JPS5818124Y2 - 温風暖房機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は温風暖房機に係り、特にいわゆる直吹き型およ
びダクト取り型の両方の型式に用いるこ“とができ、か
つ外箱を動かすことなく直吹き型からダクト取り型へ容
易に切換えられるようにした温風暖房機に関する。

温風暖房機には、その本体が設置されている室内に温風
を吹き出すいわゆる直吹き型と、ダクトを介して多数の
部屋に温風を送り出すいわゆるダクト取り型とがあるが
、従来のセントラルヒーティングや一般営業用の中型、
大型温風暖房機は上記直吹きおよびダクト取りの両型式
に切換えて用いることは非常に困難であった。

例えば、第８図に示した従来の温風暖房機において、外
箱１内の上方には送風機４が組込まれ、この送風機４の
下方に熱交換器３が組込まれ、さらに外箱１の前方下方
に吹出口１２が設けられ、この吹出口１２はシャッタ１
７で選択的に被れるようになっている。

そして、外箱１の底板の下方であって設置床面上に温風
導管１５を接続するための仕切板１４が設けられている
。

そのために、直吹き型からダクト取り型に変更する工事
をするときに温風暖房機を一時的に動かさなければなら
ず工事が厄介であった。

そこで、本考案の目的は外箱を動かすことなく直吹き型
からダクト取り型へ容易に切換可能な温風暖房機を提供
することにある。

上記目的を達成するため、本考案は、熱交換器と送風機
からなる本体部と外箱の前面板との間に前面板と平行な
仕切板を垂設し、仕切板の上端縁と上記外箱の天井下面
との間に所定の間隙を保たせることにより外箱の内側前
方に上記本体部と連通ずる温風ダクトを形成し、この温
風ダクトの下方であって外箱の前面板の一部に開口部を
設け、この開口部を着脱可能な蓋板で閉塞し、上記開口
部の上縁または下縁の内側に、温風ダクトを閉塞しかつ
接続パイプを備えた仕切接続板を取付け、この仕切接続
板の接続パイプに温風導管を接続するようにしたことを
特徴とするものである。

以下本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図において符号１は本考案による温風暖房機の外箱
を示し、この外箱１内には、第２図に示すように、外箱
１の背面板２に比較的近接して、図示しないヒータを備
えた熱交換器３と、この熱交換器３の下方に設置された
送風機４とを有してなる本体部５が設けられている。

上記外箱の側面板には、第１図に示すように、空気取入
口６が設けられており、この空気取入口６から吸込まれ
た空気は、上記送風機４によって上記熱交換器３に吹き
付けられ、これによって加熱される。

なお、従来の温風暖房機においては、熱交換器３によっ
て温められた空気は、そのままあるいは加湿器を経て、
外箱の上方から吹き出ている。

上記本体部５と外箱の前面板７（第１図および第２図参
照）との間には、これらの図に示すように、前面板７と
平行な仕切板８が垂設されている。

この仕切板８の長さは前面板７の長さよりも短かく、仕
切板８の上端縁と、外箱１の天井板９の下面との間には
、第２図に示すように、所定の間隙が保たれている。

従って、外箱１の内側前方には、前面板７、仕切板８お
よび外箱の両側面板の一部から構成された温風ダクト１
１が形成されることになる。

この温風ダクト１１は、第２図に示すように、上方で前
記本体部５と連通しており、下方は暖房機の設置床面Ｆ
に至っている。

前面板７の下方には開口部Ａが形成され、直吹き型の場
合、上記開口部Ａは、吹出口１２を備えた蓋板Ｐによっ
て閉塞されている。

この吹出口１２を設けた蓋板Ｐは、吹出口１２のない蓋
板Ｐ′と交換することが可能であって後に述べるように
、ダクト取り型として使用する場合は吹出口１２のない
蓋板Ｐ′で置換される。

上記のように構成された本考案による温風暖房機におい
て直吹き型の場合には、前記本体部５において発生した
温風が、第２図に矢印で示すように、仕切板８の上端縁
と前記天井板９の間隙部を経て温風ダクト１１内に圧送
され、設置床面Ｆに近設して設けられた吹出口１２から
室内に吹出す。

