JPH0136834B2 - - Google Patents

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JPH0136834B2
JPH0136834B2 JP58131775A JP13177583A JPH0136834B2 JP H0136834 B2 JPH0136834 B2 JP H0136834B2 JP 58131775 A JP58131775 A JP 58131775A JP 13177583 A JP13177583 A JP 13177583A JP H0136834 B2 JPH0136834 B2 JP H0136834B2
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JP
Japan
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aza
deoxo
dihydroerythromycin
formula
methyl
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JP58131775A
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JPS5931794A (ja
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Maikeru Buraito Jiin
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Pfizer Inc
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Pfizer Inc
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Publication of JPH0136834B2 publication Critical patent/JPH0136834B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
発明の背景技術 本発明は抗菌剤として有益な11−アザ−10−デ
オキソ−10−ジヒドロエリスロマイシンAのN−
メチル誘導体の中間体に関連している。 エリスロマイシンAは発酵により生産されるマ
クロライド系抗生物質で米国特許第2653899に記
載されている。その生物学的および/または薬力
学的性質を改良しようとエリスロマイシンAの数
多くの誘導体が製造されてきた。抗生物質年報、
1953−1954、Proc.Symposium Antibiotics
(Washington、D.C)500−513および514−521ペ
ージにはモノおよびジカルボン酸とのエリスロマ
イシンAエステルが報告されている。米国特許第
3417077には、エリスロマイシンAおよび炭酸エ
チレンの反応生成物であるエリスロマイシンAの
環状炭酸エステルは活性な抗菌剤である事が記載
されている。 1982年5月4日に公布された米国特許第
4328334には、抗菌性を持つ11−アザ−10−デオ
キソ−10ジヒドロエリスロマイシンA、ある種の
そのN−アシルおよびN−(4−置換ベンゼンス
ルホニル)誘導体、およびその製造方法が記載さ
れている。 3級アミノ基を含む化合物の1級および/また
は2級アミノ基のアルキル化は一般に複雑であ
る。しかしながら、そのような化合物は3級アミ
ノ基をアルキル化に先だちN−オキシドに変換す
る事により保護するのが常法である(Greene、
“Protective Groups in Organic Synthesis”、
John Wiley & Sons、Inc.、N.Y.、1981、
pg.281)。 発明の概要 11−アザ−10−デオキソ−10ジヒドロエリスロ
マイシンAのN−メチル誘導体およびその2′−、
4″−および/または2′、4″−アセチル、プロピオ
ニルおよび3−カルボエトキシプロピオニル誘導
体はグラム陽性およびグラム陰性細菌に対し効果
的な抗菌剤である事が見い出されている。その化
合物は次式 (式中、R2は水素、炭素原子数2から3のアル
カノイルまたは3−カルボエトキシプロピオニル
であり;およびR3は水素、炭素原子数2から3
のアルカノイルまたは3−カルボエトキシプロピ
