JPH0149892B2 - - Google Patents

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JPH0149892B2
JPH0149892B2 JP3077783A JP3077783A JPH0149892B2 JP H0149892 B2 JPH0149892 B2 JP H0149892B2 JP 3077783 A JP3077783 A JP 3077783A JP 3077783 A JP3077783 A JP 3077783A JP H0149892 B2 JPH0149892 B2 JP H0149892B2
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JP
Japan
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molten metal
particle
counter electrode
tip
tube
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JP3077783A
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JPS59157540A (ja
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Akihiro Ono
Masao Saeki
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPS59157540A publication Critical patent/JPS59157540A/ja
Publication of JPH0149892B2 publication Critical patent/JPH0149892B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/71Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light thermally excited
    • G01N21/73Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light thermally excited using plasma burners or torches

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、溶融金属表面と対電極間に高電圧を
かけて、スパークなどの電気的放電を行わせ、溶
融金属中の成分組成を代表する超微粒子を蒸発さ
せ、これを離れた場所に設定してあるプラズマ発
光分光分析装置に不活性ガス流で搬送し、溶融金
属中の各種成分含有率を、オンラインリアルタイ
ムで分析することを目的とする溶融金属の直接発
光分光分析装置に関するものである。
金属製造業における製造工程管理には、サンプ
リングして固化させたブロツク試料を対象とする
スパーク発光分光分析が多用されている。しか
し、近年とくに鉄鋼業に見られるように、より迅
速な製造工程管理あるいは多段精錬製鋼法などの
新製造プロセスの操業管理のために、溶銑や溶鋼
のような溶融金属を直接対象とするオンラインリ
アルタイムの分析手法の開発が強く要請されてい
る。
これまで、溶融金属をArガスを用いた特殊な
噴霧器によつて微粉化して、発光分光分析する方
法(BISRA,Annual Report:78(1966),65,
78(1967),35(1968)、など各種の手法により研究
開発が試みられてきた。しかし、これらの方法は
これまで実際に製造現場で実用されたことはな
く、いずれも実験室規模で試みられたに過ぎな
い。
実際の製造現場で、実用可能な溶融金属の直接
分析装置の実現をはかるには、先ず、その製造現
場は高温、振動、ダストなど測定環境が非常に悪
い点を考慮しなければならない。このような劣悪
な測定環境下ではトラブルが起る分光、検出器等
の精密測定器は、溶融金属の存在場所から離して
設置し、溶融金属は電気的放電などによつて微粉
化して搬送するなどの方法が有望になる。
