JPH01305046A - 新規シクロデセン誘導体およびその製造法 - Google Patents

新規シクロデセン誘導体およびその製造法

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JPH01305046A
JPH01305046A JP13438388A JP13438388A JPH01305046A JP H01305046 A JPH01305046 A JP H01305046A JP 13438388 A JP13438388 A JP 13438388A JP 13438388 A JP13438388 A JP 13438388A JP H01305046 A JPH01305046 A JP H01305046A
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Takashi Takahashi
孝志 高橋
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規シクロデセン誘導体およびその製造法に
関し、更に詳しくは、ワモンゴキブリの性フエロモンで
あるベリプラノン−Aの合成中間体として有用なシクロ
デセン誘導体およびその製造法に関するものである。
[従来の技術] ワモンゴキブリの性フエロモンには、ベリプラノン−A
およびベリプラノン−Bが知られている。
これらは1976年、バースンズ(Persoons)
らにより、単離され[Tetrahedron Let
t、、2055 (197611、さらに1982年に
は、パースンズらはべりブラノン−Aの化学構造式を発
表した[J、 Cheap、 Ecol、 。
8、439 f1982) ]が、その構造は疑問視さ
れていた0次いで、ハウブトマン(Hauptoman
nl らはワモンゴキブリよりベリプラノン−Aを単離
し、さらに合成することによって、その構造を同定した
[Tetrahedron Lett、、27.618
9 f19861] 。
ベリプラノン−Aの合成法については、また、マクドナ
ルド(Macdonaldlらが発表しているが[He
terocycles、 25.305 f19871
 ]、彼らの合成した化合物は天然のベリプラシン−A
とエポキシ環の向きが逆向きであり、ベリプラノン−A
の異性体であった。
[発明が解決しようとする課題] 前記ハウブトマンらの合成法は、出発物質として1−シ
ロキシ−1,3−ブタジェンを用いているが、この化合
物は不安定である。また、10員環を合成する際にオキ
シコープ転移反応を利用しているが、この反応は収率が
50%と低い。また、エポキシ化は99:1と高い立体
選択性を報告しているが、 MM 2 [N、L、Al
lAl11n et al、。
j、 Am、 Chem、 Sac、 、 99 、3
282 f1977) ]による配座解析の結果、選択
性はほぼl:lであると予想された。さらに、追試実験
により生成物は1.3:1の異性体比を示し、この方法
が特に選択性が高いわけではないことが明らかとなった
一方、マクドナルドの合成した化合物は、前述のように
ベリプラノン−Aの異性体であり、この化合物の活性は
低い。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上述したよりなワモンゴキブリの性フエロモ
ンであるベリプラノン−A製造の問題点を克服すること
を当初の目的としてなされたものであり、安価な原料を
用いるとともに、高収率で、しかも原料の立体構造を全
く考慮する必要のないペリプラノン−への製造手段を提
供するとともに1合成的に有用な10員唄化合物を原料
として、新規な中間体化合物を見出し、それによって、
高収率でベリプラノン−Aを提供するに至ったものであ
る。
すなわち、本発明は一般式: [式中、Xは直接結合または酸素原子を表し;Rは、 Y。
YtSi−基(ここで、Y 1. Y *およびY。
はそれぞれ同一であっても異っていてもよく、低級アル
キル基、アリール低級アルキル基もしくはアリール基で
ある)、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピ
ラニル基またはR’ 0− (CH,) 、、−基(こ
こで、nはlもしくは2であり、R′はメチル基、エチ
ル基もしくはベンジル基である)を表し:ZはXが直接
結合のとき、水素原子であるか、Rと同義であるかまた
はWと共同してもう1つの結合を表し、Xが酸素原子を
表すとき、Wと共同してもう1つの結合を表し:WはX
が直接結合のとき水素原子またはZと共同してもう1つ
の結合を表し、Xが酸素原子のときZと共同してもう1
つの結合を表す]で示される新規シクロデセン誘導体お
よび次式二〇 E式中、Rは請求項1と同義である1で示される化合物
の10−位を水酸化した後、水酸基の保護[式中、Rは
