JPH0137332Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、車両の床下機器支持構造に係り、特
に防振支持を必要とする機器の支持に好適な車両
の床下機器支持構造に関するものである。

〔考案の背景〕

従来、車両の床下機器の支持は、取付金の下部
にボルト等によつて吊下げているが一般的である
が、該ボルトが経年劣化によつて破断して機器を
損傷する恐れがあるため、前記取付金の上方に機
器の受金を載せて、ボルト等で固定する構成とし
ていた。このような構成について、第１図により
詳述する。同図において、取付金１の上方に、防
振ゴム２を介して機器側の受金３を載せ、さら
に、その上に防振ゴム４を載せてボルト５によつ
て固定する構成となつている。ところが、このよ
うな構成においては、取付金１の上方に受金３を
載せる構成であるため、該受金１を横方向にずら
さなければならず、取付ける際に余分な空間が必
要であり、最近のように床下機器が多い車両にお
いては非常に不合理であつた。また、構成防振ゴ
ム２が破損した場合には、該防振ゴム２の厚さ分
だけ機器が下ることになり、床下部の車両限界と
機器が近接している場合には該機器が車両限界を
侵すという欠点があつた。

〔考案の目的〕

本考案の目的とするところは、床下機器の取付
けに必要な空間を最小限にして、床下空間を有効
に活用することにある。

〔考案の概要〕

本考案は、床下機器の受金と取付金との間にア
ダプタを在させることにより、該床下機器を取付
時に上下方向にのみ動かす構成とし、機器取付時
に必要な取付空間を最小限にできる構成としたこ
とを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を第２図および第３図
により説明する。同図において、前記従来例と同
一符号は同一部材を示すものである。台枠の下面
に取付けられた取付金１の下部に受部６を設け、
この受部６の上にアダプタ７を載せ、下側から支
える構造とし、取付ボトル９によつて受けて取付
金１に固定する。前記アダプタ７の上方に防振ゴ
ム２を介して機器側の受金３を載せて、さらに、
防振ゴム４を取付けてボルト５により該アダプタ
７を固定する。さらに、前記アダプタ７の端部に
は、受金３が嵌合する溝を有したストツパ８が設
けられており、前記防振ゴム２が破損した際に受
金３を前記溝で受けて機器の下降を防止する。前
記受金３とストツパ８との隙間ａは防振ゴム２の
変位を車両限界からの間隙により適当な寸法とす
る。ところで、前記構成において、床下機器を取
外す場合には、まず、ボルト５を外し受金３を若
干上方へ持上げた状態でアダプタ７と取付金１と
の間の取付ボトル９を外すことにより、該アダプ
タ７を引出し式に取外す。これによつて、床下機
器は下方へ降すことができ、前後左右へ移動させ
ることなく取外すことができる。

このような構成によれば、床下機器の取付けお
よび取外し時においては、該床下機器を上下方向
に移動させるだけで作業が行なえるため、取付空
間を最小限にできる。また、アダプタ７の先端部
にストツパ８が設けられており、防振ゴム２が破
損しても、該ストツパ８によつて受金３を支持す
るため、床下機器の下部が車両限界を侵すことを
防止できる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、床下機器
の取付け取外し時に該床下機器を上下方向に移動
させるだけで、前後左右に移動させることなく作
業が行なえるため、該取付け取外し時に必要な床
下部空間を最小限にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の床下機器支持部の正面図、第２
図は本考案による床下機器支持部の一実施例を示
す正面図、第３図は第２図の側面図である。 １……取付金、２，４……防振ゴム、３……受
金、５……ボルト、６……受部、７……アダプ
タ、８……ストツパ、９……取付ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台枠下部に取付けられる取付金により防振部材
   を介して床下機器の受金を支持する車両の床下機
   器支持構造において、前記取付金に床下機器の上
   下移動を阻害しない受部を形成し、該受部に掛合
   して取付金に着脱自在に取付けられ前記受金を上
   面で受けるアダプタを設けたことを特徴とする車
   両の床下機器の支持構造。