JPH0138970B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0138970B2
JPH0138970B2 JP55096002A JP9600280A JPH0138970B2 JP H0138970 B2 JPH0138970 B2 JP H0138970B2 JP 55096002 A JP55096002 A JP 55096002A JP 9600280 A JP9600280 A JP 9600280A JP H0138970 B2 JPH0138970 B2 JP H0138970B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
inner layer
outer layer
bearing
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP55096002A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5722417A (en
Inventor
Ko Sato
Yasuhiro Nakamura
Shigeyuki Tachibana
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Metal Corp
Original Assignee
Mitsubishi Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Metal Corp filed Critical Mitsubishi Metal Corp
Priority to JP9600280A priority Critical patent/JPS5722417A/ja
Publication of JPS5722417A publication Critical patent/JPS5722417A/ja
Publication of JPH0138970B2 publication Critical patent/JPH0138970B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、高強度を有し、かつ一体焼結され
るために接合不良やクラツク発生のない2層焼結
含油軸受に関するものである。 一般に、焼結含油軸受が、例えば特開昭54−
131528号公報に記載されるように、Sn:8〜11
%、P:0.2〜1.5%を含有し、さらに必要に応じ
て黒鉛、二硫化モリブテン(以下MoS2で示す)、
およびPbのうちの1種または2種以上からなる
固体潤滑剤:0.5〜10%を含有し、残りがCuと不
可避不純物からなる組成(以下重量%、以下%は
すべて重量%を意味する)を有するCu基合金で
製造されることも、また、前記Cu基合金は材料
的にコストの高いものであるため、軸受の摺動面
を構成する内層を前記Cu基合金で構成し、一方
軸受本体を構成する外層を、Cu:1.5〜5%、
C:0.5〜0.8%を含有し、残りがFeと不可避不純
物からなる組成をもつたFe基合金で構成してコ
ストの低減をはかつた2層焼結含油軸受もよく知
られているところである。 しかし、上記従来2層焼結含油軸受は、上記の
Cu基合金の内層を、730〜750℃の温度で焼結し
て製造し、一方上記Fe基合金の外層を1050〜
1100℃の温度で焼結して別途製造し、ついて前記
焼結外層内に前記焼結内層を圧入嵌合することに
より製造されるものであるため、工程的に手間が
かかるばかりでなく、圧入嵌合時に、特に内層摺
動面のボアをつぶしてしまうために潤滑性が損な
われるようになり、さらに十分な接合強度が得ら
れないために、使用中に剥離が生じたり、割れが
発生したりしやすいものであつた。 そこで、上記軸受の内層と外層とを一体焼結成
形する試みもなされたが、内層成形用の原料粉末
と外層成形用の原料粉末とは、それぞれ嵩比重お
よび流動性が異るため、原料粉末の充填性が悪
く、この結果焼結軸受の密度にバラツキが生じ、
また材質の相異による焼結時の寸法変化の差に原
因して接合不良や割れが生ずる場合がしばしば発
生し、さらに焼結温度もCu基合金で構成される
内層を基準にして決めなければならないために、
この種の軸受に要求される15Kg/mm2以上の圧環強
度を確保することが困難であるなどの問題点が発
生するものであつた。 本発明者等は、上述のような観点から、2層焼
結含油軸受において、上記の従来Cu基合金で構
成される内層と適合した外層を得るべく研究を行
なつた結果、この外層を、Cu:0.75〜9%、
Sn:0.5〜6%を含有し、残りが、Feと不可避不
純物からなる組成をもつたFe基合金で構成する
と、上記内層形成用の原料粉末と前記外層形成用
の原料粉末とは、嵩比重、流動性、および焼結時
の寸法変化が近似し、かつ前記内層の焼結温度で
ある700〜800℃の温度で、前記外層形成用の原料
粉末を完全に焼結することができることから、内
層と外層との境界面に接合不良がなく、しかも割
れの発生もない、15Kg/mm2以上の圧環強度をもつ
た高強度の2層焼結含油軸受を得ることができる
という知見を得たのである。 したがつて、この発明は、上記知見にもとづい
てなされたものであつて、摺動面を構成する内層
を、Sn:8〜11%、P:0.2〜1.5%を含有し、さ
らに必要に応じて黒鉛、MoS2、およびPbのうち
の1種または2種以上からなる固体潤滑剤:0.5
〜10%を含有し、残りがCuと不可避不純物から
なる組成を有するCu基合金で構成し、軸受本体
を構成する外層を、Cu:0.75〜9%、Sn:0.5〜
6%を含有し、残りがFeと不可避不純物からな
る組成を有するFe基合金で構成した2層焼結含
油軸受に特徴と有するものである。 つぎに、この発明の焼結含油軸受において、外
層および内層の成分組成範囲を上記の通りに限定
した理由を説明する。 A 外層 (a) Cu Cu成分には、700〜800℃の温度での焼結
を可能ならしめるべく焼結温度を下げ、かつ
素地に固溶して強度を向上させる作用がある
が、その含有量が0.75%未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方9%を超えて含
有させると、焼結時の寸法変化(膨張)が大
きくなつて、内層との境界面に接合不良を起
し、使用中の剥離発生の原因ともなることか
ら、その含有量を0.75〜9%と定めた。 (b) Sn Sn成分にも、低温でCuと合金化して温結
温度を下げ、かつCuと共に素地中に固溶し
て強度を向上させる作用があるが、その含有
量が0.5%未満では、前記作用に所望の効果
が得られず、一方6%を越えて含有させる
