JPH0133203B2 - - Google Patents

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JPH0133203B2
JPH0133203B2 JP55050497A JP5049780A JPH0133203B2 JP H0133203 B2 JPH0133203 B2 JP H0133203B2 JP 55050497 A JP55050497 A JP 55050497A JP 5049780 A JP5049780 A JP 5049780A JP H0133203 B2 JPH0133203 B2 JP H0133203B2
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carbon dioxide
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liquid
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JP55050497A
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Jei Adoraa Robaato
Bii Buroshiro Koruman
Aaru Buraun Uiriamu
Shii Gaadonaa Neruson
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Original Assignee
SHII ENU JII RISAACHI CO
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Publication date
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Publication of JPH0133203B2 publication Critical patent/JPH0133203B2/ja
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D9/00Crystallisation
    • B01D9/0059General arrangements of crystallisation plant, e.g. flow sheets
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/14Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by absorption
    • B01D53/1493Selection of liquid materials for use as absorbents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
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    • C01B32/50Carbon dioxide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流動混合物の成分を凍結によつて結晶
化させる新規な方法に関わるものであり、この結
晶法は凍結によつて結晶可能な物質をその他の物
質から分離するのに有用なものである。
本結晶法は、結晶可能物質と、液状混合物を凍
結することによつて得られる当該結晶性物質の固
相から少なくとも一部が除去される除去物質とを
分離することである。例えば、この結晶法を使う
と、二酸化炭素をその他のいわゆる「酸性ガス」
を含有する混合物から分離することができる。但
し、分離は、沸点の比較的高い酸性ガスの混合物
を、石炭をガス化する際一緒に発生する沸点の比
較的低いガスから分離した後で行う。別の例で
は、該結晶法を使用すると、キシレンの異性体を
分離すること、あるいはエタンと二酸化炭素を分
離すること、あるいは六フツ化硫黄と硫化水素か
軽質炭化水素のいずれか一方または双方と分離す
ることができる。この新規な結晶法の実施形態は
バツチ法または連続法とすることができる。
結晶法は、系の成分または複数の物質の混合物
を分離する上で潜在的な魅力を秘めた方法であ
る。なぜなら、結晶中の不純物の濃度は、一般
に、母液の10分の1か、100分の1か、あるいは
それ以下の割合である場合さえあるからである。
従つて、再結晶操作を数回行うと高純度生成物を
生成できることが多い。しかし、従来の結晶法で
は、実際上、これ以上広範に使用しようとした場
合、それを制限するような欠点が幾つかあつた。
従来の結晶法では、大抵、結晶体は、当該結晶体
を機械的に取除けるようになつているスクレイプ
ドサーフエイス(scraped−surface)熱交換器表
面上で凍結して形成するようになつている。形成
後、結晶体は洗浄域に搬送されて液体と分離され
る。結晶体は熱交換面から熱を供給されることに
より融解される。この凍結・融解に必要な熱交換
面及び結晶体の機械的かき落とし・搬送装置は高
価で、且つ操作が面倒である。
改良型結晶法もあり、中には、冷媒を混合物の
一成分として使用して結晶体を生成することによ
り、上述の欠点の幾つかを解消しているものもあ
る。つまり、冷媒を混合液から蒸発させて、結晶
体を直接生成する。この種の方法は冷却用熱交換
面を除去した点で有利であるが、上述の結晶体搬
送・融解に関する高費用面は未解決のまゝである
のが普通である。
大抵の従来の結晶法にはまた別の欠点がある。
即ち、エネルギー効率が余り良くないことであ
る。例えば、熱交換に要する温度勾配は数十度で
あることが多い。更に、塩や砂糖のような物質か
ら水などの溶媒を除去するには、当該装置に多大
なエネルギーを加えてやらなければならない。
ここに開示の新規且つ改良された結晶法では、
熱交換面を極めて小さくし、冷却面上で結晶体を
生成することは全くなく、概ね直接熱伝達を使用
するだけで結晶体の生成及び溶融を行うことがで
きる。また、結晶体を機械的方法で運ぶ必要もな
い。本方法を単段式で使用しても、多段式カスケ
ード構成で使用しても、単段内または段同士間で
固体を液体から遊離して搬送する必要がない。つ
まり、段内または段間では、液体スラリー、気体
スラリー、または固・液スラリーだけを搬送し、
被搬送流動体の大部分が液体または気体であり、
場合によつては固・液スラリーは運搬する必要が
ないこともある。この新規な結晶法はまた従来の
多くの方法に比べてエネルギー効率が良い。なぜ
なら、直接熱交換法を使用したことにより熱交換
に要する温度勾配をできるだけ小さく抑えること
ができるからである。
本結晶法を適用できる対象は、ある一定の三重
点条件(詳細は後述する)を有し、而も結晶可能
な物質と、液相状態で凍結することによつて得ら
れる結晶可能物質を含む固相から少なくとも一部
分が除去されるその他の一つまたは二つ以上の物
質または不純物と、イン サイチユー(in situ)
熱伝達物質または成分とを含む物質から成る系ま
たは混合物である。ここでイン サイチユー(in
situ)熱伝達物質または成分とは熱交換面を介し
て熱の授受を行う通常の熱媒体としての役割を果
すものではなく、分離を目的とする系または混合
物中に存在してその役割を果すものである。(以
下系内熱伝達物質あるいは系内熱伝達成分とい
う。)本方法においては、系の気相、液相、及び
固相が概ね平衡状態で共存できる範囲の温度及び
圧力で実施される。固相の生成及び溶融は離れた
場所で諸物質から成る液状混合物中において行な
い、またこの混合液内では、内部の固相流及び液
相流を、結晶可能物質と除去物質の分離を行える
ような状態に維持する。固相を達成するための冷
却は系内熱伝達成分を蒸発させて行い、固相を溶
融する加熱は、当該固相と直接熱伝達を行うよう
液状混合物内に案内された系内熱伝達成分の蒸気
相を凝縮または吸収して行なう。
本結晶法は、固相を複数の直列接続容器内で生
成及び溶融する多段式向流分離法を割む各種のカ
スケード法構成の形でも実施できる。この種のカ
スケード構成では、第1段の固相を溶融する系内
熱伝達成分の気相を形成するのに、第2段からの
系内熱伝達成分の気相を圧縮して行う。段間また
は容器間の物質流は液流及び気流で行う。従つ
て、第1段の固相を溶融する際に得られる濃縮結
晶可能物質の生成物を第2段に送り込むと、再結
晶作用並びにより一層の精製を達成することがで
きる。第2段の除去物質を第1段に送ると更に濃
縮されて、第2段の系内熱伝達成分の液相還流か
気相の一成分のいずれか一方または双方の形態の
ものとなる。
系内熱伝達成分の蒸気には、液状混合物内に大
幅に入り込んだ沸騰状態が含まれる。従つて、
「蒸発」という言葉は、沸騰も含むものとして使
用することにする。後述の説明で一層明らかなよ
うに、系内熱伝達成分には、固相または結晶相の
溶融中に結晶可能物質内で濃縮された液相へと吸
収されてその吸収熱を放出する分離系に特別に添
加した物質が含まれることもある。一定の物質で
は凝縮熱と吸収熱はほぼ同じであるから、「吸収」
と「凝縮」という用語には互換性があると言え
る。従つて、本明細書中のこの後の説明及び特許
請求の範囲では、便宜上、本結晶法において固相
または結晶相を溶融するために気体、蒸気、また
は気相を凝縮すると言つた場合には、気体、蒸
気、または気相が吸収されることも含むものとす
る。
上記の記載から判るように、本結晶法は、広義
では、系の固相または結晶相の形成を液相の蒸発
冷却で行ない、溶融を凝縮気体または吸収を受け
る気体による直接熱伝達で行なう結晶法である。
固相または結晶相の形成は圧力を三重点圧以下
に下げて行う。つまり、液体は三重点圧以下の圧
力では存続できないから、液相の融解及び蒸発の
潜熱で定められる割合で固体と蒸気に自然転換す
る。同様に、固相または結晶相の溶融は圧力を蒸
気の存在下で三重点以上に上げて行う。つまり、
固体は蒸気の存在下では三重点圧以上の圧力では
存続できないから、固体及び蒸気は液体へと自然
転換する。この場合もまた溶融固体と凝縮蒸気の
割合は融解及び蒸発の潜熱で決まる。三重点圧以
下で固体を生成する際に形成される蒸気と、固体
を三重点圧以上の圧力で溶融する際に供給される
蒸気が系内熱伝達成分である。
本結晶法は本明細書では、二酸化炭素や硫化水
素などの酸性ガスをその他の主要なガスから本出
願人の下記特許に開示の冷媒・吸収剤を使用して
選択的に分離する方法に関して説明してある。関
連特許ととは、1980年2月19日付カナダ国特許第
1072000号、1977年12月30日付ベルギー王国特許
第861384号、及び1979年1月3日付南アフリカ共
和国特許第77/7157号である。これらの特許の開
示内容を参考として本願中に取り入れてある。酸
性ガス分離法では、二酸化炭素を冷媒・吸収剤と
して使用して含硫黄酸性ガスを主要ガスから分離
している。本結晶法を酸性ガス分離法に適用する
と冷媒・吸収剤の液状二酸化炭素物質の再生また
は回収を行うことができるから、結果として酸性
ガス分離法で再使用できる純度の高い二酸化炭素
と比較的濃縮度の高い硫化水素という副産物を生
成させることができる。
本結晶法を酸性ガス分離法に適用すると、当該
酸性ガス分離法の吸収剤または高価な副産物とし
て再使用できる高純度二酸化炭素の回収を行うこ
とができる。不純物は、分離後、本結晶法では十
分に濃縮するから、クラウス・プラントなどで硫
黄を回収することができ、また濃縮不純物はその
他の方法でも処理することができる。本結晶法と
の比較のため、範例として、従来の結晶法及び蒸
留法についても多少説明を加えてある。本結晶法
が上記酸性ガス分離法の従来の結晶法及び蒸留法
の双方に取つて代るものであることは明白であ
る。
さて、本発明により詳細に、特に酸性ガスを石
炭ガス化(最終的に石炭液化を目的としたもので
ない)によつて生成される生のシフトガスから分
離することに関して説明する。説明の順序とし
て、始めに酸性ガス分離法について簡単に述べて
おく。なお、酸性ガス分離法のより詳細な説明に
ついては、本出願人の有する先出のカナダ特許、
ベルギー王国特許、または南アフリカ共和国特許
のいずれかを参照されたい。
説明の都合上、ここで説明する酸性ガス分離法
で取扱う生シフトガスの組成は、一般に、表1の
成分及び比率から成るものと仮定する。
表 1 成分 モル分率 H2 0.4068 CO 0.1356 N2 0.0052 CH4 0.1218 CO2 0.3189 H2S 0.0111 H2O 0.0005 COS 0.0001 HCN 微量 NH3 微量 さて、第1図について説明する。まず始めに、
