JPH0136856B2 - - Google Patents

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JPH0136856B2
JPH0136856B2 JP59181603A JP18160384A JPH0136856B2 JP H0136856 B2 JPH0136856 B2 JP H0136856B2 JP 59181603 A JP59181603 A JP 59181603A JP 18160384 A JP18160384 A JP 18160384A JP H0136856 B2 JPH0136856 B2 JP H0136856B2
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JP
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vinyl chloride
weight
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graft polymer
graft
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JP59181603A
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Akio Hata
Hiroshi Kakei
Norimare Fujii
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Tokuyama Sekisui Co Ltd
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Tokuyama Sekisui Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、導電性樹脂組成物、とくにエチレ
ンと酢酸ビニルとの共重合体に塩化ビニルモノマ
ーをグラフト重合させて得られたグラフト重合体
にカーボンブラツクを配合して成る、導電性樹脂
組成物に関するものである。 塩化ビニル系樹脂は、耐候性が良好であり、ま
た機械的強度もすぐれているので、パイプ、継
手、板等各種の成形体として使用されている。最
近は、塩化ビニル系樹脂に導電性の充填材を配合
して、導電性の樹脂組成物とすることが試みられ
た。この導電性樹脂組成物は、静電容量方式のビ
デオデイスクレコードを作るのに適したものだと
されている。 導電性充填剤としては、金属の微粉末とカーボ
ンブラツクとがその代表的なものであるが、その
うちでもカーボンブラツクが最も多く用いられて
いる。導電性充填材としてのカーボンブラツクに
も多くの種類があるが、とくにアクゾ社の「ケツ
チエンブラツク」は導電性付与の効果が大きく、
最も好ましいとされている。 カーボンブラツクを配合する塩化ビニル系樹脂
としては、今までポリ塩化ビニルすなわち塩化ビ
ニルのホモポリマーのほかに、塩化ビニルと他の
単量体との二元共重合体を混合して用いることが
提案された。例えば、特開昭53−116104号公報
は、5重量%のプロピレンを含む塩化ビニル共重
合体44重量部と、15重量%の酢酸ビニルを含む塩
化ビニル共重合体10重量部と、25重量%のマレイ
ン酸エステルを含む塩化ビニル共重合体10重量部
とを混合し、この混合物に導電性充填剤を配合し
た樹脂組成物が、ビデオデイスクレコードを作る
に適している、と記載している。また、RCAレ
ビユー1978年3月号87〜115頁には、塩化ビニル
のホモポリマーや塩化ビニルの二元共重合体がビ
デオデイスクレコードに用いられることを記載し
ている。 ところで、これらの塩化ビニル系樹脂に導電性
充填材、とくにカーボンブラツクを配合して、導
電性を与えるには、カーボンブラツクを大量に配
合する必要があつた。例えば、樹脂100重量部に
上述のケツチエンブラツクECを10重量部だけ配
合した組成物では、体積固有抵抗が10510Ω−
cmであり、20重量部だけ配合した組成物で1.0−
103Ω−cm程度となる。だから、導電性を付与す
るためには約10重量%以上のカーボンブラツクを
配合しなければならない。ところが、このように
大量のカーボンブラツクを配合すると、組成物の
