JPH0133217B2 - - Google Patents

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JPH0133217B2
JPH0133217B2 JP59123746A JP12374684A JPH0133217B2 JP H0133217 B2 JPH0133217 B2 JP H0133217B2 JP 59123746 A JP59123746 A JP 59123746A JP 12374684 A JP12374684 A JP 12374684A JP H0133217 B2 JPH0133217 B2 JP H0133217B2
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JP
Japan
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catalyst
heteropolyacid
methacrolein
oxide
component
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JP59123746A
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JPS615043A (ja
Inventor
Masahiro Wada
Tooru Ishii
Yoshiharu Shimazaki
Tetsutsugu Ono
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0133217B2 publication Critical patent/JPH0133217B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はメタクリル酸の製法に関する。詳しく
述べると本発明は、モリブデン、バナジウム、リ
ンなどを含有してなるヘテロポリ酸系触媒を使用
して、メタクロレインを分子状酸素または分子状
酸素含有ガスにより接触気相酸化し高収率かつ長
期安定した性能でメタクリル酸を製造する方法に
関するものである。さらに詳しく述べると本発明
はモリブデン、バナジウム、リンを主体とするヘ
テロポリ酸を含有し、これにカリウム、ルビジウ
ム、セシウムおよびタリウムよりなる群からの少
なくとも1種、銅、ヒ素、アンチモン、コバル
ト、ジルコニウム、ビスマス、ニツケル、クロ
ム、マンガンおよび亜鉛よりなる群からの少なく
とも1種ならびにセリウムを共存せしめた酸化物
触媒を使用してメタクロレインからメタクリル酸
を製造するための方法を提供することを目的とす
る。 メタクロレインの接触気相酸化用触媒は数多く
提案されており、そのうちのいくつかは工業的規
模でのメタクリル酸製造に用いられはじめた。提
案されている触媒は、大部分がモリブデンおよび
リンを主成分とするものであり、それらの調製法
を見る限り構造的にリンモリブデン酸またはその
塩たとえばアンモニウム塩、アルカリ金属塩であ
り、ヘテロポリ酸およびヘテロポリ酸塩構造を有
する混合組成物よりなると考えられるものであ
る。 しかしながら、かかる触媒系の問題点は、メタ
クリル酸の収率の面だけではなく工業触媒として
具有すべき寿命の点で依然として欠陥を持つこと
が指摘されている。すなわち長期にわたつて反応
を継続させると、この触媒系においてはヘテロポ
リ酸塩構造よりもヘテロポリ酸構造の方が分解が
著るしく使用に耐ええない状態となることであ
る。もとよりヘテロポリ酸のほうがその塩よりも
触媒活性の面で有効に作用するからである。 したがつてヘテロポリ酸を耐久性よく安定化さ
せ、その触媒活性を長期にわたつて維持させるこ
とが要求され、種々検討がなされてきた。たとえ
ば、モリブデン、バナジウム、リン、アルカリ金
属またはタリウムとセリウムを含む触媒系として
特開昭51−76217号、同52−36619号、同52−
12231号、同54−144311号、同55−2619号、同55
−105641号、同55−122734号、同55−124734号、
同56−91846号、同57−56043号、同57−171934
号、同57−204230号などの発明がある。しかしか