生シフトガス混合物を連続的に流れる流動体の形
で、例えば約25℃の温度及び70Kg/cm2Aの圧力下
で管10を介して図の精製装置に送り込む。管1
0から給入されたガス混合物は、始めに、予冷・
脱水の為の熱交換装置20を通り、ここで脱水さ
れた後その露点温度(この例では約−27℃)にま
で予冷される。次に、この脱水流は管25を介し
て硫黄吸収装置30内を通り、ここで沸点の比較
的高い成分、特に硫化水素及びその他の含硫黄分
子が除去される。残りの部分精製流は続いて管4
5を介して別の熱交換装置である二酸化炭素凝縮
装置60に流れ込み、ここで更に冷却されて凝縮
し二酸化炭素の大部分を除去された後、残留分は
二酸化炭素の三重点温度より高い約−55℃の温度
で送り出される。この残留部分精製流は、次に、
管65を介して最後の二酸化炭素吸収装置70内
に流入し、ここで更に二酸化炭素の除去が行われ
ると共に、ガス主流温度が更に降下されて二酸化
炭素の三重点温度より大幅に低い温度になる。最
終の二酸化炭素吸収装置70から管100を通つ
て最終残留精製ガス流が流出するが、その際の圧
力は生シフトガスの初期圧、70Kg/cm2Aに近く、
温度は約−73℃である。最終精製生成物として排
出される前に、このガス流は、管100におい
て、まず別設の熱交換器102を通り、次に冷却
装置103を通つて再冷却され、続いて別設の熱
交換器へと戻り、その冷却ポテンシヤルエネルギ
ーが本方法によつて利用されるようになつてい
る。
上述の幾つかの連続精製及び熱交換装置の間を
通り且つその中を通るガス主流は、図中では、太
い実線及び点線を使用して強調してある。本方法
のこれらの複数のガス精製及び熱交換装置並びに
全体システムにおけるこれらの相互依存関係につ
いて以下に詳述する。
予冷・脱水の為の熱交換装置20には通常の設
計による一連の間接熱交換装置(図中には1個の
み示す)を装備して、当該装置20に送入されて
来る生シフトガスを徐冷し且つ本工程に送られて
来るガス主流の水分の概ね全量を凝縮するように
してある。この凝縮された水分の除去は、廃水清
浄装置(図示せず)に通じる凝縮物管21を介し
て行う。装置20にはまた0℃以下での冷却に先
立つて最終脱水段(図示せず)を具備して、ガス
主流から残りの微量の水分を除去するようにして
ある。なお、この目的を果すのには、従来の脱水
段、例えば分子ふるいや活性アルミナ吸収剤など
を用いる脱水段を使用することもできる。
装置20で予冷並びに脱水されたガス主流は管
25を通つて硫黄吸収装置30へと流れるが、そ
の際の圧力はガス流の初期圧力70Kg/cm2Aに近い
値である。
硫黄吸収装置30は比較的高沸点のガス、特に
硫化水素及びその他の含硫黄ガスを脱水済みのガ
ス主流から除去するためのもので、これには通常
の設計による多段連続式シーブトレイ吸収塔が含
まれている。各吸収塔では、ガス主流は上方に移
動し、圧力70Kg/cm2A、ガス主流温度約−27℃で
管31を介して送り込まれて下降して来る液状二
酸化炭素吸収剤に向流し且つこれと濃密な接触を
行う。
ガス主流が硫黄吸収装置30を通る間に、硫化
水素及びその他の含硫黄分子の大部分、並びにそ
の他の比較的高沸点分子は、液状二酸化炭素吸収
剤によつて吸収されてガス主流から除去される。
この装置での常態温度及び圧力下では、吸収され
たガスの吸収熱を利用して液状二酸化炭素吸収剤
の相当量を蒸発させることができるから、液状二
酸化炭素に冷媒・吸収剤の働きをさせることとな
る。従つて、液状二酸化炭素吸収剤を蒸発させる
ことによつてガス主流内の気体状二酸化炭素の正
味量を少し増大させると共に、上記吸収作用をガ
ス流または吸収剤の温度を殆んど上昇させること
なく発生させることができるようになつている。
液状二酸化炭素吸収剤、吸収された硫化水素、
及びその他のより重質な分子はその圧力及び温度
(約70Kg/cm2A及び−27℃)を維持した状態で硫
黄吸収装置30から管32を介して減圧器33へ
と送られ、ここで圧力を約8.8Kg/cm2Aにまで下
げられた後、リボイラー36を備えたストリツパ
ー・吸収装置35に送られる。
ストリツパー・吸収装置35では、これもまた
硫黄吸収装置30内の液状二酸化炭素吸収剤で少
量ではあるが吸収される軽質分子(水素、二酸化
炭素、窒素、及びメタン)が、液状吸収剤及びそ
の他の吸収済ガスから除去される。管31を流れ
る比較的少量の新鮮な液状二酸化炭素吸収剤を分
岐管34を介して装置35の上端に送り込み、装
置35の上端部内で上昇中の軽留分と向流接触さ
せて、該軽留分に残存している含硫黄分子をすべ
て吸収させてしまう。このように装置35内でこ
の補助吸収工程を実施するようにすると、除去済
み軽留分及び気体状二酸化炭素は、含硫黄分子を
殆んど含まない状態で装置35の上端から送り出
され、管37を経て運ばれて次の処理を受けられ
る。
リボイラー36に必要な熱量は極く少量でよ
く、従つて、この熱は簡単な方法で供給すること
ができ、例えば管38を介して適当な加熱流体を
リボイラーの中を流過させる方法でもよい。管3
9を介してリボイラーから送出される流体の主な
構成要素は液状二酸化炭素吸収剤と、全濃度が約
4モル%の吸収済み含硫黄分子である。この流体
は、処理を継続すると含硫黄分子の濃度を約25モ
ル%またはそれ以上にまで高めることができ、必
要に応じて硫黄を元素の形で回収するクラウス・
プラント用の経済的な供給原料と成すこともでき
る。この目的での本発明の新規な結晶法の使用に
ついては後で詳述するが、より一般的な工程を用
いるクラウス・プラント用の経済的供給原料の生
成に関してはここで説明しておくことにする。こ
の目的では、クラウス・プラント供給原料の所望
の濃度は下記のように、蒸留、結晶、または蒸留
と結晶の組合せによつて達成する。
ガス主流が約141Kg/cm2Aという高圧下にある
場合は、二酸化炭素凝縮装置60内では硫黄を含
まない二酸化炭素を多量に凝縮できるから、硫黄
吸収装置30とストリツパー・吸収装置35の双
方で必要とされる上記の液状二酸化炭素吸収剤の
量を十分に満たすことができる。従つて、ガス主
流をこのような高圧下で処理する際は、管39を
流れる全流体を分岐管39aを介して二酸化炭素
結晶装置40に送り込むことができる。
ガス主流が比較的低い圧力下にある場合は、二
酸化炭素凝縮装置60内で凝縮できる二酸化炭素
の量はそれだけ少なく、凝縮された二酸化炭素は
管31を介して硫黄吸収装置30と、分岐管34
を介してストリツパー・吸収装置35に分送され
る。この場合、別の供給源から二酸化炭素吸収剤
を補給してやらなければならない。この目的を達
成するには、管39内を流れる流体の一部を分岐
管39bを介して蒸留装置55に送り、ここで極
めて純度の高い液化された二酸化炭素留出物を生
成する。ガス主流の圧力が約18Kg/cm2A以下であ
る場合は、管39内を流れる流体は総て蒸留装置
55に送入して、吸収剤として使える高純度二酸
化炭素の生成量を出来るだけ多くするとよい。従
つて、この場合は結晶装置は使用しなくて済む。
以上の説明から判るように、約141Kg/cm2Aの
ガス主流圧での操作だけを目的とした施設では、
蒸留装置55は削除することができ、また約18
Kg/cm2A以下のガス主流圧での操作だけを目的と
した施設では、二酸化炭素結晶装置40を省くこ
とができる。中位のガス主流圧で操作することを
目的とした施設では、両装置を使用するのがよ
く、もちろん、各装置は、その中を流れる流体を
所望の状態に処理できるよう調整する必要があ
る。
二酸化炭素結晶装置40は通常の設計によるも
ので、4個の個別タンク(図示せず)から成り、
これらのタンクは2期間操作サイクル中対を成し
て作動するようになつている。該サイクルの第1
期間中、管39から分岐管39aに流入する液状
二酸化炭素吸収剤と吸収済み含硫黄分子は減圧さ
れて第1の対状直列接続タンクに噴入され、液状
二酸化炭素を固相二酸化炭素に急変させる。この
固相二酸化炭素は当該サイクルの第2期間中に回
収した後溶融並びに受納する。約25モル%の含硫
黄分子を含む塔頂留出蒸気を除去して、クラウ
ス・プラントへの経済的供給原料とする。
第1対状タンクでの固相二酸化炭素の上記の形
成・集積中、第2対状直列タンクでの先行サイク
ル中同様に集積された固相二酸化炭素を溶融並び
に除去する。この目的を達成するため、気相二酸
化炭素を約6Kg/cm2Aにまで圧縮した後、管51
を介して二酸化炭素結晶装置40に送り込む。こ
の圧縮二酸化炭素によつて第2対状タンクに集積
済みの固相二酸化炭素の凝縮並びに溶融が行われ
る。凝縮・溶融二酸化炭素は二酸化炭素結晶装置
40から管54を介して送出される。
上記第1期間の最終時点で、タンク相互結合を
適当な弁操作で切換えて、第1及び第2対状タン
クの作動状態を相互転換する。
さて、蒸留装置55(第1図では線図によつて
のみ図示)の特徴について説明する。該装置は供
給蒸発装置と留出蒸気圧縮器を備えた多段装置と
するのがよい。即ち、通常の設計のものであつ
て、分岐管39bを通つて送られて来る液状二酸
化炭素吸収剤及び吸収済み含硫黄ガスを処理し
て、二酸化炭素の極く一部だけを高純度状態(約
1ppmの含硫黄分子)で分離し、これを、流入さ
れて来る液状供給物に接触させて再圧縮並びに熱
交換させた後液体の形で管56を介して送出でき
る装置であるのがよい。液状残留物の含硫黄分子
濃度は約25モル%であるが、この残留物は管57
を介して送出する。主としてガス主流圧で決めら
れる本方法の必要条件に従つて、管56を流れる
液相二酸化炭素の一部または全部は、中間に配設
されたポンプ64の働きにより、管56aを通つ
て液相二酸化炭素吸収剤供給管31に流入して補
助吸収剤の働きをするが、あるいは管56bを介
して管54に流入し、二酸化炭素凝縮装置60の
冷却剤の働きをするようになつている。液相二酸
化炭素残留物内の含硫黄分子濃縮物は、管57に
沿つて中間の熱交換器58及び減圧器59の中を
流れ、冷却ポテンシヤルエネルギー及び圧力エネ
ルギーを回復した後で、二酸化炭素結晶装置40
から管50を介して送出されて来る同様の物質と
合流し、これと共にクラウス・プラントへと流れ
て行く。
硫黄吸収装置30から管45を通つて送出され
るガス主流残留物では、初期に含まれていた硫化
水素及び高沸点分子はほぼ完全に除去されてい
る。吸収塔を正しく設計し且つ流量を適当に制御
すれば、流出混合ガスにおける含硫黄化合物の量
を重量比で1ppmという低い率に維持するのは簡
単である。これによつて、更に除去を行わなけれ
ばならない酸性ガス汚染物としては二酸化炭素だ
けとなる。
次に二酸化炭素の除去方法について説明する。
部分的に精製された混合ガス流は、70Kg/cm2
操作圧近傍の圧力及び約−27℃の温度で管45を
通つて第1の二酸化炭素除去装置である二酸化炭
素凝縮装置60に入る。この装置内では、該混合
ガス流は通常の設計の一つまたは一連の間接熱交
換器の中を通り、これによつて、当該ガス流の二
酸化炭素含有量の大部分(例えば、70%)を凝縮
するのに十分な低さである約−55℃の温度まで温
度降下されると共に、このあとに続く本方法の最
終二酸化炭素除去段に合うよう二酸化炭素の三重
点温度の近傍にまで冷却される。その結果生成さ
れる液相二酸化炭素凝縮物は含硫黄分子を殆んど
含まないものであり、それぞれ管31及び34を
介して硫黄吸収装置30及びストリツパー・吸収
装置35に流入してそれぞれ必要とされる吸収剤
の一部となる。液相二酸化炭素吸収剤の所要補給
量は、既述のように、蒸留装置55から供給され
る。
二酸化炭素凝縮装置60の一次冷却剤は二酸化
炭素結晶装置40から管54を介して送出される
中純度の液相二酸化炭素としてもよい。この液相
二酸化炭素冷却剤は、管61を介して二酸化炭素
凝縮装置60から約5.3Kg/cm2Aの圧力及び約−
35℃の温度のガスの形で回収することができる。
この回収冷却剤の一部は管51を介して二酸化炭
素結晶装置40に還流してやると、その中で生成
される固相二酸化炭素の溶融を行うことができ
る。冷却剤の残り即ち管61から回収される冷却
剤は、それから更に冷却・圧力エネルギーを回収
した後で管62を介して外気中に排出する。
二酸化炭素凝縮装置60から管65を介して流
出するガス主流は、圧力がその初期圧の70Kg/cm2
Aに近く、温度が二酸化炭素の三重点温度よりほ
んの少し高い。これらガス主流条件は、本酸性ガ
ス除去法の後続の諸段で実施される後続並びに最
終の二酸化炭素除去作用にとつて適切なものであ
る。
管65を介して最終の二酸化炭素吸収装置70
に流入する部分精製ガス主流は、まず始めに、二
酸化炭素の三重点温度より十分に低い温度で当該