溶融流動性が悪くなり、従つて成形が容易でなく
なる、という欠点があつた。また、カーボンブラ
ツクは、塩化ビニル系樹脂の熱安定性を阻害する
性質を持つているので、組成物自体の熱安定性が
悪くなるという欠点があつた。 この発明者は、塩化ビニル系樹脂の良好な特性
をそのまま保持していて、しかも溶融流動性及び
熱安定性の良好な塩化ビニル系樹脂の製造を企図
した。そして、種々の塩化ビニル系樹脂を製造
し、これにカーボンブラツクを配合し、こうして
得た組成物の物性を測定した。その結果、エチレ
ンと酢酸ビニルとの共重合体に塩化ビニルモノマ
ーをグラフト重合させてグラフト重合体につい
て、これにカーボンブラツクを配合すると、こう
して得られた組成物は、耐熱性がすぐれておりな
がら、溶融流動性がよく、しかも熱安定性も良好
であることを見出した。さらに、こうして得られ
た組成物は、耐衝撃性がポリ塩化ビニルの組成物
よりも向上していることがわかつた。このの発明
は、このような知見に基づいてなされたものであ
る。 この発明は、酢酸ビニル成分を10〜65重量%含
有するエチレンと酢酸ビニルとの共重合体1〜15
重量部に、99ないし85重量部の塩化ビニル、又は
そのうちの10重量%以下を塩化ビニルと共重合し
得る他の単量体で置き換えた単量体混合物をグラ
フト重合させて得られたグラフト重合体に、5〜
30重量%のカーボンブラツクを配合してなる、導
電性樹脂組成物に関するものである。 エチレンと酢酸ビニルとの共重合体は、酢酸ビ
ニルの含有量の相違、分子量の相違、分子量の相
違、及び重合反応方法の相違によつて、種々のグ
レードのものが市販されている。一般に、酢酸ビ
ニルの含有量が多くなると、塩化ビニルに対する
相溶性は良くなるが、耐衝撃性の改良効果が低下
し、逆に酢酸ビニルの含有量が少なくなると、耐
衝撃性の改良効果は向上するが、相溶性が低下す
る。だから、共重合体中の酢酸ビニルの含有量は
10ないし65重量%が適当である。 エチレンと酢酸ビニルとの共重合体の分子量
は、メルトインデツクス又はムーニーー粘度によ
つて表わされる。このうち、メルトインデツクス
で表わす方法はASTM D−1238に規定されてい
るが、この表示方法によると、メルトインデツク
ス100以上では溶融流動性が良好であるが、耐衝
撃性が不足し、逆にメルトインデツクスが0.1以
下では耐衝撃性は良好であるが、溶融流動性は悪
くなる。この性質は、共重合体に塩化ビニルをグ
ラフト重合させてグラフト重合体を得る場合に、
得られるグラフト重合体の耐衝撃性又は溶融流動
性を予測する目安となる。 また、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体は、
それがどのような重合方法によつて作られたかに
よつて、多少性質を異にする。しかし、この発明
によつて、一般の導電性組成物にする場合には、
共重合体が懸濁重合法、エマルジヨン重合法、溶
液重合法及び高圧重合法の何れによつて製造され
たものであるかは問わない。もつとも、ビデオデ
イスクレコード用の組成物とする場合には、不純
物が問題とされるので、不純物の少ない溶液重合
法、又は高圧重合法によつて製造された共重合体
を用いることが好ましい。 エチレンと酢酸ビニルとの共重合体に塩化ビニ
ルをグラフト重合させるには、エマルジヨン重合
法、懸濁重合法、溶液重合法、及び塊状重合法等
各種の方法を採ることができる。このうちでは、
懸濁重合法によることが望ましい。なぜならば、
懸濁重合法によれば、カーボンブラツクと均一に
混合し易い微細な粒子が、直ちに得られるからで
ある。懸濁重合法によつてグラフト重合体を作る
方法は、例えば特公昭39−27876号公報に記載さ
れている。具体的には、ジヤケツト付重合反応缶
内に、イオン交換水、ポリビニルアルコールのよ
うな懸濁安定剤、ラジカル発生剤、必要に応じて
重合度低下剤を入れ、これにエチレンと酢酸ビニ
ルとの共重合体を入れて懸濁し、次いで缶内の空
気を排除し、その後塩化ビニルを圧入する。その
後、缶内をジヤケツトより加熱し、共重合体を塩
化ビニルに溶解させ、グラフト重合を開始させ
る。グラフト重合が始まると、発熱するので、そ
の後はジヤケツトより冷却し、所望のところまで
重合を進行させる。その後、未反応の塩化ビニル
を缶外へ回収除去して、スラリー状のグラフト重
