JPH0140660B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、竪型粉砕分級装置、詳しくは、フイ
ーダにより粉砕室に供給される原料を縦軸芯周で
駆動回転されるロータによつて粉砕するように構
成し、給気路からのガスによつて粉砕された被処
理物を、ロータの直上方にほぼ同芯に設けたガイ
ドリンクによつて形成される外側の気流上昇流路
から内側の気流下降流路の順に気流搬送して、気
流下降流路において気流により一次分級させるよ
うに構成し、その一次分級により得られる微細被
処理物を、ロータとほぼ同芯状に駆動回転される
分級ブレードの作用によつて二次分級するよう
に、かつ、粗い被処理物を粉砕室に戻すように構
成し、その二次分級により得られる微粉を回収流
路により取出すと共に、粗粉を還元路により粉砕
室に戻すように構成した装置に関する。

従来、上記竪型粉砕分級装置を構成するに、第
２図に示すように（特公昭50−21695号）公報参
照）、分級ブレード１３をガイドリング５の内方
に配置して、フイーダ４からの原料をロータ１に
より粉砕して得られる被処理物を、気流上昇流路
８から気流下降流路９に給気路１０からのガスで
流動させながら、気流下降流路９で一次分級され
た微細処理物を直ちに分級ブレード１３の作用で
二次分級し、分級ブレード１３を通過した微粉を
回収流路１４から取出すと共に、一次分級及び二
次分級により得られる粗粉を直ちに粉砕室３に戻
すように構成していた。

上記従来構成の欠点は、一次分級と二次分級が
同一空間で行われるために、相互に悪影響を及ぼ
し合い、分級の精度及び効率が低くなり、また、
分級によつて得られる粗粉の全量が直ちに粉砕室
３に戻されるために、ロータ１の負荷変動が大き
くなつて、粉砕効率も低下しやすい点にあつた。

本発明の目的は、上記実情に鑑みて、粉砕性能
並びに分級性能のいずれにおいてもより一層優れ
たものに改良することにある。

本発明により竪型粉砕分級装置の特徴構成は、
粉砕用ロータの直上方に設けたガイドリングの内
側に形成された気流下降流路における一次分級で
得られ微細被処理物を分級ブレード内装の分級室
に送るための導管を、前記ロータの回転中心であ
る縦軸芯とほぼ同芯に設け、前記分級室からの粗
粉を前記ロータ内装の粉砕室に戻す還元路を形成
するに、前記導管の外周側に、前記分級室から落
下する粗粉を収容する浮遊流動室を設けると共
に、その浮遊流動室から前記粉砕室への原料供給
用フイーダに粗粉を供給する移送路を設けたこと
にあり、その作用効果は次の通りである。

つまり、導管によつて一次分級用の気流下降流
路と二次分級用の分級室を離してあるから、一次
分級のための気流と二次分級のための気流が相互
干渉せずに、気流下降流路及び分級室のいずれに
おいてもそれらに必要な流動状態を容易確実に得
られ、分級の精度及び効率を効果的に向上できる
ようになつた。

その上、分級室からの粗粉を浮遊流動室に落下
させるから、微粉の凝集塊が粗粉中に混入して
も、浮遊流動に伴つて凝集塊を分解させて微粉に
し、その微粉を浮遊流動用ガスの作用で再び分級
室に浮上させることができ、この事によつても分
級効率の向上を有効に図れるようになつた。

上述のように分級効率が向上することによつ
て、十分に微細化した粉体が再び粉砕室に戻され
ることが抑制され、粉砕効率も向上できるのであ
るが、さらに、浮遊流動室から粉砕室に粗粉を戻
すに、たとえ分級室からの粗粉の量が大巾に変化
しても、浮遊流動室による送出量平均化作用によ
つて粉砕室への粗粉還元量を一定化でき、また、
粗粉をフイーダに原料と混ざるように供給するか
ら、粉砕室に供給される被処理物を均質化でき、
これら定量化及び均質化によつても粉砕効率を効
果的に向上できるようになり、全体として、粉砕
効率、分級効率及び分級精度のいずれにおいても
極めて優秀な装置を提供できるようになつた。

次に、第１図により実施例を示す。

盲板に多数のハンマーを取付けた小径ロータ部
分１ａ、及び、孔付板に多数のハンマーを取付け
た大径ロータ部分１ｂを有する粉砕用ロータ１
を、モータ２により縦軸芯Ｐ周りで駆動回転自在
に粉砕室３内に設け、ホツパー４ａ及び駆動回転
式スクリユーコンベア４ｂを有する原料供給用フ
イーダ４を粉砕室３に接続し、フイーダ４から定
量的に連続供給される原料をロータ１で粉砕する
ように構成してある。

縦軸芯Ｐとほぼ同芯のガイドリング５を、ロー
タ１の直上方に位置させて、ステー６によりケー
ス７に取付けて、ガイドリング５の外側方全周に
気流上昇流路８を、かつ、内方に気流下降流路９
を形成し、ロータ１の下方においてケース７に給
気路１０を接続し、もつて、ロータ１により粉砕
された被処理物を、給気路１０からのガスによつ
て気流上昇流路８及び気流下降流路９にその順に
搬送するように構成してある。