装置70に供給される冷媒・吸収剤と十分に接触
するようにしてある。この場合、冷媒・吸収剤を
二酸化炭素の三重点温度より低い温度範囲で融解
する粒状固体で構成すると有利である。最も便利
な方法としては、該粒状固体を適当な液状媒体内
にスラリーの形で浮遊させるとよい。
本方法のこの工程で使用するのに適した冷媒・
吸収剤は、二酸化炭素と次のような特徴を有する
一つまたは二つ以上の液体とから成る部分凍結混
合物である。当該液体の有する特徴とは、粘度が
低いことと、蒸気圧が低いことと、二酸化炭素に
対する溶解度が高いことと、比較的低い沸点のガ
スに対する溶解度が比較的低いことと、反応性が
低いことと、安定性が良いことと、混合物内にあ
つて−56.6℃以下の凝固点範囲を有していること
である。この種の液体の例を以下に列挙する。即
ち、ジノルマルエチルエーテル、ジノルマルプロ
ピルエーテル、ジノルマルブチルエーテル、ター
シヤリイブチルメチルエーテルなどのエーテル類
と、メチルエチルケトン、2−ペンタノン(メチ
ルプロピルケトン)、ターシヤリイブチルメチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類
と、メタノールと、ヘプタン、ヘキサンなどの炭
化水素類と、ブチルアルデヒト、バレルアルデヒ
ド、2−メチルブチルアルデヒドなどのアルデヒ
ド類と、フルオロスルホン酸などの無機液体であ
る。当該混合物の固相はポンプ汲出し可能なスラ
リーの形で液相内に懸濁されており、1個または
複数の吸収塔内を流れ始める際の温度は約−70℃
乃至−75℃の範囲内であるのが好ましい。
二酸化炭素吸収装置70では冷媒・吸収剤とし
て、またはその一部として多種多様な粒状固相物
質を使用することができるが、その中でもとりわ
け、二酸化炭素と液状媒体の液相混合物を凍結し
た固体が、冷媒・吸収剤として働くこと及び液状
媒体に好ましくはスラリーとして懸濁させている
ことが独得である。液状媒体の適当な例は先に掲
げた通りである。中でも、2−ペンタノンが特に
好ましいものであるから、本方法の以下の詳細な
説明は、この2−ペンタノンを液状媒体として用
いた場合に適用できるようにしてある。
当該粒状固体を冷媒・吸収剤スラリーの液状媒
体内で徐々に溶解すると冷却効果を達成し、その
結果極めて小さい温度及び二酸化炭素分圧による
駆動力があるだけで、該スラリーとガス主流間に
直接的な熱の伝達・吸収接触を完全に行わせるこ
とができる。従つて、この種の冷媒・吸収剤スラ
リーが相当量の気相二酸化炭素を含有し続けてい
る比較的高温の混合ガス流と接触した場合、気相
と液相と固相間には直接熱伝達と物質移動が同時
に発生する。ガス流の気相二酸化炭素は凝縮し、
と同時に冷媒スラリーの固体は溶解するから、混
合ガス流の二酸化炭素は気相から液相に変り、冷
媒・吸収剤スラリーの固体は液化し、その結果、
スラリーの液相は増大する。なお、気相二酸化炭
素の凝縮熱の大部分は固体の溶解作用によつて吸
収される。
約70Kg/cm2Aの圧力及び約−55℃の温度で管6
5から最終の二酸化炭素吸収装置70に入る残
留・部分精製ガス主流にはまだ約13%乃至14%の
二酸化炭素が含まれている可能性がある。上記の
混合ガスを上記の望ましい冷媒スラリーで処理す
るためには、スラリーは約15重量%の粒状固体を
含み、圧力はガス主流の圧力と同じであつて温度
は約−73℃であるのがよい。このスラリーを管7
1aを介して通常設計のシーブトレイ吸収塔にそ
の塔頂部より少し低い位置(または一連の塔の後
から2番目の塔)から流入させ、ガス主流の上昇
流に対して向流式に下降させる。従つて、塔の頂
部(または一連の塔の最後の一つまたは二つ以上
の塔)は、ガス主流を冷媒スラリーの液相のみか
ら成る二酸化炭素放出部で最終的に除去する操作
を行えるような状態に保持されている。この最終
液相吸収剤は管71bを介し送り込まれて下降
し、上昇して来るガス主流と向流式に接触する。
接触後、ガス主流は二酸化炭素吸収装置70から
管100を介して送出される。この最終除去操作
に際しては、二酸化炭素放出液相吸収剤は圧力が
ガス主流圧と同じで、温度が−73℃であるように
してある。該吸収剤によつて残留二酸化炭素はガ
ス主流から分離され、最終的には二酸化炭素の含
有量は1モル%または必要とあればそれ以下にま
で下げられる。具体的な含有量は、最終液相吸収
剤からの溶解二酸化炭素の除去の度合及び最終除
去操作の精度によつて決まる。二酸化炭素吸収装
置70の一つまたは二つ以上の塔を下降し続けな
がら、液相吸収剤と溶解二酸化炭素は一緒にな
り、その結果管71aを介して送入されるスラリ
ー吸収剤は増大する。次に、両者は一緒に塔底部
(または一連の塔の最初の塔の底部)へと移動し、
先出の移相メカニズムにより二酸化炭素を更に吸
収する。
スラリー吸収剤とガス主流の接触中に、スラリ
ー吸収剤の固相の溶解が完了してできるだけ多く
の冷却作用を達成し、これによつてガス主流の残
留二酸化炭素の大部分を凝結させるようになるの
が望ましい。
二酸化炭素吸収装置70内で溶解及び凝縮によ
つて液相二酸化炭素を生成し、これを冷媒・吸収
剤の液状媒体と同伴させ、これと共に約−56℃で
管72を介して送出する。最終精製ガス流はこの
二酸化炭素吸収装置70からガス生成物管100
を介して約−73℃の温度及びガス主流初期操作圧
即ち約70Kg/cm2Aで排出される。
約−55℃及び約70Kg/cm2Aで二酸化炭素吸収装
置70から管72を介して送出された完全溶融・
結合状液相吸収剤及び吸収済み二酸化炭素は、ま
ず始めは一緒に減圧器73内を流れて約8.8Kg/
cm2Aまで減圧され、次に、上流のストリツパー・
吸収装置35から管37を介して放出された軽留
分と共に管74を介してストリツパー・吸収装置
75へと移動する。このことは図中では管37と
管72が管74に合流する形で示されている。
ストリツパー・吸収装置75では、ガス主流が
二酸化炭素吸収装置70を通過する際該ガス主流
から不可避的に発生される軽留分(水素、一酸化
炭素、窒素、及びメタン)が液相吸収剤及び吸収
済み二酸化炭素から取除かれる。この除去軽留分
をストリツパー・吸収装置35から管37を介し
て流れてくる軽留分と結合し、この結合ガスをス
トリツパー・吸収装置75の上部で処理してその
中に含まれる二酸化炭素の大部分を除去する。ス
トリツパー・吸収装置75の頂部からは、除去軽
留分及び該留分に乗せられた極めて少量の二酸化
炭素が管76を介して放出される。
ストリツパー・吸収装置75の底部からは、液
相吸収剤及び大部分の吸収済み二酸化炭素が約
8.8Kg/cm2Aの圧力で弁77を備えた管78へと
放出される。該管は、約4.6Kg/cm2Aの低圧に維
持されているフラツシユタンク79に通じてい
る。この圧力降下によつて液相二酸化炭素の一部
が急速蒸発し、また吸収剤媒体の全量及び二酸化
炭素の大部分を含む残りの液体は管80を介して
冷媒・吸収剤スラリー再生装置85へと送られ
る。急速蒸発二酸化炭素ガスは、その生成と共
に、フラツシユタンク79から管81を通つて放
出され、圧縮器82内で再び圧縮されてストリツ
パー・吸収装置75の底部に還流される。ここ
で、該気相二酸化炭素は装置75内の液体の中を
泡を立てて上昇し、液体から軽留分を取除く働き
をする。この気相二酸化炭素の大部分は、次に、
装置75の上部を上昇するにつれて、二酸化炭素
吸収装置70で使用されるのと同種の冷媒・吸収
剤スラリー及び液相吸収剤の下降流と連続的に接
触して再吸収される。これらの吸収剤は後述の供
給源から、それぞれ管83及び71bを介してス
トリツパー・吸収装置75に供給される。従つ
て、吸収装置75の上部は、二酸化炭素を除去軽
留分から分離するという点では二酸化炭素吸収装
置70と似た働きをする。結果として、管76を
通つて吸収装置75から流出する軽留分には気相
二酸化炭素が殆んど含まれておらず(4モル%ま
たはそれ以下)、その温度は約−73℃である。
フラツシユタンク79からの流出液は約4.6
Kg/cm2Aの圧力及び約−55℃の温度で冷媒・吸収
剤スラリー再生装置85に流入するが、その二酸
化炭素含有量及び温度は一連の補助フラツシユタ
ンク(個別には図示せず)で連続的に圧力を降下
させるため、徐々に低下して行く。分離二酸化炭
素は高純度(含硫黄分子が1ppm未満)の気体と
して蒸発し、周囲圧より僅かに高い圧力及び約−
75℃の温度で管86を通つて流出する。続いて、
後述のように、本工程内を還流し、その冷却ポテ
ンシヤルエネルギーを回収した後、有用な副産物
の形で取出されるか、あるいは大気中に放出され
る。冷媒・吸収剤スラリー再生装置85に流入す
る液体中の残存二酸化炭素の一部は、冷媒・吸収
剤媒体が連続的圧力降下によつて徐冷されている
場合は、該媒体内に溶解したまゝであり、またそ
の他の部分は、固・液スラリーの形で当該装置8
5を流れ且つ管87を介して流出する際、凍結し
且つ冷媒・吸収剤媒体内に物理的に含有された形
となつている。
上記の再生冷媒・吸収剤スラリーは管87を通
つて分離ステーシヨン88に流れ、ここでスラリ
ーの液状媒体の一部が、堰89を流下させるなど
の方法によつて、スラリーから分離される。堰8
9で塞き止められた残りのスラリーは、周囲圧よ
り少し高い圧力及び約−75℃の温度で管90を介
して放出され、二酸化炭素吸収装置70及びスト
リツパー・吸収装置75に還流される。このた
め、管90を流れるスラリーを分流させてある。
即ち、大部分は管71aを通り且つ該管の途中に
設けられたポンプ91内を流れる際約70Kg/cm2
まで再加圧するようにしてある。従つて該スラリ
ーは二酸化炭素吸収装置70に流入した場合、そ
の中で既述のような方法で使用できるものとなつ
ている。残りのスラリーは管71b内を流れ、該
管内のポンプ92で所要の約8.8Kg/cm2Aまで再
加圧されるから、ストリツパー・吸収装置75に
送られると既述のような働きをすることができ
る。
分離ステーシヨン88で分離されたスラリー液
状媒体は管93を通つて熱交換器94に流入し、
ここで所要の温度にまで加熱されてその溶解二酸
化炭素の大部分を管96を介して気液分離器95
へと放出する。気液分離器95に送り込まれた高
純度二酸化炭素はここから周囲圧より少し高い圧
力及び約−36℃の温度で放出され、後述のように
本工程内を還流してその冷却ポテンシヤルエネル
ギーを回収した後で、有用な副産物の形で取り出
されるか、あるいは大気中に放出される。
分離ステーシヨン88で冷媒・吸収剤スラリー
から分離され且つ気液分離器95で溶解二酸化炭
素を放出したスラリー媒体は、熱交換器94内を
通る管97を介して気液分離器95から放出さ
れ、該熱交換器内で管93を通つて流れて来る再
生冷媒・吸収剤の分離直後の冷たい媒体と間接的
に熱交換して再冷却される。約−73℃の温度及び
周囲圧よりほんの少し高い圧力で熱交換器94及
び管97の継続部から出た再生冷媒・吸収剤スラ
リーの再冷却二酸化炭素放出媒体部は、第1ポン
プ98の中を通り、ここで約8.8Kg/cm2Aまで再
加圧された後分岐する。つまり、少量部は管83
を介してストリツパー・吸収装置75の頂部に入
り、その中で既述のような機能を果す。多量部は
管97内を更に移動して第2ポンプ99を通る。
ここで約70Kg/cm2Aまで再加圧された後、管71
bを介して二酸化炭素吸収装置70のガス放出端
に流入し、その中で既述のような働きをする。
既述のように、本方法で生成される各種の生成
物は全システムを還流して冷却ポテンシヤルエネ
ルギーを回収できるようになつている。二酸化炭
素吸収装置70内では補助冷却を行わないと、冷
媒・吸収剤が行う系内冷却を補充することができ
ない。そのため、管100及び管76を通る生物
の流れを約−73℃の温度にしてあり、その結果こ
れを二酸化炭素吸収装置70内で補助的且つ間接
的熱交換冷媒として用いると、該装置内の温度勾
配を所望のレベルに維持することができる。図解
を簡単にするため、第1図では別設の熱交換器1
02を示して、二酸化炭素吸収装置70内で使用
できるようそれらの二つの生成物の流れから冷却
ポテンシヤルエネルギーを回収させるようにし
た。
前述のように、二酸化炭素凝縮装置60に対し
てもまた補助冷却を行う必要があり、その一部
は、高純度気相二酸化炭素、即ち冷媒・吸収剤ス
ラリー再生装置85から管86を介して送られて
来るもの並びに気液分離器95から管101を介
して送られて来るものの冷却ポテンシヤルエネル
ギーを利用して行うようにしてある。更に具体的
には、この目的のため、熱交換器102から管7
6及び管100の延長部を介して流れて来るガス
と、図示のように途中で合流して管101の延長
部を一緒に流れて来る管86及び管101のガス