オニルである) の構造式を持つ。 本発明は式の化合物を製造するための構造式
および−Aの中間体に関する。 構造式の化合物はN−メチル−11−アザ−4
−O−(L−クラジノシル)−6−O−(D−デソ
サミニル)−15−エチル−7,13,14−トリヒド
ロキシ−3,5,7,9,12,14−ヘキサメチル
オキサシクロペンタデカン−2−オンと命名され
る。しかしながら、簡便のためここでは11−アザ
−10−デオキソ−10ジヒドロエリスロマイシンA
のN−メチル誘導体(米国特許第4328334で使用
した命名法)として表す。式の化合物の製造の
ためのもう1つの中間体(式の化合物の前駆
体)は式の化合物である。 構造式の化合物は同様にN−ヒドロキシ−11
−アザ−10−デオキソ−10ジヒドロエリスロマイ
シンA N′−オキシド(“N′−オキシド”という
術語はデソサミニル部分のジメチルアミノ基上で
のオキシド形成を表わす)と命名される。構造式
のアルキル化された構造はN−メチル−11−ア
ザ−10−デオキソ−10ジヒドロエリスロマイシン
ビスN−オキシドと命名される。しかしながら上
記構造式はジアステレオマーを含む事を意味す
る。 上記において別の命名法を使用したので下記の
構造式の親化合物は9−デオキソ−9a−アザ
−9a−ホモエリスロマイシンAと命名できる。
この方式を用いるとR2およびR3が各々水素であ
る構造式の化合物は9−デオキソ−9a−メチ
ル−9a−アザ−9a−ホモエリスロマイシンAと
命名される。 構造式の化合物およびその医薬として適当な
酸付加塩はグラム陽性微生物(例えば黄色ブドウ
球菌(Staphylococcus aureus)および化膿連
鎖球菌(Streptococcus pyogenes))、およびグ
ラム陰性微生物〔例えば、パストウーレラ ムル
トツタ(Pasturella multocita)およびナイセ
リア シツカ(Neisseria Sicca)〕に対して効
果的な抗菌剤である。更に、イン ビドロでヘモ
フイルス(Haemophilus)に対し有意な活性を
示す。イン ヒドロでのヘモフイルス
Haemophilus)に対する活性はエリスロマイシ
ンAおよび11−アザ−10−デオキソ−10ジヒドロ
エリスロマイシンAよりN−メチル誘導体(構造
式、R2=R3=H)が優れている。 意外で期待されなかつた事であるが、N−メチ
ル誘導体(構造式)はグラム陽性およびグラム
陰性微生物に対し経口での活性を示した。11−ア
ザ−10−デオキソ−10−ジヒドロエリスロマイシ
ンAは実用的なイン ビボでの経口活性を示さな
いのに対し、構造式(R2=R3=H)のN−メ
チル誘導体は有意なイン ビボ経口活性を示し
た。 発明の詳細な記述 11−アザ−10−デオキソ−10ジヒドロエリスロ
マイシンAのN−メチル誘導体(構造式)は11
−アザ−10−デオキソ−10ジヒドロエリスロマイ
シンA(構造式)より以下の反応経路により製
造される: 11−アザ−10−デオキソ−10−ジヒドロエリス
ロマイシンAの酸化は反応不活性溶媒中(即ち、
反応条件下、反応物および生成物と反応せず、好
ましくない物質を生成しない溶媒)、過酸化水素
または過酢酸、過安息香酸、m−クロロ過安息香
酸、過マレイン酸および過フタル酸の如き過酸を
酸化剤として使用して実施する。 溶媒の選択は一部分は用いる酸化剤に依存す
る。過酸化水素または過酢酸の如き水溶性酸化剤
の使用の際は水と混和する溶媒を用うべきであ
る。例えば過安息香酸またはm−クロロ過安息香
酸の様な水に難溶性の酸化剤を使用する時は、反
応混合物を単一相に保つ為に、水性反応混合物は
一般的に避ける。 後者の酸化剤の使用に適した溶媒はメチレンク
ロリド、クロロホルム例えばジオキサン、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル類である。 酸化は室温で実施する;約18゜−25℃、反応時
間は24時間まで。11−アザ−10−デオキソ−10−
ジヒドロエリスロマイシンA(制限的反応物)の
最高の変換を確実にする為過剰の酸化剤を使用す
る。一般的に上記制限的反応物1モル当り、約
1.0モルから約35モルの酸化剤を使用する。実際
には節約のために上記制限的反応のモル当り約5
から15モルの酸化剤を使用する。その有用性のた
め、過酸化水素が酸化剤として良好である。構造
式のアミンオキシドは過剰の酸化剤の除去また
は分解後、抽出により単離される。 そのように生成する構造式のアミンオキシド
