JPH0133222Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は鋼板自動折曲げラインのコンベア搬送
装置内成形装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、鋼板自動折曲げラインにおいては、控位
置にある数種類の鋼板の中から、順次指定鋼板を
選定してコンベア搬送装置内に供給し、その後、
鋼板は折曲げ機に送られ、規定の形状に折曲げ成
形され、次のラインに送り込まれるようになつて
いるが、「耳切り」など鋼板の１部を切欠く作業
は、折曲げ成形後、切欠き部を一台一台溶断し
て、グラインダにて仕上げていたため、手間がか
かり量産的でなくその点で問題があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は上記の点に鑑みてなされたもので、コ
ンベア搬送装置内に打抜き成形が可能な成形機を
設け、鋼板を折曲げる前に「耳切り」など、鋼板
の１部を切欠く作業を自動的に行えるコンベア搬
送装置内成形装置を提供するものである。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面により説明する。

第１図は主にダンプ車のデツキを成形する鋼板
折曲げラインの全体図で、前方に折曲げ機１が設
置され、その後方に、鋼板４をコンベア上に供給
する門形のバキユームリフト装置２が装設されて
いる。該バキユームリフト装置２は、複数の吸着
具５を有し、ラインの左右に敷設されたレール６
上を前後に移動して控位置にある数種類の鋼板４
の中から指定鋼板４を選定して、バキユームの吸
着具５で吸着しコンベア上に供給するものであ
る。

また、前記折曲げ機１とバキユームリフト装置
２間には、前記鋼板４を搬送するコンベア搬送装
置３が装設されている。該コンベア搬送装置３
は、鋼板４を平行移動させる前部と後部からなる
コンベア装置７，８と、鋼板４を、前記折曲げ機
１のテーブル上に供給する揺動コンベア装置９と
よりなり、これらのコンベア搬送装置３は図示し
ない駆動装置により回動駆動されるものである。

ところで、前記前・後部のコンベア装置７，８
間の中央には、該コンベア装置７，８上面と面一
に、打抜き用の成形機１０が埋設されており、該
成形機１０は第２図に示す如く、ダイズ１０ａと
ポンチ１０ｂからなり、該ポンチ１０ｂは、ダイ
ズ１０ａ下部に設けられた伸縮シリンダ１１のロ
ツド１２に連結され、前記伸縮シリンダ１１を伸
縮作動させることにより、前記ポンチ１０ｂが上
下に作動して、鋼板４を打抜くことができる。

なお、ポンチ１０ｂは通常ダイズ１０ａ内に埋
設された状態にあり、鋼板４打抜き後、または打
抜き不要のときは、ダイズ１０ａ上を鋼板が通過
できるように構成されている。

また、前記コンベア装置８と成形機１０のそれ
ぞれ一方の側部には、伸縮自在な位置決め装置１
３，１４が配設されると共に、コンベア装置８の
他方の側部には、前記位置決め装置１２と対照位
置に、先端に回転自在なローラを軸着した揺動自
在な位置寄せ装置１５が設けられており、コンベ
ア装置８上の鋼板４を規定位置に維持すると共
に、鋼板４を打抜き個所に正しく停止させるよう
設けられている。

次に作用について説明すると、バキユームリフ
ト装置２を作動させ、控位置にある各寸法に加工
された数種類の鋼板４の中から指定鋼板４を選定
し、吸着具５によりコンベア装置８上に供給す
る。

コンベア装置８上に供給された鋼板４は、前記
位置寄せ装置１５と位置決め装置１３とにより、
強制的に規定位置に維持し前方に搬送する。

もし搬送された鋼板４が打抜きを必要とすると
きは、前記鋼板４が通過する前に、ポンチ１０ｂ
と成形機１０側部の位置決め装置１４が上昇し
て、鋼板４を一旦成形位置に停止させた後、ポン
チ１０ｂを下降させることにより、鋼板４を所定
の形状に打抜くことができる。打抜き後は、前記
位置決め装置１４が下降し、ポンチ１０ｂも元の
埋設位置にとどまるため、打抜き成形された鋼板
４は再び前進して、揺動コンベア装置９により折
曲げ機１のテーブル上に搬送される。この後、鋼
板４は折曲げ機１により所定の形状に折曲げられ
前記折曲げラインでの成形加工を完了する。

（効果） 以上のように本考案によれば、コンベア搬送装
置内に伸縮自在な位置決め装置と打抜き用の成形
機とを設けたことにより、打抜きを必要とすると
きは、「耳切り」など、鋼板の１部を打抜く成形
加工が折曲げ前にでき、それにともない溶断など
の後加工が不要となり量産化が促進されると共
に、均一な製品が得られるなどの優れた効果が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は鋼板折曲げラインの全体図、第２図は
打抜き成形機の作動図、第３図は第２図ａの斜視
図である。 １……折曲げ機、２……バキユームリフト機、
３……コンベア搬送装置、４……鋼板、１０……
成形機、１１……伸縮シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋼板をコンベア内に搬送し、折曲げ加工される
   鋼板自動折曲げラインにおいて、折曲げ前のコン
   ベア搬送装置内に伸縮自在な位置決め装置と、打
   抜き用の成形装置とを埋設し、必要に応じ、鋼板
   を所定の形状に成形するようにしたことを特徴と
   するコンベア搬送装置内成形装置。