とを使用している。しかし、これらのガス流は総
て多少の再冷却または連続冷却を行わないと十分
な温度駆動力を形成することができない。従つ
て、適当な冷却装置103を配設し、管76,1
00、及び101の延長部を流れるガスを再冷却
した後でこれらのガスを補助の間接的熱交換器1
04へと送り込むようにするとよい。この熱交換
器は二酸化炭素凝縮装置60の一部として構成す
るのがよいが、第1図では図解を簡単にするため
個別のものとして示してある。
それぞれ管76,100、及び101の延長部
を通つて補助熱交換器104から出て来る三つの
ガスと、二酸化炭素凝縮装置60から管61及び
62を介して流出するガスは総て−27℃以下の温
度であり、従つてこれらは前述並びに図示の熱交
換装置20内に流入して来る生ガス用の一次冷却
剤として使用することができる。
既述のように、管62内の二酸化炭素ガス流
は、所要とあれば硫黄化合物を幾らでも放出でき
るものである。該ガス流は大気中に放出すること
も、あるいは副産物として回収することもでき
る。これは、熱交換装置20から管62の延長部
に流出する際はまだ約5.3Kg/cm2Aの圧力である
から、その圧力エネルギーを膨脹タービン106
などで回収してから放出する。
ストリツパー・吸収装置75から管76を介し
て流出して来る軽留分の比較的低圧のガス流に含
まれる二酸化炭素の含有量は多くて4モル%に抑
えるべきであり、またこのガス流を、これの約10
倍の量の、管100を介して高圧で流れて来る精
製ガスと結合させるのがよい。このようなわけ
で、熱交換装置を通過した後も、管76は更に伸
長して圧縮器107に入り、続いて管100の延
長部と接続して、最終ガス生成物をガス主流初期
圧に近い圧力の最大且つ高純度のものとすること
ができるようになつている。
熱交換装置20から出て管101の延長部内を
流れる高純度二酸化炭素(硫黄化合物の含有量が
1ppm未満)は周囲圧よりほんの少ししか高くな
い圧力下にあるから、副産物回収装置(図示せ
ず)が大気中のいずれかに放出することができ
る。
前記酸性ガス分離法の説明から判るように、ス
トリツパー・吸収装置35から管39を通つて流
れるガス流は主して液相二酸化炭素吸収剤と、全
濃度が最高約4モル%の吸収済み含硫黄分子とか
ら成り、このガス流を更に処理すると、クラウ
ス・プラント用経済的供給原料と高純度液相二酸
化炭素を生成することができる。なお、後者は酸
性ガス分離法で全部または一部を使用した後で副
産物の形で回収するか、あるいは別の方法で処理
することのできるものである。本発明の新規且つ
改良された結晶法はこのガス流に更に処理を加え
るものであるが、以下これについて説明する。
さて、第2図について説明する。本図では、新
規且つより高度な二酸化炭素結晶装置40′を第
1図の二酸化炭素結晶装置40の代りに直接使用
している。別法としては、この装置40′で第1
図の装置40と蒸留装置55の双方の機能を果す
こともできる。後者の場合、管39を流れるガス
流は、第1図のように蒸留装置55に通じる分岐
管39bと二酸化炭素結晶装置40に通じる分岐
管39aに分岐されることなく、完全に第1図の
分岐管39を通るように導かれ、第2図に示すよ
うに、高度な二酸化炭素結晶装置40′へと流入
することになる。従つて、第1図の蒸留装置5
5、これに通じる分岐管39b、並びに生成液管
56及び57(管57の間に介在する熱交換器5
8及び減圧器59を含む)は削除することができ
る。また、第2図に示すように、二酸化炭素結晶
装置40′から管54を介して流れる精製液相二
酸化炭素は、液相吸収剤を硫黄吸収装置30に供
給する分岐管54aと液相冷媒を二酸化炭素凝縮
装置60に供給する分岐管54bに分流される。
更に、二酸化炭素凝縮装置60から二酸化炭素結
晶装置40′に循環される気相二酸化炭素を二酸
化炭素三重点温度にできるだけ近づけられるよ
う、この循環二酸化炭素は、第1図の管51に示
すような高温端部ではなく中間位置に接続した管
51′を介して二酸化炭素凝縮装置60から放出
するようにするのが望ましい。
第2図の二酸化炭素結晶装置40′を酸化ガス
分離法に適用する場合は、数段を用いて、塔頂留
出物としては25モル%の硫化水素を生成して管5
0を介してクラウス・プラントに送り込み、塔底
留出物としては高純度の液相二酸化炭素を生成し
て管54、分岐管54a、及び分岐管54bを介
して放出し、これを更に既述のような方法でガス
主流分離法で使用できるようにするのが望まし
い。
二酸化炭素結晶装置40の工程と比べて、結晶
装置40′の工程は、第3図により完全に示して
あるように、連続工程であつて結晶形成容器及び
結晶溶融容器間で循環を行う必要はない。従つ
て、後者の結晶法を用いると、その効果がガス主
流の圧力によつて左右されることはないから、高
価な蒸留装置を省くことができ、而も、液相二酸
化炭素を、二酸化炭素凝縮装置60の冷却用途を
満たすのに十分な量並びに硫黄吸収装置30で吸
収剤として使用するのに十分な純度で生成するこ
とができる。
第3図では、二酸化炭素結晶装置40′には三
つの直列接続の結晶・洗浄・溶融槽206,20
8及び210がストリツピング部の形で含まれて
いて、硫化水素及びその他の含硫黄分子を二酸化
炭素から除去するようになつている。供給物はス
トリツピング部の上方に配設された洗浄・溶融槽
200に送り込まれるようになつており、この洗
浄・溶融槽200は上方に精留部を形成して硫化
水素及びその他の含硫黄分子を濃厚にする即ち濃
縮する働きをする。図示のように、普通は精留部
は1段のみに抑える必要がある。なぜなら、晶出
時の分離係数が普通極めて高い(約100ないしそ
れ以上)ため、単段で生成される結晶可能な濃縮
生成物の純度がすでに供給物よりも大幅に高くな
つているからである。
第3図の各段の番号及び種類は、酸性ガス分離
法の液相二酸化炭素吸収剤及び吸収済み含硫黄分
子(4モル%)を処理して、管50を介して放出
する塔頂留出物としては、全濃度約25モル%また
はそれ以上の(クラウス・プラントの供給原料に
適して)硫化水素を含有する物質を生成し、管5
4を介して放出する塔底留出物としては、1ppm
未満の硫化水素及びその他の含硫黄分子を含む高
純度の二酸化炭素を生成するのに適したものであ
る。
カスケード式二酸化炭素結晶装置40′全体を
通して、結晶状二酸化炭素を形成並びに下降させ
ると共に、該結晶状二酸化炭素から除去された硫
化水素及びその他の含硫黄分子(以後、「除去物
質」と呼ぶことにする)を上昇させるようにして
ある。カスケード式二酸化炭素結晶装置40′全
体に亘る濃度勾配は、結晶性物質と除去物質の流
れ方向によつて決まる。同様に、温度及び圧力の
勾配もまた上方に行くにつれて降下することにな
り、本システム内の混合物の三重点降下は、後述
の方法で定められる本システム内の濃度勾配のた
め上方に行くにつれて増大する。
図の二酸化炭素結晶装置40′に含まれる主な
処理装置としては、洗浄・溶融槽200が一つ、
これに関連したフラツシヤー202,204が二
つ、結晶・洗浄・溶融槽206,208,210
が三つある。更に、熱交換器212を使用して凝
縮用蒸気を最下方の結晶・洗浄・溶融槽210に
給送するようにしてある。
二酸化炭素結晶装置40′のストリツピング部
では、二酸化炭素の液相流は管214,216及
び218を通つて下降し、その際二酸化炭素は下
降するにつれて純度が次第に高くなる。除去物質
の気相流は三つの結晶・洗浄・溶融槽と洗浄・溶
融槽の間を管220,222及び224を通つて
上方に移動し、その際除去物質の量は漸増して行
く。気相流の各々は、圧縮器220a,222a
及び224aを用いて圧縮することにより、上方
隣接槽の所要圧力を有する凝縮用蒸気として上方
隣接槽に流入するようにした。最下方の結晶・洗
浄・溶融槽210では、液相二酸化炭素濃縮流は
管54を介して放出されるが、その一部は分岐管
226を通りポンプ(図示せず)によつて与圧さ
れた上で熱交換器212に流入する。この二酸化
炭素は熱交換器212内で間接熱交換によつて蒸
発し、該気相は管228を通つて結晶・洗浄・溶
融槽210に戻り凝縮用蒸気となる。
ストリツピング部では、除去物質もまた、管2
30,232及び234内で濃度を漸増させつつ
その液相流を循環させるようにしたため、上方に
移動する。いずれの場合も、該液相還流は下の結
晶・洗浄・溶融槽の除去物質の最高濃度部位から
放出して直ぐ上にある結晶・洗浄・溶融槽または
洗浄・溶融槽200に送り込み、その中の液相を
増大させる。
比較的高い除去物質濃度を有する液相流を洗
浄・溶融槽200から管236を介してフラツシ
ヤー202に放出する。フラツシヤー202内で
は液体は蒸発して、除去物質濃縮塔頂留出物を生
成し、その後管50を介して放出される。この作
用に伴つて二酸化炭素の一部が結晶化してスラリ
ーとなり、ポンプ238aによつて管238を介
して洗浄・溶融槽200に送り返される。
物質流をカスケード式装置の各装置に給入する
場合は、通常の分離技法に従つて、成分調和点、
またはできるだけ調和に近い点から給入するのが
好ましい。一般に、給入される物質の液相組成と
受取側装置の物質の液相組成は、給入部位では調
和していることが望ましい。
結晶・洗浄・溶融槽内の液相内では液体と固体
が逆方向に流れ且つその結果一定の濃度勾配が形
成されるから、各結晶・洗浄・溶融槽内には結晶
形成帯、洗浄帯、及び溶融帯が連続的に形成され
る。このことは、液相、固相、及び気相を略示し
てある結晶・洗浄・溶融槽208を検討すればよ
り完全に理解できるであろう。
第3図に示すように、蒸気スペース208a
は、結晶・洗浄・溶融槽208の上部即ち液相物
質の自由表面209に隣接する場所に設けてあ
る。蒸発後、蒸気はスペース208aから管22
2を介して連続的に排出され、圧縮器222aに
よつて結晶・洗浄・溶融槽206の底部の圧力と
概ね同じ圧力まで圧縮された後、管222の延長
部を通つて結晶・洗浄・溶融槽206に送られ
る。スペース208aから蒸気を連続的に排出さ
せることにより、結晶・洗浄・溶融槽208内の
液相が蒸発冷却されると共に、結晶形成帯208
b内では通常の三重点状態よりも低い圧力及び温
度で固相が形成される。このような圧力及び温度
操作条件下では、結晶形成帯208b内の液体は
蒸気及び固体に転換する。なぜなら、液体は三重
点圧力以下の圧力下では存続できないからであ
る。
結晶形成帯208bで形成された固相は重力に
よつて下降し、中間の結晶洗浄帯208cを通つ
て、結晶・洗浄・溶融槽208の底部近傍に形成
された結晶溶融帯208dに達する。該固相が結
晶洗浄帯208c中を下降する際、結晶溶融帯2
08dから逆流して来る即ち上昇して来る液相が
該固相と接触してその表面から除去物質を洗い取
り、これを結晶形成帯208bに向つて上方に搬
送する。固相は槽底部に接近すると溶融し始め
る。なぜなら、管220を介して結晶溶融帯20
8dの底部に給入された蒸気が凝縮するため温度
勾配が下方に行くに従つて増大するからである。
結晶溶融帯208d内の圧力はその上の液相の
圧力ヘツドによつてその帯域の優勢
(prevailing)三重点圧よりも大きくなつている。
優勢三重点圧とは後に第4図の説明に関連して詳
述するように、その帯域に効果的且つ支配的に存
在する物質の組成に従つて決まる独得の三重点に
おける圧力である。結晶溶融帯208d内では、
スラリーは直ぐ下の結晶・洗浄・溶融槽210か
ら管220を介して給入される蒸気と接触する。
凝縮用蒸気は結晶溶融帯208dの底部の圧力と
概ね等しい圧力で給入される。この圧力を優勢三
重点圧より少し高い値に保持するとによつて、圧
縮器220aによる圧縮作用をできるだけ少なく
すると共に、結晶の溶融を所望の速度で行うのに
十分な駆動力を確保できるようにした。
凝縮用蒸気を結晶溶融帯208dに給入する際
は、その量は、結晶形成帯208b内で生成され
る固相の殆んど全部を溶融するのに十分なものと
する。但し、固相のうちの一層は、連続安定状態
操作中、結晶溶融帯208d内に保持するのがよ
い。この中での二酸化炭素の分離の際は、固相と
凝縮用蒸気は共に概ね二酸化炭素であり、また凝
縮用蒸気と溶融用固体の物質流比は約1:1.7で
ある。なぜなら、二酸化炭素の気化熱は約
3667kcal/Kgmole(6600B.T.U./lb.mole)であ
るのに対し、融解熱は約2111kcal/Kgmole
(3800B.T.U./lb.mole)であるからである。従
つて、結晶溶融帯208d内の二酸化炭素濃縮液
相は、その約3分の1が凝縮済み蒸気で、3分の
2が溶融済み固相である。
結晶溶融帯208dで生成された二酸化炭素濃
縮液相の一部は管218を介して結晶・洗浄・溶
