JPH0138344Y2 - - Google Patents
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- JPH0138344Y2 JPH0138344Y2 JP17259985U JP17259985U JPH0138344Y2 JP H0138344 Y2 JPH0138344 Y2 JP H0138344Y2 JP 17259985 U JP17259985 U JP 17259985U JP 17259985 U JP17259985 U JP 17259985U JP H0138344 Y2 JPH0138344 Y2 JP H0138344Y2
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- JP
- Japan
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- clutch hub
- gear
- spline
- press
- inner spline
- Prior art date
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- 230000007246 mechanism Effects 0.000 claims description 27
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 claims description 22
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 19
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 5
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 230000004323 axial length Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は、車両用歯車変速機において特にクラ
ツチハブにキー溝を設け、そこにシフテイングキ
ーを組付けて使用するタイプのシンクロメツシユ
機構(代表的なものにボルグワーナータイプがあ
る)のクラツチハブに関するものである。
ツチハブにキー溝を設け、そこにシフテイングキ
ーを組付けて使用するタイプのシンクロメツシユ
機構(代表的なものにボルグワーナータイプがあ
る)のクラツチハブに関するものである。
(従来の技術)
一般に、この種のシンクロメツシユ機構に使用
されるクラツチハブは第4図で示すようにインナ
スプライン23を有し、かつその外周の一部にシ
フテイングキー(図示しない)を組込むためのキ
ー溝25が形成されている。そして、このインナ
スプライン23は歯車変速機内のトルク伝達部材
であるシヤフト或いは変速ギヤのボス部等のアウ
タスプライン(図示しない)に対して圧入され
る。このとき、軸方向の抜止め部材を備えている
場合はクラツチハブのインナスプライン23とト
ルク伝達部材のアウタスプラインとを相互に大径
合せで圧入することが多く、軸方向の抜止め部材
を備えていない場合には大径合せに加えて各スプ
ラインの歯面合せでの圧入とすることが多い。
されるクラツチハブは第4図で示すようにインナ
スプライン23を有し、かつその外周の一部にシ
フテイングキー(図示しない)を組込むためのキ
ー溝25が形成されている。そして、このインナ
スプライン23は歯車変速機内のトルク伝達部材
であるシヤフト或いは変速ギヤのボス部等のアウ
タスプライン(図示しない)に対して圧入され
る。このとき、軸方向の抜止め部材を備えている
場合はクラツチハブのインナスプライン23とト
ルク伝達部材のアウタスプラインとを相互に大径
合せで圧入することが多く、軸方向の抜止め部材
を備えていない場合には大径合せに加えて各スプ
ラインの歯面合せでの圧入とすることが多い。
(考案が解決しようとする問題点)
上記の第4図で示すクラツチハブにおいて、そ
のインナスプライン23を上記トルク伝達部材の
