JPH0135359B2 - - Google Patents

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JPH0135359B2
JPH0135359B2 JP58207982A JP20798283A JPH0135359B2 JP H0135359 B2 JPH0135359 B2 JP H0135359B2 JP 58207982 A JP58207982 A JP 58207982A JP 20798283 A JP20798283 A JP 20798283A JP H0135359 B2 JPH0135359 B2 JP H0135359B2
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JP
Japan
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signal
percussion instrument
instrument sound
frequency
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JP58207982A
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Masayoshi Kitamura
Kikuhisa Azuma
Noryoshi Watanabe
Naoki Yamashita
Hiroshi Yoshida
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Priority to GB08427679A priority patent/GB2149602B/en
Priority to US06/667,622 priority patent/US4638710A/en
Priority to AU35000/84A priority patent/AU553519B2/en
Priority to DE19843440345 priority patent/DE3440345A1/de
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Publication of JPH0135359B2 publication Critical patent/JPH0135359B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H1/00Details of electrophonic musical instruments
    • G10H1/02Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos
    • G10H1/04Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation
    • G10H1/053Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only
    • G10H1/057Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only by envelope-forming circuits
    • G10H1/0575Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only by envelope-forming circuits using a data store from which the envelope is synthesized

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば、電子楽器で用いられる打楽
器音信号の発生装置に関する。
(従来技術と問題点) 電子楽器は一般に、音源回路(トーンジエネレ
ータ)と開閉回路(キーイング回路)、波形整形
回路(トーンフイルタ){または、波形合成回路
(カプラー)}などの各部によつて構成されてお
り、各種の楽音信号が発生できるようになされて
いることは周知のとおりである。
ところで、弦楽器や管楽器などの楽音は、規則
正しく一定の周期で継続する波形を有するもので
あるから、電子楽器で発生される各種の楽音信号
の内で、弦楽器や管楽器などの楽音に対応する楽
音信号(狭義の楽音と対応する楽音信号……周期
的な楽音信号)は、前記のような構成の電子楽器
によつて容易に発生させることができるが、例え
ば、太鼓、シンバル、各種のドラムなどのように
振動媒体が円盤状の打楽器の音は、各振動モード
の固有振動数が調和構造をしていないために周期
がなく(周期が無限大)、高さの感じとれない音、
すなわち、狭義の楽音に含まれない楽器音(以
下、打楽器音、または非周期的な楽音、というよ
うに記載される)となつていたから、それを前記
のような構成の電子楽器によつて作り出すことは
困難であつて、そのため、従来の最も一般的な構
成の電子楽器では、バスドラム、スネアドラム、
シンバル、その他の打楽器の音は、実際の楽器音
とはかなり異なつた状態のものをパーカツシヨン
効果において利用していた。
ところが、電子楽器の性能が向上するのに伴な
い、打楽器の音が他の楽器音に比べて著るしく見
劣りするようになり、それの改善が求められた結
果、近年になつて実際の打楽器の音と対応する楽
音信号を符号化して半導体メモリに記憶させてお
き、それを読出して使用するようにした電子楽器
が提供されるようになつた。
しかし、太鼓、シンバル、各種のドラムなどの
ように振動媒体が円盤状の打楽器の音のように、
高さの感じとれない音、すなわち、狭義の楽音に
含まれない打楽器音(非周期的な楽音)は、弦楽
器や管楽器の楽音のような周期的な楽音、すなわ
ち、基音と倍音とから成立つている楽音とは全く
異なつていて、第1図中のt1で示す発音の開始
の時点から、第1図中のteで示す発音の終了の時
