JPH0147161B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は可撓性のスーツケースのフレームお
よびこの型のフレームを用いる可撓性のスーツケ
ースに関するものである。

周知の可撓性のスーツケースは、布や織物や皮
等の可撓性のカバーが張られる支持フレームを用
いている。これら周知のスーツケースのフレーム
は鋼やアルミニウム合金やマグネシウム合金の様
な金属、或は合板、厚紙、プラスチツク材料等で
つくられる。これらスーツケースは幾つかの区分
や一体物としてつくられ、種々な具合に互に連結
される異つた材料を有するようできる。

非連続のフレームは十分な機械的強度に乏し
く、連続フレームの製造にては、時間がかゝつて
高価で且つ弱い連結部分をしばしば生じる溶接や
接着或はリベツト止め等を用いる組立作業が含ま
れる。いずれの場合にも、製造技術が十分な仕上
を許さないときに、フレームを隠すためにスーツ
ケースの内部が内張りされる。また、この様なス
ーツケースは非常に重く、車や把手や脚の様な附
属物の取付作業が非常に繊細で、再処理が必要だ
つたり、弱い個所を生じたりする。

この発明の目的は、この様な周知のフレームや
可撓性のスーツケースの欠点を除去するように、
簡単で経済的に製造でき、大きな機械的強度を有
すると共に附属物を一体的に支持するようできる
と同時に、内張りを必要とすることなくこれら附
属物やカバーの取付作業を容易にする新規な型の
フレームを提供することにある。

この発明に従えば、上縁と下縁とこれら上下縁
を連結する２つの側縁とを有するほゞ矩形縦断面
の単一の閉じた成形体から成り、この成形体が合
成樹脂材料から単一圧力成形操作によつてつくら
れて外側に向つて開いた溝と、成形体と一体に成
形された附属物支持部とを有し、側縁の少なくと
も１つは中央の狭い部分を形成するように作用す
る横方向の突部を有し、溝の上縁にソケツトが成
形されると共に溝に補強リブが設けられ、外側に
向かつて開いていてほゞ矩形で且つ連結用の孔を
有するくぼみ部が１つの側縁の上部に設けられ、
くぼみ部と反対の隅部には溝の両側にブツシユが
あり、このブツシユが横方向のリブによつて連結
されている可撓性のスーツケースのフレームが提
供される。

単一操作によつて、成形材料の特性と厚さと補
強部分の成形とによつて機械的強さを決めること
ができ、機械的強度の低下なく附属物の支持部を
有している連続した単一体フレームが提供され
る。この発明が関連したフレームは、使用される
材料の特性と選ばれた形状とにもとづいて周知の
フレームと比較するに重量を相当減少できる。従
つて、この様なスーツケースは、フレームの内面
が十分満足な状態を有し且つ所要される色にでき
ることによつて重量を相当軽くつくることがで
き、従つて内面が、周知の型のスーツケースの場
合の如く内張りすることがない。この様な利点の
全てが材料や労力の相当な節約に反映される。

この発明が添付図面を参照して以下に説明され
よう。

制限されることなく例により示されるフレーム
は、良好な機械的特性と適当な重さと十分な成形
能力と適切な価格とをもつた合成樹脂材料から単
一圧力成形にてつくられる。この様な材料の例に
はポリアミドや、ポリプロピレンおよびポリエス
テルがあるが、いずれにせよ充填物は設けられて
いない。

フレーム１は矩形の長手方向断面を有してお
り、側縁Ｃ，Ｄにより連結された上縁Ａと下縁Ｂ
を形成しており、これら上縁Ａと下縁Ｂと側縁
Ｃ，Ｄは溝２を有したほゞ直線状横断面で、これ
によつてフレーム１は強化されている。説明され
る実施例の溝２は、フレーム１の対称面と同様な
中央面に対して対称である。

側縁Ｄは、溝２のまわりに収縮した中央条片５
をつくる上下の突部３，４を有している。同様
に、側縁Ｃは、溝２のまわりに収縮した中央条片
８をつくる上下の突部６，７を有している。側縁
Ｃの上突部６は側縁Ｄの上突部３よりも更に下方
に形成されていて側縁Ｃに側部上区分９を残して
いる。この区分９はほゞ矩形のくぼみ部１０を有
しており、例えばくぼみ部１０に適合される傾倒
形の把手（図示しない）を取付けるよう孔１０′
が台部にあけられている。フレーム１が壊われ易
くなることを避けるために各々の縁は丸くなつて
いる。

側縁Ｄの下部には、ローラが適合できるようつ
くられて補強リブ１２により連結された２つのブ
ツシユ１１が設けられている。ブツシユ１１と補
強リブ１２の構成は、非常に強固なフレーム１の
側縁Ｄおよび下縁Ｂ間の連結隅部１３を表わして
おり、スーツケースが把手を使つて起されるとき
に、この連結隅部１３がスーツケースの重量と中
味の重量とを支える。ソケツト１４は所要位置に
ローラを固定するよう作用する。