かる触媒系の技術内容を見る限り、これらは工業
用触媒として具備しなければならない高い収率お
よび長寿命の点ではまだ満足しうる域に至つてい
ない。とくにヘテロポリ酸の安定化効果を狙つた
発明においても反応温度が300℃以上において添
加効果が見出せるという開示はあるものの収率の
面では全く満足のいくものとはならず、しかも反
応温度を300℃を越えて設定すること自体この種
のヘテロポリ酸触媒の耐久性維持に無理があるか
らである。 ところでヘテロポリ酸系触媒の熱安定性に関す
る記述およびその対策は今まで多くの例が開示さ
れている。一例をあげれば特公昭40−27526号公
報明細書においてリンモリブデン酸の物理的劣化
はその結晶構造の変化によるとし、水蒸気の存在
する高温度においてリンモリブデン酸のはなれば
なれの粒子が再結晶化し、集塊化して固体塊とな
る傾向を有することを記述している。その対策と
しては炭化ケイ素に担持させる方法を開示してい
る。別に特開昭55−79341号公報明細書において
はアルカリ金属のヘテロポリ酸塩は塩構造の分解
が起に易いとし、その防止対策としては他成分の
添加によりその構造安定化をはかつている。また
特開昭55−122734号公報明細書の例では活性向上
成分並びに少量のアルカリ金属塩の共存により触
媒の安定化をはかつている。しかしいずれも反応
温度が300℃以上と高く、工業用触媒としては問
題が残されている。 本発明者らは、モリブデン、リンを含むヘテロ
ポリ酸の塩、たとえばカリウム、ルビジウム、セ
シウムおよびタリウム塩が熱的にも、酸化還元雰
囲気にも比較的安定であるが、モリブデン、リン
を含んだフリーのヘテロポリ酸〔たとえば、X線
回析(対陰極Cu−Ka)における2θ=8.0゜、8.9゜、
9.3゜などのピーク群を持つ〕は長時間の反応にお
いてきわめて不安定となることの原因を探究する
なかで、電子顕微鏡、蛍光X線、X線回析などの
機器分析から、以下の如き知見をえてその原因を
推定した。 すなわち本発明者らは劣化加速テストとして、
高空間速度、高濃度のメタクロレインかつ低濃度
の酸素含有原料ガスとして可能な限り高い反応温
度の採用という過酷な反応条件下でモリブデン、
リン、アルカリ金属塩を含む(但しヘテロポリ酸
を完全にそのアルカリ金属塩におきかえていない
状態)ヘテロポリ酸系触媒を用い、接触気相酸化
反応を触媒に対して遂行し、きわめて短時間で触
媒活性を低下せしめた。かかるテスト後の触媒を
抜き出し分析したところ、三酸化モリブデンの形
成が認められヘテロポリ酸やその塩が分解してい
ることが明認されたのである。とくにフリーのヘ
テロポリ酸は反応中第3次、第4次の凝集を起す
ため分解も起り易く触媒性能劣化が著るしいこと
が認められた。 そして、この現象を抑制するため、フリーのヘ
テロポリ酸に対し、X成分としてのカリウム、ル
ビジウム、セシウムおよびタリウム、Y成分とし
て銅、ヒ素、アンチモン、コバルト、ジルコニウ
ム、ビスマス、ニツケル、クロム、マンガンおよ
び亜鉛ならびにセリウムをそれぞれ配合し、フリ
ー酸の安定化をはかることによりフリー酸の第3
次、第4次の凝集をきわめて低く抑えうる触媒組
成物を見出し本発明を完成するに到つたものであ
る。 すなわち、本発明は以下の如く特定される。 (1) メタクロレインを分子状酸素または分子状酸
素含有ガスにより気相接触酸化してメタクリル
酸を製造する際に使用する触媒として、一般式 MoaVbPcXdYeCefOg [式中Mo、V、P、Ce、Oはそれぞれモリブ
デン、バナジウム、リン、セリウムおよび酸素
を示し、Xはカリウム、ルビジウム、セシウム
およびタリウムよりなる群から選ばれた少なく
とも1種の元素を示し、Yは銅、ヒ素、アンチ
モン、コバルト、ジルコニウム、ビスマス、ニ
ツケル、クロム、マンガンおよび亜鉛よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の元素を示す。
また添字a、b、c、d、e、fおよびgは各
元素の原子比を表わし、a=12としたとき、
b、c、d、e、fはそれぞれ0(ゼロ)を含
まない3以下の値をとりかつgは他の元素の原
子価および原子比の値によつて定まる値をと
る。] で表わされかつモリブドバナドリン酸を含有して
