JPH0137558B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば石油開発用の海上プラツトフ
オーム用の基礎構造物の大容積パイル又は脚部の
建造に用いられるような大径円形ボーリング穴を
地中に形成することができる装置に関する。

円形面上で土壌を破砕できかつこうして形成さ
れた岩屑を地表まで上昇できる回転工具を含む円
形横断面の穴をボーリングするための装置はすで
に公知である。

このような装置は、穴オリフイスが小径の場合
良好な結果を与えるが、回転工具が破砕すべき地
中に印加される垂直な力を受けなければならない
一方工具にかなり大きな回転トルクを与えなけれ
ばならない。

現在大径の穴を形成したい場合、印加すべき垂
直力およびトルクはかなり大きな値となることが
判つている。

従つて、例えばこのような装置を使つて約2.50
ｍ径の井戸をボーリングするには、100〜200トン
以上の垂直力および特に船から海上にてドリルす
る場合に制御および印加が困難な極めて高いトル
クを工具に印加しなければならない。

石炭切出タイプのドリルマシンは、公知であ
り、歯が備えられ、対に組合わされ、逆方向に回
転する回転ドラムから成る。このドリルマシン
は、矩形横断面を有する地中オリフイスを堀削で
き、土壌の破砕から生じる物質は、このように穿
孔された空胴の中心に位置するチユーブ内にドリ
ル用泥と共に吸引される。

このようなマシンは外部トルクの印加は不要で
あるが、円形横断面を有するボーリング穴を形成
することはできない。

本発明は反作用トルクを発生せず、大径の円形
ボーリング穴を形成できる比較的軽量の高価でな
い装置に関する。

本発明の要旨は、土壌を破砕するための歯又は
同等の部材を備え逆方向に回転駆動されるビツト
対を含むタイプの装置において、 ２つの平行軸のまわりを逆方向に回転する歯を
備えた第１のビツト対を含み、これらビツトの
各々は堀削したいボーリング穴の円形横断面に対
応する円弧を含む母線を有する回転体の外形を有
し、更に第１ビツト対のビツトと同一の構造上の
特性を有するが、回転軸が第１ビツト対のビツト
に対して例えば90゜ずれ、第１ビツト対よりも若
干上方に位置する第２ビツト対を含む装置にあ
る。

本発明によれば、適当な手段、例えば従来のビ
ツトを駆動するのに用いられている手段により２
つのビツト対を駆動できる。

従つて、本発明に係るビツトの駆動は、ビツト
の軸内に直接に又はビツトより上方の装置の本体
内に設けられた液圧又は電気モータの補助により
実行でき、チエイン、伝達シヤフトおよびピニオ
ンにより動力伝達がなされ、電気又は液圧エネル
ギーは地表から井戸を通つて下降する適当なパイ
プにより送られる。

本発明に係る装置は、堀削すべき穴より上方に
て直接吊り下げられた状態にて使用でき、このよ
うに形成された空胴の壁はドリル用泥により支持
される。

別の例では、本発明に係る装置はボーリング穴
の壁を形成するよう下方に移動される円形横断面
の同一径の金属ライニング内にても使用できる。

ビツトにより土壌より堀削された土は、好まし
くは装置の中心に配置されたパイプによりドリル
用泥と共に吸出すことが好ましい。

本発明によれば、各々のビツトはオリーブ又は
ラグビーボールの形状にほぼ対応する回転形状を
有し、各ビツトの外郭線は形成すべき円形ボーリ
ング穴の外周の一部に対応すると解すべきであ
る。

更に装置の下方部分内に位置するビツト対は形
成すべき円形ボーリング穴断面内に位置する両凸
状の横断面の２つのオリフイスを堀削すると解す
べきである。

第１ビツト対の上方に位置する第２ビツト対の
目的は、底部に位置する２つのビツトに堀削され
た両凸状断面オリフイスの間に残つた土を除去
し、形成中のボーリング穴の円形形状を連続する
ことにある。