合体を得る。スラリーは脱水乾燥され、篩にかけ
て微細なグラフト重合体粒子が得られる。 上述のようにしてグラフト重合体を得る際に、
塩化ビニル単独ではなく、これに他の単量体を共
存させると、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体
に塩化ビニルと他の単量体とをグラフト共重合さ
せたグラフト重合体が得られる。この発明で用い
るグラフト重合体は、このように他の単量体が塩
化ビニルとともにグラフト重合している重合体で
あつてもよい。他の単量体としては、酢酸ビニ
ル、エチレン、プロピレンを用いることが好まし
い。他の単量体は、塩化ビニルに対して10重量%
以下であることが望ましい。グラフト重合させる
割合は、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体に塩
化ビニルを単独でグラフト重合させる場合には、
前者の共重合体1〜15重量部に後者のの塩化ビニ
ルを99ないし85重量部とする。その理由は、共重
合体が1重量部以下では共重合体による効果が現
われないで、得られたグラフト重合体の耐衝撃性
が充分向上しないからであり、逆に共重合体が15
重量部以上になると、グラフト重合体のの溶融流
動性と耐熱性とが悪くなるからである。 グラフト重合体の重合度は、適当な範囲内に納
めることが望ましい。なぜならば、グラフト重合
体の重合度が高くなり過ぎると、溶融流動性が悪
くなり、逆にグラフト重合体の重合度が低くなる
と、耐衝撃性と耐熱性とが悪くなるからである。
適当な重合度の範囲は、目的とする用途によつて
異なる。例えば、ビデオデイスクレコードのよう
に、多量のカーボンブラツクを配合し、精密な成
形を必要とする場合には、グラフト重合体の重合
度を300ないし550程度の範囲内のものとすること
が好ましい。また、非帯電性の包装材のように、
少量のカーボンブラツクを配合すれば足りるよう
な場合には、重合度を700程度に高くした方が、
強度の高いものが得られるので、有利である。 グラフト重合体にカーボンブラツクを配合して
組成物とするには、普通の混合機を用いて混練す
ればよい。カーボンブラツクは、一般に嵩密度が
小さく、凝集しやすい性質を持つているので、と
くによく混練して均一に分散させるように注意す
る必要がある。例えば、ヘンシエルミキサーのよ
うな高いせん断エネルギーを与えることのできる
混合機を用いることが望ましい。また、特開昭55
−158919号公報の教えるように、カーボンブラツ
クを0.044mm以下の微粒子とし、この微粒子をポ
リ塩化ビニル樹脂粒子に段階的に添加することが
望ましい。カーボンブラツクには、既述のように
多くの種類のものがあるが、何れにしてもカーボ
ンブラツクは樹脂に対して5〜30重量%配合され
る。その理由は、カーボンブラツクが5重量%以
下では、包装材料とするに必要な導電性を出現さ
せることができないからであり、逆に30重量%以
上では、耐衝撃性、溶融流動性及び熱安定性が何
れも悪くなるからである。 グラフト重合体は、塩化ビニル系樹脂であるた
めに、成形加工の際の加熱により分解を起しやす
い。そこで、成形加工を容易にするために、従来
から塩化ビニル系樹脂に添加されていた種々の補
助剤、例えば安定剤や滑剤等を加えることが望ま
しい。また、補助剤のほかに、他の樹脂を少量添
加することもできる。例えば、塩化ビニル系樹脂
の耐衝撃性を向上させるために普通用いられてい
る樹脂、例えばメチルメタクリレート・スチレ
ン・ブタジエン共重合体、塩素化ポリエチレン等
を添加することができ、そのほか他の塩化ビニル
系樹脂を添加することができる。また、耐熱性を
向上させるために普通用いられる樹脂、例えばテ
ルアロイ(鐘淵化学社製)PN樹脂(昭和電圧社
製)等を添加することができる。これらの樹脂の
添加量は、グラフト重合体の20重量%以下、好ま
しくは10重量%以下とする。また、補助剤の添加
に際しては、補助剤の種類と量とにとくに注意を
する必要がある。なぜならば、例えば、ビデオデ
イスクレコードとしての用途では、使用中にこれ
らの補助剤がスタンパー表面へ浸出してくると、
鮮明な映像が得られなくなるからである。 上述の配合物を均一に混練して得た組成物は、
導電性を持つている。その上に、この組成物は、
塩化ビニルのホモポリマー又は二元共重合体を使
