JPH0137519B2 - - Google Patents

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JPH0137519B2
JPH0137519B2 JP55142382A JP14238280A JPH0137519B2 JP H0137519 B2 JPH0137519 B2 JP H0137519B2 JP 55142382 A JP55142382 A JP 55142382A JP 14238280 A JP14238280 A JP 14238280A JP H0137519 B2 JPH0137519 B2 JP H0137519B2
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JP55142382A
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Akio Kurokawa
Toshio Oota
Yoshitoshi Motojo
Yoshiharu Suzuki
Minoru Ishimura
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、紙の表面サイジング剤組成物に関す
る。さらに詳しくは、サイズ度、表面強度、作業
性に優れ、しかも保存安定性に優れたサイジング
剤組成物に関する。 紙の表面サイジング剤においては、得られる膜
の水溶性および可撓性等が要求される。 従来、サイジング剤用の水溶性高分子化合物と
しては、澱粉、カゼインの如き天然のもの、カル
ボキシメチルセルローズ、ヒドロキシメチルセル
ローズの如き半合成のもの、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルア
ミドの如き重合型高分子化合物、ポリエチレング
リコール、尿素樹脂等の縮合型高分子化合物等の
合成のものがある。しかし、これらは膜を形成し
ても脆弱であつて膜強度が弱く、且つ可撓性はほ
とんどない。 一方、可撓性のある膜形成能を有する高分子化
合物として、各種の高分子ラテツクスが知られて
いる。 そこで、この高分子ラテツクスと前記水溶性高
分子化合物との混合ないし水性分散液とすると、
膜形成性組成物が得られるが、一般に、これら
は、長期保存において二重分離を起こすばかりで
なく、得られる膜物性も脆弱であり、膜強度が弱
い等の欠点がみられ、サイジング剤として不適当
なものである。即ち、本発明者の研究によれば、
例えば水溶性のビニル系単量体を高分子ラテツク
スを用いないで、重合して得た水溶性ポリマー
と、高分子ラテツクスとを単に混合して得た混合
液は、長期貯蔵において二層分離を起こして実用
に供し難いのみならず、これから得られた膜強度
は、以下に述べる本発明の組成物によつて形成さ
れた膜強度より劣り、サイジング剤としては改良
の余地のあることが判明した。 本発明の目的は、サイズ度、表面強度、作業
性、保存安定性に優れたサイジング剤組成物を提
供するにある。 本発明者等は水溶性高分子化合物から得られる
膜の脆弱性を改善し、前記の諸目的を達成すべく
鋭意研究を続けた。その結果、ガラス転移温度が
60℃以下の高分子ラテツクスの存在下で水溶性の
ビニル系単量体を重合してなる新規なる組成物が
可撓性と水溶性とを兼ね備えもつ膜を形成するこ
とができ、これらの目的を達成できることを見い
出し、本発明を完成するに到つた。 即ち、本発明の上記諸目的は、ガラス転位点が
60℃以下の高分子ラテツクス〔A〕の存在下で、
少なくとも1種の水溶性ビニル系単量体〔B〕を
重合してなる組成物であつて、前記〔A〕:〔B〕
が固形重量比で3:97〜90:10であることを特徴
とするサイジング剤組成物によつて達成される。 本発明の好ましい一実施態様に従えば、ガラス
転位点が60℃以下の高分子ラテツクス〔A〕の存
在下で、少なくとも1種の水溶性ビニル系単量体
〔B〕を水の存在下で、ラジカル重合またはレド
ツクス重合等の水溶性ビニル系単量体の重合を行