フレーム１の下縁Ｂには対称面に対して夫々対
称になつていて脚を取付けるよう作用する孔１
５，１６の組が設けられている。例えば、取付け
られた種々の附属物によりフレーム１に既に連結
されたカバーを固着する補助手段として溝２の底
に補助の孔１７を設けることができる。

上縁Ａには把手を取付けるよう作用するねじや
リベツトが適合するようつくられたソケツト１
８，１９の組が設けられている。溝２に形成され
たソケツト１８，１９は補強リブ２０，２１によ
つて夫々横方向に囲まれ、中央リブ２２によつて
連結され、スーツケースが把手によつて保持され
るときに優れた機械的強さを組合さつて確実にし
ている。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に従つたフレーム
の斜視図、第２図は第１図に示されるフレームの
前面図、第３図は第１，２図に示されるフレーム
の上面図、第４図は第１，３図に示されるフレー
ムの下面図、第５図は第１乃至４図に示されるフ
レームの側面図、第６図は第１乃至４図に示され
るフレームの別の側面図、第７図は第５図の−
線に沿つた断面部分図、第８，９，１０図は第
３図の−線、−線、−線に沿つた断
面部分図、第１１図は第６図のXI−XI線に沿つた
断面部分図、第１２，１３図は第４図のXII−XII
線、−線に沿つた断面部分図、第１４図
は第６図の−線に沿つた断面部分図であ
る。図中、１：フレーム、２：溝、３，４，６，
７：突部、５，８：中央条片、１０：くぼみ、１
０′：孔、１１：ブツシユ、１２：補強リブ、１
３：連結隅部、１４：ソケツト、１５，１６，１
７：孔、１８，１９：ソケツト、２０，２１：補
強リブ、２２：中央リブ、Ａ：上縁、Ｂ：下縁、
Ｃ，Ｄ：側縁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上縁と下縁とこれら上下縁を連結する２つの
   側縁とを有するほゞ矩形の縦断面の単一の閉じた
   成形体から成り、該成形体は合成樹脂材料から単
   一圧力成形操作によつて造られて外側に向かつて
   開いた溝と、成形体と一体に成形された附属物支
   持部とを有し、該側縁の少なくとも１つは中央の
   狭い部分を形成するように作用する横方向の突部
   を有し、該溝の上縁にソケツトが成形されると共
   に該溝に補強リブが設けられ、外側に向かつて開
   いていてほゞ矩形で且つ連結用の孔を有するくぼ
   み部が１つの該側縁の上部に設けられ、該くぼみ
   部と反対の隅部には溝の両側にブツシユがあり、
   該ブツシユが横方向のリブによつて連結されてい
   る可撓性のスーツケースのフレーム。 ２ 成形体がポリアミドの台部を有している特許
   請求の範囲第１項記載のフレーム。 ３ 成形体がポリエステルの台部を有している特
   許請求の範囲第１項記載のフレーム。 ４ 成形体がポリプロピレンの台部を有している
   特許請求の範囲第１項記載のフレーム。 ５ 溝の縦方向中立面に対して対称になつている
   特許請求の範囲第１項記載のフレーム。 ６ 下縁が溝に関して対称な孔を有している特許
   請求の範囲第１項記載のフレーム。 ７ 上縁と下縁とこれら上下縁を連結する２つの
   側縁とを有するほゞ矩形の縦断面の単一の閉じた
   成形体から成る可撓性のスーツケースのフレーム
   を備え、該成形体は合成樹脂材料から単一圧力成
   形操作によつて造られて外側に向かつて開いた溝
   と、成形体と一体に成形された附属物支持部とを
   有し、該側縁の少なくとも１つは中央の狭い部分
   を形成するように作用する横方向の突部を有し、
   該溝の上縁にソケツトが成形されると共に該溝に
   補強リブが設けられ、外側に向かつて開いていて
   ほゞ矩形で且つ連結用の孔を有するくぼみ部が１
   つの該側縁の上部に設けられ、該くぼみ部と反対
   の隅部には溝の両側にブツシユがあり、該ブツシ
   ユが横方向のリブによつて連結され、可撓性のカ
   バーがフレームに取付けられた可撓性のスーツケ
   ース。 ８ 溝の上縁に成形されたソケツトに取付けられ
   た把手を有する特許請求の範囲第７項記載のスー
   ツケース。 ９ フレームのほゞ矩形のくぼみ部に適合できる
   把手を有する特許請求の範囲第８項記載のスーツ
   ケース。 １０ ブツシユに取付けられたローラを有する特
   許請求の範囲第７項記載のスーツケース。 １１ 下縁の孔に取付けられた脚を有する特許請
   求の範囲第７項記載のスーツケース。 １２ 附属物によつてカバーがフレームと一体と
   された特許請求の範囲第７項記載のスーツケー
   ス。