は続いて反応不活性溶媒中酸受容体の存在下、ヨ
ウ化または臭化メチルの様な適当なアルキル化剤
と反応させアルキル化する。この段階で有益な代
表的な反応不活性溶媒はメチレンクロリド、クロ
ロホルム、テトラヒドロフランおよびトルエンで
ある。適した酸受容体はアルカリ金属水酸化物お
よび炭酸塩の様な無機塩基および例えば2,6−
ルチジンの様な立体障害を受けたアミン塩基であ
り、上記物質は少くとも用いたアルキル化剤と化
学量論的に同じ量使用する。 アルキル化剤は一般的にアミンオキシド反応物
と等モルから100%過剰の範囲で用いる。 ヨウ化メチルをアルキル化剤として使用した
時、アルキル化反応は都合のよい事に室温で実施
される。臭化メチルによるアルキル化は室温では
緩慢であり、数日の長い反応時間を必要とする。
臭化メチルを使用する時は高い温度(例えば約
120℃まで)が反応促進のため良好である。 反応不活性溶媒中、上で列挙した無機塩の存在
下ジメチル硫酸を用いる別のアルキル化の方法も
ある。ジメチル硫酸を用いる反応条件は上記ハロ
ゲン化メチルのために記載した条件と類似してい
る。 構造式の化合物のアルキル化により生成する
中間生成物は、もし望むなら、反応混合物を蒸発
させ、続いてそれから無機塩を除去する為に水で
洗浄するなどの通常の過程により単離される。上
記中間体の還元生成物(構造式)もまた抽出な
どの常法により単離される。 の酸化により生じる粗生成物のアルキル化に
より2つの生成物が得られる事が見い出された;
N−メチル−11−アザ−10−デオキソ−10ジヒド
ロエリスロマイシンAビス−N−オキシドと同
定された式の化合物;およびデソサミニル窒素
がオキシド化さたモノオキシド(−A)。上記
化合物はここではN−メチル−11−アザ−10−デ
オキソ−10−ジヒドロエリスロマイシンA デソ
サミニル−N−オキシドで表わす。 上に記載した中間体は上記反応経路の次の段階
で使用する前に精製する必要はない。それらはそ
れぞれの反応混合物から分離された粗生成物の形
で使用できる。便利性および経済性の観点から中
間体は一般には本発明の工程で使用する前に精製
はしない。 反応経路の第3のそして最後の段階は還元工程
であり、アルキル化反応の粗生成物または個々に
精製したアルキル化モノ−およびビス−オキシド
(−Aおよび)を触媒的または化学的に実施
する。接触還元は室温で(例えば18−25℃)、反
応不活性溶媒中約1から約70の水素圧下実施す
る。もし望むなら、より高い温度、高圧を使用で
きるが、何ら利点はない。 適した触媒は貴金属触媒であり、良好なのは酸
化物の様なある種の塩が保持されているものであ
る。代表的な触媒はpd/c、ph/c、ptO2およ
びラネーニツケルである。触媒の基質に対する比
は重大な事ではない、しかし一般的には1:1か
ら1:2の範囲である。 還元工程の典型的な溶媒はC1-4アルコール(特
にエタノール)、酢酸エチルおよびエーテル類
(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)であ
る。 上に記載した不均一系の接触還元に加え、例え
ばウイルキンソン触媒として知られているトリス
(トリフエニルホスフイン)クロロロジウム()
の様な均一系触媒も使用する事ができる。上記の
反応に適した溶媒は不均一系触媒工程に関連して
上に列挙した溶媒であり、それに均一な触媒は溶
解する。均一な触媒の濃度は重大な事ではない
が、経済性の理由から一般には基質に基づいて約
0.01から10モル重量パーセントの水準に保つ。 水素圧も重大な事ではない、しかし都合よいよ
うに一般には約1から約70気圧の範囲である。 上記不均一および均一触媒の議論において、使
用される触媒の量は一般的にはこの術語の通常の
使用における“触媒的”とは考えられない。しか
し、その存在なしでは少ししかまたは全く反応が
起きないので触媒的と考えられる。 接触還元(不均一系または均一系)の温度は重
大な事ではない、しかし約20℃から約100℃まで
変化できる。良好な温度範囲は20℃から80℃であ
る。 アルキル化アミンオキシド(−Aおよび)
の化学還元は水素化ホウ素ナトリウム、水素化シ
アノホウ素ナトリウム、ピリジン−SO3/ヨウ化
カリウムまたは亜鉛/氷酢酸のような金属水素化
物により達成される。 R2および/またはR3がアルカノイルである式
の化合物はJonesら〔J.Med.Chem.15 631