点までの間における各部分の音の成分はどの部分
についても異なつており、したがつて、打楽器音
を高い忠実度で再生するためには、第1図中のt
1で示す発音の開始の時点から、第1図中のteで
示す発音の終了の時点までの信号の全部を記憶し
ておいて、それを再生するようにしなければなら
ないが、そのようなことを実現するのには大容量
のメモリが必要とされ、性能的に満足できるよう
な電子楽器は非常に高価なものとなる。
それで、小容量の半導体メモリを使用して非周
期的な楽音の一部だけを記憶しておき、それを読
出して用いるという試みもなされたが、この場合
に発生される非周期的な楽音信号は短時間のもの
であるから、長い時間の打楽器音の発生はでき
ず、したがつて、充分な性能を有する電子楽器を
提供できないことは明らかである。
前記の問題点を解決のために、小容量の半導体
メモリを使用して非周期的な楽音の一部だけを記
憶させておき、それを単に繰り返えし読出すこと
により、長い時間にわたる非周期的な楽音信号を
発生させるようにするということも考えられた
が、太鼓、シンバル、各種のドラムなどのように
振動媒体が円盤状の打楽器の音のように、高さの
感じとれない音、すなわち、狭義の楽音に含まれ
ない打楽器音は非周期的な楽音であるから、それ
の一部を取り出して単に繰返えし再生しても、発
生される音は周期的な音となるのであり、実際の
太鼓、シンバル、各種のドラムなどのような非周
期的な楽音(打楽器の音)としては再生できな
い。
しかしながら、小容量の半導体メモリに非周期
的な楽音の一部分を記憶させておき、それを繰返
えし読出して良好な打楽器音が得られるようにさ
れることは、電子楽器にとつて極めて有意義なこ
とであるために、本出願人会社ではそれの実現の
ために色々な実験研究を行なつて来た。
そして、その実験研究において時間軸上での読
出しの順序を繰返えし再生の度毎に順逆に反転す
るようにして行なうと、聴感上で実質的に非周期
的な楽音として感じられる音が得られることを見
出し、その事実に基づいて本出願人会社では先
に、非周期的な楽音の頭部に対応する第1の信号
部分と、前記した非周期的な楽音の頭部以外の部
分に対応する信号について可聴周波数帯域におけ
る最低周波数の周期よりも長い時間巾を有するよ
うなものとして取り出した第2の信号部分とを順
次に記憶させてある記憶装置と、前記した記憶装
置に記憶されている第1の信号部分を記憶順に読
出した後に、記憶装置に記憶されている第2の信
号部分を、記憶順に従つて読出す如き第1の読出
し態様と、記憶順とは逆に読出す如き第2の読出
し態様との二つの読出し態様を以つて交互に読出
すようにする手段とを備えてなる非周期的な楽音
信号の発生装置、すなわち、打楽器音信号の発生
装置を提案した。
前記した既提案の打楽器音信号の発生装置にお
いて、非周期的な楽音信号、すなわち、打楽器音
の一部分の信号だけを記憶させるのに、打楽器音
の頭部に対応する第1の信号部分と、前記した打
楽器音の頭部以外の部分に対応する信号について
可聴周波数帯域における最低周波数の周期よりも
長い時間巾を有するようなものとして取り出した
第2の信号部分との二つの部分を記憶させるの
は、発音の初期の単時間の部分の音の構成と、そ
の他の部分の音の構成とは全く異なるものだから
であり、また、前記した第2の信号部分の長さ
を、可聴周波数帯域における最低周波数の周期よ
りも長い時間を有するようにするのは、繰返えし
て再生されるべき第2の信号部分の長さが、可聴
周波数帯域における最低周波数の周期よりも短い
時間巾を有するものであつた場合には、繰返えし
再生の結果として非周期的な楽音ではなく、その
繰返えしの周期と対応する可聴周波数の音が認識
されるようになるからである。前記した第2の信
号部分の時間長としては、第2の信号部分が繰返
えし再生された際に、不安定な音感(いわゆるワ
ウのような感じの音感)が最小となるような時間
長に選定されるべきことはいうまでもない。
そして、前記した既提案の打楽器音信号の発生
装置によれば、小容量の半導体メモリに記憶させ
ておいた短時間の打楽器音信号によつて、長時間
にわたる打楽器音信号も比較的良好に発生させる
ことを可能とした。
次に、前記した既提案の打楽器音信号の発生装
置による打楽器音信号の発生動作の概略につい
て、第1図に示されている波形図を参照して説明
すると次のとおりである。まず、第1図は太鼓、
シンバル、各種のドラムなどのような打楽器音
(非周期的な楽音)と対応する打楽器音信号を模
式化して示す波形図(図示の簡略化のために波形
のエンベロープを直線で示している)であり、第
1図示の打楽器音信号は、時刻t1から時刻teま
でのものとして示されている。
第1図示の打楽器音信号において、時刻t1か
ら時刻t2までの信号部分は、打楽器音信号の頭
部に対応する第1の信号部分であり、また、時刻
t2から時刻t3までの信号部分は、前記した打
楽器音信号の頭部以外の部分に対応する信号につ
いて可聴周波数帯域における最低周波数の周期よ
りも長い時間巾を有するようなものとして取り出
した第2の信号部分である。
そして、既提案の打楽器音信号の発生装置で
は、太鼓、シンバル、各種のドラムなどのような
打楽器音(非周期的な楽音)と対応する打楽器音
信号を、前記のような第1の信号部分と第2の信
号部分とに分けて、それぞれデジタル信号として
記憶装置(リードオンリーメモリ)順に記憶させ
ておき、記憶装置からの信号の読出しの態様を既
述のように、すなわち、打楽器音信号における第
1の信号部分が記憶順に読出された後に、リード
オンリーメモリに記憶されている第2の信号部分
を、記憶順に従つて読出す如き第1の読出し態様
と、記憶順とは逆に読出す如き第2の読出し態様
との二つの読出し態様を以つて交互に読出すよう
にすることによつて、少い記憶容量のメモリを用
いても長い時間にわたる打楽器音信号の良好な状
態での再生を可能としたものである。
しかしながら、既述もしたように、もともと、
太鼓、シンバル、各種のドラムなどのように振動
媒体が円盤状の打楽器で発生される打楽器音(非