と、焼結時の液相発生量が多くなりすぎ、含
油率の低下をもたらして潤滑性が損なわれる
ようになることから、その含有量を0.5〜6
%と定めた。 B 内層 (a) Sn Sn成分には、素地を構成するCu中に拡散
固溶して均質で強度の高いCu−Sn固溶体を
形成し、もつて内層の強度を向上させる作用
があるが、その含有量が8%未満では所望の
強度向上効果が得られず、一方その含有量が
11%を越えると、硬いSn富化相が析出する
ようになり、軸受特性が損なわれるようにな
ることから、その含有量を8〜11%と定め
た。 (b) P P成分は、焼結時にCu素地へのSnの固溶
を促進し、かつ自身も素地に固溶し、このよ
うにCu素地中にSnと共に固溶したP成分に
はCuへのSnの固溶度を減少させる効果(こ
の結果Sn含有量を増加させたと同じ効果が
得られる)があり、したがつて相対的に低い
Sn含有量で強度を向上させる作用を発揮す
るほか、液相量を増大させ、この結果として
密度の低下がはかられる素地の膨張をもたら
すと共に、高い空孔率(含油率)をもたらす
“Sn流出孔”の粗大化に寄与する作用をもつ
が、その含有量が0.2%未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方その含有量が
1.5%を越えると、焼結中に生成する液相量
が過大となつた、いわゆる液相焼結現象が発
生し、この状態になると密度上昇や封孔現象
が起つて空孔率が低下するようになることか
ら、その含有量を0.2〜1.5%と定めた。 (c) 固体潤滑剤 これらの成分には、運転時の境界潤滑面で
の摩擦係数を下げ、もつて苛酷な運動条件に
も耐えられる良好な潤滑性を付与する作用が
あるので必要に応じて含有されるが、その含
有量が0.5%未満では所望の潤滑性を確保す
ることができず、一方その含有量が10%を越
えると、強度が低下するようになることか
ら、その含有量を0.5〜10%と定めた。 つぎに、この発明の2層焼結含油軸受を実施例
により比較例と対比しながら説明する。 実施例 外層形成用原料粉末として、粒度−60meshの
還元鉄粉、同−100meshの電解Cu粉末、および
同−200meshのアトマイズSn粉末を用意し、こ
れら原料粉末を第1表に示される配合組成にそれ
ぞれ配合し、これに0.4%のステアリン酸亜鉛を
添加して混合し、一方内層形成用原料粉末とし
て、粒度−200meshのSn粉末、固体潤滑剤とし
ての平均粒径70μmの黒鉛粉末、いずれも同20μ
mのMoS2粉末とPb粉末、さらに同−100meshの
Cu−P合金(P:9%含有)粉末、および同−
100meshのCu粉末を用意し、これら原料粉末を
同じく第1表に示される配合組成にそれぞれ配合
し、これに0.4%のステアリン酸亜鉛を添加して
混合し、このように調製した外層および内層形成
用混合粉末を、同一プレスワークにて6.1g/cm2
の圧力で圧粉体に成形し、ついでこれらの圧粉体
を温度:750℃に1時間保持して焼結し、最終的
に真空浸油処理を施すことによつて、球径:16
mm、
【表】
【表】 内径:8mm、内層の厚さ:0.5mmの寸法を有し、
かつ配合組成と実質的に同一の最終成分組成をも
つた本発明2層焼結含油球面軸受(以下本発明軸
受という)1〜15と、比較2層焼結含油球面軸受
(以下比較軸受という)1〜4をそれぞれ製造し
た。なお、比較軸受1〜4は、いずれも外層の組
成がこの発明の範囲から外れたものである。 この結果得られた本発明軸受1〜15と比較軸受
1〜4の圧環強度を測定すると共に、外層と内層
の境界面における接合状況を観察し、さらに前記
外層の含油率を測定した。これらの結果を第1表
に合せて示した。 第1表に示されるように、CuおよびSnの含有
量がこの発明の範囲から低い方に外れた比較軸受
1、3においては、強度が著しく低く、この種の
軸受に要求される15Kg/mm2以上の圧環強度をもた
ないものであり、またCuの含有量がこの発明の
範囲から高い方に外れた組成を有する比較軸受2
には、外層と内層の境界面に接合不良が見られ、
さらにSnの含有量が同じく高い方に外れた組成
を有する比較軸受4は、外層の含油率がきわめて
低く、潤滑性に問題のあるものであつた。 これに対して、本発明軸受1〜15は、いずれも
きわめて高い圧環強度、並びにすぐれた潤滑特性
を確保することのできる含油率を有し、かつ外層
と内層とは完全に接合するものであつた。 上述のように、この発明の2層焼結含油軸受
は、高強度を有し、しかも外層と内層の接合も完
全なものであるので、剥離や欠けなどの発生な
く、長期に亘つてすぐれた軸受性能を発揮し、か
つコストの安いものであるなど工業上有用な特性
を有するのである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 摺動面を構成する内層と、軸受本体を構成す
    る外層とからなる2層焼結含油軸受において、前
    記内層を、 Sn:8〜11%、P:0.2〜1.5%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組
    成を有するCu基合金で、前記外層を、 Cu:0.75〜9%、Sn:0.5〜6% を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
    成(以上重量%)を有するFe基合金で構成した
    ことを特徴とする2層焼結含油軸受。 2 摺動面を構成する内層と、軸受本体を構成す
    る外層とからなる2層焼結含油軸受において、前
    記内層を、 Sn:8〜11%、P:0.2〜1.5%、 を含有し、さらに、 黒鉛、二硫化モリブデン、およびPbのうちの
    1種または2種以上からなる固体潤滑剤:0.5〜
    10%、を含有し、残りがCuと不可避不純物から
    なる組成を有するCu基合金で、前記外層を、 Cu:0.75〜9%、Sn:0.5〜6% を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
    成(以上重量%)を有するFe基合金で構成した
    ことを特徴とする2層焼結含油軸受。
JP9600280A 1980-07-14 1980-07-14 Oil-containing bearing of two sintered layers Granted JPS5722417A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9600280A JPS5722417A (en) 1980-07-14 1980-07-14 Oil-containing bearing of two sintered layers