アウタスプライン(図示しない)に対して圧入す
る際に、上記キー溝25に近い部分に応力集中が
生じ、この部分がクラツチハブにおいて強度的に
最も弱い部分となる。このため、クラツチハブの
インナスプライン23をトルク伝達部材のアウタ
スプラインに対して上述したように圧入した場合
に、上記キー溝25における底面のコーナーから
これに近いインナスプライン23の歯底にかけて
割れを生じる場合がある。そして、このことはス
プラインを大径合せ及び歯面合せによつて圧入し
たときのように相互の圧入状態がよりタイトとな
る場合に一層顕著である。
のインナスプライン23を上記トルク伝達部材の
アウタスプライン(図示しない)に対して圧入す
る際に、上記キー溝25に近い部分に応力集中が
生じ、この部分がクラツチハブにおいて強度的に
最も弱い部分となる。このため、クラツチハブの
インナスプライン23をトルク伝達部材のアウタ
スプラインに対して上述したように圧入した場合
に、上記キー溝25における底面のコーナーから
これに近いインナスプライン23の歯底にかけて
割れを生じる場合がある。そして、このことはス
プラインを大径合せ及び歯面合せによつて圧入し
たときのように相互の圧入状態がよりタイトとな
る場合に一層顕著である。
この対応策としてスプラインの圧入代を小さく
設定することが考えられるが、この場合にはスプ
ライン圧入部分の耐フレツテイング摩耗性能が大
幅に低下し、かつクラツチハブが軸方向へ抜け出
す原因にもなる。
設定することが考えられるが、この場合にはスプ
ライン圧入部分の耐フレツテイング摩耗性能が大
幅に低下し、かつクラツチハブが軸方向へ抜け出
す原因にもなる。
なお、近年においてはクラツチハブの素材とし
て、その生産性並びにコストの面から有利とされ
ている焼結金属の採用が盛んになつているが、こ
の素材は多孔質であるがゆえにクラツチハブを圧
入する際の応力集中による割れの発生を招きやす
い。
て、その生産性並びにコストの面から有利とされ
ている焼結金属の採用が盛んになつているが、こ
の素材は多孔質であるがゆえにクラツチハブを圧
入する際の応力集中による割れの発生を招きやす
い。
(問題点を解決するための手段)
本考案は、第1図及び第2図で示すように所定
のトルク伝達部材として例示したギヤ4dのボス
部20に形成されているアウタスプライン21に
対し、クラツチハブ22のインナスプライン23
を圧入する構成となつている。また、クラツチハ
ブ22の外周にはシフテイングキーを組付けるた
めのキー溝25が形成されている。そして、この
キー溝25と対応する個所のインナスプライン2
3は、その円周方向に沿つてキー溝25の溝巾l
よりも大きく、かつキー溝25の中心線からその
両側にほぼ等しい寸法となるように振分けた範囲
で欠歯となつている。
のトルク伝達部材として例示したギヤ4dのボス
部20に形成されているアウタスプライン21に
対し、クラツチハブ22のインナスプライン23
を圧入する構成となつている。また、クラツチハ
ブ22の外周にはシフテイングキーを組付けるた
めのキー溝25が形成されている。そして、この
キー溝25と対応する個所のインナスプライン2
3は、その円周方向に沿つてキー溝25の溝巾l
よりも大きく、かつキー溝25の中心線からその
両側にほぼ等しい寸法となるように振分けた範囲
で欠歯となつている。
(作用)
上記の構成によれば、歯車変速機内における所
定のトルク伝達部材である例えば上記ギヤ4dの
ボス部20に対してクラツチハブ22のインナス
プライン23を圧入する際に、応力集中が生じや
すい上記キー溝25の近くのインナスプライン2
3が欠歯となつているため、これまでのようにイ
ンナスプライン23の歯底からキー溝25に向け
て割れが生じるといつた事態を避けることがで
き、クラツチハブの実質的な強度を高めることが
可能となる。また、場合によつてはこの欠歯部の
大径をも逃がすことによつてさらに強度アツプを
図ることもできる。
定のトルク伝達部材である例えば上記ギヤ4dの
ボス部20に対してクラツチハブ22のインナス
プライン23を圧入する際に、応力集中が生じや
すい上記キー溝25の近くのインナスプライン2