周期的な楽音)は、各振動モードの固有振動数が
調和構造をしておらず、周期がないものなのであ
るのに、前記した既提案の打楽器音信号の発生装
置において、リードオンリーメモリからの打楽器
音信号の読出しの態様として、打楽器音信号にお
ける第1の信号部分を記憶順に読出した後に、リ
ードオンリーメモリに記憶されている第2の信号
部分を、記憶順に従つて読出す如き第1の読出し
態様と、記憶順とは逆に読出す如き第2の読出し
態様との二つの読出し態様を以つて交互に読出す
ようにすることにより、リードオンリーメモリか
ら周期的に読出される第2の信号部分を、実質的
に非周期的な信号に近い感じの信号となるように
しているとはいつても、その信号はあくまでも同
じ信号の繰返えしによつて得られた周期的な信号
なのであるから、信号の繰返えしの部分において
聴感上でどうしても異和感を生じさせ易い。
そのために、例えば、信号の繰返えしの継目部
分で波形の連続性が得られるような配慮を施こす
などの改善策も行なわれたが、もともと、周期の
ない打楽器音の一部分を、それの波形の連続性が
満足されるように繰返えされても、信号の継目部
分で生じる位相のずれによつて聴感上で異和感が
知覚されることが問題になつた。
第2図は、前記した問題点を説明するための信
号の波形図であるが、この第2図において第2図
のaに示されている信号Saは、第2図b〜dに
示されている信号成分Sb,Sc,Sdを合成するこ
とによつて得られる時刻taから時刻tbまでの非周
期的な信号Saであるとされている。
第2図のaに示されている信号Saは、時刻ta
における極性と大きさとが、時刻tbにおける極性
と大きさとが同一であるから、この第2図のaに
示されている信号Saを繰返えして再生すれば、
継ぎ目が滑めらかにつながる連続信号となり、聴
感上で異和感を生じさせる音とはならないように
考えられる。
しかし、第2図のaに示されている信号Saが
継ぎ目の滑めらかにつながる連続信号として繰返
えされたとしても、第2図のb〜dに示されてい
る各信号成分Sb,Sc,Sdに着目してみると、時
刻ta,tbにおける各信号成分Sb,Sc,Sdの個々
のものにおける極性や大きさは同じにはなつては
いないから、前記の各信号成分Sb,Sc,Sdは繰
返えし再生の際に、継ぎ目で位相の変化を生じる
ことになる。
前記の各信号成分の周波数が、人間の耳で位相
変化が識別できる限界の周波数(およそ、1KHz
の周波数であるが、この周波数値については、例
えば、昭和58年9月1日株式会社ラジオ技術社発
行「ラジオ技術」第37巻第11号第59頁〜第60頁の
記載事項を参照されるとよい)よりも高い場合に
は、聴感上で何の異和感も生じさせないが、前記
の各信号成分の周波数が、人間の耳で位相変化が
識別できる限界の周波数(およそ、1KHzの周波
数)よりも低い場合には、聴感上で異和感が知覚
されるようになることが判かり、その解決策が求
められ、より一層自然な感じの打楽器音を発生さ
せうるような打楽器音信号の発生装置の出現が望
まれるに至つた。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、打楽器音信号を人間の耳で位相変化
が識別できる低い周波数の信号成分と、人間の耳
で位相変化が識別できない高い周波数の信号成分
とに分け、原打楽器音信号の頭部から末尾までの
全長と対応している前記した低い周波数の信号成
分はそれを第1の記憶装置に記憶させておくとと
もに、前記した高い周波数の信号成分は、原打楽
器音信号の頭部に対応する第1の信号部分と、前
記した原打楽器音信号の頭部以外の部分に対応す
る信号について可聴周波数帯域における最低周波
数の周期よりも長い時間巾を有するようなものと
して取り出した第2の信号部分とし、それらを順
次に第2の記憶装置に記憶させておく手段と、前
記した第1の記憶装置に記憶されている原打楽器
音信号の低い周波数の信号成分を記憶順に読出す
手段と、前記した第2の記憶装置に記憶されてい
る原打楽器音信号の高い周波数の信号成分は、そ
れの第1の信号部分を記憶順に読出した後に、第
2の記憶装置に記憶されている第2の信号部分
を、記憶順に従つて読出す如き第1の読出し態様
と、記憶順とは逆に読出す如き第2の読出し態様
との二つの読出し態様を以つて交互に読出す手段
と、前記の第2の記憶装置から読出された信号
を、時間軸上で次第に減衰量が増加するようにさ
れている信号減衰手段と、時間軸上で次第に周波
数特性が変化するようになされているフイルタと
を介した後に、前記した第1の記憶装置から読出
された信号に加える手段とを備えてなる打楽器音
信号の発生装置を提供するものである。
(実施例) 以下、添付図面を参照しながら本発明の打楽器
音信号の発生装置の具体的な内容について説明す
る。第2図は、本発明の打楽器音信号の発生装置
の一実施例のブロツク図であつて、この第3図に
おいてROM1は第1のリードオンリーメモリ
(読取専用メモリ)であり、また、ROM2は第
2のリードオンリーメモリ(読取専用メモリ)で
ある。
前記の第1のリードオンリーメモリROM1
と、第2のリードオンリーメモリROM2とに
は、打楽器音信号を人間の耳で位相変化が識別で
きる低い周波数の信号成分と、人間の耳で位相変
化が識別できない高い周波数の信号成分とに分け
て得た2つの信号成分の内の各一方の信号成分
が、それぞれ次のような態様で記憶されている。
すなわち第1のリードオンリーメモリROM1
(第1の記憶装置)には、原打楽器音信号の頭部
から末尾までの全長と対応する信号So{第4図の
a}における低い周波数の信号成分Sl{第4図の
b}を符号化したデジタル信号が記憶されてお
り、また、第2のリードオンリーメモリROM2
(第2の記憶装置)には、前記した原打楽器音信
号における頭部に対応する第1の信号部分の高い
周波数の信号成分Sh1{第4図のd}と、前記
した原打楽器音信号の頭部以外の部分に対応する
信号について可聴周波数帯域における最低周波数
の周期よりも長い時間巾を有するようなものとし
て取り出した第2の信号部分の高い周波数の信号
