JPH0139983Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は管体と管体との連結に際し、管体に外
嵌される継手本体と締付環体とを以て、相対する
管体の離脱防止と漏水防止とを図ることを目的と
した管体継手装置に関するものである。

（従来の技術） 従来この種の管体継手装置としては種々散見さ
れているが、例えば実公昭45−7260号公報記載の
ように、管体外周面に押子を押ねじにて押圧して
管体間の離脱を阻止する構成のものがあるが、こ
のものは管体に逃げ力が生じた場合に押ねじの押
圧力のみにて阻止するため、強大な逃げ力に対処
できず、確実な管体間の離脱防止継手としては欠
点がある。また、管体と継手本体間の撓わみや捩
れ等の変動に対する両者間のシール性にも欠点が
あり、漏洩防止の点では問題があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は上述のような問題点を解決するために
なされたもので、管体に強大な逃げ力が生じた場
合でもこれに十分対応でき、管体の離脱が一切生
じることがなく、また、管体と継手本体間のシー
ル性が強固であると共に、流体の漏洩防止を確実
に図ることが必要であり、しかも管体と継手本体
との間に撓わみや捩れ等が生じても充分に対処で
きるようにしたものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上述のような目的を達成するために構
成されたもので、相対する管体と継手本体と対向
する締付環体より構成され、該継手本体には、両
端の螺合部の内周に内螺子を設け、この内周中央
に停止突部を形成してある。また締付環体の先端
外周に該内螺子に螺合する外螺子を螺設してあ
る。更に、締付環体と該継手本体との間に先端よ
りパツキングと可動環と係止リングとを介在して
ある。また、係止リングに設けた係合突片を管体
の外周に平行に設けた係合凹溝に固定位置で強固
に固定することによつて目的を達成する。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面について説明する
と、第１図において、管体継手装置は相対向する
管体１，１を接続する継手本体２と、この継手本
体２に螺合する相対向する締付環体３，３とから
構成される。この継手本体２には、その両端の螺
合部１０，１０の内周に内螺子１１，１１を螺設
してある。また該継手本体２の内面には、その中
央部分に管体１，１の端部を停止する停止突部９
を突設形成してある。

次に、該締付環体３，３には、先端の内側に先
方に向つた傾斜面１２，１２を形成すると共に、
該傾斜面１２，１２の外側に該内螺子１１，１１
に螺合する外螺子１３，１３を螺設してある。

また、前記締付環体３，３の先方と該継手本体
２の内部との間に先端より復元用の空間室１４と
該管体１，１の外周に圧接する膨出部１５を形成
したパツキング４を押圧する可動環５と、該可動
環５を押圧する断面Ｖ型の係止リング６とを介在
してある。該係止リング６には、両端に突起した
係合突片１６，１６を形成してある。この係合突
片１６，１６は該管体１，１が固定位置の時に、
該管体１，１の外周に並列して設けた係合凹溝
８，８と係止するようになつている。

更に、第４図に示すものは、締付環体３，３の
他の実施例を示し、該締付環体３，３が締付時に
おいて、該継手本体２の端部と該管体１，１の外
周に接触する部分に凹溝１９，１９を形成し、そ
の内部に円形のパツキング２０，２０を充填した
ものである。

（作用） 次に、上記のような構成からなる管体継手装置
の締付操作を説明すると、先ず第１図乃至第３図
に示すように継手本体２の内部にパツキング４，
４と金属製の可動環５，５とを順次装設した後
に、外開きの係止リング６，６と共に予め外嵌し
た締付環体３，３の先端の外螺子１３，１３を外
螺合部１０，１０の内螺子１１，１１に螺合せし
める。この状態で管体１，１の先端部を該継手本
体２の内部中央に突設した停止突部９まで挿入す
る。この時パツキング４，４の膨出部１５，１５
は押圧されて圧着状態となる。次に締付環体３，
３を回転締付けると、その傾斜面１２，１２が係
止リング６，６を管体１，１に設けた係合凹溝
８，８に向つて押圧され、係止リング６，６の係
合突片１６，１６が該係合凹溝８，８に係合す
る。この時、係止リング６，６の先端が可動環
５，５を介してパツキング４，４をわずかに押圧
するものである。なお、第４図に示したものは、
締付環体３，３と継手本体２との接合面と、管体
１，１の外周面との接合面に凹溝１９，１９を設
けて内部にＯリング２０，２０を装着して外部か
らの雨水等の浸入を防止したものである。

（考案の効果） 本考案は上述のとおり構成されているので、次
に記載する効果を奏する。

すなわち、継手本体と相対する締付環体を螺合
して回転締付けていくために結合は強固になり、
且つ傾斜面が係止リングを管体外周側に確実に圧
着し、管体に強大な逃げ力が生じても管体を強固
に圧着支持することができる。また、継手本体と
締付環体との螺合により、締付環体の移動は螺子
部分が破壊されない限り、係止リングに圧着され
離脱は完全に防止される。更に、締付環体の螺合
により係止リング、可動環を介してパツキングを
正確に押圧し、パツキングが管体外周面に強力に
圧着して流体の漏洩を完全に防止できる。

そして、締付環体の内周に設けた傾斜面によつ
ては、該係止リングを順次圧着しながら移動して
無理が係らず所定位置の係合凹溝に確実に合致さ
せて強固に緊定することができる。また、該継手
本体と締付環体との螺合部分は内側に隠れ外部よ
り見えないので大変に体裁が良く、且つ錆等の発
生するのを極力防止できるものである。更に、継
手本体の内周中央に設けた停止突部は、管体の先
端を所定位置に確実に停止する特徴がある。ま
た、断面Ｖ型の係止リングによつては、その先端
の係合突片が二条となり、管体の二条の係合凹溝
に各々が確実に係合して管体の抜け止め防止と気
密性の役目を果たすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は管体１，１を継手本体２にわずかに挿
入した状態の上部の断面図、第２図は同要部の拡
大断面図、第３図は管体を継手本体２に挿入した
状態の要部拡大断面図、第４図は他の実施例の要
部拡大断面図である。符号１は管体、２は継手本
体、３は締付環体、４はパツキング、５は可動
環、６は係止リング、８は係合凹溝、９は停止突
部、１０は螺合部、１１は内螺子、１２は傾斜
面、１３は外螺子、１５は膨出部、１６は係合突
片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向する管体１，１を接続する継手本体２と
   該継手本体２と螺合する相対向する締付環体３，
   ３とからなる管体継手装置において、前記継手本
   体２には、両端の螺合部１０，１０の内周に内螺
   子１１，１１を螺設すると共に内周中央に停止突
   部９を形成し、該締付環体３，３には先端の外周
   に該内螺子１１，１１に螺合する外螺子１３，１
   ３を螺設すると共に、内周に傾斜面１２，１２を
   形成し、且つ該締付環体３，３の先端と該継手本
   体２との間に先端より空間室１４と、膨出部１５
   を形成したパツキング４，４と押圧用の可動環
   ５，５と断面Ｖ型の係止リング６，６とを装設
   し、該係止リング６，６に設けた係合突片１６，
   １６が固定位置において該管体１，１に平行に刻
   設した係合凹溝８，８に係止するようにした事を
   特徴とする管体継手装置。