JPH01319254A

JPH01319254A - 電池

Info

Publication number: JPH01319254A
Application number: JP14949288A
Authority: JP
Inventors: Kohei Yamamoto; 浩平山本; Yuzo Tanaka; 田中　雄三; Yasutoshi Sasaki; 佐々木　泰俊; Yuji Abe; 裕治阿部
Original assignee: FDK Corp
Current assignee: FDK Corp
Priority date: 1988-06-17
Filing date: 1988-06-17
Publication date: 1989-12-25
Anticipated expiration: 2010-06-05
Also published as: JPH0752642B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この発明は、シート状の電極を用いる電池に関するもの
である。

〈従来の技術〉例えばスパイラル形非水電解液電池では、シート状の正
極並びに負極をセパレータを介して重ね合わせて作ワた
電極群を一体に巻回して発電要素を作り、この渦巻状発
電要素を電池缶中に収納する構成を採っている。

上記のようなシート状正極を作製する場合、リチウムー
二酸化マンガン電池に用いるシート状正極を例に採れば
、二酸化マンガンを主成分とする正極活物質に、適当量
の水を加え、一定時間混練した後、バインダーとしての
テフロン水性ディスパージョンと粘度調整用の水とを同
時に加え、これを更に混練してスラリー状の正極合剤を
作り、次いでこのスラリー状正極合剤を多孔性集電体に
塗布し、最後に熱処理する等して乾燥するといった手順
が採られている。

〈発明が解決しようとする問題点〉しかしながら、従来よりバインダーとして用いられてい
るテフロン水性ディスパージョンは、その結着力が弱く
、これを用いて作製したスラリー状正極合剤を多孔性集
電体に塗布し乾燥した場合、塗布ムラが出来易く、電極
表面の厚さにバラツキができてしまう。

このため、この種のシート状正極は厚みを均一とし難く
、また表面を平滑に仕上げることが困難となるし、更に
電極密度を高めるべく圧延した場合には厚く塗られた部
分が延ばされて電極にソリが発生したりあるいは剥れが
発生し易い等の問題があり、特に厚さが１圓以下の薄い
電極の場合はこの傾向が著しい。

また、上記の如くテフロン水性ディスパージョンの結着
力が弱いので、合剤と多孔性集電体との結着力が弱く、
このため′Ｃ極群の巻回時や取扱時などにおいて合剤が
脱落し易く、このように合剤脱落により集電体の表面が
露出しセパレータを突き破って対極に接触して、これが
電池の内部ショートの原因になるという問題もある。

く問題点を解決するための手段〉以上の問題に鑑みなされたこの発明の電池は、二酸化マ
ンガンを主成分とする活物質に、バインダーとしてテフ
ロン水性ディスパージョンとポリビニルブチラールを、
分散剤としてアルコールとを加えてなる正極合剤を用い
たことを要旨とする。

上記のポリビニルブチラールは、活物質である二酸化マ
ンガン１００部に対して、１〜１３部の範囲が好ましく
、これより少なければ合剤を多孔性集電体に塗布する際
に所望の結着力が得られないし、まなこの範囲より多け
れば活物質の充填容量減少あるいは利用率低下が顕著と
なり、更に、例えば後述するように、この合剤を多孔性
集電体に塗布あるいは成形する等してシート状正極とし
た場合は続く熱処理を施した後でも合剤にこのポリビニ
ルブチラールが低分子化してかなりの量残存することか
ら、電池の内部抵抗増大を招く原因となる。

また、このポリビニルブチラールは可塑性に乏しい、こ
のなめ、適当な可塑剤を使用するのが好ましい、この場
合、このポリビニルブチラールと相溶性の良いフタル酸
ジブチルが好適である。このフタル酸ジブチルの添加量
としては、二酸化マンガン１００部に対して、０．５〜
７部の範囲が好ましい、この範囲以下であれば合剤の可
塑性が不足しがちであるし、またこれより多ければ可塑
性が大きくなり過ぎて合剤を多孔性集電体に均一に塗布
しづらくなる。

そして、ポリビニルブチラールは２５０℃程度でその９
０％程度が分解し、残りは低分子化する。

またフタル酸ジブチルは、１５０℃前後の加熱でほぼ１
００％分解する。このため、合剤を多孔性集電体に塗布
しあるいはシート状に成形した後に適当な熱処理を行な
うことで、ポリビニルブチラールやフタル酸ジブチルを
除去でき、従ってこれらを電極製造工程で添加しても電
池の内部抵抗を増大させることはない。

一方、上記のテフロン水性ディスパージョンは、二酸化
マンガン１００部に対して０．５〜１５部加えるのが好
ましい、これより少なければ、上記のようにシート状正
極成形に続く熱処理後（この熱処理後は上記の通りポリ
ビニルブチラールは分解する）において合剤の結着力が
不足する。また、テフロン水性ディスパージョンは絶縁
体であり、また熱処理後も合剤に残存するから、この範
囲より多ければ電池内部抵抗を増大させ、電池性能を著
しく低下させる要因となる。

そして、本願では、このテフロン水性ディスパージョン
を、エチルアルコール、メチルアルコール、プロピルア
ルコール等のアルコールに混ぜて用いることができる。

このようにアルコールと混ぜて用いることで、テフロン
水性ディスパージョン中のテフロン粒子が繊維状に変化
し、そのバインダー効果が向上して合剤の延展性が付与
されるようになって好ましい。