縦軸芯Ｐとほぼ同芯の導管１１を、その下端が
ガイドリング５内に位置する状態で設けて、気流
下降流路９からのガスの一部を矢印ａのように導
管１１内に導くように、かつ、残りのガスを矢印
ｂのようにロータ１側に戻すように構成し、その
ガス分流に伴つて被処理物を一次分級して、被処
理物のうち微細なものを導管１１に流入させ、か
つ、粗いものをロータ１側に戻すように構成して
ある。また、導管１１の下部１１ａをボルト操作
により上下位置調節自在に取付けて、ガス分流比
の変更によつて、一次分級における分級基準粒径
を適宜設定できるように構成してある。

導管１１上端側に接続された分級室１２内に、
分級ブレード１３をモータ（図外）によりほぼ縦
軸芯Ｐ周りで駆動回転自在に設け、分級ブレード
１３の旋回流発生用羽根１３ａで囲まれた空間に
回収流路１４を接続し、もつて、導管１１から供
給される被処理物を分級ブレード１３の作用で分
級室１２内で旋回流動させると共に、矢印ｃのよ
うにガスを羽根１３ａ間から回収流路１４に流入
させて、遠心力と気流による搬送力との協働によ
つて被処理物を二次分級し、微粉を回収流路１４
に取出すと共に、矢印ｄのように粗粉を分級室１
２内で落下させるように構成してある。また、導
管１１の上部１１ｂをボルト操作により上下位置
調節自在に取付けて、分級室１２での気流状態を
適切なものに調整できるように構成してある。

分級室１２から落下してくる粗粉を収容すると
共に、給気路１５からのガスを多孔板状体１６、
例えばパンチングメタルや金網等、から上方に噴
出させて、収容粗粉を浮遊流動させるように構成
した浮遊流動室１７を、導管１１の外周側全周に
設けると共に、浮遊流動室１７からフイーダ４に
粗粉を供給する自重流下式移送路１８を設けて、
分級室１２からの粗粉を、それに混入した微粉凝
集塊の分解及び浮上還流〔矢印ｅで示す〕を行つ
た状態で、定量的に粉砕室３に戻す還元路１７，
１８を形成してある。また、移送路１８の入口
に、横開き、上開きあるいは下開き式等の適宜ダ
ンパー１９、望ましくはオーバーフロー堰の高さ
が変化する型式のもの、を設けて、粗粉戻し量を
適宜設定できるように構成してある。

次に、別の実施例を示す。

前記粉砕用ロータ１、原料供給用フイーダ４、
分級ブレード１３等の具体的構成は各種変更自在
であり、また、前記浮遊流動室１７からフイーダ
４に粗粉を供給する移送路１８は、例えば定量供
給型強制搬送装置等によつて形成してもよい。

前記給気路１０，１５からのガスは、一般的に
は空気が利用されるが、被処理物の物性に応じて
窒素ガスや炭素ガス等の適当なものが利用でき、
また、高温ガスを利用して、乾燥を併せ行えるよ
うに構成してもよく、そして、対象とする被処理
物は特に限定を受けない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す概略縦断面図で
あり、第２図は従来例の概略縦断面図である。 １……ロータ、３……粉砕室、４……フイー
ダ、５……ガイドリング、８……気流上昇流路、
９……気流下降流路、１０……給気路、１１……
導管、１２……分級室、１３……分級ブレード、
１４……回収流路、１７……浮遊流動室、１８…
…移送路、１７，１８……還元路、Ｐ……縦軸
芯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 粉砕室３に、粉砕用ロータ１を縦軸芯Ｐ周り
   で駆動回転自在に内装すると共に、原料供給用フ
   イーダ４及び被処理物搬送ガス用給気路１０を接
   続し、前記ロータ１の直上方にガイドリング５を
   前記縦軸芯Ｐとほぼ同芯に設けて、そのガイドリ
   ング５の外周側に気流上昇流路８をかつ内方に気
   流下降流路９を形成し、前記気流下降流路９での
   一次分級により得られる微細被処理物を二次分級
   する分級ブレード１３を、ほぼ前記縦軸芯Ｐ周り
   で駆動回転自在に設け、前記分級ブレード１３に
   より分級された微粉を取出す回収流路１４、及
   び、粗粉を前記粉砕室３に戻す還元路１７，１８
   を設けた竪型粉砕分級装置であつて、前記気流下
   降流路９からの微細被処理物を前記分級ブレード
   １３内装の分級室１２に送る導管１１を、前記縦
   軸芯Ｐとほぼ同芯に設け、前記還元路１７，１８
   を形成するに、前記導管１１の外周側に、前記分
   級室１２から落下する粗粉を収容する浮遊流動室
   １７を設けると共に、その浮遊流動室１７から前
   記フイーダ４に粗粉を供給する移送路１８を設け
   てある竪型粉砕分級装置。