JPH0145012Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はガス瞬間式給湯機に関する。

（従来の技術） 従来のガス給湯機は給湯管路末端に設けた給湯
器具、例えば湯水混合栓の湯側を開くことにより
給水管路から供給される水は初めて熱交換器へ流
動し、ここで加熱されそのまま給湯管路を介して
給湯器具の湯側へ流れるようになつているため、
湯使用が前回の使用から時間がたつている場合に
は管路中の水が冷えており、水栓の湯側を開いて
も湯の立上り時間や、熱交換器を出た湯が給湯管
路を通つて水栓まで流動してくる時間等があり、
すぐには湯が出てこないという不便や、湯がでて
くるまでの間に水栓から吐出される水が捨てられ
る等の不都合、不経済があり、しかも湯の使用を
停止した後、再使用するまでの時間が短かい場合
には、前回の使用停止後熱交換器の温度が上が
り、再使用開始時湯温が急激に上昇し、最初熱い
湯がでる後沸きの問題がある。

これらの問題を解消するために本願出願人は、
ガス量により湯温を制御するガス瞬間式給湯機に
おいて、給水管路に設けた水量センサーの手前
に、給湯管路から分岐せしめた戻り管路を接続
し、該戻り管路にはポンプを設けることにより、
給水管路、熱交換器、給湯管路及び戻り管路で構
成される環状の管路中の水を循環流動させ、該環
状管路中の水を給湯器具の湯側が閉止されている
間も常時設定温度に加熱維持するようにした給湯
機を、先に出願した。（特願昭59−90707号） 然る処、上記のようにポンプを備えるものは給
水側の圧力によるポンプの損傷を防止するために
どうしても給水側に減圧弁を設ける必要がある。

一方、従来ガス瞬間式給湯機では減圧弁を設け
る場合給湯機とは別途に用意した減圧弁を建物の
給水管路に取りつけて、この給水配管を給湯機の
給水管路に接続しているため、給湯機設置時に給
湯機とは別に減圧弁の手配が必要となり、また減
圧弁取りつけのための施工上の手間も必要であ
る。

そこで、減圧弁を予め機台内の給水管路に組み
込むことが考えられるが、上記の如き保温用の循
環管路を設ける給湯機は機台内において戻り管路
を、給水管路に接続するために戻り管路と給水管
路の接続部に継手が介装されるので、その上更に
減圧弁を機台内に設けると給湯機が大型化し、重
量も大きくなる。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案が解決しようとする問題点は減圧弁が戻
り管路を給水管路に接続する継手を兼用するよう
にするこである。

（問題を解決するための手段） 上記問題を解決するために本考案が講ずる技術
的手段は給湯管路と給水管路を、ポンプを装備し
た戻り管路で連絡して給水管路、熱交換器、給湯
管路及び戻り管路からなる保温用の循環管路を設
けたガス瞬間式給湯機において機台内の給水管路
の中途部に減圧弁を介装してなり、上記減圧弁は
二次側に、出口とは別途に接続口を開設し、該接
続口に上記戻り管の給水管接続側端部を接続する
ものである。

（作用） 而して戻り管は減圧弁を介して給水管路に接続
され、戻り管路を給水管路に接続するための特別
な継手は必要ない。

（実施例） 以下、本考案の実施の一例を図に基づいて説明
する。

図中、Ａは給湯機で、ガス供給管１０を介して
供給されるガスがバーナー１１で燃焼し、給水管
路２を介して供給される水が熱交換器５で加熱さ
れ、給湯管路１を経て湯水混合栓等の給湯器具１
２へ流れるようになつている。

また給湯管路１の途中、望ましくは給湯器具１
２の出来るだけ近くと、給水管路２の機台６内に
おける適当な位置が戻り管路４により連絡され、
給湯管路１２が使用されないとき戻り管路４に設
けられたポンプ３により、配管内の水が給水管路
２、熱交換器５、給湯管路１及び戻り管路４から
なる環状の循環管路ａを循環流動し、その循環流
動の過程でバーナー１１により加熱されるように
なつている。

上記ポンプ３は流量が大きいと放熱が大きくな
るので流動が２／分程度の小能力のものを用い
る。

戻り管路４は給水管路２に減圧弁７を介して接
続し、給湯管路１には継手１３を介して接続す
る。

減圧弁７は逆止弁や水抜き栓等の付加的要素を
一切付加しないようにして出来るだけ小型に形成
し、その本体１４には接続口９を弁座１５と同軸
に二次側に開設する。

上記接続口９は入口１６と同軸に開設される出
口８とは別個に開設されるもので、該接続口９に
戻り管路４が接続される。

而して、この減圧弁７は本体１４の入口１６と
出口８を夫々給水管路２の上流側２ａと下流側２
ｂに接続して給水管路２途中に介装され、接続口
９に接続した戻り管路４を本体１４内の二次側流
路を介して減圧弁７より下流側の給水管路２ｂに
連絡する。