(1972)〕およびBanaszekら〔Rocy.Chem.43
763(1969)〕により記載された標準的なアシル化
法により都合よく製造される。2′−および4″−水
酸基はピリジン中適当な酸無水物〔例えば
(R2CO)2O〕によりアシル化される。2′、4″−エ
ステルのメタノールによる加溶媒分解により4″−
エステルを生じる。 混合エステル(例えば2′−アセチル−4″−プロ
ピオニル−)の形成は4″−エステル(R3=プロ
ピオニル)を反応不活性溶媒中、炭酸カリウムの
存在下、Jonesら(上記文献)により記述された
混合エステルの製法に従い、無水酢酸でアシル化
する事により容易に達成される。 式の化合物の酸付加塩は、反応不活性溶媒
中、式の化合物を少くとも等モル量の適当な塩
で、塩酸塩の場合はピリジン塩酸塩で処理すれば
容易に合成される。 式の化合物に一つ以上の塩基性基が存在する
場合は、各々の塩基性基に十分量の酸を加え多酸
付加塩を形成させる。R2がアルカノイルである
式の化合物の酸付加塩の合成の時は、アルカノ
イル基の加溶媒分解を避ける為イソプロパノール
を溶媒として使用する。もし酸付加塩が反応不活
性溶媒に不溶なら過により、酸付加塩の難溶な
溶媒を添加して沈殿させ、または溶媒を留去して
酸付加塩を回収する。 球形または楕円形の形(球菌)の種々のグラム
陽性微生物およびある種のグラム陰性微生物は式
の化合物に感応性がある。そのイン ビトロ
性は通常の2倍系列希釈技術を用い脳−心臓浸出
培地中での種々の微生物に対するイン ビトロ
験により容易に示される。そのイン ビトロ活性
により、軟膏、クリームおよびその類似物の形で
の局所塗布、殺菌用(例えば病室用具);および
工業的抗細菌剤(例えば、水処理、スライム形成
抑制、塗料および木の保存などに有益である。 イン ビトロでの使用の為(例えば局所塗布)
には、野菜または鉱物油または軟化クリームなど
のような医薬として適当な担体と化合物の選択的
生成物がしばしば都合がよい。同様に、それを
水、アルコール、グリコールまたはそれらの混合
物または他の医薬として適当な不活性な媒体のよ
うな液体担体または溶媒に溶解または分散する;
媒体は活性成分に有害な効果を与えないもの。そ
のような目的には、一般的に活性成分の用いる濃
度は全組成物の重量に基づいて、約0.01パーセン
トから10パーセントが受け入れられている。 更に、式の多くの化合物はイン ビボで経口
的および/または非経口的経路で動物(人間を含
む)に投与し、グラム陽性およびある種のグラム
陰性微生物に活性であつた。それらのイン ビボ
活性は微生物の感応性を考えればより限定される
ので、実質的に同一の重量のマウスを検定微生物
で感染させ、続いてそれに検定化合物を経口的ま
たは皮下的に投与して治療する通常の方法により
決定する。実際、マウス(例えば10)にLD100
(100%死を起こすのに必要な最低の微生物の濃
度)を約1から10倍に希釈した適当な培養液を腹
腔内接種する。対照試験を同時に行い、検定微生
物の毒性の可能な変化をチエツクのため、マウス
に低い希釈の接種材料を与える。検定化合物を接
種して0.5時間後に投与し、4、24および48時間
後に繰り返す。最後の処置後4日間生存マウスを
維持し、生存数を記録する。 イン ビボで使用した時、これらの新しい化合
物は経口的または非経口的(皮下または筋肉内注
射)に、1日当り、約1mg/Kgから約200mg/Kg
体重の投与量で投与する。好ましい投与量の範囲
は1日当り約5mg/Kgから約100mg/Kg体重であ
り、良好であるのは1日当り約5mg/Kgから約50
mg/Kg体重の範囲である。非経口的注射に適した
媒介剤は水、生理食塩液、等張デキストロース、
リンガル液のような水溶液または、野菜起源の脂
肪油(綿実油、ピーナツツ油、トウモロコシ油、
ごま油)、ジメチルスルホキシドおよび治療効率
を妨害せず、使用量または比率では毒性のない他
の非水媒介剤(グリセロール、プロピレン グリ
コール、ソルビトール)のような非水溶液の両方
である。更に、投与前に即座に溶液を調整するた
めの適した組成物を都合よく作れる。そのような
組成物は液体希釈液(例えば、プロピレングリコ
ール、炭酸ジエチル、グリセロール、ソルビトー
ルその他)、緩衝剤、ヒアルロニダーゼ、局所麻
酔薬および無機塩を含み、目的の薬理学的性質を
与えてある。これらの化合物は、固体希釈剤、水
性媒介剤、カプセルの形での無毒性有機溶剤、錠
