JPH01303152A - 止血材およびその製造法 - Google Patents

止血材およびその製造法

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JPH01303152A
JPH01303152A JP63132559A JP13255988A JPH01303152A JP H01303152 A JPH01303152 A JP H01303152A JP 63132559 A JP63132559 A JP 63132559A JP 13255988 A JP13255988 A JP 13255988A JP H01303152 A JPH01303152 A JP H01303152A
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宮田 暉夫
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小平 和彦
Hitoshi Higashijima
東島 均
Takashi Kimura
孝 木村
Yasuharu Noisshiki
泰晴 野一色
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、N−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合
材からなる生体適合性の浸れた医用材料およびその製造
法に関し、詳しくは、n1傷カバー材、人工皮膚、人工
血管また。は止血材などに応用することのできる医用材
料およびその製造法に関する。
〔、技術の背景および従来技術の説明〕キトサンは、キ
チンを1アルカリの脱アセチル化処理によって得られる
N−アセチル−D−グルコサミンとD−グルコサミンか
らなる複合多糖類であって、脱アセチル化の程度によっ
てN−アセチル−D−グルコサミンとD−グルコサミン
の比率の種々異なったものが知られている。
コラーゲンは生体の結合組繊の主要成分であり、細胞の
基質として最も適しているために、生体適合性が極めて
優れている材料である。コラーゲンは蛋白質であるため
に異種間のインブラントにおいては抗原性が問題になる
が、コラーゲンの抗原性は比較的低いので、コラーゲン
は化粧品または医用材料として広く使用されている。さ
らにトロボコラーゲン(コラーゲン分子)をコラゲナー
ゼを除く蛋白質加水分解酵素で処理し、分子末端の非ヘ
リックス部分(テロベプタイド)を除去したものは抗原
性が極めて低く、アテロコラーゲンと呼ばれる。アテロ
コラーゲンは、その低伍原性のために、現在使用されて
いる医用材料のうちで、その生体適合性が最も優れてい
るなどの際だった特徴を有するが、コラーゲンを生体に
適用したときにコラーゲンはいずれ生体に吸収され、ま
たキトサンに比べて高価であるために、その使用範囲が
限定される。
キトサンとコラーゲンの特徴を生かして、それぞれの欠
点を補なうために、キトサン−コラーゲン複合材料が知
られている。(特開昭56−133344号公報) しかしながらキトサンは生体に存在しない多糖類であり
、生体にとって明らかに異物であるので、これをそのま
ま生体に適用すると、コラーゲンに比べて大きな異物反
応が起り、光学顕微鏡では、キトサンの周囲に多くの巨
細胞が観察される。このように、キトサン単独では、医
用材料としての応用が困難であり、またコラーゲンを加
えて生体適合性を向上する方法も未だ不充分であって、
キトサンの臨床的な実用化に到っていない。
本発明者らは、キトサンおよびコラーゲンについて永年
にわたって研究を続けてきたが、キトサンを化学的に修
飾してキトサン誘導体、すなわちN−アシルキトサン、
としたものは医用材料として充分に使用できることを見
出し、さらにこれらのキトサン誘導体とコラーゲンを組
合せると、臨床的に実用しうろことを見出し、これらの
知見に基づいて本発明に到達した。
〔発明の目的および発明の要約〕
本発明の目的は、生体適合性を有し、臨床的に実用可能
なキトサン誘導体を提供することにあり、詳しくは、こ
れらのキトサン誘導体およびコラーゲンの生体適合性を
有し、臨床的に実用可能な複合材を提供することにある
本発明は、N−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合
材からなる医用材料である。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
におけるコラーゲンは、コラーゲン単体またはコラーゲ
ンを化学的に修飾したコラーゲン誘導体のいずれであっ
てもよい。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
からなる医用材料は、N−アシルキトサンおよびコラー
ゲンの複合材の溶液、分散液またはゲルを凍結乾燥して
スポンジ状に加工する方法、またはN−アシルキトサン
およびコラーゲンの複合材を成形して、フィルム状また
