JPH0144424B2 - - Google Patents

Description

明細書 この発明は成形室又はコアボツクス内で、粒状
材料およびバインダーからなる凍結注入成形型又
はコアを、０℃以上でガス又は液状のバインダー
を用いて製造する方法に関する。

米国特許No.4150740には成形用サンドを所定量
の水と混合し、これを成形後、ドライアイスの層
を介し、又は液体窒素を吹付けて、のちに溶融金
属と接触する表面部から適当な深さまで凍結させ
て成形型をつくる方法が開示されている。このよ
うにして得られた型表面は強度が極めて大きくの
ちに注入された金属の表面が固化するまでその強
度と形状が保持される。この注入された金属から
熱が放出され、その結果、水が溶解し、蒸発する
と、この成形型は機械的手段を施すことなく崩壊
し始める。この注入成形工程において煙の発生も
特になく、成形サンドは直ちに再使用し得る。

ソ連国文献「Liteinoe Proizvodsto」1975、No.
５、第21〜22頁には３〜７％の水を含む砂型を冷
却システム中の蒸発器又は型内に循環させた冷媒
により凍結させることが記載されている。

しかし、この添加された水を凍結させることは
性質上緩まんな工程となり、型成形後これを凍結
させて溶融金属の影きように長い時間十分に抗し
得るようにするまで比較的長時間を要し、そのた
め、型成形に要する全体の時間は従来の型製造工
程よりも可成り長くなつてしまう。

この発明は従来法の欠点を除去することを目的
としてなされたものであつて、型成形前にバイン
ダーを凍結させるか、あるいは型成形工程時に凍
結点以下に急速に冷却させ、又型成形工程で予冷
されたバインダーと接触される器具又は物質の少
なくとも一部を予め冷却させることを特徴とする
ものである。この実施態様において、必要な冷却
の一部又は全部を予め、すなわち型成形前におこ
ない、これにより、溶融金属は型成形工程の終了
後に直ちに型内に注入するようにする。この方法
は生産速度が著るしく促進されるため、コア付き
又はコアなしの注入型の高速製造装置、たとえば
本出願人のデンマーク特許明細書No.87462および
特許出願No.3301／74に開示されているもので高速
で製造することができる。

バインダーを型成形前に凍結した場合、請求の
範囲第２項に記載したように型成形工程でバイン
ダーと接触する又は型内の器具又は物質の少なく
とも一部を、場合によつては以前に使用したバイ
ンダーを残したまま、バインダーの凍結点以下又
は凍結点より若干高い温度に冷却することが好都
合であろう。

請求の範囲第３項に記載したように、バインダ
ーは型製造工程前に冷却し、微細、樹木様粒子、
たとえば雪状で成形材料中に存在させ、成形時の
圧力によりその成形温度に応じてバインダーの結
合能の一部又は全体を得るようにしてもよい。

使用されるバインダーは請求の範囲第４項の如
く型成形工程前に冷却し、微細粉体状に型材料中
に存在させ、成形工程時の圧力によりその成形温
度に応じてバインダーの結合能の一部又は全体を
得るようにしてもよい。

粒状材料と雪状又は破砕氷の適当な混合物を成
形ボツクス中で圧縮したとき、この雪状又は破砕
氷は粒状材料の粒体相互を結合され、型又はコア
に対し接着力を付与し、コア付又はコアなしの最
終成形型内へ注入される液体金属からの影きよう
に対抗し得るようになる。また、同様の効果は上
記成形用物質の混合物をコアボツクス中に十分な
力および十分な速度で射出することによつても得
られる。

微粒状の予冷バインダーは請求の範囲第５項に
記載した如く、液体ガスと組合せてもよい。これ
により、成形用物質の温度を型成形工程前又は工
程時および注入工程直後において著るしく低くす
ることができる。この場合の混合物は均質であつ
て流動性が良い。

従来の固化用バインダーを使用することもでき
る。すなわち、バインダーを形成するにあたり、
水ガラス、液状二酸化炭素を、又はポリイソシア
ナートとフエノール樹脂の混合物であつて、予冷
液状ジメチルエチルアミン又はトリエチルアミン
で活性化したものを使用することができる。これ
により公害上好ましくないバインダーの使用を減
少させることができる。溶融金属の熱効果に対し
有効に対抗させ、注入成形時の型又はコアの加熱
を遅らすため、型又はコア形成用粒状物質を予め
十分に凍結させてもよい（請求の範囲第８項）。

請求の範囲第９項に記載されているように成形
用物質を混合凍結剤により予め十分に凍結させる
ようにしてもよい。この凍結剤としては請求の範
囲第１０項に記載した如く液体ガスが好ましい。
これは請求の範囲第１１項の如く不活性ガスであ
つてもよく、この場合、装置に対する化学的影き
よう又は注入金属との化学反応のおそれもない。