なる触媒組成物を調製するに際して、 (A) ヘテロポリ酸を含む水溶液とX成分の出発原
料および酸化セリウムとを加熱し、または (B) 遊離のヘテロポリ酸およびヘテロポリ酸のX
成分の塩を含む水溶液と酸化セリウムとを加熱
し、ついでえられた物質と前記Y成分の酸化物
とを焼成することを特徴とするメタクリル酸製
造用触媒の調製方法。 本発明は上記のとおりであるが、その骨子は触
媒中において遊離のヘテロポリ酸をいかに安定化
させ、性能を向上させるかにある。そして、本発
明においてはセリウム酸化物およびタリウム、カ
リウム、ルビジウム、セシウム成分が添加され存
在する遊離のヘテロポリ酸が安定化される。そし
てさらに触媒性能向上には、銅、コバルトなどの
Y成分が添加され、これらY成分もヘテロポリ酸
と塩を形成しないように触媒中に存在させること
が好結果を与えることが知見されたものである。 かくして本発明の特徴は、セリウム成分の添加
効果であり触媒中での形態およびY成分の添加時
期の特定にある。 セリウム成分について述べると触媒中における
形態は酸化セリウムであることである。酸化セリ
ウムはアルカリ土類ほど塩基性が強くないが塩基
性を示す酸化物であると一般には云われている。
塩基性が強すぎるとメタクリル酸の分解等副反応
が起り好ましくない。一方、塩基性が弱すぎると
ヘテロポリ酸とのたとえば酸塩基反応性が悪くな
り、遊離酸の安定性の寄与があまり期待できな
い。この期待通りの結果は実施例および比較例で
示すが、劣化促進テスト中の触媒の変化をみると
遊離酸の凝集は抑制されてその結果三酸化モリブ
デンの生成はかなり抑制された。また酸化セリウ
ムの塩基性の効果として触媒全体の酸塩基のコン
トロールに寄与して収率の向上が認められるもの
と考えられる。 酸化セリウムによるその他の効果について述べ
ると、気相酸素に対する親和性が高く、触媒上で
のメタクロレイン接触気相酸化反応中の触媒の酸
化還元サイクルをきわめてスムーズに行なわしめ
る効果を有する。このことは反応速度論的に気相
酸素への依存性が零次により近くなることから確
かめられた。さらにまた別の長所として、モリブ
デン、リンを含むヘテロポリ酸系触媒(塩を含め
て)は一般に酸化力が強いとされているが、それ
にも拘わらずメタクロレインに対する酸素比は、
たとえば長年工業化されてきているアクロレイン
酸化によるアクリル酸合成での反応条件に比べて
通常は高い比率が要求されるといわれる。しかし
かかる欠点も酸化セリウムの存在により酸素とメ
タクロレイン比の低い条件でも長期に反応が可能
となることが認められた。 さらに本発明にかかる触媒は、高い空間速度で
の反応でも十分にその性能を発揮しうることも長
所としてあげられる。また、さらに酸化セリウム
の添加により反応温度が300℃以下でも反応活性
が十分高いことがあげられる。 以上の様にセリウム成分の添加効果についての
べたが、かかるセリウム酸化物は遊離ヘテロポリ
酸と出来るだけ選択的に反応させられるようにY
成分の添加前に添加せしめておくことが好まし
い。 次に本発明の特徴であるY成分について述べ
る。Y成分の添加効果は活性向上への寄与であ
る。ここでY成分の酸化物の大半は単独では弱い
酸性を示すかせいぜい両性を示す酸化物である。
本発明ではこのY成分の添加に際してそれをY成
分の少なくとも1種からなる酸化物の形で触媒中
に存在させることにより遊離のヘテロポリ酸の安
定化に寄与し、かつ性能の向上に寄与しているこ
とが認められた。Y成分の多くはたとえば水溶性
の塩を出発原料として使用した場合優先的にヘテ
ロポリ酸の塩を形成しやすい傾向にあるが、かか
る塩はアルカリ金属塩よりまた遊離ヘテロポリ酸
より熱的に不安定となりやすい。従つて本発明の
特徴とするところであるが、セリウムは酸化物を
使用してあらかじめ遊離ヘテロポリ酸を酸塩基反
応で安定化させておき、さらにY成分の添加にあ
たつても遊離のヘテロポリ酸と塩を形成させない
ように調製することにより遊離ヘテロポリ酸のよ
り安定化をはかり、触媒の性能の向上をはかりう
る。たとえば触媒調製の一例を示すとモリブデ
ン、リン、バナジウム、アルカリ金属成分を水溶
液中にて反応させてそこへ酸化セリウムを添加す
る。こうしてできたスラリーないし水溶液を100
℃近辺で乾燥後、Y成分を添加し打錠成形あるい