は膜状に加工する方法によって製造される。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
におけるN−アシルキトサンは、キトサンのアミノ基を
炭素数1〜32の飽和または不飽和脂肪酸、および/ま
たは炭素数2〜8のジカルボン酸で修飾したキトサン誘
導体であることができ、またこのN−アシルキトサンは
N−アセチルキトサンまたはN−サクシニルキトサンで
あることもできる。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
におけるコラーゲンは、サクシニル化コラーゲン、アセ
チル化コラーゲンまたはメチル化コラーゲンであること
ができる。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
にコンドロイチン、コンドロイチン−4−硫酸、デルマ
タン硫酸、コンドロイチン−6−硫酸、ヒアルロン酸、
フィブロネクチン、フィブリン、上皮細胞増殖因子およ
びQ維芽細胞増殖因子のINまたは2種以上を含ませた
ものは、創傷治癒にすぐれた効果を有していて、人工皮
膚および創傷カバー材としての応用に適しており、N−
アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材にヘパリンを
含ませたものはすぐれた抗血栓性を有していて、血管壁
に塗布したりまた人工血管としての応用に適しており、
さらにN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材に
プロタミンを含ませたものはすぐれた血液凝固作用を有
していて、止血材としての応用に適している− さらに本発明の医用材料において、スポンジ状に加工さ
れたN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材また
は基体に塗布されたものを、二官能性の栗鵬剤で処理す
るかまたは放射線の照射によって架構することもできる
。そしてこれをさらに滅菌して使用に供することもでき
る。
〔発明の詳細な説明〕
本発明の°N−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合
材におけるN−アシルキトサンは、キトサンをアシル化
することによって得られるが、N−アシルキトサンの調
製に使用するキトサンは、キチンを儂アルカリによる脱
アセチル化して得られたものであって、酸に診解するも
のであれば、いかなるものであっても、これを使用する
ことができるが、脱アセチル化度が少なくとも45%で
あるものを使用するのが好ましい。
N−アシルキトサンは、キトサンをカルボン酸無水物と
反応させて、キトサンのN−アシル化を行なうことによ
ってtAnされるが、キトサンにコラーゲンを加えた後
に、キトサンのN−アシル化を行なうことによって調製
することもできる。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
におけるコラーゲンは、コラーゲンおよびコラーゲンに
化学的な処理を1したコラーゲン誘導体のいかなるもの
であっても、これを使用することができるが、生体適合
性を向上したアテロコラーゲンまたはコラーゲンを化学
的に修飾して生体適合性を向上したコラーゲンを使用す
ることもできる。たとえばコラーゲンをコハク酸無水物
で処理したサクシニル化コラーゲンは批血栓性に浸れて
おり、またコラーゲンを無水メタノールで処理したメチ
ル化コラーゲンは、血小板との反応を増大するなどのそ
れぞれに特信の特性を有するので、その特性に応じて目
的に適った医用材料を得ることができる。
コラーゲンの化学的修飾は、コラーゲンと反応剤との反
応によって行なわれるが、コラーゲンをN−アシルキト
サンに加えた後に行なうこともできる。そしてコラーゲ
ンの化学的修飾を行なう反応剤がカルボン酸無水物であ
る場合は、キトサンにコラーゲンを加えて得た複合材料
をカルボン酸無水物と反応させてキトサンのN−アシル
化とコラーゲンの化学的修飾を同時に行なうこともでき
る。
コラーゲンの化学的修飾は、主としてコラーゲンのアミ
ノ基またはカルボキシル基に対して行なわれるが、コラ
ーゲンのアミノ基またはカルボキシル基に対して5〜1
00%(好ましくは30〜100%)の化学的修飾を施
すのが好ましい。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
に、コンドロイチン、コンドロイチン−4=硫酸、デル
マタン硫酸、コンドロイチン−6−硫酸またはヒアルロ
ン酸を加えることによって医用材料に保水性を付与する
ことができる。これらのムコ多[5は皮膚などに含まれ
ていて、水分の保持に重要な役割を果しており、たとえ
ば、本発明の医用材料を創傷の治療に応用する場合に、
創傷部の乾燥を防ぐなどの効果がある。
また本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複
