JPH0144530Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 本考案は、バイパス工事等の配電線工事におい
て使用されるケーブル繰出し巻取り装置のケーブ
ルドラム固定装置に関するものである。

(2) 従来の技術 バイパス工事等の作業においては、径あるいは
長さの異なるケーブルが使用されるため、従来は
実公昭60−2024号公報に記載されているように、
揺動アームに回転及び固定可能に枢支された複数
個のケーブルドラム装着部を有する公転体を備え
たケーブル繰出し巻取り装置が使用されていた。

(3) 考案が解決しようとする問題点 そして、従来のケーブル繰出し巻取り作業車が
有する、ケーブルドラムの大きさが制限されるた
め、大径のケーブルドラムを使用するためにはケ
ーブルドラムの個数を減らさなければならず、ま
た、重量増加に対してアームを補強しなければな
らないため、装置が大型化してしまうという問題
を解決するために、循環する環状チエーンに複数
個のケーブルドラムを取付けた装置においては、
回転駆動するケーブルドラムの固定が困難である
という問題があつた。

(4) 問題点を解決するための手段 本考案は、上記の問題点を解決するために、循
環する環状チエーンの異なる位置にそれぞれ取付
けた複数個のケーブルドラムを所定の位置で選択
的に固定するケーブルドラム固定装置において、
各ケーブルドラムの軸端にケーブルドラムの軸に
対して回転自在に取付けられたローラと、前記ロ
ーラが保持される保持部を有するカムと、前記カ
ムとの間に前記ローラを挟んでケーブルドラムを
固定するクランプを備えたものである。

(5) 作用 上記の構成により、環状チエーンを循環させて
ケーブルドラムを移動させ、任意のケーブルドラ
ムのローラがカム上を転動してローラがカムの保
持部に位置した状態でチエーンの循環を停止し、
クランプをローラに押付けてローラをカムの保持
部とクランプとの間に挟むことによりケーブルド
ラムを固定する。

(6) 実施例 以下、図面により本考案の実施例について説明
する。

第２図に示すように、荷台上等に設けたフレー
ム（図示せず）にそれぞれ枢支された一対のスプ
ロケツト３，４間に環状チエーン５が循環するよ
うに掛渡され、一方のスプロケツト４はモータ３
５により回転駆動され、環状チエーン５にはブラ
ケツト３６，３７，３８，３９，４０により５個
のケーブルドラム６，７，８，９，１０がそれぞ
れ所定の間隔離れて取付けられ、ケーブルドラム
６，７，８，９，１０の各側面にはギア１６，１
７，１８，１９，２０がケーブルドラムの軸に固
着され、各ケーブルドラムの軸の両端にはそれぞ
れローラ２６，２７，２８，２９，３０が回転自
在に取付けられており、一方のスプロケツト４の
外側には任意のケーブルドラムを固定するケーブ
ルドラム固定装置１１が備えられ、ケーブルドラ
ムのローラと当接してケーブルドラムの位置決め
をする一対のカム２１とローラを固定するクラン
プ１３を先端に備えたクランプシリンダ２２によ
り構成されるケーブルドラム固定装置により固定
されたケーブルドラム６は固定された位置でギア
１６がケーブルドラム駆動装置１２のギア２３と
噛合うことによりギア２３をモータ３４で駆動す
るケーブルドラム駆動装置１２と連結されて回転
駆動される。１及び２はケーブルドラムのローラ
が転動するガイドである。

ケーブルドラム固定装置１１は、第１図に示す
ように、カム２１は両側にケーブルドラム６，
７，８，９，１０のローラ２６，２７，２８，２
９，３０が転動する、山状に形成された斜面２１
ａ，２１ｂを有するとともに中心部にケーブルド
ラムのローラが保持される凹状の保持部２１ｃが
形成され、クランプシリンダ２２の先端にはカム
２１の保持部２１ｃとの間にケーブルドラムのロ
ーラを挟んでケーブルドラムを固定するように形
成されたクランプ１３が備えられている。

上記の構成により、作業を行うときは、モータ
３５を駆動して環状チエーン５を循環させ、第１
図及び第２図に示すように、使用するケーブルド
ラム６をケーブルドラム固定装置１１の位置へ移
動させることにより、ケーブルドラム６のローラ
２６がカム２１の斜面２１ａと当接し、ローラ２
６がカム２１の斜面２１ａ上を転動してローラ２
６がカム２１の保持部２１ｃに位置し、ケーブル
ドラム６のギア１６がケーブルドラム駆動装置１
２のギア２３と噛合う。この状態で環状チエーン
５の循環を停止することにより、ケーブルドラム
６のローラ２６がカム２１の保持部２１ｃにより
位置決めされる。次に、クランプシリンダ２２を
伸長させ、クランプ１３をローラ２６に押付けて
ローラ２６をカム２１の保持部２１ｃとクランプ
１３の間に挟むことにより、ケーブルドラム６が
固定され、ケーブルドラム駆動装置１２を作動さ
せることによりケーブルドラム６は回転駆動さ
れ、ケーブルの繰出し、あるいは巻取り作業が行
われる。

回転駆動するケーブルドラムを変えるときは、
ケーブルドラム駆動装置１２のモータ３４を停止
状態にし、クランプシリンダ２２を縮小させて、
クランプ１３をローラ２６から離してケーブルド
ラム６の固定を解放し、次に、モータ３５を駆動
して環状チエーン５を循環させることにより、ロ
ーラ２６をカム２１の保持部２１ｃから斜面２１
ｂ上に移動してケーブルドラム６を固定装置１１
から離脱させ、環状チエーン５の循環により次に
使用するケーブルドラムをケーブルドラム固定装
置１１へ移動する。

なお、上記実施例においては、カムの両側に斜
面を有するものを示したが、カムの片側にだけ斜
面を有するものにおいても本願考案は実施可能で
ある。

(7) 考案の効果 以上のように、本考案によれば、簡単な構造に
より、環状チエーンに取付けられた複数のケーブ
ルドラムから任意のケーブルドラムを選択して固
定し、回転駆動することができ、しかも、ケーブ
ルドラムを容易に、かつ確実に固定及び解放する
ことができるケーブルドラム固定装置が提供され
るのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はケーブ
ル繰出し巻取り装置の構成を示す側面図、第２図
はケーブルドラム固定装置の詳細図である。 ６，７，８，９，１０……ケーブルドラム、１
１……ケーブルドラム固定装置、１３……クラン
プ、２１……カム、２１ａ，２１ｂ……斜面、２
１ｃ……保持部、２２……クランプシリンダ、２
６，２７，２８，２９，３０……ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 循環する環状チエーンの異なる位置にそれぞれ
   取付けた複数個のケーブルドラムを所定の位置で
   選択的に固定するケーブルドラム固定装置におい
   て、各ケーブルドラムの軸端にケーブルドラムの
   軸に対して回転自在に取付けられたローラと、前
   記ローラが保持される保持部を有するカムと、前
   記カムとの間に前記ローラを挟んでケーブルドラ
   ムを固定するクランプとを備えたことを特徴とす
   るケーブルドラム固定装置。