成分Sh2{第4図のe}とを符号化したデジタ
ル信号が順次記憶されている。
なお、以下の説明においては、第1、第2のリ
ードオンリーメモリROM1,ROM2がデジタ
ルメモリであるとされているが、本発明の実施に
当つて使用されるリードオンリーメモリが、アナ
ログメモリであつてもよいことは勿論である。
そして、本発明の打楽器音信号の発生装置で
は、前記した第1のリードオンリーメモリROM
1に記憶されている打楽器音信号So{第4図の
a}の頭部から末尾までの低い周波数の信号成分
Sl{第4図のb}の読出しは、それが記憶順に行
なわれるようになされ、また、前記のように第2
のリードオンリーメモリROM2に対して第1、
第2の2つの信号部分Sh1,Sh2として記憶さ
れている打楽器音信号の高い周波数の信号成分
Shの読出しは、打楽器音信号の高い周波数の信
号成分Sh{第4図のc}における第1の信号部分
Sh1{第4図のd}が記憶順に第2のリードオ
ンリーメモリROM2から読出された後に、打楽
器音信号の高い周波数の信号成分Sh{第4図の
c}における第2の信号部分Sh2{第4図のe}
が、記憶順に従つて読出される如き第1の読出し
態様と、記憶順とは逆に読出される如き第2の読
出し態様を以つて交互に読出されるようにするこ
とにより、少い記憶容量のメモリが用いられても
長い時間にわたる打楽器音信号の再生が良好に実
現されるようにしているのである。
ここで、本発明の打楽器音信号の発生装置にお
いて、前記のように第1、第2のリードオンリー
メモリROM1,ROM2に記憶させておくべき
各信号成分についての補足的な説明を図面をも参
照して行なうことにする。
既述のように、第1図は太鼓、シンバル、各種
のドラムなどのような円盤状の振動媒体を有する
打楽器の音のように高さの感じのない音の一例の
ものを模式的に示した波形図であり、また、第4
図のaは第1図に示されている波形の音に対応す
る打楽器音信号So(原打楽器音信号So)の波形図
である。
第4図のbは、第4図のaに示されている打楽
器音信号Soの内で、人間の耳で位相変化が識別
できる限界の周波数(およそ1KHzの周波数)よ
りも低い周波数の信号成分Slを模式化して示した
波形図、さらに第4図のcは、第4図のaに示さ
れている打楽器音信号Soの内で、人間の耳で位
相変化が識別できる限界の周波数(およそ、1K
Hzの周波数)よりも高い周波数の信号成分Shを
模式化して示した波形図である。
本発明の打楽器音信号の発生装置において、第
1のリードオンリーメモリROM1に記憶される
ものとして既述されている信号は、第4図のbに
示されている信号Sl、すなわち第4図のaに示さ
れている打楽器音信号Soの内で、人間の耳で位
相変化が識別できる限界の周波数(およそ1KHz
の周波数)よりも低い周波数の信号成分Slを符号
化したデジタル信号であるが、この信号成分Slは
1KHz以下の周波数帯域の信号であるから、信号
の符号化の際の標本化周波数は2KHzというよう
に低く、したがつて、打楽器音信号Soの内で、
人間の耳で位相変化が識別できる限界の周波数
(およそ1KHzの周波数)よりも低い周波数の信号
成分Slは、それの開始の時点t1から終了の時点
teまでの全区間について、例えば、繰返えし周波
数が2KHzの標本化パルスで標本化を行なつても、
その標本の個数は2000/秒にすぎないから、打楽
器音の全長(全区間)について記憶を行なうよう
にしても、第1のリードオンリーメモリROM1
としては小さな記憶容量のメモリで充分なのであ
る。
そして、本発明の打楽器音信号の発生装置で
は、前記のように打楽器音信号Soの内で、人間
の耳で位相の変化が識別できる限界の周波数(お
よそ1KHzの周波数)よりも低い周波数の信号成
分Slを、それの全区間にわたつて記憶しておき、
それを読出して打楽器音の発生に利用するように
していることにより、人間の耳で位相変化が識別
できる周波数の信号成分Slは原打楽器音のままで
再生されるので、本発明の打楽器音信号の発生装
置においては既提案の打楽器音信号の発生装置で
問題になつたような欠点は生じないのである。
また、本発明の打楽器音信号の発生装置におけ
る第2のリードオンリーメモリROM2の(第2
の記憶装置)には、既述のように前記した原打楽
器音信号Soにおける頭部に対応する第1の信号
部分の高い周波数の信号成分Sh1{第4図のd}
と、前記した原打楽器音信号Soの頭部以外の部
分に対応する信号について可聴周波数帯域におけ
る最低周波数の周期よりも長い時間巾を有するよ
うなものとして取り出した第2の信号部分の高い
周波数の信号成分Sh2{第4図のe}とが符号
化されてデジタル信号として順次に記憶されるの
であるが、本発明の打楽器音信号の発生装置にお
いて、第2のリードオンリーメモリROM2に記
憶されるものとして既述されている前記の第1、
第2の各信号部分Sh1,Sh2は、第4図のaに
示されている打楽器音信号Soの内で、人間の耳
で位相変化が識別できる限界の周波数(およそ
1KHzの周波数)よりも高い周波数の信号成分Sh
の一部分を符号化したデジタル信号である。
そして、1KHz以上の周波数帯域の信号である
前記した信号成分Shを符号化するのに用いられ
る標本化パルスの標本化周波数は、周知の標本化
定理によつて、前記した信号成分Shの周波数帯
域の上限の周波数の2倍以上の繰返えし周波数値
に選定されることが必要とされるから、今、例え
ば、信号成分Shの上限の周波数を20KHzとすれ
ば、信号成分Shの標本化に必要な標本化パルス
の標本化周波数は40KHz以上となるが、信号成分
Shの標本化に用いられる標本化パルスの標本化
周波数を40KHzと仮定すると、標本の個数は
40000/秒になり、打楽器音の全長(全区間)に
ついて記憶を行なうようにした場合には、前記し
た第1のリードオンリーメモリROM1で必要に
された記憶容量の20倍を記憶容量を有する第2の
リードオンリーメモリROM2が用意されなけれ
ばならない。
しかしながら、本発明の打楽器音信号の発生装
置では、第4図のaに示されている打楽器音信号
