JPH0144034Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、コンバインのサイドデバイダー及び
分草板部分に関するものである。

(ロ) 技術分野 従来から、コンバインのサイドデバイダーに関
する技術は公知とされているのである。

例えば実公昭53−525846号公報に記載の技術の
如くである。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 従来の未刈取側分草板及びサイドデバイダーは
第７図の如く構成されていたのである。

即ち、未刈取側のサイドデバイダー１６の先端
が分草板１の下側に直接に枢支せられ、引起しケ
ース２のタイン４が立上ろうとする時の回動軌跡
Ａも、このサイドデバイダー１６にて保護してい
たのである。

しかし、圃場端の縁刈り時に、サイドデバイダ
ーがあると畦や境界に、該サイドデバイダーが接
触するので危険であるから、サイドデバイダーを
たたんでしまい、サイドデバイダーを収納してし
まうと、タインの立上り回動軌跡部の防護を行な
う部分がなくなり、これに気付かずに畦に近づき
すぎたり、他の障害物が近付いてタインと係合
し、タインを破壊してしまうのである。

本件考案はこれらの不具合いを解消すべく、分
草装置を兼ねたタイン防護ガイド５を装着するこ
とにより、サイドデバイダーが収納されても、こ
の防護ガイド５だけは残つて、タインの保護を行
なうものである。

(ニ) 問題を解決するための手段 本考案の目的は以上の如くであり、次に該目的
を達成する為の構成を説明すると。

分草杆３の前端に固定板９突出して未刈取側分
草板１の後面を支持し、未刈取側分草板１の後部
に分草杆３より突出した支持杆１１にて、引起し
ケース２の後面を支持した構成において、前記固
定板９と支持杆１１との間に、引起しケース２内
において回動するタイン４のタイン立上り軌跡Ａ
の外側まで突出したタイン防護ガイド５を固着
し、該タイン防護ガイド５の後端にサイドデバイ
ダー７を上下左右に回動可能に枢支したものであ
る。

(ホ) 実施例 本考案の目的・構成は以上の如くであり、次に
添付の図面に示した実施例の構成を説明すると。

第１図はコンバインの刈取・引起し装置部分の
側面図、第２図は分草部分の拡大側面図、第３図
は同じく拡大前面図、第４図はタイン防護ガイド
の平面図、第５図は刈取装置を上下に回動した状
態のサイドデバイダーの傾動状態を示す側面図、
第６図は同じく左右収納状態を示す平面図、第７
図は従来の分草板とサイドデバイダーを示す前面
図である。

第１図において、クローラー式の走行装置上に
脱穀装置等を載置し、これらの脱穀装置側に対
し、引起し・刈取・搬送装置等よりなる刈取部が
回動支点８を中心に、長短稈調節の為に上下回動
される。

６は刈取フレームであり、この先端に分草杆３
が突設され、分草杆の先端に分草板１が固設され
ている。引起し装置は引起しケース２とタイン４
よりなり、分草板３より突設された支持杆１１上
に固設されている。引起しケース２の後部にカバ
ー１０が延設されている。

このような全体的な構成において、分草板は刈
取幅に応じて複数個設けられているのであるが、
最も未刈取側の分草板１より、従来は第７図の如
く直接にサイドデバイダー１６が突設されていた
のである。

しかし、サイドデバイダー１６は刈取時の為に
１６の如く突出させている場合は問題はないが、
縁刈り時や枕地刈り時に出来るだけ畦際に機体を
寄せる為に、サイドデバイダーが邪魔になるので
１６′の如く収納するのである。収納してしまう
と、引起しケース２からタイン４が立上ろうとす
る軌跡Ａがサイドデバイダー１６の外に出てしま
い、この状態で畦際に近づきすぎると、タインが
障害物と干渉して破壊されてしまうのである。