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9600280A JPS5722417A (en) 1980-07-14 1980-07-14 Oil-containing bearing of two sintered layers

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62293228A Division JPS63176819A (ja) 1987-11-20 1987-11-20 2層焼結含油軸受

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5722417A JPS5722417A (en) 1982-02-05
JPH0138970B2 true JPH0138970B2 (ja) 1989-08-17

Family

ID=14152903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9600280A Granted JPS5722417A (en) 1980-07-14 1980-07-14 Oil-containing bearing of two sintered layers

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5722417A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58192942U (ja) * 1982-06-17 1983-12-22 日本ピストンリング株式会社 すべり軸受
JPH02151035A (ja) * 1988-12-01 1990-06-11 Kyushu Electron Metal Co Ltd バイポーラic製造時の埋込み拡散方法
US5096839A (en) * 1989-09-20 1992-03-17 Kabushiki Kaisha Toshiba Silicon wafer with defined interstitial oxygen concentration

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50128607A (ja) * 1974-03-29 1975-10-09
JPS51112713A (en) * 1975-03-31 1976-10-05 Mitsubishi Metal Corp Iron sintering material adopted for oil immersion bearing comprising c omposite layers of copper and iron

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50128607A (ja) * 1974-03-29 1975-10-09
JPS51112713A (en) * 1975-03-31 1976-10-05 Mitsubishi Metal Corp Iron sintering material adopted for oil immersion bearing comprising c omposite layers of copper and iron

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5722417A (en) 1982-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4675563B2 (ja) 軸受およびその製造方法
JP3939931B2 (ja) 銅系複層摺動材料
KR101265391B1 (ko) Pb 프리 구리 합금 슬라이딩 재료 및 미끄럼 베어링
JP2001081523A (ja) 銅系摺動材料
JP4476634B2 (ja) Pbフリー銅合金摺動材料
JPH0684528B2 (ja) 黒鉛含有鉛青銅複層摺動材料及びその製造方法
US6303235B1 (en) Copper-based sliding alloy
KR20090102853A (ko) Pb 프리 구리기 소결 슬라이딩 재료
JP2605791B2 (ja) Cu系焼結合金製変速機同期リング
JPS63176819A (ja) 2層焼結含油軸受
US5665480A (en) Copper-lead alloy bearing
JP6940801B1 (ja) 摺動部材、軸受、摺動部材の製造方法、軸受の製造方法
CN108465808A (zh) 一种锡青铜铁基粉末冶金及其含油轴承的制备方法
JPH0138970B2 (ja)
JPH07166278A (ja) 銅系摺動材とその製造方法
JPH05187469A (ja) クラッチまたはブレーキの摩擦面用の、焼結により製造された摩擦材料
JPH0140907B2 (ja)
JP2623777B2 (ja) Cu系焼結合金製変速機用同期リング
JP5403707B2 (ja) Cu系溶浸用粉末
JPS6347762B2 (ja)
JP4427410B2 (ja) 耐焼付性に優れたPbフリー銅合金摺動材
CN102227569B (zh) 轴承材料
JP2605833B2 (ja) Cu系焼結合金製変速機同期リング
JP5073925B2 (ja) 鉛フリー銅系摺動材料
JPH01230740A (ja) 含油軸受用焼結合金材およびその製造法