Soの内で、人間の耳で位相変化が識別できる限
界の周波数(および1KHzの周波数)よりも高い
周波数の信号成分Shは、前記した原打楽器音信
号Soにおける頭部に対応する第1の信号部分の
高い周波数の信号成分Sh1{第4図のd}と、
前記した原打楽器音信号Soの頭部以外の部分に
対応する信号について可聴周波数帯域における最
低周波数の周期よりも長い時間巾を有するような
ものとして取り出した第2の信号部分の高い周波
数の信号成分Sh2{第4図のe}という、信号
成分Shにおける一部分の信号成分だけを第2の
リードオンリーメモリROM2に記憶するように
しているので、第2のリードオンリーメモリ
ROM2としても小さな記憶容量のメモリが使用
されるのである(第2のリードオンリーメモリ
ROM2に記憶されている信号成分Sh1,Sh2
は、打楽器音信号Soの内で、人間の耳では位相
の変化が識別できない周波数範囲の信号であるか
ら、打楽器音の発生に際して第2のリードオンリ
ーメモリROM2がら繰返えし読出されて使用さ
れても聴感上で異和感は知覚され得ないのであ
る)。
第4図において前記した原打楽器音信号Soに
おける頭部に対応する第1の信号部分の高い周波
数の信号成分Sh1{第4図d}は、時刻t1か
ら時刻t2までとされており、また、前記した原
打楽器音信号Soの頭部以外の部分に対応する信
号について可聴周波数帯域における最低周波数の
周期よりも長い時間巾を有するようなものとして
取り出した第2の信号部分の高い周波数の信号成
分Sh2{第4図のe}は、時刻t2から時刻t
3までとされているが、原打楽器音信号Soの頭
部以外の部分に対応する信号について可聴周波数
帯域における最低周波数の周期よりも長い時間巾
を有するようなものとして取り出すべき第2の信
号部分の高い周波数の信号成分Sh2{第4図の
e}が、前記した第1の信号部分から離れた部分
の信号から得るようになされていてもよい)。
さて、第3図において、DAC1は第1のリー
ドオンリーメモリROM1から読出されたデジタ
ル信号をアナログ信号に変換するデジタルアナロ
グ変換器、DAC2は第2のリードオンリーメモ
リROM2から続出されたデジタル信号をアナロ
グ信号に変換するデジタルアナログ変換器であ
り、また、LPF1,LPF2は低域通過濾波器、
ADDは加算器、SACは信号処理回路、1は出力
端子である。
また、第3図においてPSCはプリセツトカウン
タであつて、このプリセツトカウンタPSCは第1
のリードオンリーメモリROM1にアドレス信号
を供給する。UDCはアツプダウンカウンタであ
つて、このアツプダウンカウンタUDCは第2の
リードオンリーメモリROM2にアドレス信号を
供給する。
PS1は前記したアツプダウンカウンタUDCに
初期値をプリセツトするために設けた置数器であ
り、また、PS2,PS3はアツプダウンカウンタ
UDCにおけるアツプダウンの変換点をプリセツ
トするために設けられた置数器であり、さらに、
COMPは比較器、FFはフリツプフロツプ、SW
は切換スイツチ、Kはキー、GC1,GC2はゲー
ト回路、PG1,PG2は計数パルスの発生器、
MMは単安定マルチバイブレータである。
第3図示の打楽器音信号の発生装置において、
前記したキーKの操作によつて単安定マルチバイ
ブレータMMで発生したパルスが、プリセツトカ
ウンタPSC及びアツプダウンカウンタUDCに与
えられることによつて、プリセツトカウンタPS
1にプリセツト値が設定されるとともに、置数器
PS1に設定されていた数値Nsがアツプダウンカ
ウンタUDCにプリセツトされる。
また、前記したキーKの操作によつて単安定マ
ルチバイブレータMMで発生したパルスが、信号
処理回路SACに与えられることにより、信号処
理回路SACではそれに低域通過濾波器LPF2か
ら供給される信号が所定のエンベロープを有する
信号となるような信号処理を施こして加算器
ADDに送出する。前記した信号処理回路SACと
しては、例えば、遅延回路と電圧制御増幅器との
組合わせ回路で構成されているものが使用でき
る。
さて、前記したキーKが操作されると、ゲート
回路GC1,GC2が開いて計数パルスの発生回路
PG1で発生したパルスがプリセツトカウンタ
PSCに供給され始めるとともに、計数パルスの発
生回路PG2で発生したパルスがアツプダウンカ
ウンタUDCに供給され始める。
プリセツトカウンタPSCで発生されたアドレス
信号によつて第1のリードオンリーメモリROM
1からは、それに記憶されていた信号成分Slが記
憶順に読出されてDA変換器DAC1に与えられ、
DA変換器DAC1から出力されたアナログ信号
は、低域通過濾波器LPF1を介して加算器ADD
に供給される。
また、アツプダウンカウンタUDCで発生され
たアドレス信号によつて第2のリードオンリーメ
モリROM2からは、それに記憶されていた信号
成分が後述のような読出し態様で読出されてDA
変換器DAC2与えられ、DA変換器DAC2から
出力されたアナログ信号は、低域通過濾波器
LPF2と信号処理回路SACとを介して加算器
ADDに供給される。前記した第1のリードオン
リーメモリROM1からの信号の読出しの態様
と、第2のリードオンリーメモリROM2からの
信号の読出しの態様とは、それら2つのリードオ
ンリーメモリから読出された各信号成分が、それ
ぞれDA変換された後に加算された状態におい
て、原打楽器の信号に近似したものになるように
されるのである。
次に、第2のリードオンリーメモリROM2に
記憶されている2つの信号成分、すなわち、原打
楽器音信号Soにおける頭部に対応する第1の信
号部分の高い周波数の信号成分Sh1と、前記し
た原打楽器音信号Soの頭部以外の部分に対応す
る信号について可聴周波数帯域における最低周波
数の周期よりも長い時間巾を有するものとして取
出した第2の信号部分の高い周波数の信号成分
Sh2とを、第2のリードオンリーメモリROM2
から読出すのに、それの第1の信号部分の高い周
波数の部分Sh1を記憶順に読出した後に、第2
の信号部分の高い周波数の信号成分Sh2を、記