なう重合法で重合してなる組成物であつて、前記
〔A〕:〔B〕が固形重量比で3:97〜90:10好ま
しくは5:95〜80:20であることを特徴とする紙
の表面サイジング剤組成物を得ることである。 本発明に係るサイジング剤組成物が、前記本発
明の諸目的を達成できる理由は必ずしも明らかで
はないが、高分子ラテツクス〔A〕に水溶性ビニ
ル系単量体〔B〕が一部グラフト重合されてい
て、得られた組成物中の高分子ラテツクスと水溶
性ポリマーの間に組成的連続性が形成されている
ことが推察され、これが寄与しているものと考え
られる。 尚、ガラス転移温度(Tg)とは下記式〔〕で
計算される温度である。 1/(Tg+273)=ΣWi/(Tgi+273) …〔〕 (Wiは各共重合モノマーの重量組成比 TgiはホモポリマーのTg) 以下、本発明について詳述する。 本発明において用いる高分子ラテツクスとは、
公知の重合方法により得られるSBR、MBR、
MSBR、NBR、CR、IR及びポリブタジエンの
如き合成ゴムラテツクス、酢酸ビニル系エマルジ
ヨン、酢酸ビニル―アクリル系エマルジヨン、酢
酸ビニル―エチレン系エマルジヨン及びアクリル
酸エステル系エマルジヨンの如きエマルジヨンラ
テツクス、塩化ビニル系ラテツクス、塩化ビニリ
デン系ラテツクス等であり、これらの高分子ラテ
ツクスのガラス転移温度は60℃以下であることが
必要であり、好ましくは40℃以下である。高分子
ラテツクスのガラス転移温度が60℃を越えるもの
であると、得られる組成物によつて得られる膜の
可撓性がなくなつてしまう。 前記高分子ラテツクスにおいて、SBRラテツ
クスはスチレン、ブタジエンを、MBRラテツク
スはメタクリル酸メチルとブタジエンを、
MSBRラテツクスはメタクリル酸メチル、スチ
レン、ブタジエンを、NBRラテツクスはアクリ
ルニトリル、ブタジエンを、CRラテツクスはク
ロロブレンを、IRラテツクスはイソブレンを、
ポリブタジエンラテツクスはブタジエンを、酢酸
ビニル系エマルジヨンラテツクスは酢酸ビニル
を、酢酸ビニル―アクリル系エマルジヨンは酢酸
ビニルと、アクリル酸エステル(メチル、エチ
ル、ブチル、2―エチルヘキシル)、メタクリル
酸エステル(メチル、エチル、ブチル、2―エチ
ルヘキシル)等を、酢酸ビニル―エチレン系エマ
ルジヨンラテツクスは酢酸ビニルとエチレンを、
アクリル酸エステル系エマルジヨンラテツクスは
アクリル酸エステル(メチル、エチル、ブチル、
2―エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル
(メチル、エチル、ブチル、2―エチルヘキシル)
等を、塩化ビニル系ラテツクスは塩化ビニル、酢
酸ビニル或いはエチレンを、塩化ビニリデン系ラ
テツクスは塩化ビニリデン、塩化ビニル、アクリ
ル酸エステルをそれぞれ主原料にしているが、こ
れら主原料以外にこれら主原料と共重合可能な下
記の如き単量体も、得られる高分子ラテツクスの
物性改善のために用いることができ、これらを用
いて改善された高分子ラテツクスも本発明に用い
る高分子ラテツクスとして使用できることは云う
までもない。 即ち、前記各々の高分子ラテツクスの主原料と
共重合可能な単量体としては次記の如きものをあ
げることができるが、これらは例示であつて、こ
の外にも主原料と共重合可能な単量体はすべて使
用することができるのは云うまでもない。これら
の物性改善のための単量体は予じめ高分子ラテツ
クスと共重合させておいてもよいし、又場合によ
つては、高分子ラテツクスの存在下に水溶性ビニ
ル系単量体を重合させる場合に併用してもよい。 即ち上記単量体とは、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロ
トン酸の如きエチレン系不飽和カルボン酸、ブタ
ジエン、イソプレン、クロロプレンの如き共役ジ
オレフイン、スチレン、メチルスチレンの如き芳
香族ビニル化合物、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸―2―エチルヘキシルの如きメタクリル酸エス