前記と同義であり、Z′はRと同義である]で示される
化合物を得、次いで、■−位のカルボニル基をオレフィ
ン化して、次式:で示される化合物とし、要すればさら
にl〇−位を加水分解により、 次式: で示される化合物に変換し、さらに、1〇−位を酸化に
より1次式: で示される化合物に変換し、またはさらに、■−位をエ
ポキシ化により、次式: で示される化合物に変換する、上記新規シクロデセン誘
導体の製造法を提供するものである。
上述の式CI)においてRは水酸基の保護基である。こ
こで、Yl、Y、およびY、についての低級アルキル基
とは、炭素数1〜6の直鎖状もしくけ分岐状のアルキル
基であって、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基
、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、5ec−
ブチル基、Inert−ブチル基等が挙げられる。
また、アリール基とは、非Mtaのフェニル基または置
換されたフェニル基であり、その置換基としては、例え
ば、4−メチル基、4−エチル基。
3−メチル基、3−エチル基等が挙げられる。
本発明の中間体の製造方法は、 (第1工程) 式(IT)で示される化合物のl〇−位を水酸化した後
水酸基を保護する工程(II)→([1)、(第2工程
) 次いでl−位のカルボニル基をオレフィン化する工程、 (Ill)→(I−1)。
(第3工程) さらに要すれば、l〇−位の水酸基の保護基Z゛を加水
分解により脱離させる工程(I−1)−(I−2)。
(第4工程) さらに、1〇−位の酸化により水酸基をカルボニル基に
変換する工程Cl−2)→(1−3)、(第5工程) さらにl−位のオレフィンを立体選択的にエポキシ化す
る工程(I−3)→(1−4)、より成る。
第1工程においては、出発化合物である式(II )で
示される化合物は、特願昭’60−150091号公報
に記載の方法により10員環化合物を得る際の副生物と
して得ることができる。
式(II )で示される化合物は、まず、塩基と反応さ
せる。この時用いる塩基としては、リチウムビス(トリ
メチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリ
ル)アミド、リチウムジイソプロピルアミド、 ter
t−ブチルリチウムまたは88C−ブチルリチウムがよ
く、好ましくはリチウムビス(トリメチルシリル)アミ
ドな用いる。塩基は出発化合物(+Btモルに対し1〜
lOモル用い、好ましくは1.5〜3モルである。
次に上述の塩基の存在下に10−位の水酸化を行なうが
、水酸化は、例えば(a)トリエチルホスファイト等の
ホスホン酸トリアルキルの存在下に酸素を吹き込むか、
または(b)シリル化後に過酸で処理することにより行
なうことができる。
(a)の方法においては、出発化合物(■)1モルに対
してホスホン酸トリアルキルは、1〜2モル使用し、反
応温度は一1O〜−40℃、反応時間は0.5〜3時間
である。
次に、(b)の方法においては、シリル化に用いるシリ
ル化剤としては、トリアルキルハロシランが挙げられ、
具体的には、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロ
ロシラン、トリプロピルクロロシラン、トリメチルヨー
ドシラン等が用いられ、好ましくはトリメチルクロロシ
ランである。
シリル化剤の量は、出発化合物(II)1モルに対して
1〜5モルであり、反応温度は−78〜−10℃1反応
時間は0.1〜1時間である。
また1次いで用いられろ過酸としては、過酢酸、過安息
香酸、m−クロロ過安息香酸等が挙げられ、好ましくは
m−クロロ過安息香酸である。
過酸の使用量は、出発化合物(II)1モルに対して、
1〜4モルであり、反応温度は一40〜O℃、反応時間
は0.1〜1時間である。
(a)、および(b)のシリル化においては、溶媒とし
ては、エーテル、テトラヒドロフラン(THF)等が好
ましく、(b)の過酸による処理の際には、溶媒として
ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、オクタン等が好ましい
次に、上述のようにして得られたこの水酸基を保護する
が、水酸基の保護基としては、前述のRで表される置換
基が挙げられ、好ましくは、エトキシエチル基である。
水酸基の保護は、例えば、エチルビニルエーテル等の保
護化剤を水酸基に作用させる。保護化剤の量は、水酸基
1モルに対して1〜10モルである。このときの反応温
度は−20〜−10℃、反応時間は0.1〜1時間であ
る。このとき用いられる溶媒としては、ジクロロメタン
、クロロホルム、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。
次に第2工程について述べる。ここでは、前述の第1工
程により得られた化合物(III)の1−位のカルボニ