その際、アルコールの添加量はテフロン水性ディスパー
ジョン１００部に対して２０〜７０部の範囲が好ましい
、アルコールの添加量が２０部以下の場合はテフロン粒
子同志の凝集がなされなくバインダー効果が低下するか
らである。尚、７０部以上では、テフロン粒子同志の凝
集に必要なアルコール量以外のアルコールは遊離し液状
として存在するが、テフロン粒子は凝集し塊となりバイ
ンダー効果は維持できるため、７０部以外の範囲で使用
しても差し支えない。

また、ポリビニルブチラールとフタル酸ジブチルなどが
上記のように熱分解した場合、テフロン水性ディスパー
ジョン並びにポリビニルブチラールの添加量にもよるが
、合剤にはテフロン水性ディスパージョンと少量の低分
子化したポリビニルブチラールが残るだけで、この結着
力だけでは完成電極における合剤の結着力が弱いことが
ある。このため、上記の熱処理では分解しにくい適当な
増粘剤を入れた方がより好ましい、特にテフロン水性デ
ィスパージョンの添加量を少なくする場合はこの増粘剤
を入れる必要がある。

このような増粘剤としては、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、あるいはカ
ルボキシルメチルセルロース等が適当である。

また、この増粘剤の添加量は、テフロン水性ディスパー
ジョンとこの増粘剤との合計量が、二酸化マンガン１０
０部に対して１５部以内となる程度にこの増粘剤を入れ
てやれば適当であり、例えばテフロン水性デイスパージ
ョンを１５部添加した場合は入れなくとも良い。

そして、本願では、このようにして得た合剤を、シート
状の多孔性集電体に塗布し、あるいは押出し成形等でシ
ート状に成形し、次いで熱処理などで乾燥した後に適宜
な電極形状に切断しあるいは打ち抜いて、完成電極とす
る。

く作用〉ポリビニルブチラールはアルコールに溶解しゴム状とな
り、強固なバインダー効果を出す一方、加熱により分解
する。

従って、上記のようにポリビニルブチラールとアルコー
ルとを加えたものをバインダーとして用いることで、合
剤を多孔性集電体に塗布した場合、合剤の塗布ムラがな
くまた合剤の厚みが均一な電極が作製する事ができる。

また、バインダーとしてこのポリビニルブチラールに加
えてテフロン水性ディスパージョンを用いたので、加熱
乾燥後も合剤の結着力が不足することはない。

〈実施例〉二酸化マンガンを主活物質とする正極合剤粉末８８重量
％に、テフロン水性ディスパージョン３．０重量％を２
０°Ｃ以上に加温したものにエチルアルコールを添加し
テフロン粒子を凝集させてクリーム状にしたものを添加
した後、ポリビニルブチラール６重量％とフタル酸ジブ
チル３重量％を加え、また分散剤としてエチルアルコー
ルを加え、混練して作製した正極合剤を、多孔性集電体
に塗布してシート状正極を作った。

上記で得たシート状正極を温度３００℃で加熱乾燥処理
した後、微孔性フィルムを用いたセパレータを介在させ
て、同じくシート状の負極（リチウム）と積重してシー
ト状の電極群を作製し、次いでこれを渦巻状に巻回した
発電要素を有底円筒状の電池缶内に収納するなどして、
本発明に係わる筒形のリチウムー二酸化マンガン電池を
作製した。

一方、正極合剤粉末に水を加えた後直ちにテフロン水性
ディスパージョンを加えて混練してスラリー状正極合剤
を作った。そして、この正極合剤を多孔性集電体に塗着
し、次いで乾燥させて、比較用のシート状正極を作製し
た。

本発明のシート状正極は濃淡部がない均一なシートであ
った。一方、比較用のシート状正極では、濃淡部ができ
、またシート各部の厚さにバラツキができた。

また、これらのシート状正極を用いた池は上記と同様に
して本発明品と比較品の電池をそれぞれ１００個づつ作
り、その歩留りを求めた所、下表の通りであった。

表尚、上記のように正極合剤を多孔性集電体に塗布したも
のを正極に使用する他、同様な正極合剤を押出し成形等
でシート状に成形し、次いで加熱乾燥するなどしたもの
を正極にしても良い。

また、以上のような加熱乾燥処理を行うことにより、バ
インダーであるポリビニルブチラール及び可塑剤である
フタル酸ジプチルが熱分解を起こしシート状正極中にボ
アーが生じるため、シート状正極をプレスすることで、
シート状正極の密度を上げるようにしても良い。

更に、以上はこの発明をスパイラル形電池に適用した例
であるが、この他、例えば上記で得たようなシート状正
極合剤を円盤状に打抜いたものを正極に用いることで、
本願をコイン形電池にも同様に適用し得る。

〈発明の効果〉以上のようにこの発明によれば、塗布ムラがなくまた表
面が平滑で厚みの均一なシート状電極を提供でき、この
なめ製作並びに取扱が容易で、また安全性の高い電池を
提供できる等の効果を奏する。

Claims

【特許請求の範囲】

１、二酸化マンガンを主成分とする活物質に、バインダ
ーとしてテフロン水性ディスパージョンと、ポリビニル
ブチラールを、分散剤としてアルコールを加えてなる正
極合剤を用いたことを特徴とする電池。