テル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸―2―エチルヘキシ
ル等のアクリル酸エステル、アクリロニトリル、
メタクリルニトリルの如きエチレン系ニトリル化
合物、アクリル酸―β―ヒドロキシエチル、メタ
クリル酸―β―ヒドロキシエチル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N―メチロールアクリル
アミド、N―メチロールメタクリルアミド、N―
ブトキシメチルアクリルアミド、アクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジルの如き親水性単
量体、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン
等である。 本発明において使用される水溶性ビニル系単量
体とは、重合により水溶性のポリマーを生成する
ビニル系単量体であり、これらには例えばアクリ
ルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリ
ルアミド、ビニルピロリドンの如き非イオン性の
ビニル系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸、マレイン酸半エステル、
フマル酸、クロトン酸の如き陰イオン性ビニル系
単量体、ジメチルアミノエチルメタアクリレー
ト、トリメチルアミノエチルメタクリレート、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート、トリエチル
アミノエチルメタクリレートの如き陽イオン性ビ
ニル系単量体があり、これらは1種のみならず2
種以上を組合せて使用できる。ここで例示した以
外にも、水溶性ポリマーを生成するビニル系単量
体なら本発明に使用することができる。 前記本発明に用いられる水溶性ビニル系単量体
を高分子ラテツクスの存在下で重合して本発明に
係る組成物を製造するに際し、得られる本発明に
係る組成物から形成される膜の水溶性が阻害され
ない範囲で、水溶性ビニル系単量体と共重合可能
な疎水性ビニル系単量体を用いて、水溶性ビニル
系単量体と共重合できることは云うまでもない。
それらの疎水性ビニル系単量体としては、例えば
スチレン、メチルスチレンの如き芳香族ビニル化
合物、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸―2―エ
チルヘキシルの如きメタクリル酸エステル、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸―2―エチルヘキシル等のアク
リル酸エステル、アクリルニトリル、メタクリル
ニトリルの如きエチレン系ニトリル化合物、アク
リル酸β―ヒドロキシエチル、メタクリル酸β―
ヒドロキシエチル、N―ブトキシメチルアクリル
アミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、メチロールアクリルアミドの如きアク
リル系化合物、酢酸ビニル等をあげることができ
る。これらについても例示した以外に水溶性ビニ
ル系単量体と共重合可能な疎水性ビニル系単量体
はすべて使用できることは云うまでもない。 本発明の特徴は、ガラス転移温度60℃以下の高
分子ラテツクス〔A〕の存在下で水溶性のビニル
系単量体〔B〕を固形重量比で〔A〕:〔B〕が
3:97〜90:10の範囲で重合する点にあり、この
ように〔A〕:〔B〕の割合を特定している理由は
次の通りである。即ち、高分子ラテツクス対水溶
性のビニル系単量体が3:97より高分子ラテツク
スの割合が小さくなると、最終的に得られる共重
合組成物から形成される膜の可撓性が認められな
くなるし、また、高分子ラテツクス対水溶性のビ
ニル系単量体が90:10より高分子ラテツクスの割
合が大きくなると最終的に得られる共重合組成物
から形成される膜の水溶性が殆んど認められなく
なる理由による。本発明においては、上記の固形