本発明は、溶融金属を0.1μm以下で、粒度分布
域が狭い超微粒子を安定して発生させる方法、搬
送管内壁への微粒子の付着残留を防止して、数10
mの長距離を効率よく搬送する方法及び分析装置
への導入方法等を中心に研究開発を進め、簡単迅
速に高い精度感度で分析でき、実用的な新規分析
装置を提供するにいたつたものである。
第1図、第2図に示す本発明実施例装置によ
り、本発明の詳細について説明する。
本発明装置は、大別すると微粒子生成プローブ
1、湯面レベル計38と連動する同プローブの上
下位置調節装置20、スパーク放電装置18、微
粒子搬送管22、搬送ガス分配装置24及びプラ
ズマ励起源を有する発光分光分析装置37から構
成される。
微粒子生成プローブ1は、溶融金属13と対電
極8間に高電圧をかけてスパーク放電を行わせ、
溶融金属を局部的に更に高温の過熱状態に保ち、
金属の組成を代表する微粒子を煙状に蒸発させる
働きをする部分である。対電極8は、先端をとが
らせた2〜5mmφ程度の小径の丸棒が適切であ
り、材質は蒸発消耗の少ない高融点金属であるタ
ングステンなどが適している。先端を円錐状にと
がらせた形状は、微粒子を常時一定速度で蒸発さ
せる上で重要である。
対電極8先端部と溶融金属13表面との間隙を
5mmとして、スパーク放電を飛ばすと、約10mmφ
の範囲内でパルス放電が繰り返され、放電カラム
14も安定して形成され、微粒子の蒸発量も常時
安定し、良好な分析結果が得られる。湯面レベル
が多小変動しても、常に対電極先端からの放電カ
ラム14が形成され、微粒子の蒸発量の変動もご
くわずかに抑えることができた。電極間間隙を5
mmに設定した場合、±2mmの湯面の変動が起つて
も、微粒子の生成量の変動は5%以内に抑制でき
た。
しかし、対電極先端を丸棒の断面としたり、微
粒子導入管3のパイプ断面を直接電極先端として
用いた場合は、安定した放電カラムが形成され
ず、とくに湯面の変動が起つた場合は放電カラム
が移動し、微粒子の蒸発量の再現性が得られなく
なり、分析精度を極端に低下させた。
このような理由から、微粒子導入管3は対電極
8の電導体としては用いるが、スパーク放電用の
対電極は、この導入管3の先端に固設するように
した。この固設の方法はいくつかあるが、第2図
に示すように、微粒子導入管3の下端に、円筒状
の電極ホルダー6を溶接などによつて接続し、電
極ホルダー6の中心部に対電極8を垂直に挿入
し、微粒子導入口7を開けるようにして、ビス9
などで固定する方法が適当である。
微粒子導入管3は、鋼や銅製の内径2〜3mmφ
程度の小径の管を用いるが、上部は耐熱絶縁材を
介して冷却筒2頂部に固定保持される。微粒子導
入管3の外側には、アルミナやマグネシアなどの
耐熱絶縁管4が被覆されるが、その外周には同心
円状にわずかな間隙5ができるように、冷却筒2
内部には穴があけられており、この間隙5の上部
は、Arなどの不活性ガス供給管15が取りつけ
られ、下部はガス吹き出し口10につながつてい
る。
冷却筒2自体は、溶融金属の副射熱による加熱
を防止するために、空冷あるいは水冷によつて冷
却できる機構を備えている。又、冷却筒2の下部
周囲には窒化ホウ素などの絶縁耐火材でできた円
筒11が取り付けられており、下端を溶融金属6
中に浸漬して、内部に小空間室12を形成してい
る。
上記の微粒子導入管3の下端に、対電極8を取
り付けた電極ホルダー部6は、この小空間室12
につきでており、対電極8の先端部は溶融金属1
3表面に垂直に対向し、5〜10mmの範囲で一定間
隔をもつて設定され、対電極先端部のわずか上部
に、微粒子導入口7が下向きに開口している。ガ
ス吹き出し口10は小空間室12の頂部に位置
し、微粒子導入口7よりも上部位置にある方が、
蒸発した微粒子の効率的導入に適している。
対電極8先端部と溶融金属13表面間に高電圧
をかけて、スパーク放電を飛ばし、蒸発生成した
溶融金属の超微粒子は、Arガス吹き出し口10
から吐出したArガス流に乗つて、対電極8先端
直上に位置する微粒子導入口7に迅速に運び込ま
れる。小空間室12は直径30mmφ、高さ30mm以下
の小容積であり、蒸発微粒子の拡散は起りにく
く、生成すると同時に効率よく導入口7へ導入さ
れる。吹き込まれる不活性ガスは、小空間室12
内の大気を追い出して、スパーク放電が起り易い