3が欠歯となつているため、これまでのようにイ
ンナスプライン23の歯底からキー溝25に向け
て割れが生じるといつた事態を避けることがで
き、クラツチハブの実質的な強度を高めることが
可能となる。また、場合によつてはこの欠歯部の
大径をも逃がすことによつてさらに強度アツプを
図ることもできる。
(実施例)
以下、本考案の実施例を第1図〜第3図によつ
て説明する。
て説明する。
まず、車両用歯車変速機の一部を断面で表わし
た第3図において、変速機ケース1の内部にはイ
ンプツトシヤフト2及びアウトプツトシヤフト3
がそれぞれ同軸状において互いに相対回転可能に
軸支されており、かつこれらインプツトシヤフト
2及びアウトプツトシヤフト3の下方にはカウン
タシヤフト4が同じく変速機ケース1に対して回
転可能に軸支されている。なお、インプツトシヤ
フト2と一体に形成されているインプツトギヤ2
aはカウンタシヤフト4のカウンタドライブギヤ
4eに対してトルク伝達可能に噛合つている。ま
た、アウトプツトシヤフト3の軸上には第3図の
右側から左側にかけて順にアウトプツト1stギヤ
3a、アウトプツト2ndギヤ3b、アウトプツト
3rdギヤ3cがそれぞれアウトプツトシヤフト3
に対して自由に回転できるようにに組付けられて
いる。一方、カウンタシヤフト4の軸上には上記
のアウトプツト1stギヤ3ないしアウトプツト3rd
ギヤ3cに対してそれぞれ所定のギヤ比でトルク
伝達可能に噛合つたカウンタ1stギヤ4a、カウ
ンタ2ndギヤ4b、カウンタ3rdギヤ4cがそれ
ぞれ一体に形成されている。
た第3図において、変速機ケース1の内部にはイ
ンプツトシヤフト2及びアウトプツトシヤフト3
がそれぞれ同軸状において互いに相対回転可能に
軸支されており、かつこれらインプツトシヤフト
2及びアウトプツトシヤフト3の下方にはカウン
タシヤフト4が同じく変速機ケース1に対して回
転可能に軸支されている。なお、インプツトシヤ
フト2と一体に形成されているインプツトギヤ2
aはカウンタシヤフト4のカウンタドライブギヤ
4eに対してトルク伝達可能に噛合つている。ま
た、アウトプツトシヤフト3の軸上には第3図の
右側から左側にかけて順にアウトプツト1stギヤ
3a、アウトプツト2ndギヤ3b、アウトプツト
3rdギヤ3cがそれぞれアウトプツトシヤフト3
に対して自由に回転できるようにに組付けられて
いる。一方、カウンタシヤフト4の軸上には上記
のアウトプツト1stギヤ3ないしアウトプツト3rd
ギヤ3cに対してそれぞれ所定のギヤ比でトルク
伝達可能に噛合つたカウンタ1stギヤ4a、カウ
ンタ2ndギヤ4b、カウンタ3rdギヤ4cがそれ
ぞれ一体に形成されている。
上記の変速機ケース1に連続して固定されたエ
クステンシヨンハウジング5の内部において、上
記アウトプツトシヤフト3の軸上にはアウトプツ
ト5thギヤ3dがこのシヤフト3と一体関係で回
転するように組付けられており、カウンタシヤフ
ト4の軸上にはアウトプツト5thギヤ3dと常時
噛合つたカウンタ5thギヤ4dがこのカウンタシ
ヤフト4に対して自由に回転できるように組付け
られている。
クステンシヨンハウジング5の内部において、上
記アウトプツトシヤフト3の軸上にはアウトプツ
ト5thギヤ3dがこのシヤフト3と一体関係で回
転するように組付けられており、カウンタシヤフ
ト4の軸上にはアウトプツト5thギヤ3dと常時
噛合つたカウンタ5thギヤ4dがこのカウンタシ
ヤフト4に対して自由に回転できるように組付け
られている。
上記アウトプツトシヤフト3の軸上において、
アウトプツト1stギヤ3aとアウトプツト2ndギヤ
3bとの間には1st−2nd用シンクロメツシユ機構
Aが組付けられ、またアウトプツト3rdギヤ3c
とインプツトシヤフト2端部との間には3rd−5th
用シンクロメツシユ機構Bが組付けられている。
これらの両シンクロメツシユ機構A,Bは、アウ
トプツトシヤフト3の軸上でそれぞれに対応する
各カウンタギヤ4a〜4cとの噛合いによつて回
転している各アウトプツトギヤ3a〜3cとアウ
トプツトシヤフト3とを選択的に結合したり、あ
るいはその解除のための切換え操作が可能であ
