JPH0133702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は床に関し、特に、さねはぎによる最上
層の仕上げボードとして好適なものに関する。

最上層の仕上げボードは湿気に弱く、床面の膨
張や隙間等の原因となる変形を起しやすいとされ
ていた。硬質の木材ボードを使用した場合、特に
この傾向は顕著である。

本考案はこの点に鑑み、湿気による床材の変形
を吸収し、床面の膨出や隙間の発生等を防止し、
また、床組立ての際に床材にかかる斜め方向の圧
力を緩和させて床材の保護と同時に施工性を容易
にし、かつ床材間（目地部）に所望の色調を表わ
せて美しい床仕上げを可能にした床を提供すべく
なしたものであり、その要旨は隣接床材をさねは
ぎ結合した床にあつて、該さねはぎ間の少なくと
も上方に弾力性シール材を介装したことにある。
該シール材は粘着性を有し床材に予め貼着されて
いることが望ましく、この貼着はさねの上に直接
なされていることが好ましい。また、該シール材
は弾力性のあるゴムテープ特にネオプレン（独立
気泡発泡体クロロプレンゴム）を用いるのが好ま
しい。

以下一実施例として示した図面によりつゝ本考
案を説明する。

図面は本考案に係る床の一部斜視図である。最
上層の床は床材（ボード）１，２，３を任意形態
によるさね４，５とはぎ６，７によつて連結構成
されており、該さね４，５上にはそれぞれゴムテ
ープ８，９好ましくは防水性等を有するネオプレ
ンが直接介装されている。この場合、床材１，
２，３は水平方向にはゴムテープ８，９の弾力を
挟んで隣接するように型取つてあり、図面ではゴ
ムテープ８，９を若干圧縮状態に介装したときに
さねの先端部とはぎの溝底部との間およびさねは
ぎ下方の床材側端間に若干の間隙が生じる形態と
なつている。上記ゴムテープ８，９は粘着性があ
り、床材組立て前に予めさね４，５上に直接貼着
される。工場内で事前にゴムテープ８，９を貼着
しておくことも可能である。

床仕上げは、適合性のある下層床面の上に敷設
される。上記床材１，２，３の施工は、例えば床
材１が最初の列に並べられるなら、これと噛み合
う床材２が次の列に並べられる。こうして各床材
を互いに軽く打ち込みながら、ゴムテープ８が
やゝ押えられる形で床材１，２間に納まるように
し、さらに床材３からなる次の列を並べて行けば
よい。

なお、本考案は上記例に限定されるものではな
く、例えばゴムテープの素材、床材の構成は本考
案の意図を実現する範囲で変更が可能である。

以上によれば、床材はシール材を挟みかつさね
はぎによつて結合されているので、結合が確実で
あると同時に床材の伸縮変形を吸収し、床面の膨
出や隙間の発生のない床が実現できる。しかもシ
ール材は床材間に所望の色調の目地模様を表わす
のに役立ち、美しい床仕上げに寄与する。また、
シール材を軽く押圧してさねはぎを合わせるだけ
で床材を組付けることができ、床組立ての際に加
わる斜め方向の圧力をシール材で緩和させること
ができるので、床材の保護と同時に床の施工性を
好ましいものとすることができる。

シール材は予め床材に貼着されていれば、床仕
上げ工程を一層簡便化するのに成功する。しかも
このシール材をさね上に直接貼着すれば、水平方
向の荷重に対する抵抗力を強めることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る床の部分斜視図である。 符号１，２，３……床材、４，５……さね、
６，７……はぎ、８，９……シール材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 床材の一側端に形成した突起と他側端に形成
   した溝との相互係合によるさねはぎ式の床構造
   において、さねの少なくとも上方の床材間には
   これを塞ぐように弾力性シール材が若干圧縮状
   態で介装され、同時に床材配設時にさねの先端
   部とはぎの溝底部との間に若干の間隙が形成さ
   れていることを特徴とする床。 (2) 上記弾力性シール材は床材側面乃至さね上に
   貼着されてなる第１項記載の床。