雰囲気をつくるためと、生成した微粒子を分析計
へ搬送するために必要となる。
ガスの種類は、生成する微粒子の粒径や量に影
響し、Ar,He,Hr―H2などが用いられるが、
通常はArガスが適当である。生成した微粒子の
拡散を防ぐために、放電を行う空間室12を極力
小さくする必要があるが、そのために通常10〜20
/minで吹き込まれるArガスによつて、溶融
金属表面が冷却される弊害が起り易くなる。微粒
子を伴なつて導入管3を通過するArガス温度は
数100度に達するが、本発明のArガスの吹き込み
は、導入管3の外壁に作つた間隙5を通つて供給
されるために、熱交換作用によつて予熱されてか
ら吹き込まれるので、溶融金属表面の冷却は防止
できる。
又、蒸発生成した超微粒子は、管内壁の温度が
低いと即座に内壁に付着する性質をもち、微粒子
の定量的な搬送が困難になる。あるいは、微粒子
搬送管22を数10mのように長尺とした場合に起
り易くなる管内などに付着残留する微粒子を洗浄
する目的で、断続的に高圧をかけてArガスを高
速で吹き込む必要がある。これらの目的から冷却
筒2内に設ける微粒子導入管3は、冷却筒2に直
接接触して冷却されず、またArガス吹き込み間
隙5は極力狭くするとともに、ガスが導入管3外
壁に効率よく接触するように、微粒子導入管3の
外側に狭い間隙をもつて同心円状に2重管構造と
することが必要である。
また、長時間連続して放電を飛ばしていると、
対電極8の先端部に蒸発生成した微粒子の一部が
付着してくるために、断続的に極性を逆にして放
電させ、付着した微粒子を蒸発除去するなどの方
法をとる。しかし、長時間連続分析の場合には、
対電極の交換が必要になる。この交換は迅速に行
わなければならないが、本発明では対電極8と微
粒子導入管3を一体化してあるために、冷却筒2
上部の固定具を取りばずして、上方に引きぬく簡
単な操作で迅速に交換できる利点がある。
溶融金属を直接分析する場合にもつとも問題に
なるのは、湯面のレベル変動が激しいことで、レ
ベルが静止状態にあるものはまれである。すなわ
ち、成分含有率を知る分析の目的は、金属製造の
工程管理であるために、製造過程での直接分析が
必要であり、製造過程における溶融金属湯面は通
常安定していない。鉄鋼製造を例にとれば、溶鉱
炉から樋に流れ出てくる溶銑は時々刻々湯の量が
変化するし、そのあとの鍋中で行う脱リン、脱
流、脱炭などの処理では、湯面の変動は激しく沸
とう状態を呈している。機械的な工夫や比較的安
定している時期を選んで分析を実施することにし
ても、スパーク放電によつて微粒子を蒸発生成す
るときの対電極8先端と溶融金属13表面との間
隙は、通常10mm以下にする必要があるために、湯
面レベル変動の対策が必須になる。
そこで、本発明では第2図に示すように、湯面
レベル検出器38を溶融金属13表面に対向して
設置し、湯面レベルを常時検出し、この検出信号
によつて対電極8を保持した微粒子生成プローブ
1の冷却筒2を、上下に駆動する上下位置調節装
置20を作動させて、対電極と溶融金属間の電極
間間隙を一定間隔に保持する方法をとつた。
湯面レベル検出器は、静電容量型やレーザー光
線など光を利用したものなどいずれでもよいが、
検出端が極力小型化できるものが適当であるが、
微粒子生成プローブ1の内部に固定保持する。同
プローブ1の上下動の駆動源20は、電動機及び
スクリユージヤツキ等を用い、同プローブの上部
に取り付ける。湯表面の小きざみなレベル変動
は、耐火筒11を溶融金属中に浸漬して、小空間
室12を形成することによりかなり消失するが、
湯面レベル計38によるレベル検出精度は±0.5
mm以上で、検出信号を増巾器等のインターフエー
ス21を経由して、上下動動作に変換する速度も
速く、本方式によれば電極間間隙を常時5mm±1
mmに調節することができ、微粒子の生成を安定し
て行え、良好な精度で分析を実施することが可能
になつた。
微粒子生成プローブ1の下部周囲に、対電極8
及び湯面レベル計38を内包して取り付けた耐火
筒11を、溶融金属13の深層部に浸入させる方
式をとつた。耐火筒11は溶融金属13の深層部
に浸入可能な長さを有した縦長の円筒管で、下端
には対象とする溶融金属と同等ないしは、より低
融点の材料でできたキヤツプ41をかぶせてあ
る。
分析開始前、同耐火筒11は溶融金属表面の上
