JPH0140254B2

JPH0140254B2 -

Info

Publication number: JPH0140254B2
Application number: JP59020581A
Authority: JP
Inventors: Toshio Nakahara; Takeru Koike
Original assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Current assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date: 1984-02-06
Filing date: 1984-02-06
Publication date: 1989-08-28
Also published as: JPS60164145A

Description

【発明の詳細な説明】［技術分野］本発明は、調理台上方に位置し、調理する際に
生じる煙、臭気、水蒸気などの排出エアを捕集、
吸引し、排出する排気装置に関する。

［従来技術］従来、調理台上方に排気フードの開口部を位置
してなる排気装置としては「建築設備ポケツトブ
ツク」（相模書房発行）等に記載されるように、
例えば第１図に示すようなものがある。

第１図は、従来の排気装置を厨房に設備した状
態を示す断面図である。排気装置は、厨房１の調
理台２の上方に位置し、厨房１の壁３に形成され
た排気口４に電動排気フアン５を設け、該排気フ
アン５に対し、調理台２の上方に開口部６を位置
してなる排気フード７を取着している。これによ
り駆動電源により回転する排気フアン５の吸引力
で、調理台２の調理火器８を使用して調理した際
に生ずる煙、臭気、水蒸気などの排出エアを捕集
吸引し、これらを厨房１から戸外９へと排出可能
としている。

ところで排気装置は、一般に煙、臭気、水蒸気
などの排出エアを効率よく捕集するため、排気フ
ード７の開口部６の面積を調理台２の面積より大
きいものとし、しかも両者の位置関係は、それら
を鉛直方向［矢示Ａ方向］から投影して見た場合
に調理台２の投影が、開口部６の投影内に収まる
ことが適当とされ、通常これらの基準に基づいて
厨房１の設計が行われている。このため開口部６
の端部１０が調理台２の手前側に広げられ、排気
フード７の庇部１１が調理する人間１２の頭上に
覆い被さる状態となる。この結果調理する人間１
２の邪魔となつたり、また調理する人間１２に対
し圧迫感を与えることにもなり、作業性、採光性
等の面で多くの難があり、調理台２まわりの作業
環境に悪影響を及ぼすという不具合があつた。ま
た、排気量が大きくなると、室内の暖房された空
気や冷房された空気が多量に排出されてしまい、
室内の温度環境が低下したり、暖冷房費がかさむ
などの問題があつた。

［発明の目的］本発明は、上記従来の不具合に着目してなされ
たもので、調理台まわりの作業環境の向上を図
り、調理する人間の邪魔にならず同時に調理台上
の調理火器の使用時に生じる排出エアを確実に捕
集可能とするとともに室内環境への影響の少ない
排気装置を提供することを目的とする。

［発明の要旨］本発明に係る排気装置は、調理台上方に、電動
排気フアンを設けるとともに、調理台上方に開口
部が位置され、該開口部の調理台に対する高さ位
置が調整自在とされる排気フードを取着している
排気装置であつて、排気フードの開口部の高さ位
置を上方とした場合に、排気フアンを高回転とし
て吸引力を増大させ、下方とした場合に、排気フ
アンを低回転として吸引力を減少させる排気風量
調整手段を備えてなることを要旨としている。

［発明の構成］以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。

第２図は本発明の一実施例に係る排気装置を厨
房に設置した状態を示す断面図、第３図は駆動電
源、排気フアン、排気風量調整手段の関係を示す
ブロツク図、第４図は第２図に示す排気装置の回
路構成図である。

排気装置は、厨房２２の調理台２３の上方に位
置してなり、厨房２２の壁２４に形成された排気
口２５に電動排気フアン２６を設け、さらに該排
気フアン２５に対し排気フード２７を取着してな
る。

排気フアン２６は、駆動電源２８が供給する電
力により回転し、調理台２３の調理火器２９を使
用した際に生ずる煙、臭気、水蒸気などの排出エ
アを吸引し、厨房２２から戸外３０へと排出可能
としている。

