JPH0143829Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の目的 本考案は、蛍光ランプ用のソケツトに関するも
のである。

従来、一般に事務所又は作業場若しくは店内等
において広く使用されている細長い蛍光管は、例
えば第１３図において示すように、蛍光管Ａの両
端に取り付けられた口金Ｂ及びその先端のピンＣ
を有しており、先端のピンＣをソケツトＤに挿入
接続し、このように蛍光管ＡをソケツトＤが保持
すると共に、このソケツトＤを取り付けるため、
又ソケツト取付部Ｅを別個に設ける必要が生じ、
そして更に該ソケツト取付部Ｅを再度天井Ｆに取
付固定させていたものであり、これは多くの作業
を有する上に、蛍光管Ａを安全確実に保持させる
ために作業上の注意も必要であり、更にソケツト
Ｄに挿入接続されているピンＣは口金Ｂと共に露
出したままの状態であり、これは安全性にも問題
があるばかりでなく、振動や接触等によつてはピ
ンＣはソケツトＤより外れる危険もあり、そして
口金Ｂ、ピンＣは露出しているために安全性の問
題以外にも、錆の腐蝕や破損を招くなど作業上の
煩雑性以外にも幾多の問題を有していたものであ
るが、本考案は従来のこのような蛍光灯器具にお
ける宿命的問題に鑑みなされたものであつて、従
来の口金やピンを完全に被覆して安全性を提供
し、この被覆によつて口金やピンを保護し、口金
部分を完全に隙間なく嵌合させることによつて蛍
光管をも安全確実に保持させると共に、この強固
な嵌合のために挿入接続されたピン自体にも全く
無理な力が加わらないソケツトを提供せしめるも
のであつて、このようにピンや口金の露出防止は
実用性、安全性の他に外見上の美感を有し、しか
も従来の如くソケツト取付部をも必要としない、
蛍光器具を取り付けるに当つては部品点数が少な
いため、経済性の利点に限らず取付作業も早い作
業の効率性も優れており、このように安全性の他
に外見上の美感や多くの実用性を兼備した蛍光ラ
ンプ用ソケツトを提供することを目的としてなさ
れた考案である。

(2) 考案の構成 以下、本考案の実施例について、図面に基づい
て詳細に説明する。

第１１図が、本考案に蛍光ランプ用のソケツト
を使用した場合における蛍光器具全体の実施態様
を示すものであり、そして第１図は本考案に係る
ソケツトの正面図、第２図は同平面図を示すもの
であるが、本考案のソケツトは第３図乃至第８図
に示すとおり外カバー１及び中本体２の双方から
構成されており、第３図は外カバー１の縦断面
図、第４図は同平面図を示すものであつて外カバ
ー１は第３図及び第４図に図示される如く、その
形状は上面開口、有底状の円筒形に形成され、そ
して第３図、第４図に示すように、一端より中央
にかけて底面に垂直片１ａを一体形成して直立さ
せ、垂直片１ａと対向位置の下端にはコード３の
挿通孔１ｂが設けられているものである。

かかる形状を有する外カバー１に対し、中本体
２を嵌合させるものであるが、中本体２の形状
は、第６図はその形状を明示するため、その下方
より表したものであつて、本図において示すよう
に上面開口の有底状として、その両端部に対称に
それぞれ端子４の嵌合挿入するための端子挿入孔
２ａを貫通して一体形成し、そして前後部には、
それぞれコード３を挿入させるためのコード挿入
孔２ｂ、細長い切欠部２ｃをそれぞれ設けるもの
であつて、第７図は第６図の前面のみを示し、第
８図は後面のみを示すそれぞれの端面図であり、
第７図の中本体２における前面中央のコード挿入
孔２ｂの下方は、必然に挿入されたコード３を挟
止するものであつて、すなわちコード挟止部２ｄ
の上端には巾一杯に小さい突出部２ｅを設けるも
のである。

かかる構成からなる中本体２を外カバー１に嵌
合保持させるには、先ずコード３の先端に取り付
けられた端子４を、中本体の端子挿入孔２ａに挿
入嵌合し、このときコード３はコード挟止部２ｄ
の上端に当接させて、これを第１０図の如く、す
なわち中本体２を下向きに転回して、外カバー１
に嵌合させるものであつて、すなわち第６図乃至
第８図は中本体２の全体形状を明示するため、外
カバー１に嵌合すべき使用時とは上下逆方向に示
すものであることは前記のとおりである。

