JPH0132769Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はオーデイオ製品等の構成部品であるコ
ーナー部を有するフレーム、サブパネル等の板状
部材を仮止めする板状部材の仮止め構造に関す
る。

（従来技術） 一般にオーデイオ製品等にはシヤーシ等のフレ
ームにサブパネル等を嵌合してビス止め等をする
場合に、両者の嵌合状態を仮止めしておく構成と
して最適なものはなく、例えば、自動ビス止装置
でビス止めしたりする場合等にはビス孔の位置ず
れが生じていたりして適確に固定されない等の欠
点があつた。

従来、第１図に示すように断面略「コ」字状に
形成された上ケース２１と下ケース２４とを係合
させる構造として、上ケース２１の折曲部２２に
係合用孔２３を形成すると共に下ケース２４には
上記係合用孔２３に対応する係合用舌片２５を形
成して両者を係合させ、両ケース２１，２４をビ
ス止めするようにしたものが提案されている。

しかし、上記したものはビス止め前の仮止め状
態においては、単に係合用舌片２５が係合用孔２
３内に挿入されただけの状態であるから両ケース
２１，２４にガタが生じたり、また、甚だしい場
合には係合用舌片２５が抜脱して両ケース２１，
２４が係合しなくなる等の不都合があり、上記し
た筐体の仮止め手段としてこれをそのまま用いる
ことはできない。

（考案の目的） 本考案の目的は上記した従来の欠点を解消し、
板状部材を容易かつ適確に仮止めすることができ
る板状部材の仮止め構造を提供することにある。

（考案の構成） 本考案の板状部材の仮止め構造は、フレームに
サブパネルを取り付ける場合等のように、夫々コ
ーナー部を有する一方の板状部材と他方の板状部
材とをコーナー部で重合させ、これを仮止めして
おくための構造であつて、 一方の板状部材の一側面に形成された係合用突
部と、一方の板状部材の他側面に形成された切欠
部と、他方の板状部材の一側面に上記係合用突部
と係合し得るように形成された係合用舌片と、他
方の板状部材の他側面に上記切欠部に挿入し得る
ように形成された係合用舌片とからなることを特
徴とする。

（実施例） 本考案の実施例を第２図乃至第４図に基づいて
説明するに、図中、１はコーナー部２を有する一
方の板状部材であり、図示例ではシヤーシ等のフ
レームが示されている。３は上記一方の板状部材
１に取り付けられるべきコーナー部４を有する他
方の板状部材であり、フレーム１に嵌合されるサ
ブパネルが示されていて、このコーナー部４が上
記一方の板状部材１のコーナー部２の外側面に重
合されて取り付けられる。

５は上記一方の板状部材１の一側面６に形成さ
れた係合用突部であり、図示例では上記一側面６
に「コ」字状の切込部を形成してその残存片を外
側に折曲することにより板厚分だけ突出させて形
成されている。

７は上記一方の板状部材１の他側面８の先端部
に形成された切欠部であり、後に述べる係合用舌
片１２が係合し得るようにしたものである。

９は上記他方の板状部材３の一側面１０に上記
係合用突部５と係合し得るように形成された角形
の係合用舌片であり、上記一側面１０に打ち抜き
加工等による逆「コ」字状の切欠孔１１を設ける
ことにより形成されている。

１２は上記他方の板状部材３の他側面１３に上
記切欠部７に挿入し得るように形成された先細状
の係合用舌片であり、図示例では上記他側面１３
を打ち抜き形成した係合用舌片１２を他側面１３
と直交するように内側に折曲して形成されてい
る。

次に一方の板状部材１と他方の板状部材３の仮
止めについて説明する。

上記係合用突部５が上記係合用舌片９の横軸と
同一線上となるように、また、上記切欠部７が上
記係合用舌片１２と対向するように一方の板状部
材１の一側面６を他方の板状部材３の一側面１０
の内側面に沿わせ、次いで、一方の板状部材１を
左方向に摺接させると、係合用突部１２は係合用
舌片９を外側に押圧した後に上記切欠孔１１内に
嵌合されると共に係合用舌片１２は切欠部７内に
挿入され、夫々の係合用舌片９，１２の板バネ効
果により左右前後及び上下方向にガタが生ずるこ
となく適確に仮止めされる。

従つて、上記仮止め状態だけで一方の板状部材
１と他方の板状部材との位ずれは防止され、その
後のビス止等の作業時に位置ずれが生じたりする
虞はない。

（考案の効果） 本考案に係る板状部材の仮止め構造によれば、
フレームにサブパネルを取り付ける場合等のよう
に、夫々コーナー部を有する一方の板状部材と他
方の板状部材とをコーナー部で重合させ、これを
仮止めしておくための構造であつて、一方の板状
部材の一側面に形成された係合用突部と、一方の
板状部材の他側面に形成された切欠部と、他方の
板状部材の一側面に上記係合用突部と係合し得る
ように形成された係合用舌片と、他方の板状部材
の他側面に上記切欠部に挿入し得るように形成さ
れた係合用舌片とから構成されているから、両板
状部材は係合用突部を係合用舌片に係合させると
共に切欠部に係合用舌片を挿入するだけで容易に
組み立てることができる。

特に、上記係合用舌片を切欠部に密嵌すること
により両板状部材を適確に仮止めすることがで
き、従来のように仮止め用のビス止め等は不要と
なり、ビス等の部品点数を削減することができる
と共に後のビス止め等の取付作業をロボツトで行
う場合等においても位置ずれがないため適確に組
み立てることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の上下ケースを係合させる構造を
示す斜視図、第２図乃至第４図は本考案に係る板
状部材の仮止め構造の実施例を示し、第２図は仮
止め前の状態を示す斜視図、第３図は仮止め状態
を示す斜視図、第４図は第３図のＡ−Ａ線断面図
である。 １……一方の板状部材、３……他方の板状部
材、５……係合用突部、６，１０……一側面、７
……切欠部、８，１３……他側面、９，１２……
係合用舌片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 フレームにサブパネルを取り付ける場合等のよ
   うに夫々コーナー部を有する一方の板状部材と他
   方の板状部材とをコーナー部で重合させ、これを
   仮止めしておくための構造であつて、 一方の板状部材の一側面に形成された係合用突
   部と、一方の板状部材の他側面に形成された切欠
   部と、他方の板状部材の一側面に上記係合用突部
   と係合し得るように形成された係合用舌片と、他
   方の板状部材の他側面に上記切欠部に挿入し得る
   ように形成された係合用舌片とからなることを特
   徴とする板状部材の仮止め構造。