憶順に従つて読出す如き第1の読出し態様と、記
憶順とは逆に読出す如き第2の読出し態様との二
つの読出し態様を以つて交互に読出す具体的な読
出しの仕方は、例えば、以下のようにしても容易
に行なうことができる。
すなわち、第2のリードオンリーメモリROM
2からの記憶信号の読出しは、アツプダウンカウ
ンタUDCから第2のリードオンリーメモリROM
2に供給されているアドレス信号に従つて行なわ
れるから、アツプダウンカウンタUDCから前記
のような特種な読出しの態様で記憶信号が読出さ
れるように、アツプダウンカウンタUDCから第
2のリードオンリーメモリROM2に供給される
アドレス信号が所定のように定められればよいの
であり、第3図示の実施例装置では前記のような
アドレス信号の発生が複数個の置換器と比較器と
フリツプフロツプとによつて行なわれるようにな
されている。
第3図示の実施例装置において、キーKがオン
の状態になされてゲート回路GC2を介して計数
用パルスがアツプダウンカウンタUDCに供給さ
れ始めた初期状態の時点においては、既述のよう
にアツプダウンカウンタUDCの端子uがフリツ
プフロツプFFのQu出力によつてハイレベルの状
態になされているから、アツプダウンカウンタ
UDCは、キーKがオンになされる初期状態の時
点から置数器PS1に設定されている数値Nsを初
期値とし、アツプカウンタの動作による計数を行
なつてアドレス信号を発生して、それを第2のリ
ードオンリーメモリROM2に供給する。
前記したアツプダウンカウンタUDCの計数値
は比較器COMPにも与えられており、比較器
COMPでは切換スイツチSWの固定接点eと可動
接点vとを介してそれに与えられている置数器
PS2に設定されている数値Neと、前記したアツ
プダウンカウンタUDCの計数値とを比較して、
アツプダウンカウンタUDCの計数値が置数器PS
2に設定されている数値Neに達したときに、一
致パルスを発生してフリツプフロツプFFに与え
て、フリツプフロツプFFのQd出力をローレベル
の状態からハイレベルの状態に変化させて、それ
までアツプカウンタとして動作していたアツプダ
ウンカウンタUDCをダウンカウンタとして動作
させるように、それの動作態様を変更させる。
また前記のようにフリツプフロツプFFのQd出
力がローレベルの状態からハイレベルの状態に変
化することによつて、切換スイツチSWの可動接
点vが固定接点e側から固定接点r側に切換えら
れて、比較器COMPには置数器PS3に設定され
ていた数値Nrが、切換スイツチSWの固定接点r
と可動接点vとを介して与えられる状態になされ
る。
そして、前記のようにダウンカウンタとして動
作するように動作態様が変更されたアツプダウン
カウンタUDCの計数値が、前記した数値Neから
次第に下がつて行つて数値Nrに達すると、比較
器COMPは一致パルスを発生してフリツプフロ
ツプFFに与え、フリツプフロツプFFはそれの
Qd出力をハイレベルの状態からローレベルの状
態に変化させて、アツプダウンカウンタUDCは
ダウンカウンタの動作からアツプカウンタとして
の動作を行なうように動作態様が変更される。
以後、前記したアツプダウンカウンタUDCは、
それの計数値がNrからNeに達する度毎に、アツ
プカウンタの動作からダウンカウンタの動作への
動作態様の変更が行なわれ、また、アツプダウン
カウンタUDCの計数値がNeからNrに達する度毎
に、ダウンカウンタの動作からアツプカウンタの
動作への動作態様の変更が行なわれて計数動作が
行なわれるようになされる。
第3図示の本発明の打楽器音信号の発生装置の
一実施例装置では、第1のリードオンリーメモリ
ROM1と第2のリードオンリーメモリROM2
とから、それぞれ上述のようにして読出した各信
号成分によつて、太鼓、シンバル、各種のドラム
などのような打楽器の音が良好に発生できるので
ある。
第5図は、第3図示の打楽器音信号の発生装置
の各部の信号波形図であり、第5図のaはキーK
の操作状態を示し、また、第5図のbは単安定マ
ルチバイブレータMMで発生したパルス、第5図
のcはフリツプフロツプFFのQu出力、第5図の
dは比較器COMPの一致出力を示し、さらに、
第5図のeは出力端子1に送出される信号を示
す。
第3図を参照して説明した本発明の打楽器音信
号の発生装置の実施例においては、第2のリード
オンリーメモリROM2からの第2の信号部分の
高い周波数の信号成分Sh2に対する第1の読出
し態様と第2の読出し態様とによる信号の読出し
が、第2の信号部分の高い周波数の信号成分Sh
2における特定な部分(置数器PS2に設定され
ている数値Neと置数器PS3に設定されている数
値Nrとによつて定められる一定な信号の範囲)
について行なわれるようになされていたが、本発
明の実施に当つては、第2のリードオンリーメモ
リROM2からの第2の信号部分の高い周波数の
信号成分Sh2に対する第1の読出し態様と第2
の読出し態様とによる信号の読出しが、第2の信
号部分の高い周波数の信号成分Sh2の一部に対
して行なわれるようにしたり、あるいは、第2の
信号部分の高い周波数の信号成分Shに対する第
1の読出し態様と第2の読出し態様とによる信号
の読出しが、第2の信号部分の高い周波数の信号
成分Sh2の一部に対し、信号の読出しの範囲が
ランダムになるような態様で行なわれるようにし
たりすることができるのであり、前記のように第
2の信号部分の高い周波数の信号成分Sh2に対
する第1の読出し態様と第2の読出し態様とによ
る読出しが、第2の信号部分の高い周波数の信号
成分Sh2の一部に対し、信号の読出しの範囲が
ランダムになるような態様で行なわれた場合に
は、再生音の状態が一層非周期的になつて、聴感
上でより良い状態の再生音が得られる。
第6図は、第2のリードオンリーメモリROM
2からの第2の信号成分の高い周波数の信号成分
Sh2の第1の読出し態様と第2の読出し態様と
による第2の信号部分に対する信号の読出しの範
囲がランダムとなるようにして本発明の打楽器音
信号の発生装置が実施される場合の読出し範囲の
