JP4941052B2 - 膨張タービンの断熱構造およびその製作方法 - Google Patents

膨張タービンの断熱構造およびその製作方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヘリウム冷凍機等に装備される膨張タービンの断熱構造およびその製造方法に関するものである。
この種の膨張タービンとして、中心部に冷媒流体の出口通路を設ける共にその外周部に出口通路の入口部に連通する冷媒流体の導入室を設けた膨張機本体と、前記出口通路の入口部に回転自在に配置され制動装置によって制動されるタービンインペラとを有し、前記導入室から出口通路側に流れるヘリウム等の極低温の冷媒流体で前記タービンインペラを回転駆動させることにより前記冷媒流体を断熱膨張させて、前記出口通路の出口から温度低下した冷媒流体を流出させる断熱膨張装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平6−137101号公報 特開2001−132410号公報
しかしながら、従来の膨張タービンにおいては、前記膨張機本体の導入室と出口通路とが出口通路の全周を囲む中実の隔壁を介して隔てられている構成となっているので、膨張タービンの運転中、前記導入室に導入された高温側の冷媒流体の熱が前記隔壁を伝って、出口通路を流れる低温側の冷媒流体に熱進入し、これにより、タービン性能が低下する問題があった。この問題は、膨張タービンにおける冷媒流体の入口温度と出口温度の差が大きい場合に特に顕著に現れるが、これを解決する適切な対策がなされていないのが現状である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、膨張機本体における冷媒流体の導入室側から出口通路側への熱進入を低減させることにより、タービン効率を向上させることができる膨張タービンの断熱構造およびその製作方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る膨張タービンの断熱構造は、中心部に冷媒流体の出口通路を設ける共にその外周部に出口通路の入口部に連通する冷媒流体の導入室を設けた膨張機本体と、前記出口通路の入口部に回転自在に配置され制動装置によって制動されるタービンインペラとを有し、前記導入室から出口通路側に流れる冷媒流体で前記タービンインペラを回転駆動させることにより前記冷媒流体を断熱膨張させる断熱膨張装置を備えた膨張タービンの断熱構造であって、前記膨張機本体における前記導入室と出口通路との間に、該導入室の全長にわたり、前記出口通路の全周を囲むようにして断熱層が設けられた構成とされている。
この構成の膨張タービンの断熱構造においては、前記膨張機本体の導入室に導入された極低温の冷媒流体が前記出口通路の入口部側に流れて前記タービンインペラを回転駆動させることにより、断熱膨張されて温度が低下して出口通路の出口部から寒冷の発生を要する装置に供給される。その際、前記膨張機本体にの出口通路の全周に設けられた断熱層により、前記導入室に導入された高温側の冷媒流体の熱が膨張機本体の内部において前記出口通路側を通る低温側の冷媒流体に熱進入するのを効果的に小さく抑えられる。
前記断熱構造において、前記断熱層が前記導入室と出口通路との間に形成された真空環状空間からなる真空断熱層であると、前記導入室に導入された高温側の冷媒流体の熱が前記出口通路側を通る低温側の冷媒流体に熱進入するのを、前記真空断熱層によって一層効果的に低減させることができる。
前記断熱構造において、前記膨張機本体が、筒状の外側ケースと、該外側ケースの内側に装着されて外周部が外側ケースの内周部との間に前記導入室を形成すると共に、中心部に前記出口通路を設けた筒状の流体誘導部材とからなり、該流体誘導部材が、前記外側ケースとの間に前記導入室を形成する筒状の外側流体誘導部材の内穴に、前記出口通路を設けた筒状の内側流体誘導部材を挿入されて前記内穴の軸方向における両端部で嵌合され、内側流体誘導部材と外側流体誘導部材との間に前記嵌合部で気密に閉鎖されてなる前記真空環状空間を備えた構成とすると、真空断熱層を設けた膨張機本体の組み立てと前記誘導部材内への真空断熱層の構成を容易に行える。