用した場合に比べると、耐熱性が向上しているに
も拘らず、溶融流動性に富むため成形加工がしや
すく、また耐衝撃性に富むため割れにくいという
特性を持つている。従つて、この組成物は、導電
性のために静電気による塵埃の付着がなく、従つ
て包装用フイルムとして好適である。また、この
組成物は成形容易であるから、微細な溝を持つた
円盤に成形することが容易であり、さらに耐熱性
と耐衝撃性とに富むので、ビデオデイスクレコー
ドに好適である。従つて、この方面に大きな利用
が期待できる。 次に実施例を述べて、この発明の詳細を説明す
る。 実施例 1 まず、原料のグラフト重合体の製造について説
明する。耐圧60Kg/cm2Gで内容積160リツトルの
撹拌機を備えたジヤケツト付重合反応缶にイオン
交換水、ポバール系の分散剤、有機過酸化物系の
ラジカル発生剤、エチレンと酢酸ビニルとの共重
合体を仕込み、密閉後、残存する空気を排除し、
次いで塩化ビニル及びその他の単量体を仕込んで
懸濁重合を行なわせ、グラフト重合体を製造し
た。 重合反応が終了してのち、残存単量体を回収除
去し、脱水乾燥し、32メツシユの篩で粗大粒子を
除去し、残りの微細粒子を集めて、これをグラフ
ト重合体とした。こうして得られたグラフト重合
体の組成及び重合度を表にして示すと、下記第1
表のとおりとなる。但し、下記の表中、EVAは
エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、VACは酢
酸ビニル含有量、MIはメルトインデツクスを表
わす。
【表】
【表】 上記のグラフト重合体にカーボンブラツクを配
合して樹脂組成物とするときの配合割合は、下記
第2表のとおりである。
【表】 混合に際しては、10リツトルのヘンシエルミキ
サーに樹脂を入れ、撹拌しながらカーボンブラツ
クを添加し、50℃まで温度を高めて均一に分散さ
せたのち、上記の安定剤と滑剤とを追加し、温度
を50〜60℃に保ちながら、5分間混合を続けた。
その後、冷却して配合粉を取り出した。次に、こ
の配合粉の150グラムを8インチの2本ロールで
混練し、厚さ0.5mmのシートとした。 次に、このシートをヘロタイプ板の間に挾んで
プレス成形して、1mmの厚みの表面の滑らかな板
を得た。また、プレス成形によつて耐熱性測定用
の試験片を作成し、これらを用いて溶融流動性、
耐熱性、熱安定性、曲げ強度、耐衝撃性、導電
性、耐吸湿性等を調べた。それぞれの試験方法
は、次のとおりである。 溶融流動性:上記シートを2mm角に切断したの
ち、これを高化式フローテスターに入れ、1φ
×10mmのノズルを用いて、圧力150Kg/cm2、温
度180℃の下での流動性を調べた。 耐熱性:上記プレス成形して得た板を用い、
ASTM D−648(荷重18.6Kg)の方法によつて
測定した。 熱安定性:上記シートを170℃のギヤオーブン中
で加熱し、発泡するまでの時間で評価した。 曲げ強度:プレス成形した板を用い、ASTM D
―790(測定温度20℃)の方法によつて測定し
た。 耐衝撃性:厚さ1mmのプレス板を1辺2cmの長方
形に切つたものを試験片とし、デユポン式衝撃
試験機を利用して、次の方法で評価した。 撃 芯 1/2R、 撃芯台 フラツト、 重 錘 300g、 落下高さ 2.5cm、 測定温度 20℃、 評 価 試験片12枚について測定し、下記の判定基準で
数値化した。 0:割れない。 1:亀裂が入る。 2:割れるが飛散しない。 3:割れて飛散する。 導電性:厚さ1mmのプレス板より幅10mm、長さ70
mmの試験片を作成し、試験片の両端各10mmをサ
ンドペーパーで磨いてのち、そこに銀ペースト
塗料を塗布し、20℃、50%RHの室に24時間放
置した。その後直流電圧を加えて、体積固有抵
抗を測定した。 耐吸湿性:表面の滑らかなプレス板により、5mm
角の試験片を切り出し、50℃、95%RHで6時
間放置した。その後40倍の実態顕微鏡で異常な
発泡の数を調べた。 上記諸性質を調べた結果を表にして示すと、下
記第3表のとおりとなつた。
【表】 第3表から、次のことが読み取れる。すなわ
ち、第3表の樹脂番号10のものは、重合度が高い
ために溶融流動性が悪いが、そのほかのものはす
べて溶融流動性が良好である。すなわち、溶融流
動性は、重合度を低くすれば良好となり、またエ
チレン、プロピレン又は酢酸ビニルを塩化ビニル