一方、給水管路２の減圧弁７より下流側２ｂに
は水量センサー１７と入水温センサー１８を、給
湯管路１の熱交換器５出口近傍には出湯温センサ
ー１９を、またガス供給管１０には電磁弁２０と
比例弁２１を夫々設け、これらを制御基板２２に
電気的に連絡して湯温をガス量により制御するよ
うになす。

即ち、制御基板２２は水量センサー１７が検出
する流量、入水温センサー１８が検出した入水温
度、コントロールボツクス２３の温度設定部２４
で設定した設定温度、出湯温センサー１９が検出
する出湯温度、熱交換器５の熱効率、比例ゲイン
等の要素に基づいて必要熱量を演算し、その値に
応じて比例弁の開度を調整し、ガス量を可変す
る。

また制御基板２２はコントロールボツクス２３
の運転スイツチ２５のON，OFFにより電磁弁２
０を開閉すると共にポンプ３の運転を開始及び停
止する。

上記制御基板２２は給湯機の機台６内又はコン
トロールボツクス２３内に設けられる。

尚、図示してはいないが、バーナー１１の近傍
にはイグナイター又はパイロツトバーナー等の着
火装置が設けられるのは言うまでもない。

而して、斯る給湯機Ａは、給湯器具１２の湯側
バルブが閉止されている状態で、コントロールボ
ツクス２３の運転スイツチ２５を「ON」にする
と、出湯温センサー１９が該部の水温が設定温度
になつていないのを検知し、同時にポンプ３が回
転を始め、電磁弁２０が開いてバーナー１１が燃
焼を始め、配管中の水はポンプ３の作動により給
水管路２から熱交換器５、給湯管路１、戻り管路
４、減圧弁７の二次側流路を経て給水管路２の水
量センサー１７の手前に戻るように環状の循環管
路ａを循環流動し、熱交換器５通過時に加熱され
る。

この際、バーナー１１の燃焼が、制御基板２２
によりガスのインプツト量を制御されるので、循
環流動する水は設定温度まで沸き上げられ、且つ
設定温度に維持される。

そして、給湯器具１２の湯側を開けば、先ず配
管中の既に設定温度まで沸き上げられている湯が
給湯器具１２に供給され、続いて給水配管２から
新たに供給された水が設定温度に加熱されて供給
される。

尚、給湯器具１２による湯の使用時には水量、
入水温度等が、前述の循環流動時、即ち湯に不使
用時とは当然変化するが、それに応じてガスのイ
ンプツト量は制御基板２２において演算され比例
弁２１を介して引き続き最適に制御され、確実に
設定温度の湯を供給し続ける。

また、給湯器具１２の湯側バルブを閉止すれば
給湯機Ａへの新たな水の供給は停止され、配管中
の湯は再び循環流動しつつ設定温度に維持されて
給湯器具１２の次の使用を持つ。

尚、上記説明においては減圧弁７の出口８を給
水管路２の下流側の管２ｂに接続したが、上記出
口８に水量センサー１７を直接接続しても良い。

また、湯温の制御について、上記実施例は湯温
をガス量により制御する。所謂比例制御方式を採
用しているが、一定ガス量でバーナーを間歇的に
燃焼させ、その燃焼時間と消火時間の比によつて
湯温を制御することも可能であり、そのようにす
るとガス比例制御ではバーナーの構造上制御出来
ないような小熱量までも正確に制御することがで
きるので、保温のみを考えた場合、むしろこの間
歇燃焼制御が好都合である。従つてバーナーを２
つ設けて、その一方を比例制御し、他方を問歇燃
焼制御するようになし、演算された必要熱料に応
じて使い分けるようになすことも可能である。

（効果） 本考案は上記の構成であるか、以下の利点を有
する。

(1) 機台内の給水管路中途部に、二次側に出口と
は別に接続口を開設した減圧弁を介装し、上記
接続口に給湯管路から分岐した戻り管路を接続
したので、減圧弁が戻り管路と給水管路を接続
する継手を兼用することになる。

従つて戻り管路と給水管路を接続するために
継手を用いる必要がなく、それだけ小型軽量に
なると共に部品点数も少なくなつてコストが安
くなり、組立ての手間も少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すガス瞬間式給
湯機の模式図、第２図は本考案の主要な構成要素
であ減圧弁の断面図である。 Ａ……給湯機、１……給湯管路、２……給水管
路、３……ポンプ、４……戻り管路、５……熱交
換器、６……機台、７……減圧弁、８……出口、
９……接続口、ａ……循環管路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給湯管路と給水管路を、ポンプを装備した戻り
   管路で連絡して給水管路、熱交換器、給湯管路及
   び戻り管路からなる保温用の循環管路を設けたガ
   ス瞬間式給湯機において機台内の給水管路に減圧
   弁を介装してなり、上記減圧弁は二次側に出口と
   は別途に接続口を開設し、該接続口に上記戻り管
   路の給水管接続側端部を接続してなるガス瞬間式
   給湯機。