剤、甘味入り錠剤、トローチ、乾燥混合物、懸濁
液、溶液、チンキおよび非経口的溶液または懸濁
液などの種々の医薬として適当な不活性担体と組
み合わしてもよい。一般に、総組成物の約0.5パ
ーセントから約90パーセントの濃度範囲の、種々
の投与形で化合物を用いる。 ここに示す例では、最高の量の生成した生成物
の回収または生成物の収率の最適化の努力はなさ
れていない。例は単に、方法およびそれにより得
られる生成物の例示のためである。 参考例 1 N−ヒドロキシ−11−アザ−10−デオキソ−10
ジヒドロエリスロマイシンA N′−オキシド
(式) 11−アザ−10−デオキソ−10ジヒドロエリスロ
マイシンA(10.0g)を40mlのメタノールに溶解
した溶液に、総計で50mlの30%過酸化水素水溶液
を撹拌しながら5−10分間以上かけて滴下する。
室温で終夜撹拌後、反応混合物を氷(200g)、酢
酸エチル(200ml)および水(100ml)の撹拌して
いるスラリー上に注ぐ。過剰の過酸化水素は飽和
亜硫酸ナトリウム水溶液をでんぷん−ヨウ素試験
が陰性を示すまで注意深く滴下する。層を分離
し、水層は2度200mlづつの酢酸エチルで洗浄す
る。3つの有機抽出液を合わせ、無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥し、蒸発させると粗N−ヒドロキシ
−11−アザ−10−デオキソ−10−ジヒドロエリス
ロマイシンA N′−オキシドを無色あわ状物と
して得る(8.6g)。 粗生成物は以下に記載する製造工程での使用に
は十分であるが、精製はメチレンクロリド:メタ
ノール:濃水酸化アンモニウム系(12:1:0.1)
を溶出液とするシリカゲルカラムクロマトグラフ
イーにより容易に達成される。カラムの進行状況
はシリカゲルプレート上メチレンクロリド:メタ
ノール:濃水酸化アンモニウム(9:1:0.1)
の系を用いる薄層クロマトグラフイーにより追
う。プレートはバニリンスプレイ〔エタノール
(50ml):85%H3PO4(50ml):バニリン(1.0g)〕
指示薬で熱をかけ発色させる。 1Hnmr(CDCl3
デルタ3.21〔6H、S、(CH32N→O〕、3.39(3H、
S、クラジノースCH3O−)。MS:主ピークが
m/e576(デソサミンフラグメンテーシヨンから
のイオン)、418(アグリコンイオン 両方の糖)。
両方のピークはアグリコン中の
【式】部分 に特徴的である。 同様にして、しかし過酸化水素を等量の過酢酸
に置換しても同じ化合物が生成する。 実施例 1 N−メチル−11−アザ−10−デオキソ−10−ジ
ヒドロエリスロマイシンAビス−N−オキシド
(式) N−ヒドロキシ−11−アザ−10−デオキソ−10
−ジヒドロエリスロマイシンA N′−オキシド
(4.83g)、メチレンクロリド(100ml)および固
体無水炭酸カリウム(69.7g)の混合物を撹拌
し、窒素下15.7ml(35.8g)のヨードメタンを2
分以上かけて滴下する。混合物は窒素下、室温で
3.5時間撹拌し、生成する固体を過により回収
する。過したケーキ状物をメチレンクロリド
(250ml)で洗浄し、液および洗液を合わせ、水
(300ml)を加え、激しく混合物を撹拌しながらPH
を11に調整する。有機層を分離し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、濃縮すると粗生成物を無色あわ
状物として得る(4.36g)。 粗生成物は以下に記載する構造工程での使用に
は十分であるが、精製は“フラツシユ”シリカゲ
ルクロマトグラフイーとして知られている普通の
技術により容易に達成され、〔W.Clark Stillら、
J.Org.Chem.43、2923(1978)〕、230−400メツシ
ユのシリカゲル(シリカゲル/粗物質は重量で約
45/1)を利用し、アセトン/メタノール=4/
1(容量)で“フラツシユ技術”により溶出する。
薄層クロマトグラフイー(TLC展開系:メチレ
ンクロリド:メタノール:濃水酸化アンモニウム
=6:1:0.1;バニリン:85%H3PO4:エタノ
ールスプレイ指示薬を用いシリカゲルプレートを
加熱)により純粋なビス−N−オキシドである事
が示された10mlづつの分画を合わせる。1グラム
の粗生成物から、128mgの純粋なビス−オキシド
を得る。 1Hnmr(CDCl3)デルタ3.20〔9H、巾広
S、アグリコン
【式】および