る。なお、3rd用シンクロメツシユ機構Bについ
てはアウトプツトシヤフト3とインプツトシヤフ
ト2とを直結したり、あるいはその解除のための
操作も可能である。一方、上記エクステンシヨン
ハウジング5の内部におけるカウンタシヤフト4
の軸上には5th用シンクロメツシユ機構Cが組付
けられており、このシンクロメツシユ機構Cはそ
の切換操作によつてカウンタシヤフト4と上記カ
ウンタ5thギヤ4dとの結合及びその解除が可能
である。
アウトプツト1stギヤ3aとアウトプツト2ndギヤ
3bとの間には1st−2nd用シンクロメツシユ機構
Aが組付けられ、またアウトプツト3rdギヤ3c
とインプツトシヤフト2端部との間には3rd−5th
用シンクロメツシユ機構Bが組付けられている。
これらの両シンクロメツシユ機構A,Bは、アウ
トプツトシヤフト3の軸上でそれぞれに対応する
各カウンタギヤ4a〜4cとの噛合いによつて回
転している各アウトプツトギヤ3a〜3cとアウ
トプツトシヤフト3とを選択的に結合したり、あ
るいはその解除のための切換え操作が可能であ
る。なお、3rd用シンクロメツシユ機構Bについ
てはアウトプツトシヤフト3とインプツトシヤフ
ト2とを直結したり、あるいはその解除のための
操作も可能である。一方、上記エクステンシヨン
ハウジング5の内部におけるカウンタシヤフト4
の軸上には5th用シンクロメツシユ機構Cが組付
けられており、このシンクロメツシユ機構Cはそ
の切換操作によつてカウンタシヤフト4と上記カ
ウンタ5thギヤ4dとの結合及びその解除が可能
である。
さて、上記の各シンクロメツシユ機構A〜Cの
うち、任意に選んだ5th用シンクロメツシユ機構
Cによつてその具体的な構造を説明すると、第1
図及び第2図から明らかなように、上記カウンタ
5thギヤ4dのボス部20外周にはアウタスプラ
イン21が形成されていて、このアウタスプライ
ン21にはクラツチハブ22のインナスプライン
23が圧入されている。また、クラツチハブ22
の外周スプライン24には第3図で示すハブスリ
ーブ27が軸方向へスライド可能に組付けらてい
るとともに、同じくクラツチハブ22の外周には
第1図から明らかなようにその円周方向の三個所
においてキー溝25が形成されている。そして、
これらのキー溝25内には第3図で示すシフテイ
ングキー26がそれぞれ組込まれている。
うち、任意に選んだ5th用シンクロメツシユ機構
Cによつてその具体的な構造を説明すると、第1
図及び第2図から明らかなように、上記カウンタ
5thギヤ4dのボス部20外周にはアウタスプラ
イン21が形成されていて、このアウタスプライ
ン21にはクラツチハブ22のインナスプライン
23が圧入されている。また、クラツチハブ22
の外周スプライン24には第3図で示すハブスリ
ーブ27が軸方向へスライド可能に組付けらてい
るとともに、同じくクラツチハブ22の外周には
第1図から明らかなようにその円周方向の三個所
においてキー溝25が形成されている。そして、
これらのキー溝25内には第3図で示すシフテイ
ングキー26がそれぞれ組込まれている。
そこで、いま第5速へのシフト操作がなされた
ものとすると、この操作に連動して上記ハブスリ
ーブ27が第3図の右方向へスライド操作され
る。この結果、周知のように上記シフテイングキ
ー26の端面あるいはハブスリーブ27の内歯端
面によつて第3図で示すシンクロナイザリング2
9がカウンタシヤフト4の軸上に固定されている
ギヤピース28側のテーパコーン面に押付けら
れ、上記のカウンタ5thギヤ4dとカウンタシヤ
フト4との回転同期作用を果した後、ハブスリー
ブ27の内歯がギヤピース28に噛合う。これに
よつてカウンタ5thギヤ4dとカウンタシヤフト
4とは一体関係で回転しうる状態となり、変速機
としては第5速のシフトが完了する。
ものとすると、この操作に連動して上記ハブスリ
ーブ27が第3図の右方向へスライド操作され
る。この結果、周知のように上記シフテイングキ
ー26の端面あるいはハブスリーブ27の内歯端
面によつて第3図で示すシンクロナイザリング2
9がカウンタシヤフト4の軸上に固定されている