前記断熱構造の製作方法において、前記流体誘導部材における内側流体誘導部材と外側流体誘導部材との前記嵌合部を真空条件下で電子ビーム溶接によって気密に閉鎖する構成とすると、前記流体誘導部材内に真空断熱層を確実に形成することができる。
本発明に係る膨張タービンの断熱構造によれば、前記膨張機本体にの出口通路の全周に設けられた断熱層により、膨張機本体における冷媒流体の導入室側から出口通路側への熱進入を効果的に低減させることができ、これにより、膨張タービンのタービン効率を向上させることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る膨張タービンの断熱構造について添付図面を参照して説明する。
図1において、1は本発明の一実施の形態に係る断熱構造を適用する膨張タービンである。この膨張タービン1は、中心部に冷媒流体の出口通路2を設ける共に、その上半部外周の全体にわたって前記出口通路2の入口部2aに連通路3aを介して連通する冷媒流体の導入室3を設けた膨張機本体4と、前記出口通路2の入口部2aに回転自在に配置され、制動装置5によって制動されるタービンインペラ6とを有し、前記導入室3から前記連通路3aを通って出口通路2側に流れる高圧、極低温の冷媒流体で前記タービンインペラ6を回転駆動させることにより前記冷媒流体を断熱膨張させる断熱膨張装置7を備えている。
前記膨張機本体4は、図2に示すように、フランジ8と、軸線Sを上下方向に向け上端(一端)を前記フランジ8に一体に結合して設けられた円筒状(筒状)の外側ケース9と、該外側ケース9内に下側から軸方向を前記軸線Sに一致させて挿入され、軸方向の中間の外周部を外側ケース9の下端(他端)に嵌合されて固着され、軸方向の上方外周部と前記外側ケース9の内周部との間に前記軸線Sを中心とする環状の前記導入室3を形成する円筒状(筒状)の冷媒流体流通用の流体誘導部材10とを備え、前記外側ケース9と流体誘導部材10とを冷凍機等の真空容器M内に挿入され、その取付部Maに前記フランジ8をボルトで固定されることにより支持されている。なお、前記膨張機本体4の外側ケース9には、冷媒流体供給源から前記導入室3内に冷媒流体を導入する導入管4aが取り付けられている。
前記流体誘導部材10は、図3に示すように(図3では流体誘導部材10は縦断面で左半分のみ図示)、中心に出口部2b側に行くに従って拡径するテーパ穴とした前記出口通路2を設けた円筒状(筒状)の内側流体誘導部材11と、その軸方向における上半部の外周側に被せられた円筒状(筒状)の外側流体誘導部材12とからなり、前記内側流体誘導部材11の外周部と外側流体誘導部材12の内周部との間には、それらの上下の両端嵌合部を閉鎖することにより、前記軸線Sを中心とする断熱層としての真空環状空間(真空断熱層)13が少なくとも前記導入室3の軸方向の全長にわたって設けられている。
すなわち、前記内側流体誘導部材11は、その軸方向の中間の外周が大径部11aとされ、その上下部がそれより小径の小径部11b,11cとされており、前記大径部11aには段部11a1の上方に下から順に小径となる第1嵌合部11a2と第2嵌合部11a3が設けられている。前記小径部11b,11cは共に前記軸線Sに平行に形成され、上方の小径部11bと前記大径部11aとの間が下方に行くに従って拡径するテーパ部11dとなっている。そして、前記第2嵌合部11a3の内側には、底部が前記外側ケース9の下端と略同じ上下方向位置となる深さを有する、前記軸線Sに平行な環状溝11gが、軸線S周りの全周にわたって設けられている。
また、前記外側流体誘導部材12は、その内側に、前記内側流体誘導部材11の上部の小径部11bと中間のテーパ部11dより僅かに内径を大きくし、それらとの間に平行な隙間xを有する環状空間13aを形成する内穴12aが設けられ、また、外周部12fが前記内穴12a(前記小径部11bと中間のテーパ部11d)に略平行に倣った形状とされ、上端外周に外側に突き出したフランジ状部12bが設けられ、下端部12cの外周が前記内側流体誘導部材11の第1嵌合部11a2と同一径とされ、前記内穴12aの下端部が前記内側流体誘導部材11の第2嵌合部11a3に嵌合する嵌合穴12dとされ、さらに、前記内穴12aの上端部に、前記内側流体誘導部材11の上端外周に形成された嵌合部11eが嵌合する内側フランジ12eが設けられている。該内側フランジ12eの下面と前記嵌合部11eの段部11fとの間には僅かに隙間があけられている。