方に引き上げられているが、駆動装置20を作動
させて微粒子生成プローブ1を下降させ、耐火筒
下端をスラグ層42を通過させてスラグを排除
し、溶融金属の深層部に浸入させる。耐火筒11
底部に取り付けたキヤツプ41は、溶融金属13
によつて溶解され、耐火筒内部には深層部の溶融
金属が取り入れられる。このあとに、湯面レベル
計38によつて、湯面レベルを検出しながら微粒
子生成プローブ1が電極間間隙を調節して下降
し、スパーク放電を実施する小空間室12を形成
する。分析終了後は同プローブ1を上昇させて、
耐火筒11の下端には新しいキヤツプ41を取り
付けて次の分析に待機する。
すなわち、キヤツプ41は消耗品として扱うの
で交換が必要であるが、耐火筒11下端に軽くは
め込む簡単な装着方法で十分であつた。このキヤ
ツプ41は溶解されて分析対象となるが、耐火筒
11内部に取り込まれる溶融金属の全体の量に比
べてわずかなために、ほとんど問題にならない
が、極力分析対象成分を含まない材料を用いるこ
とが望ましい。
溶融金属中に溶け込むキヤツプ量を減少するた
め及びキヤツプの機械的強度を増加するために
は、耐火筒11の底部を第2図に示す如く、耐火
材でおおい中央部に小穴40を開け、その外側に
キヤツプをかぶせる方法が有効であつた。上記の
本発明の方法によれば、スラグは十分に排除で
き、深層部の溶融金属の微粒子生成プローブ1内
への取り込みも円滑に行われた。
溶融金属13を微粒子に変換する方法は種々あ
るが、前述の引用文献のように、高速のArガス
流によるスプレー作用で噴霧する方法では、生成
した微粒子径は、10〜100μm程度以上で粒径が
大きいために長距離搬送は困難であり、又粒度分
布の幅が大きいために、励起発光させた際の発光
強度の変動が大きく、分析精度が悪い等の問題が
ある。直流アークあるいはアークカラムを、水冷
によるピンチ効果で収束したプラズマアーク照射
による過熱蒸発による方法では、対電極と溶融金
属表面との電極間ギヤツプを、1〜2mm程度の極
めて短かい距離に保たなければ、ある一定量以上
の微粒子の蒸発が起らず、かつ蒸気圧の低い成分
の蒸発が優先するいわゆる選択蒸発が起り易く、
溶融金属の成分組成を代表する微粒子を安定して
生成させることが難かしい。
レーザー照射による方法は、非導電性物質に適
用できる利点をもつが、CO2レーザーのように連
続レーザーでは蒸発量が少なく、ジヤイアントパ
ルスレーザーを採用せざるを得ないが、1秒間に
数10回以上での高出力での照射が不可能なことか
ら、これもまた正確なオンライン分析用にはあま
り適当でない。
本発明者らは、溶融金属を微粒子として蒸発生
成するエネルギー源の適正について詳細な研究を
続けた結果、最適な方法としてスパーク放電を選
定した。すなわち、溶融金属13中に浸漬した炭
素や高融点金属から成る棒状電極17を試料極と
して陰極とし、溶融金属13表面に、先端がわず
かな間隙をもつて設置した対電極8に導通する微
粒子導入管3の上端に取り付けた端子16を陽極
として、スパーク放電装置18に結線し、両極に
高電圧をかけてスパーク放電を行い、溶融金属1
3を微粒子として蒸発させる。
溶融金属を微粒子として蒸発搬送し、溶融金属
中の各種含有成分量を分析するためには、含有成
分を代表する微粒子を安定して発生させることが
とくに重要であるが、スパーク放電における各放
電定数の設定の仕方も影響を与える。自己誘導
10μH、静電容量3μF、抵抗1Ω、電圧1000Vに設
定したスパークライクのスパーク放電と、各定数
を150μH,8μF,0Ω,700Vに設定したアークラ
イクのスパーク放電(放電電流波形からみると、
前者はピーク電流値200A、保持時間30μS、後者
は各々が80A,400μS)の両放電条件で、鉄鋼試
料を対象に微粒子を発生させ、各成分を繰り返し
て分析した結果、0.50%含有するSiの分析値の変
動係数は、前者が2.5%、後者が11.6%,1.04%含
有するMnは各々3.8%,12.6%,0.30%含有する
Cuは各々5.1%,14.2%などの結果が得られた。
すなわち、上記のようにアークライクよりもス
パークライクのスパーク放電の方が、安定して溶
融金属中の各成分を微粒子として蒸発させるのに
適している。放電周波数については、50〜800Hz
までについて調べたが、200Hz以上のように、単