排気フード２７は、天井３１に支持されてなる
支持枠３２の内部に筒状の排気フード本体３３を
配設してなり、該排気フード本体３３は、一方に
調理台２３に対して開口する開口部３４を、他方
に排気口２５と連通する連通口３５を形成してな
り、調理台２３の上方に開口部３４を位置させ、
排出エアを捕集可能としている。すなわち、排気
フード本体３３は、その内部を開口部３４と連通
口３５そして排気口２５へと連通する排気通路と
し、調理台２３の上方の開口部３４で捕集した排
出エアを排気フアン２６の吸引力で戸外３０へと
排出するものである。さらに排気フード本体３３
は、支持枠３２の内部を上下方向［第２図中Ｂ方
向］に移動可能とされている。

支持枠３２の内壁面には、板ばね体からなる突
起状の係合体３７が固定され、支持枠３２の内部
に進退可能とされている。排気フード本体３３の
外面の高さ方向の３位置には、上記係合体３７と
それぞれ係合可能な陥凹状の第１係合部３８、第
２係合部３９、第３係合部４０が形成されてい
る。これにより、排気フード本体３３は、支持枠
３２の内部を上下方向［Ｂ方向］に移動され、第
１係合部３８、第２係合部３９、第３係合部４０
のいずれかを係合体３７に係合させることによ
り、その停留位置を上下方向［Ｂ方向］の３位置
のいずれかに選択的に切換え可能とされている。
この結果、排気フード本体３３の開口部３４の調
理台２３に対する高さ位置を段階的に調整可能と
している。

係合体３７には、接点４１が設けられ、さらに
排気フード本体３３のそれぞれの係合部３８，３
９，４０には、係合体３７とそれぞれの係合部３
８，３９，４０との係合時に上記接点４１と接続
可能な第１接点４２、第２接点４３、第３接点４
４が設けられている。接点４１は、メインスイツ
チ４５を介して駆動電源２８に接続され、他方、
第１〜第３接点４２，４３，４４は排気風量調整
手段４６、排気フアン２６を経て駆動電源２８へ
と接続されている。すなわち、接点４１は、第１
〜第３接点４２，４３，４４のいずれかに選択的
に接続可能とされている。

排気風量調整手段４６は、それぞれの抵抗値が
異なり、一端を排気フアン２６に接続された３つ
の抵抗４７，４８，４９からなり、最も抵抗値の
低い抵抗４７の他端と第１接点４２を、抵抗４７
よりも抵抗値の高い抵抗４８の他端と第２接点４
３を、抵抗値の最も高い抵抗４９の他端と第３接
点４４をそれぞれ接続させている。この結果、メ
インスイツチ４５をONとし、先ず排気フード本
体３３の停留位置を最上方位置として係合体３７
と第１係合部３８を係合させた場合、接点４１と
第１接点４２が接続され、排気フアン２６は最も
低い抵抗値の抵抗４７に導通されることにより高
回転となり、吸引力を増大することとなる。次に
排気フード本体３３の停留位置を下方に移動し、
係合体３７と第２係合部３９を係合させた場合に
は、接点４１と第２接点４３が接続され、排気フ
アン２６は、抵抗４８に導通され、上記の場合よ
りも低回転となり、その分吸引力も減少すること
となる。さらに排気フード本体３３の停留位置を
最下方に移動し、係合体３７と第３係合部４０を
係合させた場合には、接点４１と第３接点４４が
接続されて、排気フアン２６は、抵抗４９に導通
されることにより、さらに低回転となり、排気フ
ード本体３３が上記２つの停留位置に設定される
場合に比べて吸引力を最も低い状態に減少するこ
ととなる。すなわち排気風量調整手段２６は、排
気フード本体３３の開口部３４の高さ位置を上方
へ調整移動し、開口部３４と調理台２３の上面間
の間隔が広い場合に生じる排気フード２７による
排出エアの捕集効率低下分を排気フアン２６の吸
引力の増大で補い、これとは逆に排気フード本体
３３の開口部３４の高さ位置を下方へ調整、移動
し、開口部３４と調理台２３の上面間の間隔を狭
くした場合は、排出エアの捕集効率も増大するの
でその分排気フアン２６の吸引力を減少させるよ
うにしている。