吹出された温風は室内において上昇するから、室内の床
面から天井に至る全空間が温められる。

したがって、足元から暖められて快適であるし、また当
然暖房効率もよい。

第３図は本考案によって温風暖房機をダクト取り型に切
り換えた場合を示している。

第３図の例においては、第１図に示した吹出口１２付の
蓋板Ｐが取り外され、それに代えて吹出し口のない蓋板
Ｐ′が装着されている。

交換する際には、開口部Ａの上縁の内側に第４図に示し
たような接続パイプ１３，１３．１３をあらかじめ設け
た仕切接続板１４を取付ける。

この仕切接続板１４０両側縁には取付けのための耳片１
４ ａ 、１４ ｂが設けられておりビス等を使って前
面板７に固着すればよい。

また、開口部Ａを通して手を差し込み、設置床面Ｆの下
方にある伸縮性のある温風導管１５を引き出し、温風導
管１５の接続端を各接続パイプ１３の下端部に接続する
。

なお、この温風導管１５の他端は、設置床面Ｆ下に埋設
されたダクト配管に接続されているものとする。

一方、前記仕切板８の上端縁上方の間隙部には、第５図
に示すような防火ダシパ１６が設けられている。

なお、上記実施例においては、仕切接続板１４を開口部
Ａの上縁の内側に設けたが、それに限らず仕切接続板１
４を開口部Ａの下縁に設けてもよい。

その場合には仕切接続板１４を固定する前に接続パイプ
１３に対して温風導管１５の接続端を接続しておく必要
があり、その後、仕切接続板１４を仕切板８および蓋板
Ｐに対して固着すればよい。

上記したように、本考案による温風暖房機は、外箱を動
かすことなく直吹き型から容易にダクト取り型に変換す
ることができる。

そして、第３図に示すように温風を設置床面Ｆ下に埋設
されたダクト配管によって他の部屋に導びく場合には、
吹出口を他の部屋の床面に近い壁面に設けることができ
るので、前記した第１図および第２図に示す直吹き型の
ものと同様に、部屋を足元から暖めることができる。

さらにまた、第６図は本考案の他の実施例を示したもの
であり、この例において直吹き型の温風暖房機として用
いる場合、蓋板Ｐの吹出口１２の下方に遮断仕切板１７
が取外し可能に設けられており、ダクト取り型に変換す
る場合、前記したように吹出口１２のない蓋板Ｐ′と変
換する必要はなく、第７図に示すように、吹出口１２を
上記遮断仕切板１７で覆えばよい。

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、外箱
の前面板の開口部の上縁または下縁の内側に温風ダクト
を閉塞するように接続パイプ付きの仕切接続板を取付け
、開口部を通して取り出した温風導管を接続パイプに接
続するようにしたがら、外箱を動かすことなく直吹き型
からダクト取り型へ容易に切換えることができる。

しかも、直吹き型にする場合には吹出口付きの蓋板を取
付けるだけで下吹き出しが可能となり、部屋を足元から
暖めることができる。

また、仕切板を設けたことにより熱交換器の前後の温度
差を少なくして熱交換器の温度差に基づく熱変形を防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による直吹き型の温風暖房機の前面板を
一部取外して示す外観斜視図、第２図はその線図的断面
図、第３図はダクト取り型に切換えた本考案による温風
暖房機の線図的断面図、第４図は接続パイプを設けた水
平仕切板の外観斜視図、第５図は防火ダンパの外観斜視
図、第６図および第７図は本考案の変形実施例を示す線
図的断面図、第８図は従来の温風暖房機の一例を示した
線図的断面図である。 １・・・・・・外箱、２・・・・・・背面板、３・・・
・・・熱交換器、４・・・・・・送風機、５・・・・・
・本体部、６・・・・・・空気取入口、７・・・・・・
前面板、８・；・・・・仕切板、９・・・・・・天井板
、１１・・・・・・温風ダクト、１２・・・・・・吹出
口、１３・・・・・・接続パイプ、１４・・・・・・仕
切接続板、１５・・・・・・温風導管、１６・・・・・
・防火ダンパ、Ｆ・・・・・・設置床面、Ｐ・・・・・
・吹出日付きの蓋板、Ｐ′・・・・・・吹出口のない蓋
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱交換器と送風機からなる本体部と外箱の前面板との間
   に前面板と平行な仕切板を垂設し、仕切板の上端縁と上
   記外箱の天井下面との間に所定の間隙を保たせることに
   より外箱の内側前方に上記本体部と連通ずる温風ダクト
   を形成し、この温風ダクトの下方であって外箱の前面板
   の一部に開口部を設け、この開口部を着脱可能な蓋板で
   閉塞し、上記開口部の上縁または下縁の内側に、温風ダ
   クトを閉塞しかつ接続パイプを備えた仕切接続板を取付
   け、この仕切接続板の接続パイプに温風導管を接続する
   ようにしたことを特徴とする温風暖房機。