本発明をより理解させるため、添附図面を参照
して実施態様について説明する。

第１図は円筒状の外形２を有する本発明に係る
装置の本体１を略図にて示し、この外形２の径は
ボーリング穴３の径よりも若干に小さく、本発明
に係る装置はこのボーリング穴３の内部に降下で
きる。

装置の本体１は、ビツトを駆動したり、中心パ
イプ４を通して地表まで土壌の岩屑と共に吸い上
げられる泥をポンプ吸引するのに必要な各種部材
を含む。

ビツトを回転駆動するのに必要なエネルギーを
伝える液圧又は電気パイプは５で略図として示さ
れている。

第１図の下方には、下方ビツト対６および上方
ビツト対７が略図で示されている。

第３図は下方ビツト対の平面図を示し、このビ
ツト対は２つのビツト８ａおよび８ｂから成り、
各ビツトはオリーブ又はラグビーボールの一般的
形状を有する。

これらビツトの母線は、地中に形成すべきボー
リング穴１０の断面に対応する円弧９の形状を有
する。

この実施態様によれば、２つのビツト８ａおよ
び８ｂは、公知の方法により平らな部材１１によ
り担持され、ビツトを駆動するモータは部材１１
に固定されて吊り下げられた状態で部材１１内に
配置できる。

別の実施態様によれば、ビツト８ａおよび８ｂ
は、装置１の本体自体内に設けられたモータによ
り公知の方法により駆動でき、ピニオンおよび駆
動テーブルを補助として例えばチエイン又は伝達
シヤフトによりビツトにエネルギーを伝達する。

第３図に明瞭に示すように各ビツト８ａおよび
８ｂは、実際は平らな支持部材１１の両側に設け
られた２つの交換可能な半ビツトから成り、各半
ビツトは弾丸形状である。

本発明によれば、同一ビツト対の２つのビツト
は、逆方向に回転運動するよう駆動される。

図示した実施態様では、土壌より分離された岩
屑は装置の中心に向い、第１図に略図で示すポン
プにより吸上げられ、中心ポンプ４を通つて上昇
されるような回転運動が行なわれる。この中心パ
イプ４は、例えば、好ましくは上方ビツト１４ａ
および１４ｂの領域内の別の吸込オリフイスと共
に下方ビツト８ａおよび８ｂの領域内の吸込オリ
フイスを含む。

しかしながら別の実施態様ではこれらビツトは
逆方向に回転して、岩屑を外方に、すなわち穴オ
リフイスの周辺に移動させてもよい。

ビツト８ａおよび８ｂの各々は一つのホール
（その横断面を第３図に明瞭に示す）をボーリン
グし、両者の内の２つの横断面１３を有する非堀
削土部分を残すが、横断面は、曲線の三角形とな
る。

本発明によれば、装置はビツト８ａおよび８ｂ
の上に第２対のビツト１４ａおよび１４ｂを含
み、これらビツトの軸１５ａおよび１５ｂはビツ
ト８ａおよび８ｂの軸１６ａおよび１６ｂに直角
に配置されている。

これらビツト１４ａおよび１４ｂも平らな支持
体１７に公知のように固定されたまま回転駆動さ
れる。

第２図は、泥を上方に除去して堀削岩屑を運ぶ
ためのパイプの横断面４を示す。

第１図および第２図からも判るように、ビツト
１４ａおよび１４ｂの各々はオリーブ又はラグビ
ーボール形状を有し、その母線は形成中のボーリ
ング穴の円形断面の別のセグメントに対応する。

従つて、２つの高さ６および７で各々のビツト
を形成する円弧又は円形セグメントを重ね合わせ
ると、完全な円が得られる。

下方ビツト対の回転軸に対して上方ビツト対の
回転軸を90゜だけずらすと、２つの上方ビツトは
下方ビツトが通過した後に残る土壌部分１３（第
３図に示す）を除去するので、これにより完全な
円形断面のオリフイスが形成できる。