融槽210に送られて再び結晶作用及び溶融作用
を受ける。残りの液相は結晶洗浄帯208cを通
つて上昇して行き、下降して来る固相を洗浄して
結晶・洗浄・溶融槽208の上部の除去物質を一
層濃縮する働きをする。
図示の例では、結晶・洗浄・溶融槽208の液
相の深さが約3乃至4.6メートルであるから、該
装置の頂底間の圧力差は約0.35乃至0.70Kg/cm2
である。液相二酸化炭素吸収剤の精製の際は、ス
トリツピング部で出会う除去物質を濃縮するには
この圧力差で十分である。
洗浄・溶融槽200は、分離すべき物質の固相
と液相でほぼ充満されている。つまり、洗浄・溶
融槽200にはその上部から下部に亘つて結晶洗
浄帯200cがあり、下部には結晶溶融帯200
dがある。固相は管224を通つて給入される凝
縮用蒸気によつて結晶溶融帯200d内で溶融さ
れ、二酸化炭素濃縮液相は結晶・洗浄・溶融槽2
08に関して既述したのと同じ方法でこの結晶溶
融帯内で生成される。この場合、二酸化炭素濃縮
液相の一部は管214を介して結晶・洗浄・溶融
槽206に送られ、残りは洗浄・溶融槽200内
を上方に逆流して洗浄・溶融槽200の上部近傍
の除去物質の濃縮を行う。
洗浄・溶融槽200内では除去物質の濃度が比
較的高いから、固相の形成は個別のスラツシヤー
202及び204で行う。各フラツシヤーから洗
浄・溶融槽200に対し固相を含むスラリーを洗
浄・溶融槽200内の最高優勢三重点圧より高い
圧力で給送して、洗浄・溶融槽上部には気相が全
く存在できないようにする。
結晶溶融帯200d内の圧力はその優勢三重点
圧よりほんの少し高い値に保持する。洗浄・溶融
槽内の圧力は上に行くにつれて、即ち洗浄・溶融
槽200の頂部までの距離が小さくなるにつれて
低下するが、それは液による圧力が低下するため
である。しかし、優勢三重点圧は上に行くにつれ
て上記圧力よりも一層急速に低下する。それは、
除去物質、即ち硫化水素及びその他の含硫黄分子
の濃縮が急速に進むためである。従つて、洗浄・
溶融槽200内の圧力は、あらゆる位置におい
て、優勢三重点圧よりも高く、その結果気相は固
相と液相の混合物の存在下にあつては存続できな
いようになつている。
固相が重力によつて結晶洗浄帯200c中を下
降するにつれて、圧力は該洗浄帯の圧力ヘツドに
よつて増大し、温度は洗浄・溶融槽200底部に
おける凝縮用蒸気の凝縮潜熱によつて上昇する。
従つて、洗浄・溶融槽200の高さとその中の液
相によつて形成される圧力ヘツドは、固相の所要
洗浄量、並びにフラツシヤー204などの中間フ
ラツシヤーを一つまたは二つ以上使用することに
関する必要度及び結晶溶融帯200d内の圧力を
確実に優勢三重点圧より高くすることに関する必
要度によつて決まる。既述のように、結晶溶融帯
内の圧力は優勢三重点圧よりほんの少し高くなつ
ているのが望ましく、その結果直ぐ下の装置から
凝縮用蒸気を供給する際圧縮作用を最小限に抑え
ることができる。
供給原料流を考慮に入れた上で塔頂留出物及び
塔底留出物を所望の流れのものにするためには、
内部固相流、液相流、及び気相流の処理方法を固
相の融解熱及び凝縮用気相の凝縮熱に基づいて決
めなければならない。所要の流れを形成するに際
しフラツシヤー202の負担を軽減してやるため
には、洗浄・溶融槽200に関連した、フラツシ
ヤー204のような一つまたは二つ以上の中間フ
ラツシヤーを使用すると便利である。これらのフ
ラツシヤーの出力は総て、洗浄・溶融槽の組成調
和部位に返流するのがよく、また洗浄・溶融槽の
全高に沿つた中間部位に幾つかのフラツシヤーを
配設して種々な濃度の液相流を処理させるように
すると、所要の気相流を圧縮並びに凝縮するのに
必要な作用を最小限に抑えることができる。
第3図に示すように、中間液相流は洗浄・溶融
槽200から管240を介してフラツシヤー20
4に送られる。該液相流はフラツシヤー204内
で急速蒸発作用(フラツシング)を受けて固相に
なり、一層濃い濃度の除去物質の液相と共にスラ
リーの形で、ポンプの力を借り、管242を介し
て洗浄・溶融槽200に返流される。具体的に
は、スラリーの液相に含まれる除去物質濃度と洗
浄・溶融槽200内の液相内にある除去物質濃度
の調和する部位に戻る。蒸発気相はフラツシヤー
204から管244を介して放出され、管上の圧
縮器244aで圧縮され、熱交換器212(便宜
上仮想線で図示)内で間接熱交換によつて凝縮さ
れ、そして管246を介して洗浄・溶融槽200
に戻される。第3図に示すように、管246内の
液相は二酸化炭素で濃縮されており、従つて洗
浄・溶融槽200の比較的下方の中間部位に返流
される。
熱交換器212の使用はフラツシヤー204と
結晶・洗浄・溶融槽210の双方と連動させて行
う。更に具体的には、フラツシヤー204から流
出して来る圧縮された蒸気を熱交換器212内で
冷却することにより、結晶・洗浄・溶融槽210
内で凝縮用蒸気として使用できるよう結晶・洗
浄・溶融槽210から管226を介して流れて来
る液相を蒸発させる際、熱交換器212内で行わ
れる冷却作用を効率的に活用することができる。
高純度二酸化炭素液相もまた結晶・洗浄・溶融槽
210から管54を介して放出され、その冷却ポ
テンシヤルエネルギーを二酸化炭素濃縮装置60
で回収された後、結晶・洗浄・溶融槽210内で
使用できる凝縮用気相となつて管51′を介して
還流させて行く。このようにして、結晶・洗浄・
溶融槽210から管226及び54を介して流出
する液体の一次冷却ポテンシヤルエネルギー回収
が行われると共に、該液体は凝縮用気相に転換し
管228を通つて結晶・洗浄・溶融槽210に給
送される。
二酸化炭素結晶装置40′では、還流及びその
他の液相流に対してはポンプ作用が必要である。
三重点温度にある液相流にポンプ作用を施す際
は、ポンプすべりによる発熱を極力抑えなければ
ならないと共に、発生する熱はすべて別の方法で
消散させてやらないと、液体の蒸発並びにポンプ
内での空洞発生を防止することができない。この
点に関しては、ポンプをポンプ作用を受ける液体
の三重点温度(またはできるだけこれに近い温
度)に保持された冷却済み液相浴内に沈潜させる
のが実用的であり、而もポンプ作用を受けた液体
内に固体が生成されることがないということが判
明している。公知の方法では、循環用管内に背圧
調整器及び熱交換器を配設して、ポンプ作用を受
ける液体内に存在する気相をすべて凝縮すると共
にポンプによつて加えられる熱の除去を行えるよ
うにしている。また、空洞発生をできるだけ抑え
るには普通より少し大型の網目吸込ヘツドを装備
するとよい。
第4図について説明する。本図には、系の組成
に基づく三重点位置の位相の変化を示してある。
第4図では、曲線Aは、不純物を殆んど含まない
二酸化炭系の三重点相を定性的に示したものであ
り、これは結晶溶融帯における状態図である。ま
た曲線Bは、不純物または除去物質の濃度が濃く
なる場合であり、結晶形成帯即ち結晶・洗浄・溶
融槽及び洗浄・溶融槽の上部における当該系の三
重点状態図である。不純物または除去物質が存在
する場合、三重点圧及び三重点温度はその不純物
または除去物質の相対量に従つて低下する。結晶
形成帯及び結晶溶融帯に除去物質が小濃度勾配の
状態で存在することは当然理解できることであ
る。これらの濃度勾配はカスケード装置の各段で
形成される全濃度勾配に比べて非常に小さいもの
であり、従つて結晶形成帯及び結晶溶融帯内の物
質組成は、僅少濃度勾配はあるものの、一定の値
であると考えて差支えないものである。このよう
な訳で、結晶形成帯及び結晶溶融帯はそれぞれ、
その帯域に効果的且つ支配的に存在する物質の組
成に従つて独得の三重点圧及び温度が存在すると
言える。これらを本明細書中では優勢三重点圧及
び温度といつている。
「三重点」という言葉は本明細書全体に亘つて
使用してあるが、これは、固相、液相、及び気相
が互いに平衡状態で共存できる独得な圧力及び温
度を意味するもので、従来から使われている通り
である。普通、「三重点」という言葉は単一成分
系と関連しており、また独得な三重点圧及び温度
が存在するという事実は次の相律で確認される。
F=C−P+2 ここで、 F=自由度(圧力、温度、組成)、 C=系内の成分の数、 P=存在する相の数、である。
例えば、固相、液相、気相の存在する単一成分
系を考えてみよう(C=1、P=3)。これを相
律にあてはめると、F=1−3+2=0となり、
自由度が0で、3相総てが共存できる独得な圧力
及び温度が存在する。
さて、3相の存在する多成分系について考えて
みよう。系内の成分の数をnとして、相律にあて
はめると、F=n−3+2=n−1となり、従つ
て自由度はn−1である。系の組成はn−1をモ
ル分率または質量分率で指定することによつて固
定することができる。その結果、固定された組成
の3相系に関しては、自由度が再び0となるか
ら、3相共存の独得な圧力及び温度が存在する。
次に、固相と液相だけの共存を検討する。P=2
であるから、相律に適用すると、F=n−2+2
=nとなり、自由度がnであることを示してい
る。組成の指定を行つて自由度nからn−1を固
定する。その結果、固液2相の存在する固定組成
の系内では自由度は1であり、これは三重点から
出て来る概ね垂直な線に対応する。この線上で
は、固相と液相は、ある範囲の圧力及び対応の温
度に亘り固定組成系内で平衡状態で共存すること
ができる。同様に、固・気曲線及び気・液曲線に
関しても説明することができる。従つて、(1)固定
組成の多成分系の三重点と(2)系の組成によつて変
る三重点圧及び温度に関する理論は、結晶法を特
徴付ける上で妥当且つ極めて有効である。
図示の実施例の結晶・洗浄・溶融槽では、系内
熱伝達成分の蒸発量及び凝縮量を経済的に望まし
いものにするには結晶・洗浄・溶融槽の頂底間の
圧力差を0.35乃至0.70Kg/cm2Aにする必要があ
る。従つて、結晶・洗浄・溶融槽の高さは、結晶
形成帯と結晶溶融帯の間にある結晶洗浄帯におい
てスラリーが形成する圧力ヘツドが約0.35乃至
0.70Kg/cm2Aとなることを基準に定めてある。図
の実施例の場合、各結晶・洗浄・溶融槽の三重点
圧は概ね一定であるが、その理由は、洗浄・溶融
槽内での第1回目の分離によつて洗浄・溶融槽2
00に供給液の一部として流入して来る4モル%
の硫化水素及びその他の含硫黄ガスが、管214
を介して結晶・洗浄・溶融槽206に液相の一部
として還流される時には約1モル%にまで減少し
ているからである。
結晶・洗浄・溶融槽とは対照的に、洗浄・溶融
槽200の場合には余り高いと都合が悪い。つま
り、25モル%の塔頂気相留出物と、約1%の硫化
水素及びその他の含硫黄分子を含む結晶溶融帯2
00d内の二酸化炭素濃縮液相との間の三重点圧
力差を凌駕するのに十分な圧力ヘツドを生じさせ
るものであつてはならない。図の実施例では、結
晶溶融帯200dは、その中の濃縮二酸化炭素の
三重点圧より少し高い約5.3乃至5.6Kg/cm2Aに保
持され、高さは、結晶体を十分洗浄できること
と、図示の中間フラツシヤーを使用できることを
考慮して約3メートルにしてある。
第4図に関してはまた、本発明の望ましい操作
圧範囲について説明しておく。曲線Aを特定の分
離で必要とされる最高純度の結晶可能物質の状態
図と仮定すると、該分離の最終結晶溶融帯内の望
ましい操作圧範囲は三重点圧PtPaとPtPa+2.1
Kg/cm2Aの間であり、後者は第4図では圧力Pa
で定性的に示されている。同様に、曲線Bを、母
液から成るかまたは蒸発気相内に含まれている所
要の除去物質を得られるよう蒸発させる必要があ
る最高除去物質濃度の物質の状態図と仮定する
と、結晶形成帯内の望ましい操作圧範囲は優勢三
重点圧PtPbと0Kg/cm2AあるいはPtPb−2.1Kg/
cm2Aの高い方との間である。第4図では、この望
ましい操作圧の最低値は圧力Pbで示されている。
従つて、この仮定の分離操作では、操作圧範囲は
PbとPaの間であり、操作温度範囲はTbとTaの
間である。なお、この温度は各圧力に対して平衡
状態にある対応の温度である。
結晶可能物質または二酸化炭素は、ストリツピ
ング部内で管214,216、及び218を通つ
て下降する際、高圧部から低圧部へと移動するこ
とになる。従つて、液体は移動先である結晶・洗
浄・溶融槽の結晶形成帯に直接急速蒸発させるよ
うにするのがよい。この液流急速蒸発で得られる
固相は結晶形成帯における固相形成に役立つ。こ
れらの液流は、結晶・洗浄・溶融槽に給入される
際は蒸発させる必要はない。なぜなら、各結晶・
洗浄・溶融槽の蒸気(気相)スペースから蒸発気
相を排出することによつて所要固相が確実に形成
されるからである。
さて、第5図について説明すると、本図には、
結晶・洗浄・溶融槽252と熱交換器254から
