JPH0138222B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は給水を加熱して給湯栓に供給する給
湯用熱交換器と、給水を加熱して浴槽注湯口へ供
給する風呂用熱交換器を有する給湯装置に関する
ものである。

従来、第１図に示すような給湯器が用いられて
いる。この給湯器は浴槽１の側部に設けたケース
２内に浴槽水を加熱する風呂用熱交換器３と給湯
用熱交換器４をそれぞれ設け、風呂用熱交換器３
の両端は浴槽１の上下にのみ連通させ、給湯用熱
交換器４はその入口を水道などの給水管５に連通
させ、出口は給湯管６に連通させて浴槽１や流し
台７への給湯栓８などに給湯し、かつ、各熱交換
器３，４にそれぞれバーナ９，１０を設けてあ
る。

このような従来の給湯器の場合、各熱交換器
３，４が独立しているため、空の浴槽１への給湯
を行なつているときはバーナ１０と熱交換器４の
みが働いており、熱交換器３がバーナ９は遊休状
態となつている。

すなわち、２つの熱交換器とバーナがありなが
らこれらを十分に利用することができないのであ
る。

また、実開昭55−59243号の明細書に記載され
ているもののように２つの熱交換器を直列に接続
し、第１の熱交換器のみで加熱した湯を給湯する
場合と、第１の熱交換器で加熱した湯をさらに第
２の熱交換器を通して加熱する場合とに切換える
ようにし、また、浴槽水の循環用熱交換器を設け
たものがある。

しかし、上記の直列式のものは小給湯用の熱交
換器により通水量が限定されるので、大給湯時に
おいて、第１、第２熱交換器を直列に連結しても
湯温が上昇するだけで通水量は増加しないという
問題がある。

この発明の目的は、上記のような従来のものと
異なり、必要に応じて、２つの熱交換器を並列に
接続して給湯栓と浴槽注湯口の何れの場合におい
ても両熱交換器を用いて最大限の能力で給湯や注
湯が行なえるようにすることである。

すなわち、この発明は給湯用熱交換器の入口に
連通する給水管と風呂用熱交換器の入口に連通す
る給水管とを給水元管に連結し、給湯用熱交換器
の出口を給湯栓を有する給湯管に連結し、風呂用
熱交換器は３方口切換弁を介して前記給湯管と浴
槽に設けた浴槽給湯口に連通する浴槽連通管に連
通させ、上記３方口切換弁は、両熱交換器を共に
給湯管に連通させて並列状にするとともに上記浴
槽連通管から遮断する場合と、両熱交換器の出口
間の連通を遮断し、給湯用熱交換器は給湯管に、
風呂用熱交換器は浴槽連通管にそれぞれ連通させ
る場合と、両熱交換器の出口を共に浴槽連通管に
連通させる場合とに切換える構造とし、両熱交換
器の入口にそれぞれ連通する各給水管には両熱交
換器の各バーナの各メイン弁を制御する水流スイ
ツチを設けた給湯装置を提供するものである。

以下にこの発明の給湯装置の詳細を添付図面の
第２図ないし第８図に示す一実施例に基づいて説
明する。

図において、１１は浴槽、１２は給湯用熱交換
器、１３は風呂用熱交換器である。

熱交換器１２，１３の入口にはそれぞれ給水管
１４，１５を連結してこれを水道に通じる給水元
管１６に連通させ、熱交換器１３の出口には電動
式の３方口切換弁Ａを連結する。

この切換弁Ａは第８図に示すように弁箱１７内
に、ギヤモータ１９で駆動するロータリ式の弁体
１８を設けたもので、この弁体１８の端面には半
円弧状の溝２０を設け、第５図ないし第７図のよ
うに、弁箱１７に設けた３個のポート２１，２
２，２３を連通または遮断するように構成してあ
る。

前記熱交換器１３の出口はポート２１に連通さ
せ、熱交換器１２の出口はＴ型管継手を介してポ
ート２２と給湯管２４に連通させ、給湯管２４の
先端には給湯栓２５を設け、ポート２３には浴槽
１１に設けた浴槽注湯口４３に通じる浴槽連通管
２６を連結する。図では給湯栓２５が浴槽１１上
にあるが、ここだけでなく他の部分にも給湯栓を
設け、別にシヤワーを連結してもよい。

前記の各給水管１４，１５には給湯用水流スイ
ツチ２７と風呂用水流スイツチ２８を設け、給湯
管２４には給湯用サーミスタ２９を設け、連通管
２６の途中には注湯サーミスタ４５およびバキユ
ームブレーカ３０を設ける。

また、風呂用熱交換器１３の入口に近い給水管
１５内にはオリフイス３１、同熱交換器１３の出
口と切換弁Ａの間の管路には風呂用サーミスタ３
２を設ける。

４１，４２は各熱交換器１２，１３の加熱用ガ
スバーナで、３３，３４は各バーナ４１，４２に
対するガス供給管である。

各供給管３３，３４にはそれぞれ電磁式比例弁
３５，３６、電磁式メイン弁３７，３８、電磁安
全弁３９，４０を設け、比例弁３５，３６はそれ
ぞれサーミスタ２９，３２，４５で制御し、メイ
ン弁３７，３８はそれぞれ水流スイツチ２７，２
８でON、OFFし、電磁安全弁３９，４０はそれ
ぞれガスバーナ４１，４２に設けた熱電対などの
炎検知器（図示省略）により制御する。