次に上記実施例の作用について説明する。

調理台２３の前面に人間５０が立ち調理を行う
場合、排気フード本体３３を最上位置に設定し、
排気フード本体３３の庇部５１が調理する人間５
０の邪魔にならないようにする。すなわち、支持
枠３２に固定された係合体３７と排気フード本体
３３に形成された第１係合部３８とを係合し、排
気フード本体３３の停留位置を最上位置に設定す
る。この際、接点４１と第１接点４２が接続さ
れ、排気フアン２６は、高回転とされ吸引力を増
大する。これにより、開口部３４と調理台２３間
の間隔が広くなることによる排出エアの捕集効率
の低下を補い、かつ調理火器２９を用いて調理台
２３で調理作業を行う場合の作業性、採光性の向
上を図つている。

調理する人間５０が、調理台２３の前面を離れ
て煮炊き等の調理を行う場合、調理により発生す
る煙、臭気、水蒸気などの排出エアを確実に捕集
するため、排気フード本体３３を想像線Ｃまたは
Ｄの位置まで下げるようにする。すなわち、支持
枠３２に固定された係合体３７と排気フード本体
３３に形成された第２係合部３９または第３係合
部４０とを係合し、排気フード本体３３の停留位
置を下方にする。この際、接点４１は、第２接点
４３または第３接点４４と接続され、排気フアン
２６は、排気フード本体３３の停留位置を最上位
置に設定した上記の場合に比べて低回転となり、
吸引力もその分低下することとなる。すなわち、
排気フード本体３３の停留位置を下方とし、開口
部３４と調理台２３の間隔を狭くすると排出エア
の捕集効率がその分高められることとなるので、
この場合たとえ排気フアン２６を低回転とし、吸
引力を減少させたとしていも、十分排出エアを戸
外３０に排出可能である。この場合、エアの排出
量が低下するので、その分、室内から暖房された
空気などの排出量が減少し、室内環境への影響が
小さくなる。

以上のように、上記実施例によれば、排気フー
ド本体３３の高さ方向設定位置を調整可能とする
とともに、該排気フード本体３３の設定位置に応
じて排気フアン２６の吸引力を制御可能としたの
で、調理台２３のまわりの作業環境の向上を図
り、調理する人間の邪魔にならず、同時に調理火
器２９の使用時に生ずる排気エアを確実に捕集可
能となり、且つ室内環境への影響も小さくなる。

なお、上記実施例においては、開口部の調理台
に対する高さ位置の固定、位置決め手段を支持枠
３２に固定された係合体３７と排気フード本体３
３に形成された各係合部３８，３９，４０の係合
により行うものとしているが、本発明は、このよ
うなものに限定されるものでなく、ギヤ装置によ
る噛み合い、バランサーを介してチエーンによる
移動、固定手段など種々の移動、位置決め手段を
採用できる。

［発明の効果］以上のように、本発明は、調理台上方に、電動
排気フアンを設けるとともに、調理台上方に開口
部が位置され、該開口部の調理台に対する高さ位
置が調整自在とされる排気フードを取着している
排気装置であつて、排気フードの開口部の高さ位
置を上方とした場合に、排気フアンを高回転とし
て吸引力を増大させ、下方とした場合に、排気フ
アンを低回転として吸引力を減少させる排気風量
調整手段を備えてなる排気装置としたことによ
り、調理台まわりの作業環境の向上が図れ、同時
に調理台上の調理火器使用時に生じる排出エアを
確実に捕集可能とするとともに室内環境への影響
が小さくなるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の排気装置を厨房に設置した状態
を示す断面図、第２図は本発明の一実施例に係る
排気装置を厨房に設置した状態を示す断面図、第
３図は駆動電源、排気フアン、排気風量調整手段
の関係を示すブロツク図、第４図は第２図に示す
排気装置の回路構成図である。２，２３……調理台、５，２６……電動排気フ
アン、７，２７……排気フード、３４……開口
部、４６……排気風量調整手段。

Claims

【特許請求の範囲】

１調理台上方に、電動排気フアンを設けるとと
もに、調理台上方に開口部が位置され、該開口部
の調理台に対する高さ位置が調整自在とされる排
気フードを取着している排気装置であつて、排気
フードの開口部の高さ位置を上方とした場合に、
排気フアンを高回転として吸引力を増大させ、下
方とした場合に、排気フアンを低回転として吸引
力を減少させる排気風量調整手段を備えてなる排
気装置。