ギヤピース28側のテーパコーン面に押付けら
れ、上記のカウンタ5thギヤ4dとカウンタシヤ
フト4との回転同期作用を果した後、ハブスリー
ブ27の内歯がギヤピース28に噛合う。これに
よつてカウンタ5thギヤ4dとカウンタシヤフト
4とは一体関係で回転しうる状態となり、変速機
としては第5速のシフトが完了する。
なお、上記の1st−2nd用シンクロメツシユ機構
Aおよび3rd−4th用シンクロメツシユ機構Bにつ
ても5th用シンクロメツシユ機構Cとほぼ同じ構
成であり、これらの各シンクロメツシユ機構A〜
Cはそれぞれボルグワーナータイプが採用されて
いる。そこで、これら1st−2nd用シンクロメツシ
ユ機構Aおよび3rd−4th用シンクロメツシユ機構
Bにおいて上記の5th用シンクロメツシユ機構C
と同様の機能を果す部材については、第3図に同
一符号を記入することによつてその具体的構造及
び作用の説明を省略する。
Aおよび3rd−4th用シンクロメツシユ機構Bにつ
ても5th用シンクロメツシユ機構Cとほぼ同じ構
成であり、これらの各シンクロメツシユ機構A〜
Cはそれぞれボルグワーナータイプが採用されて
いる。そこで、これら1st−2nd用シンクロメツシ
ユ機構Aおよび3rd−4th用シンクロメツシユ機構
Bにおいて上記の5th用シンクロメツシユ機構C
と同様の機能を果す部材については、第3図に同
一符号を記入することによつてその具体的構造及
び作用の説明を省略する。
さて、上記記の1st−2nd用シンクロメツシユ機
構Aおよび3rd−4th用シンクロメツシユ機構Bに
ついては、そのクラツチハブ22が第3図で示す
アウトプツトシヤフト3に対してスプライン圧入
されている。そして、この圧入はスプラインの大
径合せによる圧入のみであつて、クラツチハブ2
2の軸方向の抜止めはそれぞれスナツプリング6
によつて行なつている。これに対し、5th用シン
クロメツシユ機構Cにおけるクラツチハブ22
は、そのインナスプライン23をカウンタ5thギ
ヤ4dにおけるボス部20のアウタスプライン2
1に対し、大径合せによる圧入に加えて歯面合せ
によつて圧入している。これは、エクステンシヨ
ンハウジング5内におけるカウンタシヤフト4の
軸長を短縮する目的で、前記のスナツプリング6
のような抜止め部材を廃止するためである。した
がつて、5th用シンクロメツシユ機構Cのクラツ
チハブ22については、その圧入時における強度
が特に問題となるのである。
構Aおよび3rd−4th用シンクロメツシユ機構Bに
ついては、そのクラツチハブ22が第3図で示す
アウトプツトシヤフト3に対してスプライン圧入
されている。そして、この圧入はスプラインの大
径合せによる圧入のみであつて、クラツチハブ2
2の軸方向の抜止めはそれぞれスナツプリング6
によつて行なつている。これに対し、5th用シン
クロメツシユ機構Cにおけるクラツチハブ22
は、そのインナスプライン23をカウンタ5thギ
ヤ4dにおけるボス部20のアウタスプライン2
1に対し、大径合せによる圧入に加えて歯面合せ
によつて圧入している。これは、エクステンシヨ
ンハウジング5内におけるカウンタシヤフト4の
軸長を短縮する目的で、前記のスナツプリング6
のような抜止め部材を廃止するためである。した
がつて、5th用シンクロメツシユ機構Cのクラツ
チハブ22については、その圧入時における強度
が特に問題となるのである。
そこで、上記クラツチハブ22においてその圧
入時に応力集中が生じやすい前記の各キー溝25
の近くにおいては、これらのキー溝25と対応す
る個所のインナスプライン23に欠歯部30を形
成している(第1図参照)。この欠歯部30はク
ラツチハブ22の円周方向に沿つて各キー溝25
の溝幅lよりも大きく、かつキー溝25の中心線
からその両側にはほぼ等しい寸法となるように振
分けた範囲に設定されている。これによつて各キ
ー溝25の底面のコーナーからこれに最も近い個
所のインナスプライン23の歯底までの肉厚寸法
S1は、第4図において示す同様の肉厚寸法S2
よりも著しく大きくなる。
入時に応力集中が生じやすい前記の各キー溝25
の近くにおいては、これらのキー溝25と対応す
