JPH0141814Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、局部洗浄装置の構造に関し、詳しく
は給水加熱装置の補修、点検を容易に行え、しか
も組立生産面においても有利になそうとする技術
に関する。

〔背景技術〕

従来、肛門とビデを洗浄する機能を有する局部
洗浄装置としては各種形態のものが開発、使用さ
れるにいたつているが、いずれもその構成におい
て、便器上の所要部位に給水加熱装置本体を取付
けており、同本体はまた所要のケーシングにて保
護されている。そしてこのケーシングは一般に、
局部洗浄装置全体の美感の向上、給水加熱装置本
体内に組込まれる熱発生源あるいは電気制御機器
への接触の防止、あるいは給水加熱装置本体が洗
浄時に飛散水によつて濡れるのを防止するもので
ある。しかし、従来のケーシングは、給水加熱装
置本体と一体的に便器に取付、取外しを行なうよ
うに構成されていたため、給水加熱装置本体の保
全、補修、調整作業は、まず相当の重量を有する
給水加熱装置本体をケーシングとともに便器から
取外し、ついでケーシングを取外し、その後給水
加熱装置本体の所要個所の補修等を行い、補修等
完了後は再度上記手順と逆の手順にて給水加熱装
置本体をケーシングとともに便器へ取付けること
によつて行なわれていた、しかしかかる作業は、
多大な労力を要するとともに、きわめて非能率的
でもあつた。また工場にて組み立てを行なう上で
も、組立て工程の比較的最初の段階でケーシング
に部品を取りつけていたので組立てラインに大き
なケーシングを流さなければならず、広い工場面
積が必要であつた。

〔考案の目的〕

本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、目的とするところは、便器との取付構成
に係わることなく給水加熱装置を簡単容易に外す
ことができ、これの点検、補修を楽に行なうこと
ができ、しかも組立生産面においても有利な局部
洗浄装置の構造を提供することにある。

〔考案の開示〕

本考案は、便器に回動自在に取付けられる便座
２及び便蓋３の回動取付部にケーシング本体４を
取付け、給水加熱装置５の上面部に各種電気部品
から成る電気制御回路やコントロールスイツチな
どの制御部６を設け、これら制御部６をケーシン
グ本体４内に下方から挿入して給水加熱装置５を
ケーシング本体４に取外し自在に取付けて成る局
部洗浄装置の構造に係るものであり、このように
構成することによつて、上記目的を達成できるに
至つた。

以下本考案の実施例を図面に基いて詳述する。

局部洗浄装置Ａは、一般便器（図示せず）の上
に設置することができる形式のものであり、水タ
ンク７から給水ホース８を経て温水タンク９に市
水を供給し、温水タンク９内においてヒータ（図
示せず）にて温水に加熱し、噴射ポンプ１０や各
種制御部６などを有する給水加熱装置６に設けた
洗浄レバー１１を回転操作することによつて、ノ
ズル１２を略90′スイングさせて、便器の中央部
下方に持出し、ノズル１２の洗浄孔から温水を噴
出して、人体の局部を洗浄することができるよう
にしてある。図中１３はカバーであり、便座の下
方に設けてあつて、洗浄レバー１１を回動復帰さ
せて温水供給を停止するとともに、クランク状に
曲成したノズルパイプ１４を略90゜回動させて、
ノズル１２をカバー１３内に収納して、ノズル１
２に男子小便等がかからないようにしてある。

便座２と便蓋３とを回動自在に枢着する回動取
付部１５に接続ステー１６を介してケーシング本
体４を取付けて、便座２、便蓋３及びケーシング
本体４を一連にして上部ユニツト１７を構成して
ある。上部ユニツト１７には２本の取付ボルト１
８を垂下してあり、取付ボルト１８により上部ユ
ニツト１７を便器に取付けることができるように
してある。

給水加熱装置６は温水タンク９の上面部に制御
回路１９、発熱部材２０などからなる制御部６、
電源回路部２１、各種コントロールスイツチ２２
及び洗浄レバー１１を設け、温水タンク９の下方
に防振ばね２３及び防振ゴム２４を介して噴射ポ
ンプ１０を設けて構成してある。又、給水加熱装
置５の上面から取付ボス２５を立設し、又、下面
からも取付ボス２５を垂下してある。そして、ケ
ーシング本体４のスイツチボツクス２６内には取
付孔（図示せず）を貫通させてあり、スイツチボ
ツクス２６を外して、取付ねじ２７を上の取付ボ
ス２５にねじ込むことで、給水加熱装置５をケー
シング本体４に取付けてある。又、取付ねじ２７
をポンプケース２８を通して下の取付ボス２５に
ねじ込むことで、ポンプケース２８を給水加熱装
置５に取付けてある。ポンプケース２８には補強
スタンド２９を取付けてあり、アジヤスター操作
により、補強スタンド２９を伸縮できるようにし
てある。

このような構成によると、部品が故障した場合
にケーシング本体４と便器を外さずに補強スタン
ド２９のアジヤスターを短かくしてケーシング本
体４上面の取付ねじ２７の数本を外せばほとんど
全ての部品が見えるので、その場で容易にかつ迅
速に、所要部位の補修、保全、調整をすることが
できる。また工場での組み立てにおいては、給水
加熱装置５にほとんどの機能部品をとりつけて各
種の検査を行ない最後にポンプケース２８とケー
シング本体４をつけて梱包すればよい。従がつて
広い場所をとるケーシング本体４を各工程に通過
させる必要がないため、小さなスペースで大量の
組立てが出来、ケーシング本体４やポンプケース
２８にもそれだけきず等の損傷が発生しにくい。
その上温水タンク９下部には噴射ポンプ１０より
も長い取付ボス２５が４本あるので、組立途中で
もぐらつくことなく安定して組立て作業ができ、
かつ場所をとらない。

〔考案の効果〕

以上要するに本考案は、給水加熱装置の上面部
に各種電気部品から成る電気制御回路やコントロ
ールスイツチなどの制御部を設け、これら制御部
をケーシング本体内に下方から挿入して給水加熱
装置をケーシング本体に取外し自在に取付けてあ
るから、給水加熱装置をケーシング本体から取外
すことで、つまり、便器と局部洗浄装置との取付
構成には係わりなく、局部洗浄装置側の給水加熱
装置をケーシング本体から外してこれを下方にお
ろすことで、簡易に給水加熱装置をケーシング本
体から取り外すことができ、トイレルーム外の広
い場所あるいはメーカーの修理工場等に移動させ
た後に給水加熱装置の上面部に設けてある制御部
の補修、点検を簡単容易に行なうことができると
いう利点がある。そのうえ、制御部は大きなケー
シング本体には係わりなく給水加熱装置側に組付
ける故、頭初からケーシング本体に制御部をを組
付ける従来のものに比べて大きなケーシング本体
を扱わなくてよく、組立生産性を向上させること
ができ、又、ケーシング本体に組立中に不測にき
ずをつけることがなくてよいという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の平面図、第２図は
同上の分解側面図、第３図は同上の分解正面図で
あり、２は便座、３は便蓋、４はケーシング本
体、５は給水加熱装置、６は制御部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 便器に回動自在に取付けられる便座及び便蓋の
   回動取付部にケーシング本体を取付け、給水加熱
   装置の上面部に各種電気部品から成る電気制御回
   路やコントロールスイツチなどの制御部を設け、
   これら制御部をケーシング本体内に下方から挿入
   して給水加熱装置をケーシング本体に取外し自在
   に取付けて成る局部洗浄装置の構造。