中本体２を外カバー１に嵌合する順序は、コー
ド３を先ず外カバー１のコードの挿通孔１ｂに挿
入し、次には端子４を中本体２の端子挿入孔２ａ
に挿入、同時に中本体２の切欠部２ｃを外カバー
１の垂直片１ａに嵌合させるものであつて、これ
によつて第９図の端子４はそれぞれ垂直片１ａに
より分離されて端子挿入孔に収まり、中本体２は
外カバー１に保持嵌合されるものである。そして
このように外カバー１に中本体２が嵌合されたと
き、中本体２の直径は外カバー１の内径に略等し
いものであるため、両者は強く保持嵌合されるも
のであつて、中本体２における突出部２ｅは、外
カバー１におけるコードの挿通孔１ｂの上端部に
当接し、すなわち第３図における直角状を呈する
コードの挿通孔１ｂの垂直部上端部に当接するよ
う位置決めされ、これによつて中本体２のコード
挿入口２ｂに挿入されたコード３はコード挟止部
上端の突出部２ｅにより、押圧挟止し固定される
ものである。

そしてこのように外カバー１に中本体２が嵌合
された場合、すなわち第１０図の態様のものを第
１図及び第２図の如く、嵌合した場合は中本体２
の高さは外カバー１のそれより低いものであるか
ら、第１図に図示されるように外カバー１の内周
面の中本体２の上方には空間部５が必然に形成さ
れる所から、この空間部５に第１１図の如くに、
蛍光ランプの口金を挿入嵌合させ、同時に口金の
先端のピンは、中本体２に一体形成されている端
子挿入孔２ａに挿入し、これによつてピンを端子
挿入孔２ａに挿入されている端子４に接続させる
ものであつて、このとき前記の空間部５の深さ及
び直径は該空間部に挿入嵌合される口金のそれら
と等しい所から、口金部分は空間部に隙間なく外
カバー１により、強く嵌合保持されるものであ
る。

(3) 考案の効果 以上の構成からなる本考案は、事務所、作業
場、店頭などに広く一般に使用されている細長い
蛍光ランプを保持するに当り、従来は蛍光ランプ
両端の口金の先端のピンをそのままソケツトに挿
入して使用された所を、このような従来のソケツ
トに変つて、これを本考案は外カバーを使用する
ことによつて、ソケツトを必要とせず、外カバー
が両端の口金を完全に被覆嵌合すると共に、外カ
バーにおける空間部の深さ及び直径を口金のそれ
らと同じとすることによつて嵌合は強固なものと
なつて、口金を完全にカバーすると共に、外カバ
ーに嵌合された中本体に挿入嵌合されている端子
にピンが同時に接続されるものであるが、ピンと
端子の接続は、中本体と外カバーの隙間ない保持
嵌合により、その接続は確実に位置に狂いなく行
われ、そのため端子にもピンにも負担がかからず
故障の少ないものであるばかりでなく、中本体に
挿入嵌合された端子は、外カバーに中本体を嵌合
した場合、外カバーの垂直片により安全に隔離さ
れるものであつて、このような安全性と、中本体
と外カバーの強固な保持嵌合の実用性と、そして
更に従来の如くソケツトの必要もなく、従来の蛍
光ランプをそのまま本案の中本体を嵌合した外カ
バーに挿入するのみでよく、しかもこれによつて
口金やピンの露出がないため安全性と共に使用時
にあつても外見上の美感を有するものであつて、
多くの汎用性を有する考案である。なお、本考案
の実施例としては、天井などにおいて使用する場
合であれば、例えば第１２図に示すような吊金具
などを使用し、これによつて蛍光ランプの管体部
分を挟止しその上方部を天井などに下方からねじ
止めしてもよく、その使用法はもとより任意であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るソケツトの正面図、第
２図は同平面図、第３図は外カバーの縦断面図、
第４図は同平面図、第５図は本考案のソケツトの
斜面図、第６図は中本体の平面図、第７図は同前
面図、第８図は同後面図、第９図はコードの斜面
図、第１０図は全体の分解図、第１１図は本考案
の実施態様の全体正面図、第１２図は吊金具の斜
面図、第１３図は従来例の実施態様図をそれぞれ
示す。 １……外カバー、１ａ……垂直片、１ｂ……コ
ードの挿通孔、２……中本体、２ａ……端子挿入
孔、２ｂ……コード挿入口、２ｃ……切欠部、２
ｄ……コード挟止部、２ｅ……突出部、３……コ
ード、４……端子、５……空間部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 全体を樹脂等の一体成型とする外カバーにおい
   て、該外カバーは上面開口、有底状の円筒形とし
   てその一端より中央にかけて底面に垂直片を直立
   させ、該垂直片と対向する位置の下端にはコード
   の挿通孔を設け、他方、前記の外カバーに嵌合す
   る中本体は、全体を樹脂等の一体成型として上面
   開口、有底状とし、その両端部には対称に端子挿
   入孔を貫通形成し、前部にはコード挿入口、後部
   には細長い切欠部をそれぞれ設け、該切欠部を下
   方に向けて、これを本体カバーの前記の垂直片に
   嵌合させて、本体カバーの内周面の中本体の上方
   に空間部を形成させ、該空間部の深さ及び直径
   は、これに嵌合保持される蛍光ランプ口金のそれ
   らと等しくして、該口金と外カバーの嵌合保持を
   強化させたことを特徴とする蛍光ランプ用ソケツ
   ト。