位時間当りの放電回数が多い方が分析精度の点か
ら有利であつた。
溶融金属中の成分分析を目的とする本発明にお
いては、微粒子を単に生成する場合と異なり、蒸
発微粒子を一定流速の搬送ガスと共に、常時安定
して分析装置37へ送り込まねばならず、より効
率の良い微粒子の搬送技術が必要になる。本発明
では、溶融金属13表面より蒸発して、対電極8
先端直上方向に立ち昇つた微粒子を、周囲への拡
散を防ぎ、Arガス吹き込み管5の下端部10よ
り吹き出して、微粒子導入管3下端の開口部7へ
流れ込むArガス流に乗せて、迅速に運び去る方
法をとつた。
微粒子が発生する小空間室12は微粒子導入管
3の開口部7以外に出口がないために、Arガス
流に引き込まれて、常時一定の希釈倍率をもつて
導入管3の開口部7へ送り込まれる。対電極8先
端部と、溶融金属表面で形成する放電カラム14
の放電を乱さずに、かつ微粒子を安定して同開口
部7へ送り込むためのArガス流を形成するため
には、Arガス吹き出し用管5の下端の吹き出し
口10は、微粒子導入管3下端の開口部7より
も、わずかに上部に位置する必要がある。
微粒子導入管3に導入された微粒子は、Arガ
ス流に乗せられて、絶縁コネクター21によつて
接続される微粒子搬送管22を通つて、搬送ガス
分配装置24に搬送されるが、本発明のように微
粒子を対象に分析を行う場合には、これらの内壁
に微粒子を付着残留させないことが重要な問題に
なる。微粒子導入管3は、溶融金属の高熱によつ
て加熱されているので、微粒子は付着しにくくあ
まり問題はないが、搬送管22は距離が長くなる
と、温度が低下して付着残留が起り易くなる。そ
の結果、搬送ガス中の微粒子濃度が変動したり、
コンタミネーシヨンとなつて正確な分析値が得ら
れなくなる。
従つて、搬送管22はなるべく小径として搬送
ガスの流速を速くする。図面に示す如く加熱装置
23を取り付けて、常時加熱しておくかあるいは
一度付着した微粒子は、付着後短時間以内では容
易に剥離できるので、搬送ガスを更に高速で吹き
込んで、洗浄する方法などを採用した。
搬送ガス分配装置24は、搬送管22より搬送
ガスで送られてきた微粒子を、一旦小空間部で拡
散させ更に均一化をはかる。プラズマトーチ29
へ導入する搬送ガスの最適流量を得るために、あ
る一定部分を系外に排出して搬送ガスの分配を行
う。あるいは搬送されてくる間に凝集が進んで、
特に粗大化した粒子を系外に排除して、微細粒子
のみをプラズマトーチ29へ送り込むための分粒
などを行うためのものである。
分配装置24は、外周に加熱装置23を取り付
けた小径の円筒管で、微粒子搬送管22を側壁よ
り挿入して管末端開口部25を上向きに、微粒子
供給管26を、円筒管の上部より搬送管末端開口
部25と一定間隔をもつて、相対するように取り
付け、円筒管底部には、流量調節器28を備えた
排出管27を取り付けてある。この3本の管は、
いずれも10mmφ以下の細管で、粗大粒子及び余剰
の微粒子及び搬送ガスは、底部排出管27より系
外に排出され、残りの微粒子は一定流量の搬送ガ
スと共に、供給管26へ導入される。
微粒子供給管26は、プラズマ励起発光分光分
析装置37に接続される。導入された微粒子は図
示する如く、微粒子供給管26、プラズマガス供
給管30、冷却ガス供給管31から成る3重管の
プラズマトーチ29に運び込まれ、高周波発生装
置32によつて形成される高温のArプラズマ部
33に達して、励起発光される。励起光は分光器
34で分光され、光電子増倍管等から成る検出器
35、成分含有率算出装置36によつて、各々の
スペクトル線強度が測定され、溶融金属中の各成
分含有率を迅速に求められる。微粒子を励起発光
させる分析装置37としては、高周波誘導結合型
発光分光分析装置が最も適していたが、そのほか
の各種アーク放電等のプラズマ励起発光分光分析
装置あるいは原子吸光分析装置などを適用でき
る。
本発明装置の分析操作について簡単に述べる。
先ず支持架台19に、駆動源20をもつて取り
付けられた微粒子生成プローブを、Arガス吹き
込み管15にArガスを吹き込みながら、溶融金
属13表面に向つて下降させる。Arガス吹き出
し口10からArガスを吹き出させ、耐火筒11
内の大気を追いだしながら、耐火筒11下端をス
ラグ層42を通過して、溶融金属13中に下降さ
せる。先端のキヤツプ41が溶解して、深層部の