合材にフィブロネクチンまたはフィブリンを加えること
によって創傷部の修復を促進することができる。
さらに本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの
複合材にヘパリンまたはプロタミンを加えることによっ
て血液との反応を制御することができる。
生体適合性を向上するには、生体に近い医用材料を造る
ことが必要であって、これまでに説明した化学的修飾や
生体の有用成分の添加は、この点において目的に適って
いる。
本発明の医用材料は、以上に説明したN−アシルキトサ
ンおよびコラーゲンの複合材の溶液、分散液またはゲル
を乾燥することによって造られるが、前記の複合材の溶
液または分散液をガラス板などの基体の表面に塗布した
後乾燥すると、フィルム状または膜状の医用材料を由る
ことができ、また前記の複合材料を凍結乾燥すると、ス
ポンジ状の医用材料を造ることができる。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
の医用材料を二官能性の架橋剤で処理するか、または放
射線を照射することによって架濡し、それによって医用
材料の強度や吸水性を向上することができる。
医用材料の架1における二官能性の架橋剤は、二以上の
官能基を有するものであれば、いかなるものであっても
、これを使用することができるが、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートまたはグルタルアルデヒドを使用するのが
好ましい。二官能性の架橋剤は、予めN−アシルキトサ
ンおよびコラーゲンの複合材の溶液または分散液に加え
、フィル膜状、膜状またはスポンジ状に成形した後に架
1反応をさせることもできるが、N−アシルキトサンお
よびコラーゲンの複合材をフィルム状、膜状またはスポ
ンジ状に成形した後、成形品を架槁剤の溶液に浸漬する
か、あるいは成形品に放射線を照射し、それによって架
橋反応を行なわせることもできる。放射線としては、紫
外線、ガンマ線またはアルファ線などの粒子線のいかな
るものであっても、これを使用することができるが、紫
外線またはガンマ線を使用するのが好ましい。
本発明のN−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
の医用材料は、フィルム状、膜状またはスポンジ状の成
形品の形で使用されるが、それ以外の医用材料と組合わ
せて使用することもできる。
フィルム状、膜状またはスポンジ状の成形品の形におい
て使用する例として創傷カバー材、人工皮膚、止血材ま
たは癒着防止膜としての使用があり、また他の医用材料
と組合せて使用する例としては、合成高分子材料でつく
られた人工血管やカテーテルの内面や外面のコーティン
グとしての使用がある。このような合成高分子の医用材
料のコーティングとして使用するには、N−アシルキト
サンおよびコラーゲンの複合材の溶液に合成高分子の医
用材6を浸漬した後乾燥する方法、N−アシルキトサン
およびコラーゲンの粘ちょうな音波または分散液を合成
高分子の医用材料に室毎した後乾燥する方法、または乾
燥以前に、カルボン酸焦水物または他の反応剤と複合材
を反応させて、化学的な処理を行なった後に乾愚する方
法がある。このような本発明のN−アシルキトサンおよ
びコラーゲンの複合材を他の医用材料と組合わせたもの
は、その表面が本発明のN−アシルキトサンおよびコラ
ーゲンの複合材によって被覆されており、乾燥して得ら
れた医用材料の表面はフィルム状または膜状であり、さ
らに凍結乾燥して得られた医用材料の表面はスポンジ状
であって、その生体適合性は向上したものとなっている
以下において、実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない
実施例 1 (キトサンの調製) 紅ズワイガニの甲殻の粉砕品20011を5%塩酸27
!に入れて、室温において、5時間撹拌した後、溶液を
濾過し、残さの固形物を水洗した。この固形物を5%水
酸化ナトリウム水溶液27!に入れ、撹拌しながら90
℃に2.5時間加熱した後、溶液を濾過し、残さの固形
物を水洗した。
ここに得られたキチンを50%水酸化ナトリウム水溶液
2tに入れ、撹拌しなから90’Cに2.5時間加熱し
た後、溶液を濾過し、沈降した固形物を充分に水洗し、
そして95℃において乾燥し、脱アセチル化度99%の
キトサン4I9を得た。
(アテロコラーゲンの調製) 新鮮な子牛の真皮を微細に粉砕し、この微細粉100 
gを0.1M酢酸ナトリウム水溶液で繰り返し洗浄した
後、水洗した。ここに得られた微細粉logに0.5M
酢酸水溶液4tを加え、5°Cにおいて3日間撹拌した
後、沈デンした不溶性コラーゲンを濾別した。この不溶
性コラーゲンlOgを0.1M酢酸+00−に入れ、ペ
プシン(シグマ社製品、l : 60.000)  0
.0111を加えて、20°Cにおいて3日間撹拌し、