重量比でよいが、より好ましくは〔A〕:〔B〕は
5:95〜80:20である。 本発明に係る組成物を得るための、高分子ラテ
ツクスの存在下で水溶性のビニル系単量体の重合
を行う方法は、水溶性のビニル系単量体のみの重
合を行う方法で行うことができる。即ち、過硫酸
のカリウム、ナトリウム或いはアンモニウム塩、
過酸化水素の如き過酸化物のみを用いてラジカル
重合を行うか、或いは前記の如き過酸化物と酸性
亜硫酸ソーダ、チオ硫酸ソーダの如き還元剤との
併用即ちレドツクス重合により行うことができ
る。 重合終了後に得られる本発明に係る組成物は、
苛性ソーダ、苛性カリ、アンモニア、及びモノエ
タノールアミン、ジメチルアミノエタノールの如
きアミン化合物或いは塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸、
酢酸の如き酸を用いて中和し、長期保存に耐える
ことができるように安定化を行うことができる。 以下、実施例をあげて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例により何ら制限を
うけるものではない。 実施例 スチレン30重量%、メタクリル酸メチル30重量
%、ブタジエン38.5重量%及びアクリル酸1.5重
量%からなる固形分50%、PH7.0のMSBRラテツ
クス(Tgは−1℃)80部;蒸留水493部;40重量
%のアクリルアミド水溶液380部;40重量%のア
クリル酸20部を冷却管、撹拌機及び温度計付きの
フラスコに投入し、撹拌しながら以下の操作を行
う。 先ず、フラスコを加温し、フラスコ内液温を35
℃に昇温する。次いで10重量%の過硫酸アンモニ
ウム水溶液7部と10重量%の酸性亜硫酸ソーダ水
溶液5部を投入して1.5時間の重合反応を行う。
その後に20重量%の苛性ソーダ15部を投入してPH
の調整を行つて本発明に係る膜形成性を有する組
成物(以下、組成物―と記す)1000部を得た。 組成物―は乳白色粘稠水溶液で、固形分20重
量%、ブルツクフイルード粘度が25℃で3800セン
チポイズであつた。 実施例 塩化ビニル60重量%、塩化ビニリデン40重量%
からなる固形分45%、PH6.8の塩化ビニリデン系
ラテツクス(Tgは32℃)45部;蒸留水483部;40
重量%のアクリルアミド水溶液437部;メタクリ
ル酸8.5部を冷却管、撹拌機及び温度計付きのフ
ラスコに投入し、撹拌しながら以下の操作を行
う。 先ず、フラスコを加温し、フラスコ内液温を35
℃に昇温する。次いで、10重量%の過硫酸アンモ
ニウム水溶液7部と10重量%の酸性亜硫酸ソーダ
水溶液5部を投入し、1.5時間の重合反応を行う。
その後に20重量%の苛性ソーダ15部を投入してPH
調整を行つて本発明に係る膜形成性を有する新規
なる組成物(以下、組成物―と記す)約1000部
を得た。 組成物―は乳白色粘稠水溶液で、固形分20重
量%、ブルツクフイルード粘度が25℃で3200セン
チポイズであつた。 実施例 エチレン20重量%、酢酸ビニル80重量%からな
る固形分50%、PH5.0のエチレン―酢酸ビニル系
ラテツクス(Tgは16℃)720部;40重量%のアク
リルアミド水溶液214部;40重量%のアクリル酸
水溶液11部及び蒸留水43部を冷却管、撹拌機及び
温度計付きのフラスコに投入し、撹拌しながら以
下の操作を行う。 先ず、フラスコを加温し、フラスコ内液温を50
℃に昇温する。次いで、10重量%の過硫酸アンモ
ニウム3部と10重量%の酸性亜硫酸ソーダ水溶液
2部を投入して1.5時間の重合反応を行う。その
後に20重量%の苛性ソーダ7部を投入し、PHの調
整を行つて本発明に係る膜形成性を有する新規な
る組成物(以下、組成物―と記す)1000部を得
た。 組成物―は乳白色粘稠水溶液で、固形分45重
量%、ブルツクフイルード粘度が25℃で2040セン
チポイズであつた。 実施例 スチレン25重量%、メタクリル酸メチル10重量
%、アクリル酸ブチル58重量%、メタクリル酸―
β―ヒドロキシエチル2重量%、メタクリル酸2