成る単段式結晶装置250が図示されている。適
用用途によつては、例えば液相二酸化炭素供給流
に約1重量%の硫化水素を含む場合や、僅か0.01
%乃至0.1%の純度の硫化水素を必要とする場合
には、単段だけで十分この純度を達成することが
できる。この場合の塔頂留出物には約2%または
3%の硫化水素が含まれることになる。
結晶・洗浄・溶融槽252の操作原理は既述の
結晶・洗浄・溶融槽と似ている。つまり、気相ス
ペース252aは当該槽の液相物質の自由表面2
53の上に位置しており、結晶・洗浄・溶融槽2
52の液相内には結晶形成帯252b、結晶洗浄
帯252c、及び結晶溶融帯252dが形成され
る。第5図では、液相内には固相しか示されてお
らず、気相は図を簡単にするため省いてある。
単段式結晶装置250では、液相二酸化炭素供
給流は、管256を介して液相組成の調和した結
晶・洗浄・溶融槽252の中間部位に給送され
る。固相生成は蒸発冷却によつて行われ、蒸発気
相の取出しは塔頂管258を介して行われる。精
製済み二酸化炭素の結晶・洗浄・溶融槽252底
部からの放出は、管260を介しポンプ(図示せ
ず)の助けによつて行われる。管260を流れる
二酸化炭素は途中で二分され、一方は管260a
を介して塔底留出物となり、他方は管260bを
介して熱交換器254に送られ、ここで間接熱交
換によつて蒸発される。この蒸気は管262を介
して結晶溶融帯252dに還流されて固相を溶融
する。
結晶・洗浄・溶融槽252には構造上の特徴が
多数あり、これらは大直径槽では特に有用なもの
である。従つて以下に記載の結晶・洗浄・溶融槽
252の構造上の特徴は、結晶装置40′の結
晶・洗浄・溶融槽に採用しても有用なものであ
る。
結晶・洗浄・溶融槽252では、複数の軸方向
に離間された羽根車265を備えた上方撹拌機2
64が結晶形成帯252b内に配設されている
が、これは外部モータ(図示せず)で駆動されて
固相の形成を助けるものである。撹拌を正しく行
えば、固相生成速度を早め、固相サイズを制御
し、固相を結晶形成帯252から結晶洗浄帯25
2cに送り、結晶・洗浄・溶融槽の断面積全体に
対し均一な分散を達成するのに役立つ。上方撹拌
機264の近傍にはバツフル壁266を具備する
こともできるが、これは撹拌を促進する上で望ま
しいものである。
複数の軸方向バツフル管268を結晶洗浄帯2
52c内に配設して、結晶洗浄帯252c内での
スラリーの軸方向分散をできるだけ抑えると共に
洗浄を比較的静かに行えるようにした。バツフル
管268は軸方向に配列してあるが、これは、例
えば中心から10センチメートル間隔の5センチメ
ートル直径管で構成することもできる。第5図で
は図を判り易くするため、バツフル管268の直
径を誇張して示してある。営業上の適用例として
は、結晶・洗浄・溶融槽252の高さは3乃至
4.6メートルとすることでき、従つて直径を3メ
ートルとすれば、バツフル管のない場合の結晶洗
浄帯252cでは長さ対直径の比(L/D)は1
乃至1.5になる。これに対し、軸方向分散を最小
限に抑えるためバツフル管268を配設した場合
は、L/D比は10よりはるかに大きいものにな
る。
軸方向に離間した羽根車271を備えた下方撹
拌機270は結晶溶融帯252d内に配設してあ
る。これは外部モータ(図示せず)で駆動され、
結晶溶融帯内での固相の溶融並びに凝縮用気相の
凝縮作用を促進する働きをする。該撹拌機もまた
結晶溶融帯252dから流れる液体を結晶・洗
浄・溶融槽の断面積全体に対し均一に逆流させる
のに役立つ。下方撹拌機270の回転によつて生
じる液相渦流を最小限に抑えるため、結晶溶融帯
252d近傍の結晶・洗浄・溶融槽252内周部
に接した状態で四つのバツフル壁272(二つの
み図示)を等角位置に固設してある。
第5図に示すように、結晶溶融帯252d底部
に隣接して多孔部材274を配設して、固相がそ
れより下に下降するのを制限し且つ固相が管26
0を通つて流出するのをできるだけ抑えるように
するとよい。多孔部材274を用いて固相と凝縮
用気相の間の直接接触をできるだけ避けるという
思想は本発明の範囲に属するものであつて、凝縮
用気相との直接熱伝達によつて固相を溶融する一
つの手段であると見做されるものである。結晶・
洗浄・溶融槽内または洗浄・溶融槽内に形成され
る結晶溶融帯は別設の槽内に形成する。即ち結
晶・洗浄・溶融槽または洗浄・溶融槽の底部から
スラリーを流出させると共に凝縮用気相を当該別
設槽に給入してスラリーの固相を溶融させるよう
にすることが可能であることもまた明白な所であ
る。別設槽内で固相を溶融して得られる液相は二
つに分流される。即ち、一つは逆流であり、もう
一つは、第5図に示すように、蒸発後、単段式適
用例において凝縮用気相となる液相流か、あるい
は、第3図に示すように、別の結晶段に流れて行
く液相流である。このようなわけで、結晶形成
帯、結晶洗浄帯、及び結晶溶融帯は一つまたは二
つ以上の槽に位置付けることができる。例えば、
洗浄・溶融槽200に対するフラツシヤー202
の共用か修正した、結晶・洗浄・溶融槽あるいは
修正した洗浄・溶融槽に対する結晶溶融帯用別設
槽の共用のいずれか一方または双方などがある。
この種の一つまたは二つ以上の槽間には物質流が
存在するため、その中では液相は連続的であり、
またこの連続液相内では固相の形成、洗浄、及び
溶融が行われる。
この新規な結晶法はまた単段式適用例にも採用
できるものである。その場合は、硫化水素などの
除去物質を濃縮して、既述のクラウス・プラント
用供給原料を生成すると共に、間接熱伝達に際し
冷媒として望ましい働きをする比較的高純度の結
晶可能物質を単独で生成することができる。この
ような目的に対しては、第6図に図示の単段式結
晶装置276を使用することもできる。結晶装置
276の主な構成要素は、洗浄・溶融槽278
と、熱交換器280と、任意に選択する要素、即
ち、フラツシヤー282か、一つまたは二つ以上
の、液体(またはスラリー)のフラツシヤー(ま
たは供給源)284,286のいずれか一方また
は双方とである。第6図では、フラツシヤー28
2及び洗浄・溶融槽278の液相内には固相しか
表示していない。
洗浄・溶融槽278の操作原理は既出の洗浄・
溶融槽200のそれと類似であり、従つて、その
中には結晶洗浄帯278cが含まれており、これ
は当該槽の頂部から結晶溶融帯278dが形成さ
れている槽下部に達する部位まで伸長している。
比較的高純度の二酸化炭素は、洗浄・溶融槽27
8の底部からポンプ(図示せず)によつて管28
8を通つて排出される。この排出二酸化炭素は二
つに分流される。一つは塔底留出物となつて管2
88aを介して排出され、もう一つは、管288
bを通つて熱交換器280に流入し、ここで蒸発
する。この蒸発は管290を通つて結晶溶融帯2
78dに戻る。
液相流は洗浄・溶融槽278の頂部から管29
2を通つてフラツシヤー282に流入する。フラ
ツシヤー282の蒸気スペース282aはその中
の物質の液相より上に保有されており、蒸発気相
はここから管294を介して放出される。この蒸
発気相の放出の結果、フラツシヤー内の液相が蒸
発冷却されると共に、結晶形成帯282bが形成
される。該形成帯282bで生成された固相は下
方に移動し、スラリーとして管296を介してポ
ンプ298で排出されて洗浄・溶融槽278の頂
部に戻る。
単段式結晶装置276では、除去物質濃縮留出
物は、管294を介して放出される蒸発気相の一
成分として流出することもある。該除去物質が蒸
発気相の一成分でない場合は、該除去物質濃縮留
出物は、液流の形でフラツシヤー282の液相か
ら管300を通つて流出する。単段式結晶装置2
76にフラツシヤーが全く使われていない場合
は、除去物質濃縮留出物は液流として管292を
通つて移動して行く。
第6図に示すように、洗浄・溶融槽278には
撹拌装置、バツフル装置が具備されている。これ
は機能上は結晶・洗浄・溶融槽252に採用され
ているものと似ているが、構造上は若干の変更を
施してあり、これによつて洗浄・溶融槽にその頂
部から離間された中間位置から給入される多数の
液体(またはスラリー)のフラツシヤー(または
供給源)284,286の任意的使用に際しても
適応できるようになつている。但し、参照番号は
プライム記号「′」を付しただけで結晶・洗浄・
溶融槽252の撹拌装置、バツフル装置と同じも
のを使用した。以下にその変更個所について具体
的に説明する。
上方撹拌機264′には二つの羽根車265′と
その近傍にバツフル壁266′を配設してあり、
これによつて洗浄・溶融槽278の上部近傍に給
入される固相を分配できるようになつた。つま
り、フラツシヤー282からのスラリー及び供給
源284からの装入物はこのようにして受取られ
るわけである。図示の都合上、液体(またはスラ
リー)のフラツシヤー(または供給源)286
は、洗浄・溶融槽278の軸方向長さのある中間
部位に位置付けてある。フラツシヤーまたは供給
源286からの装入物を分配できるよう、バツフ
ル管の軸方向伸長部を間抜き状態にして、上方バ
ツフル管列268′a及び下方バツフル管列26
8′bを配設した。更に、上方撹拌機264′の軸
を上下両バツフル管列間のある部位まで伸長し、
もう一つの中間羽根車265′をその関連のバツ
フル壁266′と共に配設した。この中間羽根車
265′はフラツシヤーまたは供給源286から
給入される物質を効果的に分配することができ、
而も極く僅かの乱流を生じるだけで結晶洗浄帯2
78c内には所要の静かな軸方向流を形成するこ
とができる。その結果、上方バツフル管列26
8′aと下方バツフル管列268′bの双方で固相
を効果的に洗浄することができる。もちろん、第
5図の結晶・洗浄・溶融槽252の中間部位に環
流を導きたい場合には、バツフル管268を同様
に間抜きしてやればよい。上記の軸方向に伸長し
たバツフル管268,268′a及び268′bの
代りに、概ね水平方向に伸長し相互に離間した複
数の多孔バツフル管を使用することも当然可能で
ある。この場合、一つまたは二つ以上の羽根車を
隣接するバツフル管の間にあつて且つ装入物が給
入される部位に配置する。
図示の二酸化炭素精製法では、固相堆積物が結
晶形成帯に隣接する槽内面及び液相の自由表面に
付着し勝ちである。その堆積物の発生は、カスケ
ード構成の下部に近い結晶・洗浄・溶融槽内にあ
る比較的高純度の二酸化炭素において特に著し
く、点検もせずにそのまゝにしておくと閉塞を生
じることがある。第5図及び第6図の実施例で説
明した機械的かき落としか撹拌のいずれか一方ま
たは双方は本来的には目的を多少異にするもので
あるが、これを利用してもこの問題を改善するこ
とができる。この問題のより効果的な解決法は、
添加剤を少量本装置に装入することである。この
添加剤は液相二酸化炭素と混和できる液体でなけ
ればならない。これは更に下記の性質を有するも
のでなければならない。即ち、粘度が低いこと、
蒸気圧が低いこと、安定性が高いこと、及び二酸
化炭素との混合物の状態で−56.6℃以下の凝固点
範囲を有していることである。既出のガス主流分
離法において、液状媒体及び固相二酸化炭素から
成る冷媒・吸収剤の形成に有用な液体例として列
挙したものは総て、添加剤として有用であつて、
結晶形成帯に付着する固相二酸化炭素堆積物を除
去できるものである。これらの添加剤は不純物と
して作用し、結晶・洗浄・溶融槽またはフラツシ
ヤーの結晶形成帯に隣接する壁面上に形成するあ
らゆる結晶体を溶融する働きをする。図の実施例
では、添加剤は液相の中に不純物として含まれて
上方に運ばれ、各結晶形成帯で濃縮される。この
添加物は、その蒸気圧が二酸化炭素のそれよりは
るかに低いため、蒸発せず、液体とし存続して結
晶形成帯の中またはその上部で濃縮するが、その
濃縮状態は、固相二酸化炭素が結晶・洗浄・溶融
槽またはフラツシヤーの壁面に堆積するのを防ぐ
のに最も効果的なものである。
前述のように、添加剤は結晶装置内を上方に移
動して一次不純物で濃縮される。従つて、液相の
結晶形成帯の上方に深さ約30センチメートルの濃
縮添加剤の層が形成される。その結果、結晶形成
帯は該層の厚さに等しい距離だけ液相の自由表面
から離間されることになる。第5図では、結晶・
洗浄・溶融槽252の結晶形成帯252bの上方
に濃縮添加剤槽302が形成されており、第6図
では、類似の濃縮添加剤層304がフラツシヤー
282の結晶形成帯282bの上に形成されてい
る。添加剤を結晶装置40′での分離法に使用し
た場合には、同様に、濃縮添加剤層が、結晶・洗
浄・溶融槽206,208、及び210の各結晶
形成帯の上方、並びにフラツシヤー202及び2
04の結晶形成帯の上方に形成される。なお、フ
ラツシヤー202の濃縮添加剤層203は第3図