ル基をオレフィンに誘導し、本発明の化合物の1つであ
る化合物Cl−1)を合成する。
この反応は、例えば、亜鉛の存在下に、ジブロモメタン
および四塩化チタンを作用させることにより行なうこと
ができる。ジブロモメタンは化合物(Irl) 1モル
に対して1〜8モル加え、四塩化チタンは1〜8モル加
え、亜鉛は4〜25モル加える1反応温度は、10〜3
0℃であり、反応時間は0.5〜2時間である。また、
用いられる溶媒としては、THF、ジクロロメタン等が
挙げられる。
次に、第3工程について述べる。この反応は、前述の第
2工程によって得られた本発明の化合物の1つである(
1−1)を、要すれば、さらに別の本発明の化合物(I
−2)に誘導する反応である。ここでは、化合物(I−
1)のlO−位の保護された水酸基の保護基を加水分解
により外す。
加水分解は、通常の方法により行なうことができるが、
例えば、メタノールとジクロロメタン中で、ピリジニウ
ム−p−1−ルエンスルホネートを加えることにより行
なうことができる。
次に、第4工程について述べる。ここでは、第3工程に
より得られた化合物(1−2)の10−位を、酸化反応
により、さらに別の本発明の化合物(I−3)に誘導す
る。この水酸基の酸化は、無水クロム酸−ピリジンまた
はピリジニウムクロロクロメートにより行なうことがで
きる。無水クロム酸の量は、化合物(I−2)1モルに
対し5〜40モル、ピリジンは10〜100モル使用し
、ピリジニウムクロロクロメートは2〜5モル使用する
0反応温度は10〜30℃、反応時間は3〜10時間で
ある。使用する溶媒としては、ジクロロメタン等が挙げ
られる。
最後に第5工程について述べる。第4工程により得られ
た化合物(1−3)の1−位を、さらにエポキシ化試薬
により立体選択的にエポキシ化する。エポキシ化には、
水素化カリウム/l−ブチルハイドロパーオキサイドを
用い、水素化カリウムとt−ブチルハイドロパーオキサ
イドの量は等しく、基質(I−3)1モルに対し1〜2
0モル、好ましくは1〜5モルである。
反応溶媒はエーテル、THFが用いられ、好ましくはT
HFである0反応温度は−40〜−10℃、反応時間は
0.1〜1時間である。
この工程におけるエポキシ化は、lO:1の高い立体選
択性を示す。
なお、第1〜5工程はすべて、窒素、アルゴン等の不活
性気体雰囲気下で反応を行なうのが好ましい。
各工程で得られた化合物は、通常の手段、例えば抽出、
溶媒除去、クロマトグラフィー等を用いて容易に単離精
製することができる。
上述のようにして得られた化合物からペリプラノン−A
を製造するには次のようにして行なう。
まず、第5工程を経て得られたエポキシ体のRで保護さ
れた5−位の水酸基を加水分解によりヒドロキシル体に
する。加水分解は、THF溶媒中、フッ化テトラブチル
アンモニウムを加えて行なうのがよい、フッ化テトラブ
チルアンモニウムの量は、エポキシ体1モルに対し1〜
3モル、好ましくは1〜1.5モルである0反応温度は
0〜50℃がよく、好ましくは10〜30℃である。
反応時間は10分〜5時間がよく、好ましくは1〜3時
間である。
得られたヒドロキシル体は、反応液より溶媒抽出し、濃
縮して単離した後、0−ニトロフェニルセレノニトリル
と反応させ、次いで、トリブチルホスフィンと反応させ
る。さらに過酸化水素を加えて反応させると、最終生成
物である次式:で示されるベリプラノン−Aを得ること
ができる。このとき用いる0−ニトロフェニルセレノニ
トリルの量は、ヒドロキシル体1モルに対し1〜5モル
、好ましくは1.5〜3モルであり、トリブチルホスフ
ィンの量は、1〜5モル、好ましくは1.5〜3モルで
あり、過酸化水素の量は、10〜30モル、好ましくは
10〜20モルである0反応溶媒は、T HF、ジエチ
ルエーテル等がよく、好ましくはTHFである0反応温
度は0〜50℃がよく、好ましくは10〜30℃である
反応時間は、トリブチルホスフィンを加えた後10分〜
1時間が好ましく、過酸化水素を加えた後は1〜20時
間がよく、好ましくは5〜10時間である。
ペリプラノン−Aは、ゴキブリの生殖という生物的現象
の中で極めて重要であり、ワモンゴキブリの雌の体内に
あって雄を誘引し、これにより雄が雌を発見し、同種の
雌であることを認知し、交尾器の結合に到るまでの一連
の過程において、化学的要因として極めて重要な役割を
果たす、したがって、このような化合物の容易な合成手
段を提供した本発明は、学術的分野のみならず、産業上
ひいては人類の社会生活上極めて有意義である。
[実施例] 以下の実施例において、本発明およびベリプラノン−A
の全合成に応用した場合について具体的に説明する。
実施例1 ヒドロキシル体の製造(第1工程の水酸化)リチウムジ
イソプロピルアミド(0,29m+*ol)のTHF溶
液1.2mlに、アルゴン雰囲気下、=78℃で、化合
物(1)35mg (0,074mmol)を滴下し、
−30℃で45分間攪拌した後、トリメチルクロロシラ
