JPH0142746B2 - - Google Patents

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JPH0142746B2
JPH0142746B2 JP59008261A JP826184A JPH0142746B2 JP H0142746 B2 JPH0142746 B2 JP H0142746B2 JP 59008261 A JP59008261 A JP 59008261A JP 826184 A JP826184 A JP 826184A JP H0142746 B2 JPH0142746 B2 JP H0142746B2
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Japan
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anion exchanger
anion
water
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monomer units
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Juzo Yanagihara
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水酸基と陰イオン交換基を有し、機
械的強度および化学的安定性にすぐれ、たとえば
水溶媒系の液体クロマトグラフイー用充填剤や分
離用膜として用いるのに適した陰イオン交換体に
関する。 水溶媒系で行なわれる液体クロマトグラフイ
ー、特にゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイ
ー(以下GPCと称する)は生体関連物質の分離、
分析に用い得るため、生化学、医学あるいは薬学
等の分野で広く用いられている。しかし、GPC
は血清や尿等の体液を直接注入できる利点を有す
るものの、分子量の近接した成分相互の分離には
必ずしも適していない。そのため近年GPC用充
填剤にイオン交換基を導入した充填剤を用いて、
GPCのもつ操作の簡便性とイオン交換基の作用
によるより高度の分離を同時に満たす液体クロマ
トグラフイーが注目を集めている。 たとえば、架橋デキストランや架橋アガロース
に陰イオン交換基を導入した構造を有する粒状重
合体は、生体成分の分離、分析を目的とした液体
クロマトグラフイー用の充填剤として用いられて
いる。 しかしながら、これらの重合体はいずれも保持
し得る水の量が極めて高く、湿潤時の機械的強度
が小さいため、たとえば高速液体クロマトグラフ
イー用充填剤のような小粒径で機械的強度を必要
とするような用途に用いることはできない。 又、水酸基と陰イオン交換基を有する架橋重合
体の例として、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート等水酸基を有する単量体と、エチレングリコ
ールジメタクリレート等のアルキレングリコール
ジ(メタ)アクリレートの共重合体の誘導体を挙
げることができる(特公昭58−5202号公報)。 しかしながら、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートとアルキレングリコールジ(メタ)
アクリレートの共重合体は、架橋性単量体である
アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの
疎水性ゆえに、生体成分の疎水的吸着が起こる場
合があり好ましくない(参考“Chromatography
of Synthetic and Biological Polymers vol/、
P101”Ellis Horwood LTD)。 又、スチレンとジビニルベンゼンの共重合体を
骨格とする陰イオン交換体も公知であるが、骨格
であるスチレン−ジビニルベンゼン共重合体の疎
水性により、生体成分の疎水的吸着が起こる場合
があり好ましくない。 さらに、シリカゲルを母体とし、その表面にイ
オン交換基が結合したイオン交換体も公知である
(特開昭55−66756号公報)。しかしながら、シリ
カゲルを母体とするイオン交換体はシリカゲルが
アルカリ条件下で溶解する等化学的に不安定であ
る欠点を有する。 そこで、本発明者らは鋭意検討の結果、水酸基
と陰イオン交換基を有し機械的強度が極めて大き
く、かつ化学的に安定で、疎水的吸着も少ないた
め、たとえば水溶媒系の液体クロマトグラフイー
用充填剤として用いた場合は、高流速でかつ広い