は水分を加えて押し出し成形するなり通常の成形
法で成形後、焼成して触媒をえればよい。 このようにセリウムの酸化物と遊離ヘテロポリ
酸との結合、さらにはヘテロポリ酸のカリウム、
セシウム塩等の共存或はバナジウム、銅、コバル
ト等の成分との相乗効果により触媒の寿命が大巾
に改善され、かつメタクリル酸の高収率がもたら
されるものである。本発明により調製した触媒で
加速テスト中の触媒の分析を行うと遊離ヘテロポ
リ酸の凝集が極力抑えられている事実、また触媒
表面積や細孔分布、細孔容量の変化がわずかであ
る事実、かつ三酸化モリブデンの生成が極力抑制
されている事実が確認された。 本発明による触媒を使用するにあたつてはその
触媒組成物を単味でペレツト状、球状、円柱状、
リング状等に押し出しまたはタブレツト成形した
ものを用いてもよく、α−アルミナ、シリカアル
ミナ、シリコンカーバイド、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、アルミニウムスポンジなどのあらか
じめ成形された担体に含浸または付着させたもの
を用いてもよく、一方、シリコンカーバイド、珪
藻土、アルミナなどの粉末を加えて成形したもの
を用いてもよい。また触媒原料物質としては種々
のものが使用可能である。たとえばモリブデン化
合物としてパラモリブデン酸アンモニウム、モリ
ブデン酸、三酸化モリブデン、リンモリブデン
酸、リンバナドモリブデン酸等が、バナジウム化
合物としてメタバナジン酸アンモニウム、五酸化
バナジウム、蓚酸バナジル、硫酸バナジル等が、
リン化合物としてリン酸、リン酸第1アンモニウ
ム、リン酸第2アンモニウム等が、X、Y成分と
しては、それらの成分元素の水酸化物、硫酸塩、
炭酸塩、酸化物等が、またセリウム化合物はセリ
ウム酸化物が使用される。 本発明による触媒をメタクロレインの気相接触
酸化反応に用いる際の原料メタクロレインは純粋
なガス状メタクロレインでも、一般にイソブチレ
ンやターシヤリーブタノールを原料とする気相接
触酸化反応でえられたメタクロレイン含有ガスで
も、または液相法で合成されたメタクロレインか
らえられるガス状メタクロレインでもよく、とく
に限定はされない。原料ガスはこれらいずれかに
分子状酸素を混合して用いられる。酸素源は工業
的には空気が有利である。その他希釈剤として不
活性ガスたとえば窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウ
ム、アルゴン、一酸化炭素、水蒸気等を用いるこ
とができる。 酸化反応におけるメタクロレイン濃度は0.5〜
15容量%、好ましくは1〜10容量%である。メタ
クロレインに対する酸素は容量比で0.5〜10の範
囲、好ましくは1〜5の範囲である。原料ガスの
空間速度は100〜500hr-1(STP)、好ましくは300
〜3000hr-1(STP)の範囲が適当である。反応温
度は200〜350℃の範囲、好ましくは240〜300℃で
ある。反応圧は通常常圧近くで操作されるが、加
圧下でも減圧下でも可能である。 本発明による触媒を用いる際に反応装置は一般
に固定床形式で用いるが、流動床、移動床のいず
れの形式においても用いることができる。 以下実施例、比較例をあげてさらに具体的に説
明するが本発明はこれに限定されるものではな
い。なおこの実施例および比較例における転化
率、選択率、単流収率はつぎの定義による。 転化率(%)=消費メタクロレインのモル数/供給メタク
ロレインのモル数 ×100 選択率(%)=生成メタクリル酸のモル数/消費メタクロ
レインのモル数 ×100 単流収率(%) =生成メタクリル酸のモル数/供給メタクロレインの
モル数 ×100 実施例 1 三酸化モリブデン288.0g、五酸化バナジウム
15.2gおよび85%オルトリン酸29.3gを水1に
加え、24時間加熱還流した。そこへ粉末状の酸化
セリウム14.3gおよび硝酸カリウム25.3gを上記
加熱溶液に添加し撹拌しながら、加熱濃縮した。
えられた粘土状物質を約100℃で4時間乾燥後粉
砕しそこへ粉末状酸化銅2.7gを加えよく混合し
たのち水を20ml加えてよく練つたのちさらに200
℃で4時間乾燥後5mm程度の粒径に粉砕し、これ
を窒素気流中430℃で3時間、つづいて空気気流