に示してある。
添加剤がどのような機構で作用するのかという
点については現在の所まだ解明されていないが、
これまでの観察によれば、添加剤が存在すると、
濃縮添加剤層の温度が比較的高くなることが知ら
れている。例えば、第3図の結晶・洗浄・溶融槽
208の各帯域の温度勾配は上に行くにつれて低
くなつており、具体的には次の通りである。
添加剤層 −56℃ 帯域208b −58℃ 帯域208c −57℃ 帯域208d −56℃ 従つて、各段における十分な添加剤量は、温度
勾配の監視並びに視覚による温度計検査で決める
ことができる。
第3図について説明すると、添加剤はカスケー
ド式装置を上昇してフラツシヤー202の濃縮添
加剤層203に集まるから、この添加剤を下方装
置に還流してやる必要がある。該添加剤の還流
は、濃縮添加剤層203から液相を管306を介
して排出して行う。この排出液相流は添加物、硫
化水素、及び二酸化炭素から成り、これを分離す
るには蒸留、フラツシング(急速蒸発)、または
その他の方法で行う。第3図では蒸留装置308
を使用している。硫化水素及び二酸化炭素成分は
塔頂留出物として分離され、管310を介して放
出されて、管50を介し結晶装置40′から放出
される塔頂留出物に加えられる。添加剤は蒸留装
置308から管312を介して塔底留出物として
排出され、管312aを介して最下方の結晶・洗
浄・溶融槽210に還流する。
添加剤は、全部または一部を、結晶装置への供
給原料の一成分の形で誘導してもよい。例えば、
ガス主流分離法の予冷・脱水の為の熱交換装置2
0では、通常の掃水段として、メタノールなどの
ような弱揮発性溶剤を使用して水を吸収するよう
にしてある。ガス主流の添加または残留メタノー
ルは二酸化炭素と共に硫黄吸収装置30及びスト
リツパー・吸収装置35を通り、供給分岐管39
aを介して一成分の形で結晶装置40′に送られ
る。
結晶装置40′では、メタノールは添加剤の働
きをした後、カスケード式装置内を上方に移動す
る。この場合、メタノール添加剤の供給が連続的
に行われることを考慮して、管312を流れる添
加剤は二つに分流してある。つまり、一方は管3
12aを通つて結晶・洗浄・溶融槽210に送ら
れ、他方は管312bを通つて予冷・脱水のため
の熱交換装置20に還流される。
結晶装置40′または類似のカスケード形装置
の適用例のうちの幾つかにおいては、十分な量の
除去物質を装置間気相流によつて上方に移動する
ようにして、管230,232、及び234を流
れる還流を不用にしている。このような適用例で
は、適量の添加剤を結晶・洗浄・溶融槽及び洗
浄・溶融槽の各々に(または洗浄・溶融槽と関連
のフラツシヤーに直接)添加するが、該添加剤
は、気相と一緒に上昇するものではないから、各
装置の中に保持されることになる。この適用例で
添加剤の全部または一部を結晶装置への供給原料
の一成分として給入する場合は、管306の配置
を変えて該供給原料が給入される段から濃縮添加
剤を取出すのがよく、また管312aを分岐させ
て、結晶形成帯上方の温度監視によつて決まる追
加添加剤を必要とする各段に定期的に添加剤を給
入するのがよい。
酸性ガス分離法での二酸化炭素分離及び硫化水
素濃縮の他に、既述のように、この新規な結晶法
はまたその他の系に対しても適用できるものであ
る。例えば、エタン・二酸化炭素系に容易に適用
できる。この系においては、エタンは不純物即ち
本結晶法における除去物質であり、また二酸化炭
素は結晶可能物質として分離され、系内熱伝達成
分として働く。エタンは硫化水素より少し揮発性
が高いから、上昇気相流にはエタンがそれだけ多
く含まれている。従つて、管230,232、及
び234内を流れる液相還流の流量を減少または
無くすことができる。基本的には、純二酸化炭素
は塔底留出物として生成され、エタン・二酸化炭
素流は塔頂留出物として生成される。塔頂留出物
におけるエタンの濃度を75モル%とするのは簡単
である。
これに対し、エタンと二酸化炭素の混合物の分
離に対しては蒸留の効用には限界がある。なぜな
ら、低沸点共沸混合物を生成するからである。こ
の共沸混合物でエタンの占める範囲は、モル基準
で約30%乃至約40%であり、これは圧力によつて
左右される。即ち、50気圧では30%で、10気圧で
40%である。従つて、約10%のエタンを含む供給
原料を蒸留した場合、35%エタンの塔頂留出物と
100%二酸化炭素の塔底留出物が生成するが、純
粋なエタンは生成できない。
概ね純粋なエタンと純二酸化炭素を得るには、
本結晶法と蒸留法を組み合せるとよい。例えば、
10%エタン供給物をカスケード式結晶装置に給入
すると、概ね純粋な二酸化炭素塔底留出物と75%
エタン塔頂留出物を生成する。次に、この塔頂留
出物を蒸留すると、概ね純粋なエタン塔底留出物
を生成する。共沸混合物(エタン約35%)は蒸留
塔頂部から流出しカスケード式結晶装置に還流す
る。このようなわけで、結晶法と蒸留法を組み合
わせると、純二酸化炭素留出物と純エタン留出物
の双方を生成することができる。
本結晶法は、系内熱伝達成分として二酸化炭素
を使う系以外にも適用できる。例えば、六フツ化
硫黄の凝固点を低下させる硫化水素または炭化水
素で汚染されている装置の六フツ化硫黄の浄化に
使用することもできる。六フツ化硫黄は商業上高
圧装置の気相誘電体として使用されている。この
場合、六フツ化硫黄は結晶法での二酸化炭素と似
たものである。なぜなら、結晶可能物質として同
時に分離されて系内熱伝達成分の働きをするから
である。六フツ化硫黄の物理的及び熱力学的特性
は二酸化炭素のそれと似たものである。純六フツ
化硫黄の三重点は、2.29Kg/cm2Aの圧力及び−
50.8℃の温度下で発生する。三重点状態では、六
フツ化硫黄の融解熱は1444kcal/Kgmole(2600B.
T.U/lb.mole)(二酸化炭素の場合、2111kcal/
Kgmole(3800B.T.U./lb.mole))で、気化熱は
3667kcal/Kgmole(6600B.T.U./lb.mole)(二酸
化炭素の場合、3667kcal/Kgmole(6600B.T.U/
lb.mole))である。液相六フツ化硫黄の表面張力
及び粘度は、液相二酸化炭素同様、非常に低い。
結晶法はまたパラキシレンをメタキシレン及び
オルトキシレンから分離するのにも適している。
パラキシレンの凝固点は13.3℃で、メタキシレン
のそれは−47.9℃で、オルトキシレンのそれは−
25.2℃である。この分離操作での結晶可能物質は
パラキシレンであり、不純物または除去物質は、
メタキシレン及びオルトキシレンである。つま
り、後の二つは結晶相から拒絶される。従つて、
熱交換面を用いる通常の結晶法が便利であり、実
際に使用されている。しかし、結晶法では混合状
キシレン異性体を単独で分離することは容易では
ない。なぜなら、該混合体の蒸気圧が低すぎて適
正濃度の気相を形成できないからである。従つ
て、装置内に二酸化炭素や、六フツ化硫黄や、ま
たは低分子量炭化水素などの一つの系内熱伝達成
分を装入してやらないと、蒸気圧及び気相濃度を
高めることができない。
その結果、系内熱伝達成分としての二酸化炭素
は、カスケード構成内の槽から槽へと上昇する気
相流の主成分となる。除去物質、即ちオルト及び
メタキシレンは、主に液相還流によつて槽から槽
へと上方に搬送される。パラキシレン結晶体は凝
縮用二酸化炭素によつて溶融され、パラキシレン
と二酸化炭素の液相混合体となつて下方に流れて
行く。パラキシレンと二酸化炭素からなるこの最
終液相生成物は、この場合、最終フラツシング段
で分離される。このフラツシング作用の結果生じ
た液体は純パラキシレンであり、二酸化炭素即ち
系内熱伝達成分は気相の形でフラツシヤーから放
出されるが、その中にはパラキシレンが少量含ま
れている。該気相はまた結晶工程にリサイクルさ
れる。これは混合キシレン異性体原料にリサイク
ルすると都合がよい。
これまでに記載した分離装置は、本発明の新規
且つ改良された結晶法の広範な適用例の例証とな
るものである。キシレン異性体分離法で具体的に
指摘したように、分離装置は、それ自体、系内熱
伝達成分を内蔵するようにはじめに設計しておく
こともできる。しかし、大低の場合、装置に対し
ある物質を添加して明確に系内熱伝達成分の役割
を果させるのが実際的であり且つ望ましい。該添
加剤の添加条件は、主に、それが接触する物質環
境における分離すべき混合物の三重点蒸気圧によ
つて決まる。分離すべき混合物の三重点蒸気圧が
所要の気相濃度及び熱伝達レベルを達成するのに
十分高い場合には、系内熱伝達成分は不要とな
り、結晶可能物質と除去物質の気相体が直接当該
装置の熱伝達成分として働く。この場合、結晶可
能物質が該気相体の主成分であり、これは結晶形
成工程中に凝縮されてその凝縮潜熱を放出する。
上記混合物の三重点蒸気圧が余り高くない場合
は、系内熱伝達成分の働きをする物質を当該装置
に添加する。これは、混合物や装置内のその他の
物質に比べて揮発性が高いことを基準に選定され
るものであつて、概ね単一成分から成るものであ
る。即ち、当該装置の気相の主成分か、あるいは
量的には比較的少ないがこの気相の重要な成分の
いずれかである。従つて、この系内熱伝達成分
は、結晶可能物質か、あるいは系内熱伝達を目的
として装置に特別に添加された物質か、あるいは
両者の組合せ体である。いずれの場合であつて
も、その中には比較的少量の、単一または複数の
除去物質が含まれている可能性がある。
前述のように、適当な系内熱伝達成分の主な選
定基準には、当該熱伝達成分を添加した後では、
混合物または系が適当な三重点条件を有すること
が含まれており、特に圧力に関しては、所要の濃
度の三重点気相を確実に形成できるよう十分に高
いものでなければならない。また、添加成分は固
相から除去するのが望ましいが、これは必須の条
件ではない。系内熱伝達成分は結晶可能物質か
ら、フラツシング、蒸留、液・液抽出その他の後
続する分離法によつて分離できるものでなければ
ならない。望ましくは、添加成分は混合物と混和
できるものであるか、あるいは、混和できない場
合には、その液相濃度が結晶可能物質と除去物質
の液相より低いものであるのがよい。最後に、溶
解状態の熱伝達成分即ち液相と気相の間のエンタ
ルピー差は大きい方がよい。
既述のように、除去物質は気相内に含まれてい
る必要はない。なぜなら、所要物質流は液相還流
で行うことができ、而も段間の所要熱伝達の殆ん
ど総ては系内熱伝達成分を使用して達成し続ける
ことができるからである。気相に除去物質が含ま
れていないか、あるいは物質流を形成するには不
十分な量しか除去物質が含まれていない場合に
は、カスケード装置内における除去物質の段間所
要物質流は、融解及び凍結の点では無視できる程
度のエネルギーを有する適当な液相還流を総てに
または部分的に行うことによつて達成される。い
ずれの場合であつても、多量の結晶相を分離した
り、あるいは特別な処理を行う必要はなく、また
精留部内で搬送される限り、結晶相は処理し易い
ようスラリーの形で運ばれる。
一般に、結晶法を特定の系に適用する場合、接
触対象組成領域に亘る装置の三重点条件には圧力
が所要の高さであることが含まれる。即ち、気相
の希薄化を防止し且つ気相が十分に熱伝達を行う
ことができる高い圧力が必要である。液相混合物
の粘度は、当該方法で必要とされる適正液流速度
を確保するのに適した低さであるのがよい。実際
上、結晶可能物質及び除去物質の液相は、普通、
本結晶法を適用する系の濃度範囲内では混和でき
る性質のものである。しかし、本結晶法はまた混
和できない性質の系に対しても有効なものである
ことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、結晶法が蒸留法のいずれか一方また
は双方を使用して液状二酸化炭素の回収並びに硫
化水素の濃縮を行う酸性ガス分離総合システムの
概略工程系統図である。第2図は第1図の概略工
程系統図の一部分を示す図であつて、本発明の結
晶装置及び結晶法を第1図の概略工程系統図の二
酸化炭素結晶装置及び蒸留装置の双方に代えて使
用するように変更を加えたものである。第3図は
本発明の結晶装置及び結晶法の詳細工程系統図で
ある。第4図は、第3図の結晶装置に二酸化炭素
系が存在する場合の三重点状態図である。第5図
は単段分離法で使用される結晶・洗浄・溶融装置
の縦断面図である。第6図は単段分離法で使用さ
れる洗浄・溶融装置の縦断面図である。 20……予冷・脱水の為の熱交換装置、30…
…硫黄吸収装置、35……ストリツパー・吸収装
置、40……二酸化炭素結晶装置、40′……二
酸化炭素結晶装置、55……蒸留装置、58,9
4,102,104……熱交換器、60……二酸