とともにグラフト重合させると、向上することに
なる。それにも拘らず、第3表の樹脂は、すべて
耐熱性が高く、良好な導電性を示している。ま
た、樹脂番号8のようにエマルジヨン重合法によ
るEVA、又は懸濁重合法によるEVAを用いる
と、耐吸湿性が劣るものとなる。また、平均重合
度の低いEVAを用いると、耐衝撃性がやや劣る
ものとなる。 実施例 2 実施例1で用いたグラフト重合体のうち、樹脂
番号1と10との樹脂について、カーボンブラツク
の配合量を9重量部とした以外は、実施例1と全
く同様にして、組成物の評価を行つた。その結果
を第4表に示す。
【表】 第4表から、カーボンブラツクを9重量部とし
たものは、ビデオデイスクレコードに使用できる
程の導電性はないが、静電防止用の包装材料とし
ては使用できる程度の導電性を持つている。ま
た、第4表の物性のものは、溶融流動性のよい割
合に耐熱性がよく、耐衝撃性にすぐれている。 比較例 1 この発明で規定した以外の樹脂について、実施
例1と全く同様にして配合物を作つたが、そのと
き用いた本願のグラフト重合体に相当するもの
は、次の第5表に示すものであつた。
【表】 第5表の樹脂について、実施例1と全く同様な
配合物を作り、実施例1と全く同様にして諸物性
を評価した。その結果を第6表に示す。
【表】 第6表の結果と第3表の結果とを比較すると、
この発明に係る組成物は、従来のものに比べて、
全般的にすぐれていることがわかる。とくに耐熱
性については、例えば樹脂番号1のものと21のも
のとを比較すると、樹脂だけの場合には塩化ビニ
ルのグラフト重合体の方が塩化ビニルのホモポリ
マーよりも耐熱性が劣つているが、これにカーボ
ンブラツクを配合すると、耐熱性が逆転し、グラ
フト重合体組成物の方がホモポリマー組成物より
も耐熱性が良くなり、それにも拘らずグラフト重
合体組成物の方がホモポリマー組成物よりも溶融
流動性が良好となる。しかしながら、樹脂番号25
のように、EVAを20重量%もグラフト重合させ
たものは、溶融流動性が逆に悪くなる。これらの
点は、全く予想外のことである。 また、樹脂番号1と26との比較では、EVAに
塩化ビニルをグラフト重合させたグラフト重合体
の方が、EVAに塩化ビニルホモポリマーをブレ
ンドしたものよりも、耐衝撃性がすぐれており、
この点でもこの発明の組成物は特異な効果を示し
ている。 さらに、この発明の組成物のうち、EVAとし
て溶液重合法又は高圧重合法で作られたものを用
い、このEVAに懸濁重合法により塩化ビニルだ
けをグラフト重合させて得られたグラフト重合
体、又はこのEVAに塩化ビニルとエチレン、プ
ロピレン又は酢酸ビニルとの混合物をグラフト重
合させて得られたグラフト重合体は、耐熱性、耐
衝撃性及び溶融流動性が良く、ビデオデイスクレ
コードを製造するための樹脂として、とくに好適
なものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酢酸ビニル成分を10〜65重量%含有するエチ
    レンと酢酸ビニルとの共重合体1〜15重量部に、
    99ないし85重量部の塩化ビニル、又はそのうちの
    10重量%以下を塩化ビニルと共重合し得る他の単
    量体で置き換えた単量体混合物をグラフト重合さ
    せて得られたグラフト重合体に、5〜30重量%の
    カーボンブラツクを配合してなる導電性樹脂組成
    物。 2 グラフト重合体として重合度が300〜550のも
    のを使用した、特許請求の範囲第1項に記載する
    導電性樹脂組成物。 3 エチレンと酢酸ビニルとの共重合体として、
    高圧重合方法又は溶液重合方法で得られたものを
    用いた、特許請求の範囲第1項又は第2項に記載
    する導電性樹脂組成物。 4 他の単量体として、エチレン、プロピレン又
    は酢酸ビニルを用いて塩化ビニルとともにグラフ
    ト重合させて得られた重合体を用いた、特許請求
    の範囲第1項ないし第3項の何れかに記載する導
    電性樹脂組成物。
JP18160384A 1984-08-30 1984-08-30 導電性樹脂組成物 Granted JPS6076552A (ja)

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