中400℃で4時間焼成した。こうしてえられた触
媒の組成はMo12V1P1.5K1.5Cu0.2Ce0.5(酸素を除く
原子比)であつた。 この触媒20mlを内径13mmのステンレスU字管に
充填し、270℃の溶融塩浴に浸漬した。この反応
管にメタクロレイン5モル%、酸素10モル%、水
蒸気30モル%および窒素55モル%からなる組成の
混合ガスを導入し、その空間速度を1500hr-1
(STP)に保ちメタクロレインの酸化反応を行い
触媒性能試験を行つたところ、メタクロレイン転
化率91.6%、メタクリル酸への選択率81.2%の結
果をえた。 次にこの触媒を用いて長期反応テストを行い性
能の経時変化をみた。反応条件はメタクロレイン
の製造用反応器をメタクロレイン酸化長期反応テ
スト用装置の前段階に設置し、その反応器にモリ
ブデン−コバルト含有多元系触媒を充填し、この
反応器の出口ガス中にほぼメタクロレイン5モル
%、酸素10モル%、水蒸気30モル%が含有される
ようにイソブチレン、酸素、水蒸気、窒素を導入
し、えられた生成ガスを上記触媒に供給する方法
で長期反応テストを行つた。長期反応テストの空
間速度は1500hr-1(STP)とし、反応温度は270℃
に設定した。その結果3000時間後の収率はメタク
ロレイン転化率92.0%、メタクリル酸への選択率
は81.5%であつた。6000時間後にはメタクロレイ
ン転化率は91.3%、メタクリル酸への選択率は
81.4%、12000時間後には6000時間から反応温度
を4℃上昇させるだけでメタクロレイン転化率は
ほぼ一定の水準にあり91%台を示しメタクリル酸
への選択率は81%台を維持した。 この12000時間反応後の触媒を抜き出し発熱ピ
ーク位の触媒のX線回析による三酸化モリブデン
の生成状態を調べたところごくわずかであるが認
められる程度であつた。 実施例 2 実施例1で得た触媒を用いて実施例1と同様の
反応装置を用いて以下の触媒劣化加速テスト方法
を採用し寿命テストとの対応を行つた。すなわ
ち、触媒性能試験を行つた後、溶融塩浴温度を
380℃にあげ、更に供給ガス組成を容量比でメタ
クロレイン:酸素:窒素:水蒸気=2:6:32:
10となるように変更し、かつ空間速度を2000hr-1
(STP)で連続して通過させ、各時間経過後に塩
浴温度、供給ガス組成、空間速度を触媒性能試験
条件に戻して性能テストを行い、次に反応条件を
劣化加速テスト条件に戻すことを繰り返すことに
より長期反応テストの対応を行つた。その結果反
応当初の触媒性能試験結果はメタクロレインの転
化率91.2%、メタクリル酸への選択率81.4%の結
果であつた。その後劣化加速テスト時間300時間
後メタクロレインの転化率は88.6%、メタクリル
酸への選択率は81.7%、500時間後メタクロレイ
ン転化率86.0%、メタクリル酸への選択率81.0
%、1000時間後のメタクロレイン転化率80.1%、
メタクリル酸選択率78.2%であつた。1000時間反
応テスト後の触媒を抜き出しX線回折により三酸
化モリブデンの生成状態を調べたところピークの
存在がわずかであるが認められる程度であつた。 比較例 1〜6 実施例1の触媒調製法においてオルトリン酸、
硝酸カリウム、酸化セリウムおよび酸化銅を添加
しない触媒(比較例1)、硝酸カリウム、酸化セ
リウムおよび酸化銅を添加しない触媒(比較例
2)、五酸化バナジウムおよび酸化銅を添加しな
い触媒(比較例3)、オルトリン酸および酸化銅
を添加しない触媒(比較例4)、硝酸カリウムお
よび酸化銅を添加しない触媒(比較例5)をそれ
ぞれ調製し実施例1と同じ反応条件で触媒性能試
験を行つた。さらに酸化セリウムを添加しないで
実施例1の方法に従つて調製した触媒(比較例
6)を用いて触媒劣化加速テストおよび触媒性能
試験を実施例2と同じ反応条件で行つた。その結
果を表−1に示す。
【表】 比較例 7 三酸化モリブデン288.0g、五酸化バナジウム
15.2gおよび85%オルトリン酸29.3gを水1に
加え、24時間加熱還流した。そこへ硝酸銅8.1g、
硝酸カリウム25.3gおよび酸化セリウム14.3gを
加え撹拌しながら加熱濃縮した。えられた粘土状
物質を約100℃で4時間乾燥後粉砕し、そこへ20
mlの水を加えてよく練つたのちさらに200℃で4
