JPH0132961Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は二剤式染毛剤に代表される二剤式頭髪
用剤を塗布する為の塗布具に関する。

近年、染毛剤としては別々のチユーブに収容さ
れたペースト状の１剤と２剤を使用直前に混合し
て使用する、いわゆる二剤式頭髪用剤の塗布具が
販売されだしている。この染毛剤は、使用前に混
合することを要し、且つ粘性があるから混合も手
で行う必要があり、又混合後のペーストの頭髪へ
の塗布も手で行うより方法がなく、塗布後に手に
付いた染毛剤を洗い落とすことに多くの手間を要
している。

本考案は、二剤式頭髪用剤を手を使わず塗布具
上で混合することが可能で、しかも塗布後の頭髪
用剤を手を汚すことなく頭髪に対してむらなく塗
布するこも可能にし、しかも混合作業と塗布作業
を同時に行うことができる二剤式頭髪用剤の塗布
具を提供することを目的とする。

本考案は、本体の表面に合成樹脂製などのスポ
ンジ又は織布、不織布などの柔軟性を有する塗布
材を設け、該塗布材はその上面の幅が二剤式頭髪
用剤の二剤を並列状態で付着させることができる
幅に設定され、該塗布材の外周部には前記塗布材
の厚さよりも長い束状の繊維が多数本立植されて
おり、これら繊維の一部又は全部を柔軟性繊維か
ら構成してなることを特徴とする。

この塗布具は、塗布材の表面にチユーブ等から
注出した頭髪用剤の１剤と２剤を並列状態で付着
又は塗布などし、本体をブラツシングする状態で
移動させて両剤を同時に頭髪に付着させ、且つ塗
布材の側部に立植された柔軟性を有する束状の繊
維で頭髪に付着した頭髪用剤を適度な押圧力で撫
でるようにして伸すことで、１剤と２剤を頭髪表
面で混合させながら、それを頭髪の全体にむらな
く塗布するものである。又、本塗布具を頭髪表面
で移動させる過程で塗布材上の両剤の混合も徐々
に進み、完全に混合した頭髪用剤を頭髪に塗りつ
けることができる。

本考案の塗布具の実施例を第１〜３図について
説明すると、１は板状の本体１で、その表面に合
成樹脂製のスポンジからなる、染毛剤を付着させ
るための塗布材２が固着されている。塗布材２は
その上面の幅を１剤と２剤が並列状態で付着でき
る幅に設定されている。３は塗布材２の外周部に
おいて本体１に立設された束状の繊維で、これは
塗布材２の表面から突出する長さにされ、その全
てにやや柔軟な繊維が使用されている。そして、
この繊維３は塗布材２の長さ方向などにおいてや
や密な状態で立植されている。４は本体１の塗布
材２と相対する面に設けた袋状の支持部である。

塗布材２としては、柔軟性を有する素材であれ
ばよく、織布や不織布、柔らか目のフエルト又は
じゆうたんのようにシートの表面に細く柔軟な繊
維が立植されたものなどの柔軟性を有する任意の
ものが使用できる。

この塗布具の使用方法について説明すると、先
ず第３図で鎖線で示すように、塗布材２の巾方
向、すなわち、塗布時に本体１を動かせる方向と
同方向に１剤と２剤とを並べて塗布材２上に付着
させる。そして、支持部４内に手指部を挿入して
本体１を頭髪に沿わせて移動させるが、初期の間
は、塗布材２上の染毛剤の量が多いから、本体１
を頭髪からやや浮かせた状態で頭髪に沿つて移動
させる。すると、繊維３は柔軟性を有する、とと
もに、塗布材２の表面よりも突出する長さにして
やや密に立植されているから、繊維３が頭髪内に
ややはいりにくく、繊維３は頭髪表面に撫でるよ
うにして接触し、且つ塗布材２が柔軟性を有する
素材で構成されて、その厚さ方向などに弾性変形
するから、染毛剤は適度な押圧力で頭髪表面に押
しつけられ、染毛剤が部分的に大量に頭髪に付着
することもなくほぼ均等に頭髪に塗布することが
できる。頭髪に対する染毛剤の塗布が進むに従つ
て、繊維３などの頭髪に接する状態を強くして染
毛剤の全量を頭髪に塗布する。