そして、前記内側流体誘導部材11を、その上方の小径部11bを前記外側流体誘導部材12の内穴12aに下方から挿入して、その第2嵌合部11a3に外側流体誘導部材12の嵌合穴12dを嵌合させて、その第2嵌合部11a3と第1嵌合部11a2との境の段部11a4を外側流体誘導部材12の下端部に当接させると共に、その上端の嵌合部11eを外側流体誘導部材12の上端部の内側フランジ12eに嵌合させることにより、前記内側流体誘導部材11に外側流体誘導部材12を組み付けられる。
しかる後に、その組み付けられた状態の内側、外側流体誘導部材11,12を真空容器内の適宜作業台上に設置し、該作業台を回転させながら、前記内側流体誘導部材11の段部11a4と外側流体誘導部材12の下端部12cとの当接部を、その外周側からレーザ溶接機等の電子ビーム溶接機によって真空下で電子ビーム溶接を行い、その溶接部w1によって内側、外側流体誘導部材11,12の下端(他端)における第2嵌合部11a3と嵌合穴12dとの嵌合部を真空状態として閉鎖する。また、電子ビームの照射位置を変えて、前記内側流体誘導部材11の嵌合部11eと外側流体誘導部材12の内側フランジ12eとの嵌合部を前記同様に真空下で電子ビーム溶接を行い、その溶接部w2によって内側、外側流体誘導部材11,12の上端(一端)の嵌合部を真空状態として閉鎖する。
これにより、前記内側流体誘導部材11の外周部12fと外側流体誘導部材12の内穴12aとの間の環状空間13aが真空環状空間(真空断熱層)13として形成される。
前記のように形成された流体誘導部材10は、その上半部を前記外側ケース9内に下側から挿入して、外側ケース9の下端の内側に前記内側流体誘導部材11の第1嵌合部11a2と外側流体誘導部材12の下端部12cを嵌合させ、内側流体誘導部材11の段部11a1を外側ケース9の下端面に当接させた後に、該当接部を外周側からTIG溶接等の溶接部w3により気密に接合する。この溶接の後に、前記導入管4aの内端部を前記外側ケース9に設けた穴4bに差し込んで同様に溶接することによって導入管4aを外側ケース9に気密に接合する。
なお、前記内側流体誘導部材11の外周部と外側流体誘導部材12の内周部との間に形成された前記真空環状空間(真空断熱層)13は、縦断面形状が内側流体誘導部材11と外側流体誘導部材12の外周形状に倣ってクランク状に折曲された均等幅の隙間として形成されているが、真空断熱層13の形状は、これに限らず、上下に一直線状にした形状や、内側流体誘導部材11の小径部11bを下方へ延長してテーパ部11dを省略して真空断熱層13の下方を広い空間とした形状や、その他の形状であってもよく、要するに前記真空断熱層13が導入室3の軸方向の全長にわたって設けられるようになっていればよい。
前記制動装置5は、前記軸線S上にロータ軸5aを有する発電機5bが、前記フランジ8の上面にフランジ14を介して取り付けられた収納ケース15の内部に収納されて構成されており、前記ロータ軸5aの下端に前記タービンインぺラ6が固定されている。
そして、前記膨張機本体4の前記連通路3aには導入室3から前記タービンインペラ6に流れる冷媒の流路面積を調節する可変ノズル16が配置されている。該可変ノズル16は、パルスモータ17によって回動される扇形ギヤ18、これに噛み合わせられて前記軸線Sの周りに回動するリング19a、その下端に連結されて一緒に回動する操作リング19bを介して操作されるようになっており、前記操作リング19bが、前記外側流体誘導部材12の上端のフランジ部12bの上面と対面して、それとの間に前記連通路3aを形成している。
