JPH0133467Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、二個の箱体を互いに連結し、必要
に応じて個々の箱体に分割し得るようにした連結
包装箱に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の連結包装箱として、実開昭55−
78126号公報、実開昭55−386号公報などに記載さ
れたものが知られている。

これらの連結包装箱は、二個の箱体にそれぞれ
接続片を突設し、この接続片によつて二個の箱体
を連結するようにしたものであり、二個の箱体を
連結した状態ではあたかも一つの箱と同じように
取扱うことができ、また、上記接続片を切離せ
ば、個々の箱体に分割して使用できるという利点
がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記従来の連結包装箱は、一方
の箱体に設けた接続片を他方の箱体の外壁面に接
着して二個箱体を連結するようにしているので、
箱体の外面に接続片がその厚み分だけ突出する。
このため、複数個の箱を積載して輸送するときな
どに、箱体の外面に突出する接続片が他の箱体の
外面の接続片に引つかかつたり、あるいは接続片
によつて箱体の外面が擦られて箱体の印刷面が破
損する等の問題がある。

そこで、この考案は、二個の箱体を接続する接
続片が箱体の外面に突出しない構造の連結包装箱
を提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案は、
連結包装箱を次のように構成したのである。

即ち、対向する側壁と、この両側壁の両側に設
けられる端壁とによつて角筒形の箱胴部を形成
し、上記両側壁の両端縁にそれぞれ箱胴部の両端
面を覆う内フラツプを連設し、上記両端壁の両端
縁にそれぞれ上記内フラツプの外面に折重ねられ
る外フラツプを連設して成る箱体を二個設け、こ
の二個の箱体を互いの箱胴部の側壁が重なるよう
に突き合せ、この突き合せた箱胴部の側壁側に位
置する箱胴部の両端面の外フラツプの一方の欠除
部を形成し、他方の外フラツプに接続片を突設
し、一方の箱体の接続片を他方の箱体の欠除部に
嵌め、上記接続片の内面を上記内フラツプの外面
に接着して上記二個の箱体を連結したのである。

〔作用〕

上記構造によれば、接続片と欠除部が、段ボー
ル紙等の箱体構成材が二重に重なる部分、即ち、
箱胴部の両端面を覆う内フラツプの外面に折重ね
られた外フラツプに形成されているので、一方の
箱体の接続片を他方の箱体の欠除部に嵌め込んで
接続片が箱体の外面に突出しないようにできると
共に、欠除部の内側には内フラツプが位置するこ
とになり、接続片の接着が可能となる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

個々の箱体Ａは、対向する側壁５，５と、この
両側壁５，５の両側に設けられる端壁６，６とに
よつて角筒形の箱胴部を形成し、上記両側壁５，
５の両端縁にそれぞれ箱胴部の両端面を覆う内フ
ラツプ４，４を連設し、上記両側壁６，６の両端
縁にそれぞれ上記内フラツプ４，４外面に折重ね
られる外フラツプ１，１を連設して成り、この外
フラツプ１，１は箱胴部の両端面においてそれぞ
れ突き合うようになつている。

上記箱体Ａは、段ボール等の厚紙によつて形成
され、この箱体Ａは二個一組で第３図に示すよう
に、互いの箱胴部の側壁５が重なるように突き合
される。

上記箱胴部の両端面において突き合された一対
の外フラツプ１，１の一方の面の外フラツプ１，
１には欠除部２が形成され、他方の面の外フラツ
プ１，１に上記欠除部２にぴつたり嵌まる大きさ
の接続片３が突設されている。この接続片３は、
第１図に示すように、内フラツプ４にＬ字状のス
リツト７を形成して、外フラツプ１，１に接続片
３が残るようにしている。欠除部２と接続片３
は、個々の箱体Ａの一方の側壁５に位置するよう
に形成する。

上記のように箱胴部の両端面に欠除部２と接続
片３が形成された同一形状の二個の箱体Ａ，Ａ
は、第３図に示すように、一方の箱体Ａの接続片
３が他方の箱体Ａの欠除部２に嵌まるように突き
合され、一方の箱体Ａの接続片３の内面を他方の
箱体Ａの欠除部２に露出する内フラツプ４の外面
に、接着剤あるいは両面テープ等により接着す
る。第５図において、８は接着剤層を示してい
る。

上記のようにして、二個の箱体Ａ，Ａは連結さ
れるが、この連結された二個の箱体Ａ，Ａを個々
の箱体Ａ，Ａに分割するには、突き合せた側壁５
間の刃物を差し込んで接続片３を切断すればよ
い。

なお、上述のように刃物で切断する以外に接続
片３にカツトテープあるいはミシン目等の切取手
段を設けて接続片３を切断してもよい。

〔効果〕

以上のように、この考案の連結包装箱は、個々
の箱体に形成された接続片と欠除部が、段ボール
紙等の箱体構成材が二重に重なる部分、即ち、箱
胴部の両端面を覆う内フラツプの外面に折重ねら
れた外フラツプに形成されているので、一方の箱
体の接続片を他方の箱体の欠除部に嵌め込んで接
続片が箱体の外面に突出しないようにできると共
に、欠除部の内側には内フラツプが位置すること
になり、接続片の接着が可能となる。これにより
輸送中などに接続片が他の物に引つかかつたりす
ることがなく、また、箱体の外面の印刷が傷付け
られないよう効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る箱体の展開平面図、第
２図は組立てた箱体の斜視図、第３図は連結した
箱本体の斜視図、第４図は同上を切断した斜視
図、第５図は同上の要部を示す縦断拡大正面図で
ある。 Ａ……箱体、１……外フラツプ、２……欠除
部、３……接続片、４……内フラツプ、５……側
壁、６……端壁、７……スリツト、８……接着剤
層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対向する側壁と、この両側壁の両側に設けられ
   る端壁とによつて角筒形の箱胴部を形成し、上記
   両側壁の両端縁にそれぞれ箱胴部の両端面を覆う
   内フラツプを連設し、上記両端壁の両端縁にそれ
   ぞれ上記内フラツプの外面に折重ねられる外フラ
   ツプを連設して成る箱体を二個設け、この二個の
   箱体を互いの箱胴部の側壁が重なるように突き合
   せ、この突き合せた箱胴部の側壁側に位置する箱
   胴部の両端面の外フラツプの一方の欠除部を形成
   し、他方の外フラツプに接続片を突設し、一方の
   箱体の接続片を他方の箱体の欠除部に嵌め、上記
   接続片の内面を上記内フラツプの外面に接着して
   上記二個の箱体を連結したことを特徴とする連結
   包装箱。