通常のようにビツトの周辺には歯１８が設けら
れているが、これら歯は第１図では略図として示
すが、第２図および第３図では明瞭化のため図示
してない。

上記の本発明に係る装置は10〜20トン程度の重
量のマシンを補助として使用して地表で反作用ト
ルクを及ぼすことなく数メートル径のボーリング
穴を簡単かつ安価に形成することを可能とする。

上記実施例はその性質上決して限定的なもので
はなく、本発明の範囲から逸脱することなく改良
が可能であることは明らかである。

特に、本発明はビツト対を回転駆動させる一つ
の方法又は堀削泥と混合された廃棄物を除去する
一つの方法のみに限定されない。特に一つの吸込
パイプの代わりに２つの吸込パイプを設けても、
本発明の範囲より逸脱することはない。

更に特に上方領域にて切頭円錐形端部を有し、
従つて下方ビツト対に対応する円形セグメントを
補なうのに必要な形状しか有しないビツトを使用
しても本発明を逸脱しない。

最後に、本装置は円形横断面のボーリング穴を
形成するよう設計されているが、ビツトの形状を
変更して、ビツトの母線を別のものに選択すれ
ば、異なる横断面のボーリング穴、例え楕円横断
面のボーリング穴を形成することが可能であるこ
とは自明である。

同様に、下方ビツトにより形成されたボーリン
グ穴の間に残された土壌を上方ビツトが上昇でき
る限り、２つのビツト対の軸は必ずしも直角にす
る必要はない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、横断面を示したボーリング穴の内部
に配置された本発明に係る装置の略側面図、第２
図は第１図の−線に沿う横断面図、第３図は
第１図の−線に沿う横断面である。 １……本体、３……ボーリング穴、４……中心
パイプ、６……下方ビツト対、７……上方ビツト
対、１２……ポンプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 土壌を破砕するための歯又は同等部材を備
   え、逆方向に回転駆動されるビツト対を含むタイ
   プの、地中に円形ボーリング穴を形成するための
   装置において、２つの平行軸１６ａ，１６ｂのま
   わりで逆方向に回転する歯を備えた第１のビツト
   対６を含み、これらビツトの各々は堀削したいボ
   ーリング穴の円形横断面に対応する円弧から成る
   母線を有する回転体の外形を有し、更に構造上の
   特性が第１ビツト対のビツトと同じでかつ回転軸
   １５ａ，１５ｂが第１ビツト対のビツトの回転軸
   に対してずれているビツト１４ａ，１４ｂを有す
   る、第１ビツト対の上方に位置する第２ビツト対
   ７を含むことを特徴とする装置。 ２ 各ビツトは平らな支持部材１１，１７の両側
   に設けられた２つの半ビツトから成ることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の装置。 ３ ビツトは平らな支持部材１１内に配置されて
   固定されたモータにより駆動されることを特徴と
   する特許請求の範囲第２項記載の装置。 ４ ビツトは装置の本体１の中設けられた少なく
   とも一つのモータにより駆動されることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項又は第２項記載の装
   置。 ５ 同じビツト対のビツトは逆方向に回転して岩
   屑を装置の中心によせることを特徴とする特許請
   求の範囲１〜４項のうちいずれかの項に記載の装
   置。 ６ ボーリングされた岩屑を装置のほぼ中間に配
   置された垂直パイプ４に向けるよう少なくとも一
   つのポンプに接続され、下方ビツト８ａ，８ｂの
   領域に配置された吸込オリフイスを含むことを特
   徴とする特許請求の範囲１〜５項のうちいずれか
   の項に記載の装置。 ７ 上方ビツト１４ａ，１４ｂの領域に位置する
   第２吸込オリフイスを更に含むことを特徴とする
   特許請求の範囲第６項記載の装置。 ８ 少なくとも一つのビツト対は切頭円錐形の弾
   丸形状を有することを特徴とする特許請求の範囲
   １〜７項のうちいずれかの項に記載の装置。 ９ ２つのビツト対の回転軸は90゜だけ角度がず
   れていることを特徴とする特許請求の範囲１項記
   載の装置。