前記のように、冷媒流体の流体誘導部材10における内側流体誘導部材11の外周部と外側流体誘導部材12の内穴12aとの間に、前記導入室3の軸方向の全長にわたって真空環状空間(真空断熱層)13を設けてなる断熱構造を採用した断熱膨張装置7を備えた膨張タービン1においては、前記膨張機本体4の導入室3に導入管4aによって導入されたネオン、ヘリウム、水素等の極低温の冷媒流体が、前記外側流体誘導部材12の外周部12fとフランジ部12bとによってその上方外側へ誘導された後前記連通路3aへ入り、可変ノズル16を通って前記出口通路2の入口部2a側に流れて前記タービンインペラ6を回転駆動させる。これにより、前記冷媒流体は断熱膨張されて温度が低下して出口通路2の出口部2bから寒冷発生を要する冷凍機等の装置に供給される。その際、前記膨張機本体4に出口通路2の全周を囲んで設けられた真空断熱層13により、前記導入室3に導入された高温側の冷媒流体の熱が、前記膨張機本体4の内部において外側流体誘導部材12から内側流体誘導部材11を経て前記出口通路2側を通る低温側の冷媒流体に熱進入するのを効果的に小さく抑えられ、これにより、前記膨張タービン1のタービン効率が向上する。
因みに、図4と図5は前記膨張機本体4の流体誘導部材10に本発明に係る真空断熱層13を設けた膨張タービン1とそれを設けない膨張タービンとのFEM解析を行って得られた、前記流体誘導部材10の熱の分布状態を等温線図で示したものである。
本発明に係る真空断熱層13を設けた膨張タービン1においては、図4に示すように、絶対温度68Kの高温側のネオンが前記導入室3に導入され、タービンインペラ6を回転駆動することによって絶対温度55Kに温度降下して出口通路2から出て行く場合に、前記外側流体誘導部材12の真空断熱層13の外側の温度は絶対温度68Kとなっているのに対して、前記内側流体誘導部材11の温度は、僅かに内側流体誘導部材11のテーパ部11dより下位の部分に外側流体誘導部材12からの入熱が認められるものの、全体として前記真空断熱層13によって高温側からの熱進入が小さく抑えられるので、出口通路2の周囲は全長にわたって該出口通路2を流れる低温側のヘリウムの絶対温度55Kとなっており、この場合の高温側から低温側への熱進入は約9Wであることが分かった。
これに対して、真空断熱層13を設けない膨張タービンにおいては、図5に示すように、絶対温度68Kの高温側のネオンが前記導入室3に導入され、タービンインペラ6を回転駆動することによって絶対温度55Kに温度降下して出口通路2から出て行く場合に、前記流体誘導部材10は、その外周側表層部の絶対温度68Kから、出口通路2側に行くに従って流体誘導部材10の外周形状に略倣った等温線で示される温度降下を経て出口通路2の内周面付近で絶対温度55Kよりやや高い温度となり、高温側から流体誘導部材10を通して低温側へかなりの熱進入があることが分かる。この場合の高温側から低温側への熱進入は約56Wであることが分かった。
なお、図4、図5において、aは−205.0℃〜−206.4℃の温度範囲の領域、bは−206.4℃〜−207.9℃の温度範囲の領域、cは−207.9℃〜−209.3℃の温度範囲の領域、dは−209.3℃〜−210.8℃の温度範囲の領域、eは−210.8℃〜−212.2℃の温度範囲の領域、fは−212.2℃〜−213.7℃の温度範囲の領域、gは−213.7℃〜−215.1℃の温度範囲の領域、hは−215.1℃〜−216.6℃の温度範囲の領域、iは−216.6℃〜−218.0℃の温度範囲の領域である。
前記の結果、前記流体誘導部材10に導入室3の軸方向の全長にわたって真空断熱層13を設ける場合は、それを設けない場合と比較して、高温側から低温側への熱進入が約1/6に低減され、タービン効率が約10%向上することが判明した。
以上説明したように、前記実施の形態に係る膨張タービン1の断熱構造は、冷媒流体を断熱膨張させる断熱膨張装置7の膨張機本体4が、筒状の外側ケース9と、該外側ケース9の内側に装着されて外周部12fが外側ケース9の内周部との間に前記導入室3を形成すると共に、中心部に前記出口通路2を設けた筒状の流体誘導部材10とからなり、該流体誘導部材10が、前記外側ケース9との間に前記導入室3を形成する筒状の外側流体誘導部材12の内穴12aに、前記出口通路2を設けた筒状の内側流体誘導部材11を挿入されて前記内穴12aの軸方向における両端部で嵌合され、内側、外側誘導部材11,12間に前記嵌合部で気密に閉鎖されてなる前記真空環状空間(真空断熱層)13を、前記導入室3の全長にわたり、前記出口通路2の全周を囲むようにして備えている構成とされている。