本考案はこの不具合いを解消すべく、タインの
立上り軌跡を防護するタイン防護ガイド５と、サ
イドデバイダーとを分けたものである。

即ち、タイン防護ガイド５はその先端を分草板
１の下部の固定板９に枢支し、中途部を補強杆１
２にて分草杆から立設した引起しケース２の支持
杆１１に固定して設けたものある。

そして、タイン防護ガイド５の後端に始めてサ
イドデバイダー７を枢支している。

そして、タイン防護ガイド５は、分草板１の先
端より徐々に外に広がつた円弧を形成しており、
この円弧がタイン４の立上り軌跡Ａの外側に位置
すべく構成している。

そして、タイン防護ガイド５の後端にボルト１
８にてサイドデバイダー７を枢支するのである
が、このボルト１８による枢支部にガタを持たせ
て、サイドデバイダー７が収納や刈取部の回動の
為に回動されることを可能としている。

第５図、第６図においては、サイドデバイダー
７を回動させた状態が示されている。

第５図においては、刈取部を回動支点８を中心
に長短稈調節の為、又、畦の乗り越えの為に７′
の如く回動した状態が示されている。

又、第６図においては、路上走行時や縁刈り、
枕地刈り時において、サイドデバイダーを７″の
如く収納した状態の平面図が示されている。

サイドデバイダー７の後部には、先端をリンク
状に構成した係止環１５が設けられており、上下
回動の場合はサイドデバイダー７が前後動する
が、この前後動をこの係止環１５内の摺動により
吸収している。

又、作業状態と収納状態の切換えも、この係止
環１５を支持筒１３に付して摺動させて突出収納
することにより可能としている。

(ヘ) 考案の効果 本考案は以上の如く構成したので、次のような
効果を奏するものである。

第１に、引起しケース２内において回転するタ
イン４の立上り軌跡の部分を、下方は分草杆３に
より、前方は未刈取側分草板１により、未刈取側
方はタイン防護ガイド５により包囲被覆するの
で、該部分に障害物が侵入するのを強固に防止す
ることが出来て、タイン４の立上り軌跡時におい
て損傷することが無くなつたものである。

第２に、サイドデバイダー７の先端を、タイン
防護ガイド５の後端に枢支したことにより、該タ
イン防護ガイド５が強固に支持されているので、
サイドデバイダー７が障害物に接当した場合に
も、前部のタイン防護ガイド５や未刈取側分草板
１が損傷するということが無くなつたものであ
る。

第３に、分草板の下部から直接に突出していた
場合には、縁刈りや枕地刈り時にサイドデバイダ
ーを収納した際において、タインを畦や障害物に
干渉させてこわすことがあつたが、本考案の如
く、タイン防護ガイドとサイドデバイダーを別々
とし、サイドデバイダーを収納してもタイン防護
カバーは収納しないようにしたので、従来の如
く、縁刈り時のタイン破壊ミスを防ぐことができ
たのである。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンバインの刈取り・引起し部分の側
面図、第２図は分草板部分の拡大側面図、第３図
は同じく拡大前面図、第４図はタイン防護ガイド
の平面図、第５図は刈取装を上下に回動した状態
のサイドデバイダーの傾動状態を示す側面図、第
６図は同じく左右収納状態を示す平面図、第７図
は従来の分草板とサイドデバイダーを示す前面図
である。 Ａ……タイン立上り回動軌跡、１……未刈取側
分草板、２……引起しケース、３……分草杆、４
……タイン、５……タイン防護カバー、７……サ
イドデバイダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 分草杆３の前端に固定板９を突出して未刈取側
   分草板１の後面を支持し、未刈取側分草板１の後
   部に分草杆３より突出した支持杆１１にて、引起
   しケース２の後面を支持した構成において、前記
   固定板９と支持杆１１との間に、引起しケース２
   内において回動するタイン４のタイン立上り軌跡
   Ａの外側まで突出したタイン防護ガイド５を固着
   し、該タイン防護ガイド５の後端にサイドデバイ
   ダー７を上下左右に回動可能に枢支したことを特
   徴とするコンバインの分草装置。