、前記組織の照明に応答して前記動脈血の酸素飽和値に関する情報を含む信号を 出力する検知手段と、減算制御信号に応答して前記検知手段信号から前記減算制 御信号によって大きさを決定される前記信号の被制御部分を減算し、前記被制御 部分が減算されたのちに残る前記検知手段信号の部分にほぼ等しい出力を有する オフセット減算手段と、 ゲイン制御信号に応答して前記減算手段出力を、前記ゲイン制御信号によって大 きさを決定される被制御ゲインだけ増幅し、前記減算手段出力と前記ゲインの積 にほぼ等しい出力を有するゲイン制御可能な増幅器と、前記増幅器出力と一定の 関数関係にある前記光源制御信号及び前記減算制御信号を出力すると共に、前記 ゲイン制御信号をも出力する制御手段と、 前記増幅器出力を受信し、前記組織中を流れる前記動脈血の酸素飽和値表示値を 出力する分析手段とから成ることを特徴とする酸素濃度測定装置。
  19. 19.前記増幅器出力が第1の所定範囲内ならば前記光源制御信号の作用下に前 記光源が前記組織を照明する光の強さを調節し、前記増幅器出力が第2の所定範 囲内ならば、前記減算制御信号の作用下に前記オフセット減算手段が前記検知手 段信号の前記被制御部分を調節することを特徴とする請求の範囲第18項に記載 の酸素濃度測定装置。
  20. 20.前記増幅器出力がアナログ形式であり、前記酸素濃度測定装置が前記増幅 器出力を前記アナログ形式から前記制御手段及び前記分析手段によって受信され るデジタル形式に変換する変換手段をも含むことを特徴とする請求の範囲第19 項に記載の酸素濃度測定装置。
  21. 21.前記分析手段が前記ゲインを除去し、前記酸素飽和値表示値を出力する前 に前記被制御部分を再び前記増幅器出力に加算することを特徴とする請求の範囲 第20項に記載の酸素濃度測定装置。
  22. 22.前記減算手段が前記被制御部分を減算する前に前記センサ手段からの前記 信号を増幅する差動電流・電圧増幅器をも含むことを特徴とする請求の範囲第1 8項に記載の酸素濃度測定装置。
  23. 23.前記光源が所定の態様で前記組織を赤及び赤外波長の光に露出させること を特徴とする請求の範囲第18項に記載の酸素濃度測定装置。
  24. 24.前記検知手段が応答する照明をコンディショニングするための赤色光学フ ィルタをも含むことを特徴とする請求の範囲第23項に記載の酸素濃度測定装置 。
  25. 25.組織中を流れる動脈血の酸素飽和値に関する情報を含む情報信号の処理方 法であって、 前記情報信号から減算制御信号によって大きさを決定される被制御部分を減算し 、 前記被制御部分が減算されたのちに残る前記情報信号の部分にほぼ等しい減算出 力を形成し、前記減算出力と関数関係に前記減算制御信号を形成し、前記情報信 号から減算される前記被制御部分に対する所要の調節を指示する 段階から成ることを特徴とする処理方法。
  26. 26.前記情報信号が前記組織を照明する光に応答して検知手段から出力される ように構成した請求の範囲第25項に記載の方法であって、 前記検知手段に入射する前記光の強さを、光源制御信号によって決定される調節 量だけ調節し、前記検知手段に入射する光の強さに比例する光源信号を形成し、 前記光源信号に応じた大きさの前記光源制御信号を成形し、前記光の強さに対す る所要の調節を指示する段階をも含むことを特徴とする請求の範囲第25項に記 載の方法。
  27. 27.前記減算出力を、ゲイン制御信号に応じた大きさの被制御ゲインだけ増幅 し、 前記減算出力と前記ゲインの積にほぼ等しい増幅出力を形成し、 前記被制御ゲインに対する所要の調節を指示する前記ゲイン制御信号を形成する 段階をも含むことを特徴とする請求の範囲第26項に記載の方法。
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