化炭素凝縮装置、70……二酸化炭素吸収装置、
75……ストリツパー・吸収装置、79……フラ
ツシユタンク、85……冷媒・吸収剤スラリー再
生装置、95……気液分離器、103……冷却装
置、200……洗浄・溶融槽、200c……結晶
洗浄帯、200d……結晶溶融帯、202,20
4……フラツシヤー、203……濃縮添加剤層、
206,208,210……結晶・洗浄・溶融
槽、208a……蒸気スペース、208b……結
晶形成帯、208c……結晶洗浄帯、208d…
…結晶溶融帯、209……自由表面、212……
熱交換器、220a,222a,224a,24
4a……圧縮器、250……単段式結晶装置、2
52……結晶・洗浄・溶融槽、252a……蒸気
スペース、252b……結晶形成帯、252c…
…結晶洗浄帯、252d……結晶溶融帯、254
……熱交換器、264,264′……上方撹拌機、
265,265′……羽根車、266,266′,
272,272′……バツフル壁、268……バ
ツフル管、270,270′……下方撹拌機、2
74,274′……多孔部材、276……単段式
結晶装置、278……洗浄・溶融槽、278c…
…結晶洗浄帯、278d……結晶溶融帯、280
……熱交換器、282……フラツシヤー、282
a……蒸気スペース、284,286……フラツ
シヤーまたは供給源、302,304……濃縮添
加剤層、308……蒸留装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 結晶可能物質及び少なくとも一つの他の物質
    とから成る液相を凍結して得られる結晶可能物質
    を含む固相から少なくとも一部が除去される少な
    くとも一つ他の物質と、結晶可能物質とを分離す
    るための向流式分離法であつて、一つまたは二つ
    以上の段の各々において、連続液相の範囲内で、 (a) 上記複数の物質の上記液層を蒸発させること
    によつて上記固相を形成させる工程と、 (b) 上記固相を上記液相に貫流させて、上記固相
    から上記除去物質を洗い落とすと共に上記結晶
    可能物質と上記除去物質の分離を行う工程と、 (c) 上記固相を、上記液相に流入する凝縮用蒸気
    との直接熱伝達によつて溶融させる工程と、 (d) 上記結晶可能物質を上記液相内で第1の流れ
    方向に移動させて濃縮結晶可能物質を生成させ
    ると共に、上記除去物質を上記液相内で第2の
    流れ方向に移動させて濃縮除去物質を生成させ
    る工程 を含むことを特徴とする晶出分離法。 2 槽と槽の間を前記液相で連続させた状態で、
    前記工程(a)、(b)、及び(c)の各一工程を個別の一つ
    の槽で行う特許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 工程(a)を、液相が存続できずに自然に固相と
    気相に転換するような前記複数の物質の温度、圧
    力、及び組成条件下で行い、工程(b)を、固相が前
    記凝縮用蒸気の存在下では存続できず固相と気相
    が自然に液体に転換するような前記複数の物質の
    温度、圧力、及び組成条件下で行う特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。 4 工程(a)を、前記液相の優勢三重点圧力及び温
    度よりも低い圧力及び温度下で行い、工程(c)を、
    前記液相の優勢三重点圧力及び温度より高い圧力
    及び温度で行う特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。 5 前記固相の形成に必要な冷却エネルギーの殆
    んど全部が前記液相の蒸発によつて与えられ、前
    記固相の溶融に必要な熱エネルギーの殆んど全部
    が前記凝縮用蒸気によつて与えられる特許請求の
    範囲第1項に記載の方法。 6 工程(a)が、蒸発蒸気を前記液相の自由表面と
    接触している蒸気スペースから排出させて前記固
    相を形成させることを含む特許請求の範囲第5項
    に記載の方法。 7 前記液相内で前記結晶可能物質と除去物質に
    関し各々の流れ方向に従つて互いに逆向きに増大
    する濃度勾配を形成させ、工程(a)が、比較的高濃
    度の前記除去物質を有し且つ前記優勢三重点圧力
    より低い第1操作圧下にある前記液相の結晶形成
    帯を形成させることを含み、工程(c)が、前記液相
    内に比較的高濃度の結晶可能物質を有し且つ前記
    優勢三重点圧力より高い第2操作圧下にある結晶
    溶融帯を形成させると共に前記固相の殆んど全部
    を溶融して当該結晶溶融帯の液相を前記結晶可能
    物質で濃縮させることを含み、工程(b)が、前記液
    相内に上記結晶形成帯と結晶溶融帯間に延在する
    結晶洗浄帯を形成させると共に前記固相を上記結
    晶形成帯から当該結晶洗浄帯を介して上記結晶溶
    融帯へと流過させることを含み、工程(d)が、上記
    結晶溶融帯の液相の一部を抜き出して前記濃縮結
    晶可能物質を生成させ別の一部を上記結晶洗浄帯
    に給送して前記固相を向流式に洗浄させると共に
    前記濃縮除去物質生成物を上記結晶洗浄帯内液相
    の一液流として、あるいは前記蒸発蒸気の一成分
    として、あるいはこの両方の形で排出させること
    を含む特許請求の範囲第6項に記載の方法。 8 前記固相が重力によつて前記結晶洗浄帯内を
    流過する特許請求の範囲第7項に記載の方法。 9 前記凝縮用蒸気が前記結晶溶融帯の液相の蒸
    発蒸気である特許請求の範囲第7項に記載の方
    法。 10 前記第1段に直列接続した第2段を設け、
    前記第1段の前記濃縮結晶可能物質を一液流の形
    で当該第2段に給送して第2段内の液相即ち第2
    液相を増大させるようにし、第2段の濃縮除去物
    質を前記第1段に送つて第1段内の前記液相を増
    大させるようにし、更に第2段の蒸発蒸気を前記
    第1段に給送して第1段内の前記凝縮用蒸気を形
    成させる特許請求の範囲第1項、第5項、または
    第7項に記載の方法。 11 少なくとも二つの直列接続状隣接段を配設
    し、段間物質流は殆んど総て前記物質の液相また
    は気相の形で行う特許請求の範囲第1項、第5
    項、または第7項に記載の方法。 12 少なくとも二つの直列接続隣接段を配設し
    て段間で熱エネルギーの直接伝達を行い、これに
    よつて殆んど総ての冷却作用を行つて上記段の一
    方の段内で前記固相を形成させると共に、殆んど
    総ての所要熱エネルギーを発生させて上記段の他
    方の段内で前記固相を溶融させる特許請求の範囲
    第1項、第5項、または第7項に記載の方法。 13 前記結晶洗浄帯を前記結晶溶融帯の上に位
    置付け、その中の液相の圧力ヘツドを利用して前
    記結晶溶融帯の前記第2操作圧を前記優勢三重点
    圧力より高い値に保持する特許請求の範囲第7項
    に記載の方法。 14 前記結晶形成帯を前記結晶洗浄器の上に位
    置付け、前記結晶洗浄帯内液相の圧力ヘツドを前
    記結晶形成帯と結晶溶融帯における優勢三重点圧
    間の差と概ね等しくした特許請求の範囲第7項に
    記載の方法。 15 三工程(a)、(b)、及び(c)を前記複数の物質の
    液相、固相、及び気相を含む単一槽内で行い、前
    記蒸気スペースを前記液相の自由表面に隣接する
    上記槽の上部に配置し、前記結晶形成帯を前記液
    相の上記自由表面に隣接する位置に位置付け、前
    記結晶溶融帯を前記液相内において上記槽の底面
    に隣接する位置に位置付け、前記結晶洗浄帯を前
    記液相内において前記結晶形成帯と結晶溶融帯の
    中間に位置付けた特許請求の範囲第7項に記載の
    方法。 16 工程(a)を、前記複数の物質の固相、液相、
    及び気相を含み且つ前記結晶形成帯を含む前記液
    相の上に上部蒸気スペースを有するフラツシヤー
    内で行い、工程(c)を、概ね前記複数物質の液相と
    固相だけを有し且つ前記液相内においてその底部
    と隣接する位置にある前記結晶溶融帯の上に前記
    結晶洗浄帯を有するようにして成る洗浄・溶融槽
    内で行い、前記液相を該洗浄・溶融槽から上記フ
    ラツシヤーに送り、前記固相をスラリーの形で上
    記フラツシヤーから上記洗浄・溶融槽に送る特許
    請求の範囲第7項に記載の方法。 17 前記結晶可能物質が二酸化炭素で、前記除
    去物質が含硫黄分子である特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。 18 前記結晶可能物質がパラキシレンで、前記
    除去物質がオルトキシレンかメタキシレン、ある
    いはその両者である特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。 19 前記結晶可能物質が二酸化炭素で、前記除
    去物質がエタンである特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。 20 前記結晶可能物質が六フツ化硫黄で、前記
    除去物質が硫化水素か、六フツ化硫黄の凝固点を
    低下させる炭化水素か、あるいはこの両方である
    特許請求の範囲第1項に記載の方法。 21 工程(a)を処理装置内で行い、前記複数の物
    質の前記液相に添加剤を装入して、工程(a)実施中
    上記処理装置の内面に固相堆積物が付着しようと
    する傾向を抑制させるようにした特許請求の範囲
    第1項または第7項に記載の方法。 22 前記添加剤が前記液相の一つの液体成分で
    あり、前記添加剤の蒸気圧が前記液相の揮発性の
    最も高い成分のそれより低く、前記添加剤が一液
    体成分として前記第2流れ方向に移動する特許請
    求の範囲第21項に記載の方法。 23 前記結晶可能物質が二酸化炭素で、前記除
    去物質が含硫黄分子であり、工程(a)を処理装置内
    で行い、工程(a)実施中に該装置の内面上に前記固
    相堆積物が付着しようとする傾向を抑制できるよ
    うな添加剤を前記液相に添加する工程を含んでお
    り、該添加剤を、ジノルマルエチルエーテル、ジ
    ノルマルプロピルエーテル、ジノルマルブチルエ
    ーテル、ターシヤリイブチルメチルエーテル、メ
    チルエチルケトン、2−ペンタノン、ターシヤリ
    イブチルメチルケトン、メチルイソブチルケト
    ン、メタノール、ヘプタン、ヘキサン、ブチルア
    ルデヒド、バレルアルデヒド、2−メチルブチル
    アルデヒド、及びフルオロスルホン酸から成る群
    の中から選択する特許請求の範囲第1項または第
    7項に記載の方法。 24 工程(a)を、前記各段の優勢三重点圧力及び
    温度よりも低い圧力及び温度下で前記液相を蒸発
    させて行い、工程(c)を、前記各段の優勢三重点圧
    力及び温度よりも高い圧力及び温度で行い、前記
    第1段の凝縮蒸気が前記第2段から取出された蒸
    発蒸気である特許請求の範囲第11項に記載の方
    法。 25 前記除去物質を含む液相を直列接続隣接段
    間において前記除去物質の前記流れ方向に還流す
    る特許請求の範囲第24項に記載の方法。 26 前記結晶可能物質及び除去物質の液相に特
    に伝熱のために添加された物質と、該添加物質と
    前記結晶可能物質及び除外物質のいずれか一方ま
    たは両方との組合せと、からなる系内熱伝達成分
    を形成することを含む特許請求の範囲第1項、第
    3項または第5項に記載の方法。 27 工程(c)が、前記第2段蒸発蒸気を圧縮して
    前記第1段凝縮用蒸気を生成させることを含む特
    許請求の範囲第11項に記載の方法。 28 前記第1段の凝縮結晶可能物質を液流の形
    で前記第2段に給送してその中の液相を増大させ
    る工程と、第2段濃縮除去物質を前記第1段に給
    送してその液相を増大させる工程を含む特許請求
    の範囲第11項に記載の方法。 29 前記第2段濃縮除去物質を、前記第2段液
    相の液流の形で、あるいは前記第2段蒸発蒸気の
    一成分の形で、あるいはこの双方の形で前記第1
    段に送る特許請求の範囲第28項に記載の方法。
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