ン0.025m1(0,22mmol)を加えた。15
分反応後、反応溶液を重曹水中に注ぎ、ペンタンで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を留去した。
次に、得られた残渣をヘキサン5mlに溶解し、この溶
液を、m−クロロ過安息香酸34mg(0,15mmo
l)とヘキサン8mlの混合物に一20℃で加^た。3
0分間撹拌後、反応液をチオ硫酸ナトリウム水溶液中に
注ぎ、エーテルで抽出した。有機層を、重曹水および飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後
、溶媒を留去した。得られた残渣を、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶離液、ヘキサン:酢酸エチル=
1:9)にて精製し、化合物(2)27mgを得た(収
率81%)、’H−NMRスペクトルデータ(90MH
z、CDCl 3)を以下に示す。
7、2−7.7  m flOH) 6、56     d flH,J=11.6Hz15
.90    dddfLH,J=9.0.9.o。1
1.6Hz14、7−4.9  m (2H1 3、84−4、l brflH1 3、7dd (IH,J=6.2.lO,3Hz13.
56    dd (IH,J=6.9.10.3Hz
)1、6−2.6  m f7H1 1,045f9H1 0、91d (3H,J=4.6Hz10、82   
  d f3H,J=4.6Hzl実施例2 水酸基の保護(第1工程) 化合物(2)41mg (0,086mmol)を塩化
メチレンに溶解し、エチルビニルエーテル0.06m1
  (0,6mmol)を加えた後、さらに触媒量のP
−トルエンスルホン酸を加λて、0℃で30分間攪拌し
た0反応液を重曹水に注ぎ、エーテルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し、化合物(3)41mgを得た(
収率87%)。 ’H−NMRスペクトルデータ(90
MHz、CDCl 、)を以下に示す。
7、2−7.8    m (10)1)6、58.6
.62  dflH、J=11.6Hz15、7−6、
 1    m flH]4、4−4.9    ra
 (3H13、2−4,Orn f5H1 1、5−2,8m f5)1) 1、 1−1.35   m f6H11,045(9
H1 O,89d f3H,J=3.1HzlO,82d (
3H,J=3.1Hzl実施例3 オレフィン化および脱保護(第2.3工程)無水THF
25mlに亜鉛末3g (45,9mmallおよびジ
ブロモメタンLml (14,4mmol)を加えた懸
濁液をアルゴン雰囲気下、−40℃に冷却した。ここに
四塩化チタン1.2m l  (10,7mmol)を
15分かけて滴下し、0°Cで33時間撹拌した。
ここからシリンジで0.8ml抜きとりミクロフラスコ
に移し、氷水中で冷却しつつジクロロメタン0.14m
1を加えた0次いで、実施例2で合成した化合物(3)
30mgをジクロロメタン0.14m1に溶かした溶液
を10分間で滴下し、混合物を1時間攪拌して反応させ
た0反応終了後、ここに0.64m1のペンタンを加λ
て希釈した。この溶液に1重曹0.42gと水0.22
m1からなるスラリーを1時間で加えた。有機層をエー
テルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後溶媒
を留去した。
次に、得られた残渣を、メタノール1mlとジクロロメ
タン0.3mlの混合溶媒に溶解し、触媒量のピリジニ
ウム−p−トルエンスルホネートを加久、室温で3時間
撹拌した1反応液を水冷した重曹水中に注ぎ、エーテル
で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し、化合物(5)17.4
mgを得た(収率67%)、実施例1と同一の条件で測
定した’ H−NMRスペクトルのチャートを第1図に
示した。
実施例4 水酸基の酸化(第4工程) ピリジン0.42m1  (5,4mmol)を塩化メ
チレン1.5mlに溶解し、0℃に冷却して、無水クロ
ム酸245mg (S2.45mmol)を加えた。3
0分間撹拌した後、化合物(5)33mg(0,07m
mol)の塩化メチレン溶液を0℃で加え、室温で1時
間撹拌して反応させた後、エーテル、ヘキサン=7=3
の混合溶媒5mlにて希釈した0反応溶液をフロリジル
のカラムでろ過し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物(6)
24mgを得た(収率73%)、実施例1と同一の条件
で測定した’ H−NMRスペクトルのチャートを第2
図に示した。
実施例5 エポキシ化(第5工程)およびベリプラノンAのペリプ
ラノン−A 水素化カリウム80mg (2m+mo1.ヘキサンで