重量%、アクリルアミド3重量%よりなる固形分
45重量%、PH6.8のアクリル酸エステル系ラテツ
クス(Tgは−1℃)45部;40重量%のアクリル
アミド水溶液436.5部;40%アクリル酸13.5部及
び蒸留水484部を冷却管、撹拌機及び温度計付き
フラスコに投入し、撹拌しながら以下の操作を行
う。 先ず、フラスコを加温し、フラスコ内液温を35
℃に昇温する。次いで、10重量%の過硫酸アンモ
ニウム水溶液7部と10重量%の酸性亜硫酸ソーダ
水溶液5部を投入し1.5時間の重合反応を行う。
その後に20重量%の苛性ソーダ9.8部添加し、PH
の調整を行つて本発明に係る膜形成性を有する新
規なる組成物(以下、組成物―と記す)1000部
を得た。 組成物―は乳白色粘稠水溶液で、固形分20重
量%、ブルツクフイルド粘度が25℃で4300センチ
ポイズであつた。 比較例 スチレン40重量%、メタクリル酸メチル42重量
%、アクリル酸3重量%、アクリル酸ブチル15重
量%からなる固形分45重量%、PH6.8のアクリル
酸エステル系ラテツクス(Tgは69℃)を、実施
例に於けるアクリル酸エステル系ラテツクス
(Tgは−1℃)の代りに用いる以外は全く同一操
作にて、比較対照例の組成物(以下、比較例―
組成物と記す)1000部を得た。比較例―組成物
は乳白色粘稠水溶液で、固形分20重量%、ブルツ
クフイルド粘度が25℃で4600センチポイズであつ
た。 比較例 実施例に於いてアクリル酸エステル系ラテツ
クスを用いない以外は全く同一操作にて得たアク
リルアミド―アクリル酸ソーダの共重合体955部
と、実施例におけるアクリル酸エステル系ラテ
ツクスと同一のラテツクス45部とを単に混合し、
高分子ラテツクス―水溶性ポリマー混合液(以
下、比較例―混合液と記す)を1000部調整し
た。比較例―混合液は、乳白色粘稠水溶液で、
固形分20重量%、ブルツクフイルド粘度が25℃で
4750センチポイズであつた。 比較例 比較例において得たアクリルアミド―アクリ
ル酸ソーダ共重合体と同一操作にて、高分子ラテ
ツクスを含まない水溶性ポリマーとして、955部
を得た。このアクリルアミド系共重合体の水溶液
は無色透明の粘稠液で、固形分18.8重量%、ブル
ツクフイルド粘度が25℃で5050センチポイズであ
つた。 実施例 前記各実施例および各比較例に示す組成物乃至
混合液を紙の表面サイジング剤として用いた。 無サイズ中性抄造法により得た原紙を、前記組
成物―50部に水150部を加えた5重量%の組成
物―水溶液に浸漬して、直ちにしぼりロールで
余剰の組成物―水溶液を除き、次いで回転式ド
ラムドライヤーを用いて110℃で3分間乾燥して、
組成物―により表面サイジング紙を得た。ま
た、この操作において、前記組成物―の代りに
組成物―から及び比較例―および組成物
の各々を用いる以外は全く同一操作にて、組成物
から及び比較例―および組成物による表
面サイジング紙を得た。 さらに別の比較対照例のため、実施例―にお
いて用いた固形分45重量%のアクリル酸エステル
系ラテツクス20部に水160部を加え、5重量%の
ラテツクス単独液を調整した。また別に、比較例
―において得た、水溶性のビニル系単量体のみ
を重合して得た固形分18.8重量%のアクリルアミ
ド系共重合水溶液50部に水138部を加えて、5重
量%の水溶性ポリマー単独液を調整した。更に別
に、紙の表面サイジング用酸化コーンスターチの
5重量%糊液、及びポリビニルアルコール(重合
度1700、完全ケン化物)の5重量%水溶液を調整
した。これら比較対照例のために調整した各々5
重量%液を、前記組成物―により表面サイジン
グ紙を得た操作において、組成物―水溶液の代
りに用いる以外は全く同一操作にて各々の表面サ
イジング紙を得た。表面サイジングした紙のサイ
ジング量はそれぞれ2.0固形g/m2であつた。なお
ラテツクス単独液の場合ドラムドライヤーに一部
ラテツクスの付着がみられた。 尚、用いた無サイズ中性抄造法により得た原紙
の抄造条件はつぎの通りである。 パルプ:LBKP:NBKP=50:50(重量)配合パ