溶融金属が耐火筒11内に取り入れられ、小空間
室12が形成される。対電極8先端部と溶融金属
13表面間は、湯面レベル計38と上下位置調節
装置20によつて、所定の間隔に調節され、スパ
ーク放電装置18の操作により、試料電極17と
対電極8間に高電圧をかけてスパーク放電を飛ば
す。
蒸発生成した微粒子は微粒子導入管3、搬送管
22、ガス分配装置24を経てプラズマトーチ2
9に送り込まれ励起発光するが、10秒間程度の積
分発光強度値から各成分含有率を測定する。分析
終了後、微粒子生成プローブ1のArガス吹込み
管15からArガスを高圧で断続的に吹き込み、
微粒子搬送管22内壁などに付着した微粒子を洗
い落す。
次に微粒子生成プローブ1を溶融金属13より
ひき上げ、再び分析する必要が生じた時間に、耐
火筒11先端に新しいキヤツプ41を取り付けた
プローブ1を下降させて、上記操作を繰り返して
分析を実施する。生成した微粒子の粒径及び粒度
分布は、プラズマ中で励起発光して分析する方法
において、特に定量精度に大きく影響を与えるの
で重要であるが、本発明装置で、溶鋼を対象に発
生させた微粒子は、大略0.1μm以下の極めて微細
粒子であり、平均粒径が0.05μmの場合、0.04〜
0.06μmの範囲に約70%以上が入るように粒度分
布の幅も狭く、プラズマ発光分光分析には最適で
あつた。
以上説明したように本発明によれば、溶融金属
試料中の含有成分をサンプリング等の操作を行わ
ずに、迅速かつ精度よく直接分析することがで
き、金属の精錬や製鋼プロセスの操業管理に極め
て効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例装置全体の説明図、第2
図は微粒子生成プローブ先端部の説明図、第3図
は第2図の部分断面図である。 1:微粒子生成プローブ、2:冷却筒、3:微
粒子導入管、5:Arガス吹込管、8:対電極、
11:耐火筒、13:溶融金属、17:試料電
極、18:スパーク放電装置、20:プローブ上
下位置調節装置、22:微粒子搬送管、24:搬
送ガス分配装置、29:プラズマトーチ、37:
プラズマ発光分光分析装置、38:湯面レベル
計、41:キヤツプ、42:スラグ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 下端には、先端が円錐形状の丸棒対電極を溶
    融金属表面に対向して垂直に取り付けるとともに
    同対電極先端の直上部に微粒子導入用の開口部を
    設け、上端には、微粒子搬送管に接続するととも
    に、同対電極の導電体を兼ねる細径で縦長形状の
    微粒子導入管と、同微粒子導入管の外周に同心円
    状に設け、かつ上部には供給口、下端には吐出口
    を有した不活性ガス吹込管を介して同導入管を内
    包して保持し、周囲壁に冷却構造を有した冷却筒
    と、同冷却筒の下部周囲に取り付け、底部には対
    象とする溶融金属と同等ないしはより低融点の材
    質から成るキヤツプを備え、分析時に溶融金属の
    深層部に浸入して溶融金属を取り込み、内部に密
    閉状の小空間放電室を形成する耐火物製円筒から
    成る微粒子生成プローブ;上記微粒子導入管上部
    と溶融金属中に浸漬した試料電極とをそれぞれ接
    続したスパーク放電装置;下端面が対電極先端付
    近の溶融金属表面に対向し、上記冷却筒に内包し
    て固設した湯面レベル計と、上記微粒子生成プロ
    ーブ上部に取り付けられ、同レベル計の検出信号
    と連動して、対電極先端部と溶融金属表面間の電
    極間隙を所望寸法に制御する上下動駆動源とから
    成る上下位置調節装置;上記微粒子導入管上端と
    接続した微粒子搬送管の末端部と、微粒子供給管
    の下端部と、余剰搬送ガスの排出管とを取り付け
    た小形状容器から成る搬送ガス分配装置;同微粒
    子供給管の末端部を接続した高周波誘導結合型プ
    ラズマ等のプラズマ励起源を有する発光装置と、
    分光器と、検出器等から成る発光分光分析装置;
    とから構成したことを特徴とする溶融金属の直接
    分析装置。
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