PH範囲で使用でき、かつ生体成分等の分析におい
て高回収率をもたらす陰イオン交換体を見い出
し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、重合体重量当たり、ビニ
ルアルコール単位に由来する水酸基1.0〜
14.0meq/g、ビニルアルコール単位に由来する
水酸基から誘導された一級アミノ基、二級アミノ
基、三級アミノ基、及び四級アンモニウム塩基か
ら選ばれた1種又は2種以上である陰イオン交換
基0.02〜5.0meq/gを有し、保持し得る水の量が
0.5〜4.0g/gである、下記式(1)の割合のトリア
ジン環を有する架橋性単量体単位により架橋され
た架橋共重合体よりなる陰イオン交換体に関す
る。 0.05≦3b/a+3b≦0.4 (1) (但し、aは陰イオン交換体中の架橋性単量体単
位を除く単量体単位のモル分率、bは架橋性単量
体単位のモル分率を表す。) 本発明の陰イオン交換体は、ビニルアルコール
に由来する水酸基を1.0〜14.0meq/gの範囲で含
む。水酸基をこの範囲で含むことにより、この陰
イオン交換体からなる充填剤は親水性を有し、水
中において多くの水溶性物質に対して疎水的吸着
や分配を示さない。水酸基の量は、実用上は1.5
〜11.0meq/gの範囲にあるのがよい。 水酸基の量は、水酸基を無水酢酸と反応させて
消費した無水酢酸の量、又は架橋陰イオン交換体
の重量変化を測定することにより求めることがで
きる。乾燥架橋陰イオン交換体1gが1mmolの
無水酢酸と反応した時の水酸基の量を1meq/g
とする。 陰イオン交換体が一級又は二級のアミノ基を保
有する場合は、一級又は二級のアミノ基も無水酢
酸と反応するので、反応した無水酢酸量から別途
求めたイオン交換基の量を差し引くことによつて
水酸基の量を求めることができる。 陰イオン交換体が三級アミノ基を保有する場
合、三級アミノ基は無水酢酸と反応しないので、
消費した無水酢酸量から直接求めることができ
る。 陰イオン交換体が四級アンモニウム塩基を保有
する場合、たとえば対イオンが塩素イオンである
該イオン交換体を無水酢酸と反応後、塩化ナトリ
ウム水溶液ついで水で洗浄し、反応前後の乾燥重
量の差から求めることができる。 陰イオン交換体中の陰イオン交換基は、0.02〜
5.0meq/g共重合体の範囲で存在する。陰イオ
ン交換基がこの範囲で存在することにより、共重
合体は陰イオン交換基に由来する化学的特性、た
とえばイオン交換機能あるいは水溶液中において
水溶性物質に対してイオン交換作用に基づく分配
特性を示し、かつ液体クロマトグラフイー用充填
剤として必要な強度を有する。陰イオン交換基の
量は実用上は0.05〜2.0meq/gの範囲にあるのが
好ましい。陰イオン交換基の量は通常のイオン交
換樹脂の交換容量の測定方法で求め得る(参考
“イオン交換−理論と応用への手引−”R.W.
Grimshaw and C.E.Harland著、黒田他訳、
P78、丸善)。 本発明の陰イオン交換体のイオン交換基として
は、一級アミノ基、二級アミノ基、三級アミノ
基、四級アンモニウム塩基等を挙げることができ
る。これらのイオン交換基の1種類が単独で陰イ
オン交換体の中に存在してもよく、又、2種類以
上が存在してもかまわない。 本発明の陰イオン交換体は架橋構造を有する。
トリアジン環を有する架橋性単量体単位によつて
架橋された構造が好ましい。トリアジン環を有す
る架橋性単量体単位とは次式(A)、(B)で示される単
量体が重合又は共重合して形成する構造を表わ
す。
【式】
【式】 (ただし、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に−
CH2−CH=CH2、−CH2−C≡CH又は
【式】を示す。) なかでも式(A)において、R1、R2およびR3がす
べて−CH2−CH=CH2であるトリアリルイソシ
アヌレートは特に好ましい。 陰イオン交換体を形成する全単量体単位中のト
リアジン環を有する架橋性単量体単位の割合は、
次式(1)で表される範囲にあるのが好ましい。 0.05≦3b/a+3b≦0.4 (1) (ただし、aは陰イオン交換体中の架橋性単量体
単位を除く単量体単位のモル分率、bは架橋性単
量体単位のモル分率を表す。) 高速液体クロマトグラフイー用充填剤のように
特に機械的強度を必要とする場合は(1)式の左辺は
0.2であることがさらに好ましい。 陰イオン交換体から得られる充填剤の分離能と
強度をバランスさせるためには、保水量を適正な
範囲に保つことが必要である。従来、水酸基と陰
イオン交換基を有する架橋アガロースや架橋デキ