洗浄したもの)を無水THF10mlに懸濁させ、ここ
に無水のt−ブチルハイドロパーオキサイド/トルエン
3.4M溶液0’、 6ml  (2mmo l )を
−20℃で滴下した。15分撹拌して反応させた後、実
施例4で得られた化合物(6)17mg (0,036
mmol)のTHF (2ml)溶液を0℃で滴下した
。さらに30分間攪拌後、反応液を冷水に注ぎ、次いで
エーテルで抽出した。有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶
液2ml、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をTH
Flmlに溶解し、フッ化テトラブチルアンモニウム2
0mg (0,074m+mol)を加えた。
室温にて2時間撹拌後、反応液を飽和食塩水中に投入し
、エーテル抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去した。
得られた残渣および0−ニトロフェニルセレノニトリル
36mg (0,16mmoL)をTHFlmlに溶解
させた後、トリブチルホスフィン0.04m1 (0,
16m+nol)を加えて、室温にて30分間撹拌した
続いて35%過酸化水素(0,1m1)を添加し、室温
にて10時間撹拌した後、反応液をチオ硫酸ナトリウム
水溶液中に投入した。エーテルにて抽出し、有機層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液エーテル:ヘキサン=l:15)にて
精製し、さらに高速液体クロマトグラフィー(カラム、
5160−5μm、7.5o、d、x300mm、溶離
液、2%酢酸エチル/ヘキサン、流速2.17m1/分
)にて精製し、ベリプラノン−A  3mgを得た(収
率36%)。
実施例1と同一の条件で測定したベリプラノン−Aの 
 ’H−NMRスペクトルデータを第3図に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、ベリプラノン−A合成における新規な
中間体を提供することができる。また、安価な原料化合
物を用いて、高収率で、有用な物質であるベリプラノン
−Aを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例において合成した化合物(5)の、第2
図は化合物(6)のIH−NMRスペクトルであり、第
3図は合成したベリプラノン−Aの’ H−NMRスペ
クトルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼ [式中、Xは直接結合または酸素原子を表し:Rは、 ▲数式、化学式、表等があります▼基(ここで、Y_1
    、T_2およびY_3はそれぞれ同一であっても異って
    いてもよく、低級アルキル基、アリール低級アルキル基
    もしくはアリール基である)、テトラヒドロピラニル基
    、テトラヒドロチオピラニル基またはR′O−(CH_
    2)_n−基(ここで、nは1もしくは2であり、R′
    はメチル基、エチル基もしくはベンジル基である)を表
    し;ZはXが直接結合のとき、水素原子であるか、Rと
    同義であるかまたはWと共同してもう1つの結合を表し
    、Xが酸素原子を表すときはWと共同してもう1つの結
    合を表し;WはXが直接結合のとき水素原子であるかま
    たはZと共同してもう1つの結合を表し、Xが酸素原子
    のとき、Zと共同してもう1つの結合を表す]で示され
    る新規シクロデセン誘導体。
  2. (2)一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼(II) [式中、Rは請求項1と同義である]で示される化合物
    の10−位を水酸化した後、水酸基の保護を行ない、次
    式: ▲数式、化学式、表等があります▼(III) [式中、Rは前記と同義であり、Z′はRと同義である
    ]で示される化合物を得、次いで、1−位のカルボニル
    基をオレフィン化して、次式:▲数式、化学式、表等が
    あります▼( I −1) で示される化合物とし、要すれば、さらに10−位を加
    水分解により、次式: ▲数式、化学式、表等があります▼( I −2) で示される化合物に変換し、さらに、10−位を酸化に
    より、次式: ▲数式、化学式、表等があります▼( I −3) で示される化合物に変換し、またはさらに、1−位をエ
    ポキシ化により、次式: ▲数式、化学式、表等があります▼( I −4) で示される化合物に変換することを特徴とする請求項1
    の新規シクロデセン誘導体の製造法。
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