る個所のインナスプライン23に欠歯部30を形
成している(第1図参照)。この欠歯部30はク
ラツチハブ22の円周方向に沿つて各キー溝25
の溝幅lよりも大きく、かつキー溝25の中心線
からその両側にはほぼ等しい寸法となるように振
分けた範囲に設定されている。これによつて各キ
ー溝25の底面のコーナーからこれに最も近い個
所のインナスプライン23の歯底までの肉厚寸法
S1は、第4図において示す同様の肉厚寸法S2
よりも著しく大きくなる。
上記の構成において、例えば5th用シンクロメ
ツシユ機構Cのクラツチハブ22をカウンタ5th
ギヤ4dのボス部20に圧入するに際し、このク
ラツチハブ22に応力集中が生じやすい前記キー
溝25の近くは強度的に弱い部分となるが、上記
のインナスプライン23の欠歯部30によつて各
キー溝25の底面のコーナーからそれに最も近い
インナスプライン23の歯底までの肉厚寸法S1
を実質的に増加させたことにより、このキー溝2
5の近くに生じる応力集中によつてここに割れが
生じるといつたことが回避される。これによつ
て、クラツチハブ22の実質的な強度が高めら
れ、その圧入代についてはこれまでと同様に適正
に維持することができ、クラツチハブ22のイン
ナスプライン23とカウンタ5thギヤ4dのボス
部20との間の耐フレツテイング摩耗性能をもこ
れまでどおり維持することができる。なお、上記
欠歯部30の部分の径をインナスプライン23の
歯底の径より大きくすることにより、この欠歯部
30においてはここに位置する上記アウタスプラ
イン21の歯車との間に隙間(逃し)が生じ、こ
れによつてクラツチハブ22の圧入時におけるキ
ー溝25付近の応力集中をより効果的に避けるこ
とが可能となる。
ツシユ機構Cのクラツチハブ22をカウンタ5th
ギヤ4dのボス部20に圧入するに際し、このク
ラツチハブ22に応力集中が生じやすい前記キー
溝25の近くは強度的に弱い部分となるが、上記
のインナスプライン23の欠歯部30によつて各
キー溝25の底面のコーナーからそれに最も近い
インナスプライン23の歯底までの肉厚寸法S1
を実質的に増加させたことにより、このキー溝2
5の近くに生じる応力集中によつてここに割れが
生じるといつたことが回避される。これによつ
て、クラツチハブ22の実質的な強度が高めら
れ、その圧入代についてはこれまでと同様に適正
に維持することができ、クラツチハブ22のイン
ナスプライン23とカウンタ5thギヤ4dのボス
部20との間の耐フレツテイング摩耗性能をもこ
れまでどおり維持することができる。なお、上記
欠歯部30の部分の径をインナスプライン23の
歯底の径より大きくすることにより、この欠歯部
30においてはここに位置する上記アウタスプラ
イン21の歯車との間に隙間(逃し)が生じ、こ
れによつてクラツチハブ22の圧入時におけるキ
ー溝25付近の応力集中をより効果的に避けるこ
とが可能となる。
また、近年においてクラツチハブ22はその生
産性並びにコストの面で有利である焼結金属での
成形が頻繁になつている。しかし、その反面にお
いて焼結金属は多孔質であるため強度的には不利
であるが、上記のようにクラツチハブ22の圧入
時における応力集中部分での割れを避けて、その
実施的な強度を向上させたことによつて、この種
の焼結金属の採用が可能となる。
産性並びにコストの面で有利である焼結金属での
成形が頻繁になつている。しかし、その反面にお
いて焼結金属は多孔質であるため強度的には不利
であるが、上記のようにクラツチハブ22の圧入
時における応力集中部分での割れを避けて、その
実施的な強度を向上させたことによつて、この種
の焼結金属の採用が可能となる。
(考案の効果)
以上のように本考案は、歯車変速機内の所定の
トルク伝達部材に対するクラツチハブの圧入に際
して、応力集中が生じやすいキー溝の近くのイン
ナスプラインを欠歯としたことにより、クラツチ
ハブの圧入代を下げることなく、この応力集中個
所での割れを回避することができ、クラツチハブ
の実質的な強度を向上させ、例えばクラツチハブ
を強度的には不利とされている焼結金属で成形す
ることも極めて容易に実施することができる。