所望の冷却は型成形工程時に成形用物質と接触
する装置の部品を十分に冷凍することにより達せ
られ、又は促進される。注入成形型の製造におい
て、溶融金属がのちに接するのと同じ成形表面と
接するパターンボードを事前に十分に冷却しても
よい（請求の範囲第１２項）。あるいは、請求の
範囲第１３項に記載したように、コア製造に際し
コアボツクスを事前に十分に冷凍してもよい。さ
らに、コアを一又はそれ以上有するコアボツクス
を同時に又は付加的に液体ガスを用いて冷却して
もよい（請求の範囲第１４項）。

本発明の方法の一実施例として十分に冷却した
成形材料の複数のパターンを使用することもでき
（請求の範囲第１５項）、この材料は凍結および発
泡させたものでもよい（請求の範囲第１６項）。
この種のパターンは従来のコアボツクスに相応す
る特定の二叉のパターン成形ボツクス中でつくら
れ、密閉室内に配置される。ついで、パターンと
該室の壁部との間のスペースには成形用物質で充
填される。この成形用物質は上記パターンで冷却
され、あるいは前述の如く事前に付加的に冷却さ
れる。成形工程が終了したのちはパターンは受け
た熱により急速に蒸発する。これにより他のデス
ポーザブル型パターンにおけるような面倒なガス
の発生もない。この具体例は特に精密な注入成形
物を与える。それはサンドの飛散によつて生ずる
パターンボード上の摩耗に基因する不精密性を回
避し得るからである。さらに易蒸発性パターンを
使用したときは成形ボツクスの二叉は不要とな
る。

この発明はさらに、これらの方法を実施するた
めのプラントに関連する。このプラントは注入型
を製造するための装置又はコアを製造するための
装置に関する。請求の範囲第１７項に記載したよ
うに、この発明に係わるプラントは製造装置全体
又は一部が冷却室内に収容されていることであ
り、これにより、必要な温度条件は直ちに、かつ
定常的に保たれ、貴重な製造時間が冷却待期のた
めに費されることはなくなる。

請求の範囲第１８項に記載した如く、上記プラ
ントを溶融装置を有する注入プラントと連結させ
た場合、溶融装置からの廃熱が冷却室の冷却シス
テムの操作のために利用されるのでエネルギーの
節約に大きく貢献する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 液体状のバインダーをその凍結点以下に冷却
   して微粉状とし、この冷却バインダーを粒状材料
   と混合して均質流動性混合物を形成し、この混合
   物を圧縮して上記粒状材料相互を結合させ成形型
   又はコアとすることを特徴とする凍結注入成形型
   又はコアの製造方法。 ２ 成形工程前にバインダーを冷却するととも
   に、成形工程時にバインダーと接触するところ
   の、又は型内の器具又は物質の少なくとも一部
   を、場合により先に使用されたバインダーを収容
   したまま、バインダーの凍結点以下、又は凍結点
   より若干高い温度に冷却することを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の方法。 ３ バインダーを型成形工程前に冷却し、これに
   よつてバインダーを微細樹木様粒子、たとえぱ雪
   状として成形用材料中に存在させ、さらに成形時
   の圧力で成形温度に応じてバインダーの接着能の
   一部又は全部を得るようにしたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１又は２項記載の方法。 ４ 予冷されたバインダーを粒状とし、かつ液体
   ガスとの組合せで用いることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の方法。 ５ 水ガラスおよび液状二酸化炭素を用いてバイ
   ンダーを形成することを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の方法。 ６ 予め冷凍された液状ジメチルエチルアミン又
   はトリエチルアミンにより活性化されたポリイソ
   シアネートおよびフエノール樹脂の混合物をバイ
   ンダーの形成に用いることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の方法。 ７ 粒状材料を予め十分に冷凍することを特徴と
   する特許請求の範囲第１項ないし第６項のいずれ
   か１項に記載の方法。 ８ 成形用材料成分を混合された冷媒により事前
   に十分に冷凍することを特徴とする特許請求の範
   囲第３項ないし第７項のいずれか１項に記載の方
   法。 ９ 冷媒として液体ガスを用いることを特徴とす
   る特許請求の範囲第８項記載の方法。 １０ 液体ガスが不活性ガスである特許請求の範
   囲第９項記載の方法。 １１ 型成形に予め十分に冷却されたパターンボ
   ードを用いることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項ないし第１０項のいずれか１項に記載の方
   法。 １２ 予め十分に冷却されたコアボツクスを使用
   する特許請求の範囲第１項ないし第１０項のいず
   れか１項に記載の方法。 １３ コアを１以上有するコアボツクスを同時
   に、および付加的に冷却する特許請求の範囲第１
   ２項記載の方法。 １４ 加熱により蒸発する物質からなる十分に凍
   結されたデスボーザブル型のパターンを使用する
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第
   １０項のいずれか１項に記載の方法。 １５ 該パターンが十分に冷凍された発泡材料か
   らつくられている特許請求の範囲第１４項記載の
   方法。