ストランから得られる充填剤は、前述のように含
水量が高くて機械的強度が小さく、その傾向はポ
アサイズの大きい充填剤で特に大であつた。本発
明の陰イオン交換体から得られる充填剤はポアサ
イズにかかわらず含水量が0.5〜4.0g/g、好ま
しくは0.5〜3.0g/gの範囲にあり、高速液体ク
ロマトグラフイー用充填剤にも用い得る十分な強
度を有する。陰イオン交換体の保水量は、陰イオ
ン交換体重量当りの量で表わされ、水中で十分膨
潤させた共重合体をフイルター付の遠沈管に入
れ、共重合体表面の付着水を遠心分離したのち共
重合体を乾燥して、乾燥前後の重量変化から求め
得る。 本発明の陰イオン交換体の形状は特に限定され
ることはなく、使用方法に応じて粒状、膜状、糸
状、塊状等任意の形状をとり得る。液体クロマト
グラフイー用充填剤として用いる場合は粒状又は
球状が好ましい。その場合の粒径は特に限定され
ないが、通常は重量平均粒径で3〜500μmの範
囲にある。高速液体クロマトグラフイー用充填剤
として用いる場合は3〜20μm、さらに実用的に
は3〜15μmの範囲にあるのが好ましい。 次に、本発明の陰イオン交換体の製造法の一例
を示す。 本発明の陰イオン交換体は、たとえばカルボン
酸ビニルエステルとトリアジン環を有する架橋性
単量体よりなる共重合体のエステル基の10〜80%
を、ゲル化又はエステル交換反応によつて水酸基
に交換せしめたのち、水酸基の一部とエピクロル
ヒドリン等と反応させ、次いでアンモニアや各種
アミンと反応させることによつて得ることができ
る。さらに四級アンモニウム塩基を有する陰イオ
ン交換体を得たい場合には、たとえば三級アミノ
基含有陰イオン交換体にヨウ化メチルを反応させ
ることによつて得ることができる。 ここでカルボン酸ビニルエステルとは、重合可
能なカルボン酸ビニルエステル基を一つ以上有す
る化合物のことで、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニルおよびピバリン
酸ビニルの中から選ばれ、単独又は2種以上の組
合わせで用いられる。なかでも重合やエステル交
換又はケン化および入手の容易さから酢酸ビニル
やプロピオン酸ビニルが特に好ましい。 又、トリアジン環を有する架橋性単量体とは、
前述の式(A)又は(B)で表わされるものである。なか
でも(A)においてR1、R2およびR3がすべて−CH2
−CH=CH2であるトリアリルイソシアヌレート
は酢酸ビニルとの共重合性が良く、かつエステル
交換又はケン化に対して安定性が大きいので架橋
剤として好ましい。 カルボン酸ビニルエステルとトリアジン環を有
する架橋性単量体よりなる共重合体を得るための
重合は、懸濁重合、塊状重合あるいは乳化重合等
の通常の重合方法で行ない得る。液体クロマトグ
ラフイー用充填剤を得る重合は懸濁重合が好まし
い。 カルボン酸ビニルエステルやトリアジン環を有
する架橋性単量体以外の単量体を、共重合体の物
性にほとんど影響しない程度に併用し共重合させ
ることは本発明の陰イオン交換体を得るうえで何
ら支障ない。 又、カルボン酸ビニルエステルとトリアジン環
を有する架橋性単量体とを共重合させる際に、単
量体を溶解する有機溶媒の1種以上を単量体に加
えることにより得られる共重合体にパーマネント
ポアを形成させると共にそのポアの孔量、孔径あ
るいは孔径分布を制御する。単量体を溶解する有
機溶媒とは具体的には、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素類、酢酸
n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸n−ヘキシ
ル、アジピン酸ジオクチル等の脂肪族エステル
類、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、安
息香酸メチル等の芳香族エステル類、ブタノー
ル、ヘプタノール、オクタノール等のアルコール
類等のことである。懸濁重合を行なう場合は水に
溶解しにくい溶媒が好ましい。これらの有機溶媒
は単量体100重量部に対して20〜300重量部の範囲
で用いられる。特に機械的強度を必要とする高速
液体クロマトグラフイー用充填剤の製造に際して
は、有機溶媒の量は30〜100重量部の範囲にある
のがよい。 陰イオン交換体の孔径や孔径分布を制御するた
めに、あるいは陰イオン交換体の柔軟性を増すた
めに単量体混合物に溶解する線状重合体やゴムを
単量体混合物に添加してもよい。単量体混合物に
溶解する線状重合体やゴムとは、たとえばポリ酢
酸ビニル、ポリスチレン、クロロプレンゴム、ブ
タジエンゴム等のことで、単量体100重量部に対