そして、頭髪に染毛剤が塗布されるときに、１
剤と２剤とが同時に塗布されることで混合し、且
つ本体１の移動方向において後ろ側の繊維３が頭
髪をブラツシングする状態になつて、頭髪に付着
した染毛剤を伸すから、頭髪の全体に対してむら
なく、且つ１剤と２剤とをより十分に混合した状
態で塗布することができる。そして、本塗布具を
頭髪上で移動させる過程で、両剤は塗布材２上で
徐々に混合されるようになるから、混合状態の良
好な染毛剤を頭髪に塗りつけることができるので
ある。又、塗布材２上の染毛剤がなくなつてから
塗布材２を頭髪に軽く押し付けるようにすれば、
塗布材２内部に含まれた染毛剤を頭髪に塗布でき
る、とともに、頭髪に付着した染毛剤を伸すこと
により、よりむらなく染毛剤を塗布できる。

第４〜５図は第２実施例で、第１実施例の塗布
具の束状の繊維３の外側に繊維３よりも硬い束状
の硬繊維５が立植されている。そして、硬繊維５
は繊維３よりも長く且つ粗に立植され、支持部４
は本体１から棒状にして突設されている。この塗
布具の使用も、第１実施例と同じであるが、硬繊
維５があり、これが本体１を頭髪から浮かせるか
ら、染毛剤がペースト状の場合の塗布の初期にお
ける本体１の操作、即ち塗布材２をやや浮かせた
状態での撫でつけ動作が容易である、とともに、
硬繊維５は頭髪内にはいりやすく、これが繊維３
の移動のガイドの役目を果たすから、本塗布具が
頭髪から滑り落ちることはなく、本体１の移動が
より容易で、塗布のむらをなくすることも容易で
ある。

染毛剤が液状の場合は、それを塗布材２に含浸
させて、ペースト状の場合と同じようにして塗布
する。

〔考案の効果〕

本考案は、スポンジ等の柔軟性を有する素材か
ら形成され且つその上面の幅を二剤式頭髪用剤の
１剤と２剤を並列状態で付着させることができる
幅に設定した塗布材を本体表面に設けるととも
に、塗布材の外周部には塗布材の厚さよりも長い
束状の繊維を多数本立植し、且つこれら繊維の一
部又は全部を柔軟性繊維から構成してなるので、
塗布材上面に二剤式頭髪用剤の二剤を付着させる
ことが可能である。そして、両剤を付着させた本
塗布具を移動させれば、両剤は同時に頭髪に付着
するとともに塗布材外周に位置する束状の繊維が
頭髪に付着した頭髪用剤を伸ばすから頭髪用剤は
充分に混合された状態で頭髪表面に撫でつけられ
ることとなり、手を頭髪用剤で汚すことなく二剤
式頭髪用剤の混合作業と塗布作業を行うことがで
きるのである。そして、本塗布具は塗布材の外周
に位置する束状の繊維の一部又は全部を柔軟な繊
維から構成したので、繊維は頭髪内に入り込むこ
となく適度な押圧力で頭髪表面を撫でつけること
ができる為、頭髪用剤をまんべんなく頭髪表面に
塗りつけることができる。又、本塗布具を頭髪表
面で移動させる過程で１剤と２剤を塗布材上で
徐々に混合することもできるから、頭髪表面に塗
りつける頭髪用剤の混合状態は充分なものとな
る。又、塗布材はスポンジその他の柔軟性を有す
る素材で構成しているから、ペースト状および液
状の頭髪用剤を確実に付着又は含浸させることが
できる、とともに、頭髪に塗布するときの力で塗
布材が変形するから、頭髪用剤を部分的に大量に
付着させることを防ぐことができる。塗布材から
頭髪に塗布して頭髪用剤は、頭髪をブラツシング
するようにして繊維が伸すから、よりむらなく頭
髪用剤を塗布することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は正面図、第３図は側
面図、第４図は第２実施例の平面図、第５図は同
断側面図である。 １：本体、２：塗布材、３：繊維、５：硬繊
維。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 本体の表面に、スポンジその他の柔軟性を有
   する素材から形成され且つその上面の幅を二剤
   式頭髪用剤の二剤を並列状態で付着させること
   ができる幅に設定した塗布材が設けられ、塗布
   材の外周部に塗布材の厚さよりも長い束状の繊
   維が多数本立植され、これら繊維の一部又は全
   部を柔軟性繊維から構成してなる二剤式頭髪用
   剤の塗布具。 (2) 塗布材が板状のスポンジで構成された実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の二剤式頭髪用剤
   の塗布具。 (3) 塗布材の外周部に柔軟性繊維と前記柔軟性繊
   維よりも長い硬質性繊維が連設された実用新案
   登録請求の範囲第１項又は第２項記載の二剤式
   頭髪用剤の塗布具。