トルク伝達部材に対するクラツチハブの圧入に際
して、応力集中が生じやすいキー溝の近くのイン
ナスプラインを欠歯としたことにより、クラツチ
ハブの圧入代を下げることなく、この応力集中個
所での割れを回避することができ、クラツチハブ
の実質的な強度を向上させ、例えばクラツチハブ
を強度的には不利とされている焼結金属で成形す
ることも極めて容易に実施することができる。
第1図〜第3図は本考案の実施例を示、第1図
はシンクロメツシユ機構におけるクラツチハブの
平面図、第2図は同じくクラツチハブの縦断面
図、第3図は車両用歯車変速機の一部を表わした
断面図である。第4図は従来のシンクロメツシユ
機構に用いられるクラツチハブの一部を表わした
平面図である。 3,20……トルク伝達部材(アウトプツトシ
ヤフト或いはギヤのボス部)、21……トルク伝
達部材のアウタスプライン、22……クラツチハ
ブ、23……クラツチハブのインナスプライン、
25……クラツチハブのキー溝、26……シフテ
イングキー、30……インナスプラインの欠歯
部。
はシンクロメツシユ機構におけるクラツチハブの
平面図、第2図は同じくクラツチハブの縦断面
図、第3図は車両用歯車変速機の一部を表わした
断面図である。第4図は従来のシンクロメツシユ
機構に用いられるクラツチハブの一部を表わした
平面図である。 3,20……トルク伝達部材(アウトプツトシ
ヤフト或いはギヤのボス部)、21……トルク伝
達部材のアウタスプライン、22……クラツチハ
ブ、23……クラツチハブのインナスプライン、
25……クラツチハブのキー溝、26……シフテ
イングキー、30……インナスプラインの欠歯
部。
Claims (1)
- 所定のトルク伝達部材のアウタスプラインに対
してそのインナスプラインが圧入され、かつ外周
にシフテイングキーを組付けるためのキー溝が形
成されているシンクロメツシユ機構のクラツチハ
ブであつて、前記のキー溝と対応する個所のイン
ナスプラインを、その円周方向に沿つて前記キー
溝の溝巾よりも大きく、かつキー溝の中心線から
その両側にほぼ等しい寸法となるように振分けた
範囲で欠歯としたことを特徴とする歯車変速機に
おけるシンクロメツシユ機構のクラツチハブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17259985U JPH0138344Y2 (ja) | 1985-11-08 | 1985-11-08 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17259985U JPH0138344Y2 (ja) | 1985-11-08 | 1985-11-08 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6280060U JPS6280060U (ja) | 1987-05-22 |
JPH0138344Y2 true JPH0138344Y2 (ja) | 1989-11-16 |
Family
ID=31109283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17259985U Expired JPH0138344Y2 (ja) | 1985-11-08 | 1985-11-08 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0138344Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4795543B2 (ja) * | 2001-01-31 | 2011-10-19 | 大岡技研株式会社 | 歯車の製造方法 |
-
1985
- 1985-11-08 JP JP17259985U patent/JPH0138344Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6280060U (ja) | 1987-05-22 |
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