JPS598102Y2 - トイレ用温風暖房装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、一般に日当りの悪い場所に設けられるトイレ
で、特に冷えこみの厳しい冬期に、用をたす際露出する
臀部を主に暖めるべく用いられるトイレ用暖房装置の改
良に関する。

従来から存在するこの種のトイレ用暖房装置の代表的な
ものは、便座そのものに電気ヒータを内蔵させたもので
あるが、便座その他の便器構戊部材に大巾な構造改良に
施さねばならない関係からコスト高につく上に、露出す
る体の部分のうち、便座に直接接触する部分の局部暖房
に過ぎず、臀部の周部、腰、足の付根部などを十分に暖
めることができないため、快適な暖房効果は期待できな
かった。

快適暖房の手段として、近年、温風式暖房を採用するこ
とが考えられるに至っているが、温風暖房機をトイレ内
に設置するとなると、装置自体が比較的大型であること
から、元米が狭いトイレ室内のスペースをより狭くする
ばかりでなく、トイレ室内全体を暖めるので、不当な熱
ロスを生じ易くて運転維持費の面で不利である。

そこで体の露出部周りに温風を集中的に吹付ける手段が
考えられるが、この場合は人の動きを妨げず、かつ、左
右を均等に暖める必要から、温風吹出し孔を、従来の電
気ヒータと同様、便座に設けるか、又は、便蓋の内側に
設ける必要がある。

而して、そのために温風通路を便座又は便蓋に内蔵形戊
するのでは、構造改良のためのコストアップは避け難い
。

本考案は、快適暖房のために温風式暖房を採用するに当
って生じる上記のようなスペース上ならびに経済面での
問題を解消せんとする点に目的がある。

本考案によるトイレ用温風暖房装置は、多数の温風吹出
し孔を有する温風通路を形或する筒状部材を、その通路
厚方向に膨張収縮自在に構戊し、この筒状部材には、温
風発生機に連通接続可能な口と、便蓋なと便器構戊部材
に対して位置固定状態に取付け可能な取付け具を付設し
てあることを特徴とする。

即ち、温風発生部と温風吹出し部とをセパレートして温
風吹出し部を構或する筒状部材をコンパクトなものにし
たから、この筒状部材を、その温風吹出し孔が臀部、腰
、足の付根部等体の露出部に対し温風を集中的に、しか
も左右均等に吹付け得る位置、つまり便蓋や便座などの
便器構或部材のある限られた狭い場所に設けてトイレ室
内スペースを不当に狭めることなく使用することができ
、従って、露出部をその全体において素早く、快適に暖
めることができるとともに、このように便蓋や便座など
に、温風吹出し孔形或の筒状部材を取伺けても、この筒
状部材を膨張収縮自在に構威してあるから、使用時には
膨張により必要量の温風を吹出すことができながら、非
使用時に便蓋を閉じた際には、収縮により肉薄状態にコ
ンパクトにまとまるから、便蓋閉止に何らの妨げとなら
ない。

更に、筒状部材は、便蓋や便座への取付け具を有したア
タッチメント式に構或されているから、既存の便器に対
しても、これらを何ら改造ないしは交換することなく、
適用することができ、又、便器がら取外しての掃除、修
理等メンテナンスも都合が良く、更に必要に応じ他の場
所での暖房にも供給することも可能であるから、極めて
経済的で、しかも、使い勝手が良い。

以上の如く、本考案によれば、効率的な快適暖房作用、
取付け、メンテナンス、転用を含めた使い勝手の良さを
有するトイレ用温風暖房装置を経済的に見合うものとし
て提供できるに至った。

以下、本考案の実施態様を図面に基づいて説明する。

第１図は、ロータンク１を後部上面に載置固定してある
便器本体２の便座３を作用姿勢に、又便蓋４を開放姿勢
とした状態の便器を示す。

この便器に温風暖房装置を取付けるに当って、便蓋４の
裏面に、温風通路形或用の筒状部材５を吸盤等適宜の取
付け具６を介して取付け、筒状部材５に付設した温風導
入用接続口５ａと、電気ヒータ、ファン等を内蔵してあ
る温風発生機８の温風吹出し口８ａとをフレキシブルホ
ース７を介してともに着脱自在に連通接続してある。

前記筒状部材５は、第２図のように、硬質樹脂など剛性
材からなる一対の対向板５Ａ，５Ｂと、これら対向板５
Ａ，５Ｂをその周部において連結するための軟質樹脂フ
イルムなどの可撓性シ一ト５Ｃとからなり、前記取付け
具６を付設する板５Ｂとは反対側の板５Ａに、筒状部材
５の内部温風通路５ｂに連通ずる多数の温風吹出し孔５
Ｃ・・・・・・を形威してある。

温風発生機８を作動させて筒状部材５に温風を送り込む
と、筒状部材５はその可撓性シート５Ｃにおいて自動的
に膨張し、吹出し孔５Ｃ・・・・・・から、便座３上の
人体露出部に向け、左右均等状態に温風を吹出し、露出
部を暖める。

非使用時は、フレキシブルホース７を導入用接続口５ａ
がら外し便蓋４を回動閉止すると、筒状部材５は、第３
図のように、その可撓性シー｝５Ｃにおいて収縮し、便
座３との間にコンパクトに収まる。

夏季暖房を要しない時期、又はメンテナンスのときには
、筒状部材５をその取付け具６において便蓋４から取外
すものとする。

尚、硬質の前方の板５Ａに代えて、第４図の如く、可撓
性シー｝５Ａ’を周部可撓性シー｝５Ｃに一連一体に構
或し、このシー｝５Ａ’に多数の温風吹出し孔５Ｃ・・
・・・・を形威するも良い。

第５図は、便蓋４の代わりに便座３の、臀部が載らない
奥部上面に、筒状部材５を、吸盤等の取付け具（図略）
をもって取付けたものであり、この場合、板５Ａの孔５
Ｃ・・・・・・は斜め上方前方に向けて開口されている
一方、可撓性シ一ト５Ｃにも前方に向かう温風吹出し孔
５Ｃ・・・・・・が形或されている。

本考案では、筒状部材５を取付けている便蓋４や便座３
などの便器構或部材をまとめてＡで示す。

尚、この部材Ａに凹部を形威してこの凹部に筒状部材５
を嵌め込むようにすれば、温風通路５ｂを断面積の大な
るものに形或できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るトイレ用温風暖房装置の実施の態様
を例示し、第１図は全体斜視図、第２図は要部拡大断面
図、第３図は便蓋閉止状態の側面図、第４図は別実施例
に係る要部拡大断面図、第５図は更に別の実施例に係る
斜視図である。 ５ａ・・・・・・接続口、５ｂ・・・・・・温風通路、
５Ｃ・・・・・・温風吹出し口、５・・・・・・筒状部
材、６・・・・・・取付け具、８・・・・・・温風発生
機、Ａ・・・・・・便器構戒部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 多数の温風吹出し孔５Ｃ・・・・・・を有する温風
   通路５ｂを形或する筒状部材５を、その通路厚方向に膨
   張収縮自在に構成し、この筒状部材５には、温風発生機
   ８に連通接続可能な口５ａと、便蓋など便器構或部材Ａ
   に対して位置固定状態に取付け可能な取付け具６を付設
   してあることを特徴とするトイレ用温風暖房装置。 ■ 前記筒状部材５は、前記口５ａから通路５ｂ内への
   温風供給に伴なって自動的にその通路厚方向に膨張する
   ように構威されている実用新案登録請求の範囲第■項に
   記載のトイレ用温風暖房装置。