指定回路ASG部分の一例構成を示すブロツク図
である。
第6図においてリードオンリーメモリROMa
には、比較器COMPに次々に与えられるべき数
値が記憶されているが、その記憶されている次々
の数値は比較器COMPに対して与えられたとき
に、第2の信号部分の高い周波数の信号成分Sh
2に対する信号の読出しの範囲がランダムになる
ような数値となされている。
第6図に示されている一例構成のものにおい
て、CTはカウンタ、PGaはパルス源であり、キ
ーKが操作されると、既述した第3図示の打楽器
音信号の発生装置の実施例の場合と同様に、アツ
プダウンカウンタUDCに対して置数器PS1から
初期値が設定されるとともに、前記したカウンタ
CTがセツトされて計数の可能な状態になされる。
それによつてリードオンリーメモリROMaの
最初のアドレスが指定されると、その指定された
最初のアドレスの所に記憶されていた数値、すな
わち、第2のリードオンリーメモリROM2に記
憶されている第1の信号部分の高い周波数の信号
成分Sh1の終りの部分のアドレスと対応する数
値がリードオンリーメモリROMaから比較器
COMPに与えられる。
アツプダウンカウンタUDCの計数値が、前記
したリードオンリーメモリROMaから比較器
COMPに与えられていた数値に一致すると、比
較器COMPからは一致パルスが出力され、その
一致パルスによつてカウンタCTがインクレメン
トされて、リードオンリーメモリROMaは次の
番地が指定される。
リードオンリーメモリROMaにおけるその指
定された番地以降の番地には、第2のリードオン
リーメモリROM2に記憶されている第2の信号
部分の高い周波数の信号成分Sh2の読出し範囲
をランダムに指定しうるような数値が記憶されて
いるから、比較器COMPから次々に一致パルス
が出力される度毎にカウンタCTがインクレメン
トされるのにつれて、リードオンリーメモリ
ROMaからは、第2のリードオンリーメモリ
ROM2に記憶されている第2の信号部分の高い
周波数の信号成分Sh2の読出し範囲をランダム
に指定しうるような数値が次々に比較器COMP
に出力される。
したがつて、第6図に例示したような読出し範
囲の指定回路ASGを用いれば、前記のように第
2の信号部分の高い周波数の信号成分Sh2に対
する第1の読出し態様と第2の読出し態様とによ
る信号の読出しが、第2の信号部分の高い周波数
の信号成分Sh2の一部に対し、信号の読出しの
範囲がランダムになるような態様で行なわれて、
再生音の状態が一層非周期的になり、聴感上でよ
り良い状態の再生音が得られる。
第3図及び第6図にそれぞれ示されている本発
明の打楽器音信号の発生装置において、第2のリ
ードオンリーメモリROM2から、第2の信号部
分の高い周波数の信号成分Sh2を順逆交互に読
出すのに際して、第2の信号部分の高い周波数の
信号成分Sh2に対する第1の読出態様と第2の
読出態様との切換えが、第2の信号部分の高い周
波数の信号成分Sh2の繰返えし点における波形
の連続性を満足させうるような態様で行なわれる
ようにすることは望ましい実施の態様である。
これまでの説明においては、第1、第2のリー
ドオンリーメモリROM1,ROM2にそれぞれ
記憶させる信号は、それぞれ第4図のb及び第4
図のdならびに第4図のeに示されるようなもの
であつたから、この装置から発生される打楽器音
信号の波形は、第7図に例示されているように、
振幅が時間軸上で増減変化を繰返えしているよう
な傾向を有するものとなつており、それは第1図
に示されているもともとの信号の包絡線波形とは
包絡線波形が異なつている。
また、実際の打楽器の音は第8図に示されてい
るように、時間の経過につれて時間軸上で次第に
振幅が減少しているものであるとともに、時間の
経過に伴なつて短時間周波数スペクトラム分布が
変化している(高い周波数成分が減少している)
ものであるから、再生音の忠実度を高める必要が
ある際には、前記したような再生信号の包絡線波
形の違いや、短時間周波数スペクトラム分布の違
いなどによる聴感上の差異の問題を解決すること
が必要とされる。なお、第8図において、は周
波数軸、tは時間軸、Aは振幅軸である。
第9図は、第4図のeに示されている第2の信
号部分の周波数の高い信号成分Sh2を変形させ
て前記した問題点を解決するようにした場合の説
明図であつて、第9図のaは第4図のeに示され
ている第2の信号部分の周波数の高い信号成分
Sh2と同じものであり、また、第9図のbは第
9図のaに示されている信号を、それの振幅レベ
ルを一様化された状態のものに変形させて得た信
号Sh21であり、第9図のcは第9図のaに示
されている信号を、それの信号レベルを一様化さ
れた状態のものに変形させるとともに、それの短
時間周波数スペクトラム分布が時間経過によらず
略々一様化されている状態のものに変形させて得
た信号Sh22である。
そして、前記した第2のリードオンリーメモリ
ROM2に記憶させるべき第2の信号部分の高い
周波数の信号成分Sh2の代わりに、第9図のb
に示されている信号Sh21または第9図のcに
示されている信号Sh22を用いるとともに、信
号処理回路SACにおいて、デイケエイ回路によ
つて時間軸上で信号の振幅を次第に減衰させ、か
つ、信号処理回路SACにおいて、周波数特性変
更回路(例えば、可変周波数特性フイルタ)によ
り信号の高域成分が次第に減少して行くようにす
ることにより、前記した問題点は良好に解決でき
る。なお、本発明の打楽器音信号の発生装置の実
施に当つては、加算器ADDと出力端子1の間に
も信号処理回路を設けたり、あるいは、低域通過
濾波器LPF1と加算器ADDとの間にも信号処理
回路を設けたりしてもよい。
(効果) 以上、詳細に説明したところから明らかなよう
に、本発明の打楽器音信号の発生装置は打楽器音
信号を人間の耳で位相変化が識別できる低い周波
数の信号成分と、人間の耳で位相変化が識別でき
ない高い周波数の信号成分とに分け、原打楽器音
信号の頭部から末尾までの全長と対応している前
記した低い周波数の信号成分はそれを第1の記憶