ルプ叩解度はそれぞれ430c.c. 填 料:抄紙用カオリンクレー20%対パルプ添加
した。但し紙中の灰分は9.5重量%であつた。 硫酸アルミニウム:無添加 坪 量:65g/m2 前記のそれぞれの表面サイジング紙について、
相対湿度65%、温度20℃の恒湿恒温室で24時間の
シーズニングを行つて、サイズ度、表面強度及び
湿潤紙力強度の測定を行つた。 尚、サイズ度の測定は、JIS規格(P―8122)
に定められたステキヒトサイズ度試験法に従つ
た。表面強度は、RI印刷適性試験機(明製作所
製)による10点法(1点が最不良、10点が最良)
による相対比較によつて行つた。又湿潤紙力強度
は、JIS規格(P―8135)に従い、試験片の蒸留
水中への浸漬時間は30分間にて行つた。 更に本発明に係る組成物―から及び比較例
―からのものの貯蔵安定性をみるため、各々
の組成物及び混合物を試験管にとり、室温にて30
日間放置し、分離状態を観察した。 これらの結果を第1表に示した。
【表】 第1表から明らかな如く、組成物―と比較例
―混合物を比較すれば、貯蔵安定性及び表面サ
イズ度、表面強度の如き物性からも、本発明がす
ぐれていることがわかる。更に本発明に係る組成
物による表面サイジング紙の表面強度が優れてい
ること、即ち紙表面での膜形成と、その膜の木材
セルロースとの接着性がすぐれていることを示し
ている。又高いサイズ度を示しながら湿潤紙力強
度が皆無であることは、本発明に係る組成物の形
成する膜が本質的に水溶性であるが、短時間では
疎水性であることを示している。 一方、ガラス転移温度が本発明を越えた比較例
―による表面サイジング紙は、その試験結果か
ら明らかな通り、いずれの性能も低く、膜形成性
が不良であることを示している。又ラテツクス単
独による表面サイジング紙は、湿潤紙力強度が高
く、形成された膜は水溶性でないことを示してお
り、形成された膜が水溶性である本発明の目的を
達成していない。更に水溶性ポリマー単独による
表面サイジング紙、酸化コーンスターチによる表
面サイジング紙及びポリビニルアルコールによる
表面サイジング紙は、いずれもサイズ度が低い。
本発明の膜に可撓性を付与する成分である高分子
ラテツクスの疎水性の効果は明らかである。 この実施例によつて、本発明に係る組成物は、
印刷紙、筆記用紙等である上質紙、中質紙の表面
サイジングにより、損紙回収を不良にする程湿潤
紙力強度を付与せずに筆記性及び印刷適性を向上
する高いサイズ度と同時に高い表面強度を付与で
きることが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ガラス転位点が60℃以下の高分子ラテツクス
    〔A〕の存在下で、少なくとも1種の水溶性ビニ
    ル系単量体〔B〕を重合してなる組成物であつ
    て、前記〔A〕:〔B〕が固形重量比で3:97〜
    90:10であることを特徴とする紙の表面サイジン
    グ剤組成物。
JP55142382A 1980-10-14 1980-10-14 Film forming composition Granted JPS5767647A (en)

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JP55142382A JPS5767647A (en) 1980-10-14 1980-10-14 Film forming composition

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JP55142382A JPS5767647A (en) 1980-10-14 1980-10-14 Film forming composition

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JPS5767647A JPS5767647A (en) 1982-04-24
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