して20重量部以下、好ましくは10重量部以下で用
いられる。 重合に際して用いられる開始剤の種類や量は、
重合方法に合わせて任意に選び得る。通常の懸濁
重合や塊状重合では一般的なラジカル重合開始
剤、たとえば2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)等のアゾ系の開始剤や、過酸化ベンゾ
イル、過酸化ラウロイル等の過酸化物系の開始剤
を用いることができる。 重合によつて得られた共重合体のエステル交換
又はケン化反応は、水やアルコール又はその混合
液を溶媒として酸又はアルカリを用いて行なわれ
る。ただし、十分な機械的強度を有する充填剤を
得るためにはエステル基が水酸基へ変わつた割
合、つまり反応率が10〜80%の範囲になるように
コントロールするのがよい。反応率のコントロー
ルは反応溶媒、反応温度又は反応時間を変えるこ
とより適当な条件を選び得る。 ケン化および/又はエステル交換によつて得ら
れたゲルに陰イオン交換基を導入する方法として
は、以下の方法を挙げるることができる。 ケン化および/又はエステル交換によつて得ら
れたゲルの水酸基に、たとえばエピクロルヒドリ
ンやブタンジオールグリシジルエーテル等を反応
させてエポキシ基結合ゲルを得る。エポキシ基の
結合量は、エピクロルヒドリンやブタンジオール
ジグリシジルエーテル等の量や、反応時間、反応
温度等でコントロールできる。 ついで、エポキシ基結合ゲルに、アンモニア、
エチルアミン等の一級アミン、ジエチルアミン等
の二級アミンを反応させることによつて、それぞ
れイオン交換基として一級アミノ基、二級アミノ
基、三級アミノ基を有する架橋陰イオン交換体を
得ることができる。 又、四級アンモニウム塩基を有する陰イオン交
換体は、たとえば三級アミノ基を有する陰イオン
交換体の三級アミノ基にヨウ化メチルを反応させ
ることによつて得ることができる。 本発明の陰イオン交換体は硬質であり、たとえ
ば液体クロマトグラフイー用充填剤として用いた
場合、溶離液を高流速で流すことができ、迅速分
析が可能になる。 又、本発明の陰イオン交換体は、広いPH範囲で
安定であり、たとえばシリカゲルを骨格とするゲ
ルでは適用できないアルカリ条件下でも変質がな
く安定に使い得るメリツトを有している。 さらに、本発明の陰イオン交換体は、多量の水
酸基を有するため、十分な親水性を有し、生体成
分等に対し疎水的吸着が少ない利点を有してい
る。 以下の実施例において、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発発明は実施例に何ら限定される
ものではない。 実施例 1 酢酸ビニル100g、トリアリルイソシアヌレー
ト45.4g、酢酸n−ブチル80g、デカリン40gお
よび2,2−アゾビスイソブチロニトリル3.4g
よりなる均一混合液と、少量のポリビニルアルコ
ールおよびリン酸ナトリウムを溶解した水800ml
とを還流冷却器、窒素導入管、撹拌機を備えた3
の三つ口フラスコに入れ十分撹拌したのち、65
℃で18時間、さらに75℃で5時間加熱して懸濁重
合を行ない粒状共重合体を得た。次に、過、水
洗、ついでアセトン抽出後、カセイソーダ65gを
溶解したメタノール2と共に還流冷却器、窒素
導入管、撹拌棒を備えた5三つ口フラスコ中で
15℃で20時間撹拌して共重合体のケン化反応を行
なつたのち粒子を過、水洗、さらに乾燥した。 該粒子30gを還流冷却器、窒素導入管、撹拌棒
を備えた1000ml三つ口フラスコに入れ、さらにジ
メチルスルホキサイド300ml、エピクロルヒドリ
ン50ml、30%水酸化ナトリウム水溶液10mlを加
え、撹拌しつつ30℃で20時間反応した。該ゲルを
過、洗浄後、さらに吸引過した。吸引過し
た粒子を還流冷却器、窒素導入管、撹拌棒を備え
た1000ml三つ口フラスコに入れ、10%ジエチルア
ミン水溶液400mlを加え撹拌しつつ60℃で5時間
反応させた。粒子を別、水洗したのち、分級し
て平均粒径9.0μmのポリマーを得た。該ポリマー
の水酸基密度は4.9meq/g陰イオン交換体、イ
オン交換容量は0.5meq/g陰イオの交換体、保
水量は1.9g水/g陰イオン交換体であつた。 陰イオン交換基を保有する該ポリマー(以下陰
イオン交換体と称する)をステンレス製カラム
(内径7.5mm×長さ10cm)に充填し、50mMトリ
ス・塩酸バツフアーと200mM塩化ナトリウムを
含む水溶液(PH7.5)を移動相として、カラム温
度30℃、流速2ml/分で卵アルブミン(分子量
45000)とα−キモトリプシノーゲンA(分子量
27000)を分析したところ、溶出溶量はそれぞれ