つぎに作用を説明すれば、第２図、第５図は切
換弁Ａがポート２１，２２を連通させた状態で、
この場合、電磁安全弁３９，４０が開の条件で給
湯栓２５を開くと給水管１４，１５の両方に水流
が生じ、各水流スイツチ２７，２８がONとな
り、各メイン弁３７，３８が開き、各ガスバーナ
４１，４２からガスが出て点火され、両熱交換器
１２，１３を通過した水が加熱されて合流し、最
大給湯能力で給湯栓２５から放出される。上記の
さい、各サーミスタ２９，３２の作用で比例弁３
５，３６を制御する。

つぎに、切換弁Ａを第３図、第６図のように切
換えると、給湯用熱交換器１２の系統と風呂用熱
交換器１３の系統は完全に分離される。

従つて給湯栓２５を閉じていれば給水元管１６
からの水は給水管１５のみに流れ水流スイツチ２
８をONし、オリフイス３１を通り熱交換器１３
→切換弁Ａ→連通管→２６→注湯口４３と流れて
浴槽１１へ給湯する。この状態で給湯栓２５を開
くと水は熱交換器１２へも流れて給湯栓２５から
も給湯される。

また、切換弁Ａを第４図、第７図のように切換
え、給湯栓２５を閉じた状態では両熱交換器１
２，１３を経た湯が切換弁Ａにより合流して最大
能力で注湯口４３から浴槽１１へ流入する。

なお、上記の作用において、風呂側の系路は高
温水給湯とし、風呂用サーミスタ３２により電磁
式比例弁３６を制御して約95℃の高温水を注湯口
から浴槽１１へ供給できるようにする。バキユー
ムブレーカ３０は浴槽１１へ通じる連通管２６、
熱交換器１３、給水管１５内が負圧となつて浴槽
１１内の汚水が給水元管１６へ吸い込まれるのを
防止するために外気を吸い込んで汚水の逆流を防
止するものである。また、切換弁Ａをタイマーに
より作動させることが可能である。

この発明は上記のように給湯用熱交換器１２と
風呂用熱交換器１３とを３方口切換弁Ａを介して
接続することにより給湯栓２５からの給湯や注湯
口４３による浴槽への注湯時には両熱交換器１
２，１３を並列に接続して大流量で能率のよい給
湯が行なえ、浴槽１１に蓋をしたままで両熱交換
器１２，１３を用いて注湯口４３から浴槽１１内
に直接給湯することもできる。また、浴槽１１へ
給湯中において、給湯栓２５からも湯を出すこと
ができる。さらに、切換弁Ａを両熱交換器１２，
１３の同時使用の位置にしたときは給湯栓２５を
閉じていれば、待機状態になるので、同時使用の
注湯口４３からの給湯で浴槽に湯を入れること
や、風呂用熱交換器１３からの高温給湯（追焚機
能）をタイマーによつて時間設定して使用でき
る。その他に、両熱交換器１２，１３にそれぞれ
通じる給水管１４，１５にそれぞれ水流スイツチ
２７，２８を設けて、各ガスバーナ４１，４２の
メイン弁３７，３８を制御するようにしてあるか
ら、各熱交換器１２，１３を使用するさいに、水
流スイツチ２７，２８により自動的にメイン弁３
７，３８が開いて自動的にバーナ４１，４２が点
火するので便利であるなどの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の給湯装置の回路図、第２図ない
し第４図はこの発明の給湯装置の各状態の回路
図、第５図ないし第７図は切換弁の作用を示す回
路図、第８図は切換弁の要部縦断側面図である。 １２…給湯用熱交換器、１３…風呂用熱交換
器、２５…給湯栓、４３…浴槽注湯口、Ａ…３方
口切換弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 給湯用熱交換器の入口に連通する給水管と風
   呂用熱交換器の入口に連通する給水管とを給水元
   管に連結し、給湯用熱交換器の出口を給湯栓を有
   する給湯管に連結し、風呂用熱交換器は３方口切
   換弁を介して前記給湯管と浴槽に設けた浴槽給湯
   口に連通する浴槽連通管に連通させ、上記３方口
   切換弁は、両熱交換器を共に給湯管に連通させて
   並列状にするとともに上記浴槽連通管から遮断す
   る場合と、両熱交換器の出口間の連通を遮断し、
   給湯用熱交換器は給湯管に、風呂用熱交換器は浴
   槽連通管にそれぞれ連通させる場合と、両熱交換
   器の出口を共に浴槽連通管に連通させる場合とに
   切換える構造とし、両熱交換器にそれぞれ連通す
   る各給水管には両熱交換器の各バーナの各メイン
   弁を制御する水流スイツチを設けた給湯装置。