したがって、前記実施の形態に係る膨張タービン1の断熱構造によれば、前記膨張機本体4の流体誘導部材10内に、内側、外側流体誘導部材11,12の組み付けによって、出口通路2の全周を囲むようにして設けられた真空断熱層13を容易に構成することができると共に、前記真空断熱層13により、膨張機本体4における冷媒流体の導入室3側から出口通路2側への前記流体誘導部材10を通して行われる熱進入を効果的に低減させることができ、これにより、膨張タービン1のタービン効率を向上させることができる。
また、前記実施の形態に係る膨張タービン1の断熱構造の製作方法によれば、前記流体誘導部材10における外側流体誘導部材12の内穴12aの両端部と内側流体誘導部材12との嵌合部を真空条件下で電子ビーム溶接によって気密に閉鎖する構成としたので、前記流体誘導部材10内に真空断熱層13を確実に形成することができる。
なお、前記実施の形態に係る膨張タービン1の断熱構造においては、前記内側流体誘導部材11に外側流体誘導部材12を嵌合させてそれらの間に形成された環状空間13aに真空断熱層13からなる断熱層を設けたが、これに限らず、前記環状空間13aに適宜断熱材を充填、接着等により介在させてなる断熱層を設けてもよい。
また、前記実施の形態に係る膨張タービン1の断熱構造を、タービンインペラ6の回転軸を縦に配置した膨張タービンに適用した例を示して説明したが、本発明はこれに限らず、タービンインペラ6の回転軸を横に配置した膨張タービンにも適用できることは勿論である。
本発明の一実施の形態に係る断熱構造を備えた膨張タービンを示す縦断面図である。 同じく膨張タービンの断熱膨張装置の膨張機本体を示す縦断面図である。 同じく膨張タービンの断熱構造の要部を示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る断熱構造を備えた膨張タービンの性能試験における断熱膨張装置の流体誘導部材の温度分布図である。 従来の膨張タービンの性能試験における断熱膨張装置の流体誘導部材の温度分布図である。
符号の説明
1 膨張タービン
2 出口通路
3 導入室
4 膨張機本体
4a 導入管
5 制動装置
6 タービンインぺラ
7 断熱膨張装置
8 フランジ
9 外側ケース
10 流体誘導部材
11 内側流体誘導部材
12 外側流体誘導部材
13 真空環状空間(真空断熱層)
w1,w2,w3 溶接部

Claims (2)

  1. 中心部に冷媒流体の出口通路を設ける共にその外周部に出口通路の入口部に連通する冷媒流体の導入室を設けた膨張機本体と、前記出口通路の入口部に回転自在に配置され制動装置によって制動されるタービンインペラとを有し、前記導入室から出口通路側に流れる冷媒流体で前記タービンインペラを回転駆動させることにより前記冷媒流体を断熱膨張させる断熱膨張装置を備えた膨張タービンの断熱構造であって、
    前記膨張機本体は、筒状の外側ケースと、該外側ケースの内側に装着されて外周部が外側ケースの内周部との間に前記導入室を形成すると共に、中心部に前記出口通路を設けた筒状の流体誘導部材とからなり、該流体誘導部材が、前記外側ケースとの間に前記導入室を形成する筒状の外側流体誘導部材の内穴に、前記出口通路を設けた筒状の内側流体誘導部材が挿入されて前記内穴の軸方向における両端部で嵌合され、内側流体誘導部材と外側流体誘導部材との間に前記嵌合部で気密に閉鎖されてなる真空環状空間を備え、
    前記導入室と出口通路との間に、該導入室の全長にわたり、前記出口通路の全周を囲むようにして断熱層が設けられ
    前記断熱層は、前記真空環状空間からなる真空断熱層によって形成されていることを特徴とする膨張タービンの断熱構造。
  2. 請求項に係る膨張タービンの断熱構造の製作方法であって、前記流体誘導部材における内側流体誘導部材と外側流体誘導部材との前記嵌合部を真空条件下で電子ビーム溶接によって気密に閉鎖することを特徴とする膨張タービンの断熱構造の製作方法。
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