5.0mlおよび2.1mlであり、両者を完全に分離でき
た。又、回収率はいずれも90%以上であつた。 比較として、重合後ケン化のみ行なつた陰イオ
ン交換基を保有していない共重合体を同様にステ
ンレスカラムに充填して、上記と同じ条件で、卵
アルブミンとα−キモトリプシノーゲンAを分析
したところ、溶出溶量はそれぞれ2.5mlと27mlと
極めて近接しており、完全分離ではきなかつた。
ついで、陰イオン交換体を充填した該カラムに、
30℃で0.01Nカセイソーダ水溶液を1ml/分の流
速で16時間通液した。 ついで、該カラムを用いて再び上記と同様の条
件で卵アルブミンとα−キモトリプシノーゲンA
を分析したところ、溶出溶量は0.01Nカセイソー
ダ水溶液を流す前とほとんど変らず、又、回収率
はいずれも90%以上であつた。又、該カラム中の
陰イオン交換体を抜き出して、水酸基密度、交換
容量を測定したが変化がなかつた。これらのこと
から、本発明の陰イオン交換体はアルカリ溶液中
でも極めて安定であることがわかる。 なお、移動相送液ポンプとしては、
HITACHI638−30((株)日立製作所)、検出器は
UVIDEC100−(日本分光工業(株))、検出波長
は280nmを用いた。 実施例 2 実施例1と同様の方法で陰イオン交換基として
三級アミノ基を有し、イオン交換容量が
1.02meq/g陰イオン交換体、水酸基密度が
4.6meq/g陰イオン交換体、保水量が2.1g水/
g陰イオン交換体の陰イオン交換体を得た。 ただし、実施例1において用いたエピクロルヒ
ドリン50mlの代りにエピクロルヒドリン90mlを用
いた。 実施例 3〜4 実施例1と同様の方法で得られたエポキシ基結
合ポリマーに、エチルアミン、アンモニアを反応
させ、それぞれ表1に示す陰イオン交換体を得
た。
【表】 実施例 5 実施例1と同様の方法で得られた三級アミノ基
を有するイオン交換体(イオン交換容量
0.5meq/gポリマー、水酸基密度5.5meq/gポ
リマー、保水量1.6g水/gポリマー)30gを還
流冷却器、窒素導入管、撹拌棒を備えた1000ml三
つ口フラスコに入れ、さらにアセトン300ml、ヨ
ウ化メチル30mlを加え、撹拌しつつ40℃で20時間
反応し四級アンモニウム塩基を保有する陰イオン
交換体を得た。該陰イオン交換体の交換容量は
0.5meq/g陰イオン交換体、水酸基密度は
4.9meq/g陰イオン交換体、保水量は1.99g/g
陰イオン交換体であつた。 実施例 6 酢酸ビニル100g、トリアリルイソシアヌレー
ト32.2g、酢酸n−ブチル40gおよび2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリル3.3gよりなる均一混
合液を用い、実施例1と同様に懸濁重合、さらに
ケン化反応を行なつた。得られた乾燥粒子30gを
還流冷却器、窒素導入管、撹拌棒を備えた1000ml
三つ口フラスコに入れ、さらにジメチルスルホキ
サイド300ml、エピクロルヒドリン50ml、30%水
酸化ナトリウム水溶液2mlを加え、撹拌しつつ30
℃で20時間反応した。該粒子を過、水洗後、さ
らに吸引過した。吸引過した粒子を還流冷却
器、窒素導入管、撹拌機を備えた1000ml三つ口フ
ラスコに入れ、10%ジエチルアミン水溶液400ml
を加え撹拌しつつ、60℃で5時間反応させた。粒
子を別、水洗したのち分級して平均粒径10.1μ
mのポリマーを得た。該ポリマーの水酸基密度は
9.0meq/gポリマー、イオン交換容量は
0.1meq/gポリマー、保水量は1.1g水/gポリ
マーであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重合体重量あたり、ビニルアルコール単位に
    由来する水酸基1.0〜14.0meq/g、ビニルアルコ
    ール単位に由来する水酸基から誘導された一級ア
    ミノ基、二級アミノ基、三級アミノ基、及び四級
    アンモニウム塩基から選ばれた1種又は2種以上
    である陰イオン交換基0.02〜5.0meq/gを有し、
    保持し得る水の量が0.5〜4.0g/gである、下記
    式(1)の割合のトリアジン環を有する架橋性単量体
    単位により架橋された架橋共重合体よりなる陰イ
    オン交換体。 0.05≦3b/a+3b≦0.4 (1) (但し、aは陰イオン交換体中の架橋性単量体単
    位を除く単量体単位のモル分率、bは架橋性単量
    体単位のモル分率を表す。)
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