装置に記憶させておくとともに、前記した高い周
波数の信号成分は、原打楽器音信号の頭部に対応
する第1の信号部分と、前記した原打楽器音信号
の頭部以外の部分に対応する信号について可聴周
波数帯域における最低周波数の周期よりも長い時
間巾を有するようなものとして取り出した第2の
信号部分として、それを順次に第2の記憶装置に
記憶させておく手段と、前記した第1の記憶装置
に記憶されている原打楽器音信号の低い周波数の
信号成分を記憶順に読出す手段と、前記した第2
の記憶装置に記憶されている原打楽器音信号の高
い周波数の信号成分は、それの第1の信号部分を
記憶順に読出した後に、第2の記憶装置に記憶さ
れている第2の信号部分を、記憶順に従つて読出
す如き第1の読出し態様と、記憶順とは逆に読出
す如き第2の読出し態様との二つの読出し態様を
以つて交互に読出す手段と、前記の第2の記憶装
置から読出された信号を、時間軸上で次第に減衰
量が増加するようにされている信号減衰手段と、
時間軸上で次第に周波数特性が変化するようにな
されているフイルタとを介した後に、前記した第
1の記憶装置から読出された信号に加える手段と
を備えてなる打楽器音信号の発生装置であるか
ら、本発明によれば既提案の打楽器音信号の発生
装置(非周期的な楽音信号の発生装置)と同様
に、少い記憶容量の半導体メモリによつても長時
間の打楽器音が良好に再現できるような打楽器音
信号の発生装置を容易に提供できることは勿論の
こと、本発明の打楽器音信号の発生装置では人間
の耳で位相の変化の識別ができる低い周波数帯域
の音は忠実に記憶してそれを再生するようにして
いるから、既提案の打楽器音信号の発生装置に比
べて、より一層自然感に優れた打楽器音を容易に
発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第4図及び第5図ならびに第
7図乃至第9図は説明用の波形図、第3図は本発
明の打楽器音信号の発生装置の一実施例のブロツ
ク図、第6図は読出範囲の指定回路の一例のもの
のブロツク図である。 ROM1…第1のリードオンリーメモリ、
ROM2…第2のリードオンリーメモリ、DAC
1,DAC2…DA変換器、1…出力端子、LPF
1,LPF2…低域濾波器、K…キー、UDC…ア
ツプダウンカウンタ、SW…切換スイツチ、PS1
〜PS3…置数器、COMP…比較器、FF…フリツ
プフロツプ、GC1,GC2…ゲート回路、PG1,
PG2,PGa…パルスの発生回路、CT…カウン
タ、ASG…読出し範囲の指定回路、PSC…プリ
セツトカウンタ、MM…単安定マルチバイブレー
タ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 打楽器音信号を人間の耳で位相変化が識別で
    きる低い周波数の信号成分と、人間の耳で位相変
    化が識別できない高す周波数の信号成分とに分
    け、原打楽器音信号の頭部から末尾までの全長と
    対応している前記した低い周波数の信号成分はそ
    れを第1の記憶装置に記憶させておくとともに、
    前記した高い周波数の信号成分は、原打楽器音信
    号の頭部に対応する第1の信号部分と、前記した
    原打楽器音信号の頭部以外の部分に対応する信号
    について可聴周波数帯域における最低周波数の周
    期よりも長い時間巾を有するようなものとして取
    り出した第2の信号部分とし、それらを順次に第
    2の記憶装置に記憶させておく手段と、前記した
    第1の記憶装置に記憶されている原打楽器音信号
    の低い周波数の信号成分を記憶順に読出す手段
    と、前記した第2の記憶装置に記憶されている原
    打楽器音信号の高い周波数の信号成分は、それの
    第1の信号部分を記憶順に読出した後に、第2の
    記憶装置に記憶されている第2の信号部分を、記
    憶順に従つて読出す如き第1の読出し態様と、記
    憶順とは逆に読出す如き第2の読出し態様との二
    つの読出し態様を以つて交互に読出す手段と、前
    記の第2の記憶装置から読出された信号を、時間
    軸上で次第に減衰量が増加するようにされている
    信号減衰手段と、時間軸上で次第に周波数特性が
    変化するようにされているフイルタとを介した後
    に、前記した第1の記憶装置から読出された信号
    に加える手段とを備えてなる打楽器音の発生装置 2 第2の記憶装置に記憶されている第2の信号
    部分として、打楽器音信号の頭部以外の部分に対
    応する信号について可聴周波数帯域における最低
    周波数の周期よりも長い時間巾を有するようなも
    のとして取り出された信号部分を、その時間巾に
    わたり振幅レベルの一様化された状態のものに変
    形して用いてなる特許請求の範囲第1項記載の打
    楽器音の発生装置 3 第2の記憶装置に記憶されている第2の信号
    部分として、打楽器音信号の頭部以外の部分に対
    応する信号について可聴周波数帯域における最低
    周波数の周期よりも長い時間巾を有するようなも
    のとして取り出された信号部分を、その時間巾に
    わたつて振幅レベルの一様化された状態のものに
    変形するとともに、その時間巾にわたつて短時間
    周波数スペクトラム分布が時間経過によらず略々
    一様化されている状態のものに変形して用いてな
    る特許請求の範囲第1項記載の打楽器音の発生装
    置 4 第2の記憶装置に記憶されている第2の信号
    部分における打楽器音信号の頭部以外の部分に対
    応して可聴周波数帯域における最低周波数の周期
    よりも長い時間巾を有するようなものとして取り
    出された信号部分に対する順逆の繰返えしの読出
    しが波形の連続性を損なうことなくして行なわれ
    るようにした特許請求の範囲第1項記載の打楽器
    音の発生装置
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