【式】〕、3.39(3H、S、クラジノー スCH3O−);MS:m/e461および431、415(こ
れら2つのピークはアグリコンN−オキシドに特
徴的である)、159(クラジノース−誘導フラグメ
ント)、115(デソサミンN−オキシド誘導フラグ
メント)。 上に記載したクロマトグラフの方法により第2
のより極性の小さい生成物も粗生成物より得る:
N−メチル−11−アザ−10−デオキソ−10−ジヒ
ドロエリスロマイシンAデソサミニル−N−オキ
シド(246mg)。 1Hnmr(CDCl3)デルタ2.30(3H、S、アグリ
コン
【式】)、3.18〔6H、S、
【式】〕、3.37(3H、S、クラジノー スCH3O−);MS:主ピークはm/e461、156、
115。 参考例 3 N−メチル−11−アザ−10−デオキソ−10−ジ
ヒドロエリスロマイシンA 実施例1の粗生成物を〔N−メチル−11−アザ
−10−デオキソ−10−ジヒドロエリスロマイシン
AデソサミニルN−オキシドおよびN−メチル−
11−アザ−10−デオキソ−10−ジヒドロエリスロ
マイシンAビスN−オキシドから成る(4.36g)〕
150mlの無水エタノールに溶解し、パールの装置
中(3.52Kg/m2;8.0g10%パラジウム炭素触
媒;室温)1.25時間水素添加する。触媒を去
し、液を蒸発乾固して無色あわ状物を得る
(4.3g)。粗生成物はメチレンクロリド(100ml)
に溶解し、水(100ml)と撹拌し、その間混合物
のPHは8.8に調整する。有機および水層を分離す
る。水層はその後50mlのメチレンクロリドで2度
抽出する。3つの有機抽出液を合わせ、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固して無色あわ状物
を得る(3.0g)。すべての試料を11mlの暖かいエ
タノールに溶解し、溶液がわずかに濁るまで水を
加える。一夜枚置すると1.6gの表題生成物が溶
液から結晶化する;m.p.136℃(分解)。同じ方法
で再結晶すると融点が142℃(分解)に上がる。 1Hnmr(CDCl3)デルタ2.31〔6H、S、
(CH32N−〕、2.34(3H、S、アグリコン
【式】); 13Cnmr〔CDCl3、(CH34Si内部 標準〕ppm178.3(ラクトン、C=O)、102.9およ
び94.8(C−3、C−5)、41.6(アグリコン
【式】)、40.3〔(CH32−N−〕;MS:m/ e590、432、158。 参考例 3 N−メチル−11−アザ−10−デオキソ−10−ジ
ヒドロエリスロマイシンA 実施例1の精製したN−メチル−11−アザ−10
−デオキソ−10−ジヒドロエリスロマイシンA
ビス−N−オキシド(20mg)を参考例2の方法に
より水素添加する。メチレンクロリド:メタノー
ル:濃水酸化アンモニウム(9:1:0.1)の系
で展開し、指示薬としてバニリンスプレイを使用
しシリカゲルプレートを加熱する薄層クロマトグ
ラフイーは、単一の均一な生成物である事を示し
ている。その 1HnmrおよびTLC Rf値は参考例
2の生成物と同一であつた。収率:60%。 参考例 4 N−メチル−11−アザ−10−デオキソ−10ジヒ
ドロエリスロマイシンA N−メチル−11−アザ−10−デオキソ−10−ジ
ヒドロエリスロマイシンAデソサミニル−N−オ
キシドおよびN−メチル−11−アザ−10−デオキ
ソ−10ジヒドロエリスロマイシンAビス−N−オ
キシドからなる実施例1の粗生成物(10.0g)を
150mlの無水エタノールに溶解し、パールの装置
中〔3.52Kg/m2;15gのラネーニツケル触媒(水
で湿つたスラツジ);室温〕1.5時間水素添加す
る。参考例2に記載した後処理により8.5gの表
題化合物を得、TLC Rf値は参考例2の生成物と
同一であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 (式中nは0または1) の化合物。 2 nが1である特許請求の範囲第1項記載の化
    合物。 3 nが0である特許請求の範囲第1項記載の化
    合物。
JP13177583A 1982-07-19 1983-07-19 N―メチル11―アザ―10―デオキソ―10―ジヒドロエリスロマイシンa製造用中間体 Granted JPS5931794A (ja)

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