時間乾燥後、5mm程度に粉砕し、これを窒素気流
中430℃で3時間、つづいて空気流通下400℃で4
時間焼成した。こうして得られた触媒の組成は
Mo12V1P1.5K1.5Cu0.2Ce0.5(酸素を除く原子比)で
あつた。 この触媒の触媒性能試験及び劣化加速テストを
実施例1および2の方法に従つて実施した。その
結果を表2に示した。
【表】 表−2から明らかなようにY成分の添加時期を
かえてかつ硝酸銅の形で添加して触媒焼成後ヘテ
ロポリ酸の銅塩を形成させ得るように触媒を調製
した場合活性の低下が大きいことがわかる。 実施例 3〜21 表−3に示す各触媒の調製は実施例1の方法に
従つて行なつたが、その際オルトリン酸量、五酸
化バナジウム量、硝酸カリウム量、酸化銅および
酸化セリウムの添加量をかえた。その他はすべて
メタクロレインの酸化反応による触媒性能試験を
もふくめて実施例1に従つて行つた。えられた結
果を表−3に示す。
【表】 実施例 22〜24 表−4に示す各触媒の調製は硝酸カリウムの代
りにそれぞれ硝酸ルビジウム、硝酸セシウム、硝
酸タリウムを使用する以外は実施例1の方法に従
つて行い、またメタクロレイン酸化反応の性能試
験も実施例1に従つて行つた。えられた結果を表
−4に示す。
【表】 実施例 25 加熱した水1.2にモリブデン酸アンモニウム
353.2gとメタバナジン酸アンモニウム19.5gお
よび85%オルトリン酸29.3gを溶解し撹拌した。
そこへ50mlの水に溶解した硝酸カリウム25.3gを
添加し、さらに硝酸水溶液を加えてPHを1近辺に
調整してから粉末状酸化セリウム14.3gを加えて
撹拌しながら加熱濃縮した。えられた粘土状物質
を約100℃で乾燥後、粉砕しその粉末を20mlの水
に硝酸コバルト14.6gを溶解した水溶液でよく練
つたのち200℃で4時間乾燥後5mm程度の粒径に
粉砕し、これを窒素気流中430℃で3時間、つづ
いて空気気流中400℃で4時間焼成した。こうし
てえられた触媒の組成はMo12V1P1.5K1.5Co0.3
Ce0.5(酸素を除く原子比)であつた。 この触媒を用いて実施例1におけると同様に反
応を実施した。その結果を表−5に示す。 実施例 26〜33 実施例25における硝酸コバルトの代り硝酸ニツ
ケル、酸化クロム、酸化マンガン、硝酸ビスマ
ス、酸化亜鉛、亜ヒ酸、酸化アンチモン、酸化ジ
ルコニウムを用いて実施例25の方法に従つて触媒
の調製を行つた。触媒性能試験は実施例1の方法
に従つた。結果を表−5に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタクロレインを分子状酸素または分子状酸
    素含有ガスにより気相接触酸化してメタクリル酸
    を製造する際に使用する触媒として、一般式 MoaVbPcXdYeOefOg [式中Mo、V、P、Ce、Oはそれぞれモリブデ
    ン、バナジウム、リン、セリウムおよび酸素を示
    し、Xはカリウム、ルビジウム、セシウムおよび
    タリウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種
    の元素を示し、Yは銅、ヒ素、アンチモン、コバ
    ルト、ジルコニウム、ビスマス、ニツケル、クロ
    ム、マンガンおよび亜鉛よりなる群から選ばれた
    少なくとも1種の元素を示す。また添字a、b、
    c、d、e、fおよびgは各元素の原子比を表わ
    し、a=12としたとき、b、c、d、e、fはそ
    れぞれ0(ゼロ)を含まない3以下の値をとりか
    つgは他の元素の原子価および原子比の値によつ
    て定まる値をとる。] で表わされかつモリブドバナドリン酸を含有して
    なる触媒組成物を調製するに際して、 (A) ヘテロポリ酸を含む水溶液とX成分の出発原
    料および酸化セリウムとを加熱し、または (B) 遊離のヘテロポリ酸およびヘテロポリ酸のX
    成分の塩を含む水溶液と酸化セリウムとを加熱
    し、ついで、えられた物質と前記Y成分の酸化
    物とを焼成することを特徴とするメタクリル酸
    製造用触媒の調製方法。
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