それによってアテロコラーゲン(ペプシン可溶化コラー
ゲン)溶液を得た。このアテロコラーゲン溶液をガラス
フィルターで濾過し、得られた濾液に水酸化ナトリウム
水音波を加えて、そのpHを7.5に調整し、それによ
って繊維状の沈デンが生成した。この沈デンの生成した
液を7,000 G 、 8.00Orpmにおいて遠
心分離し、得られた沈デンを蒸沼水で3回洗浄して、ア
テロコラーゲン7gを得た。
(N−アセチルキトサン−アセチル化コラーゲンスポン
ジの調製) 上記で得た脱アセチル化度99%のキトサン18g(0
,12モル)に上記で得たアテロコラーゲン2gを混合
し、この混合物20.91を2%酢酸水溶液1/に溶解
した後、これをメタノール2I!で希釈した。この溶液
に無水酢酸24g (キトサンのへキソサミニル残基当
り2モル当量に相当する)を混合し、−夜室温に放置し
て流水に浸漬し、酢酸とメタノールを除いて、N−アセ
チルキトサンおよびアセチル化コラーゲンの複合体の水
和ゲル350〜380gを得た。このゲルを入れた金属
製の容器をドライアイス−メタノール液51に浸して急
速に凍結し、その後0.2xxHgの真空において凍結
乾燥を行ない、N−アセチルキトサン−アセチル化コラ
ーゲンスポンジ20gを得た。
(創傷カバー材の調製) N−アセチルキトサン−アセチル化コラーゲンスポンジ
をヘキサメチレンジイソシアネートの2%メタノール溶
M101に浸し、架橋を導入した。
2時間後に、N−アセチルキトサン−アセチル化コラー
ゲンスポンジを取り出し、メタノールおよび水でよく洗
浄した後、これを0.2 III l1gの真空におい
て凍結乾燥した。ここに得られたスポンジを1鰭の厚さ
にスライスして、創傷カバー材を得た。
この創傷カバー材をヒトの創傷部に適用したところ[v
Hな治癒過程が観察された。
実施例 2 (N−サクシニルキトサンの調製) 実施例1のキトサン2gを5%酢酸水溶液40耐に溶解
した後、これを160m1のメタノールで希釈した。こ
れとは別にコハク酸無水物1.4g (キトサンのアミ
ノ基1モルに対して0.98モルに相当する)をアセト
ン50−に溶解し、得られたコハク酸無水物のアセトン
溶液の全量を前記のキトサン溶液に加え、−夜装置した
。沈デン物を濾過した後、乾QしてN−サクシニルキト
サンの粉末2gを得た。このN−サクシニルキトサンの
アミノ基の修飾率は35%であった。
(サクシニル化コラーゲンの調製) コラーゲン2gを濃塩酸1.6−と水+00 dの混合
液に溶解し、撹拌しながら、これに5N水酸化ナトリウ
ム水溶液を徐々に加えて、pHを13に調整した。
これとは別にコハク酸無水物0.07g〈コラーゲンの
側鎖のC−アミノ基1モルに対して1モルに相当する)
をアセトン10艷に溶解し、その全量を前記のコラーゲ
ン溶液に徐々に加えた後、5N水酸化ナトリウム水溶液
でpl+を常に13に調整しながら、−夜撹拌した。沈
デン物を濾過し、充分に水洗した後、乾燥してサクシニ
ル化コラーゲン2gを得た。このサクシニル化コラーゲ
ンのε−アミノ基の修飾率は30%であった。
(人工血管の調製) 上記で得たN−サクシニルキトサン0.9gおよびサク
シニル化コラーゲン0.1.9を水+00−に溶解し、
これに表面をプラズマ処理したダクロン製人工血管(内
径6IL111長さ5crn)を浸漬し、取り出した後
風乾した。この操作を20回繰り返した後、このダクロ
ン製人工血管をpH13に調整したグルタルアルデヒド
の1%水溶液に1時間浸漬して架構を導入した。このダ
クロン製人工血管を充分水洗した後、風乾して、表面が
N−サクシニルキトサンとサクシニル化コラーゲンの混
合物のフィルムからなる人工血管を得た。
この人工血管を生体に植え込んだが、良好な抗血栓性を
示した。
実施例 3 (N−サクシニル−N−オクタノイルキトサンとサクシ
ニル化コラーゲン混合物の調製)実施例2のN−サクシ
ニルキトサン9gおよびサクシニル化コラーゲン1gを
水500−に溶解し、これをメタノール21で希釈した
。この溶液にオクタン酸無水物(カプリル酸無水物)2
2g (キトサンのへキソサミニル残基当り2モル当量
に相当する)を加え、これを−夜室温にt署し、N−サ
クシニル−N−オクタノイルキトサンとサクシニル化コ
ラーゲン混合物の溶液を得た。
(医用材料フィルムの調m) このN−サクシニル−N−オクタノイルキトサンとサク
シニル化コラーゲン混合物のmMをガラス板上に塗布し
た後風乾してN−サクシニル−N−オクタノイルキトサ
ンとサクシニル化コラーゲン混合物のフィルム(厚さ0
.Its+)とし、これに紫外線を照射して架橋を導入
した。
このフィルムをW1着防止膜として腹膜に応用したとこ
ろ癒着は全くみられず、良好な結果を示した。
実施例 4 (メチル化コラーゲンの調製) 実施例1のアテロコラーゲン2gを無水メタノールの塩
酸酸性溶液12に2週間浸漬して、コラーゲンの側鎖の
カルボキシル基をメチル化し、メチル化コラーゲン2g
を得た。
(スポンジの調製) 実施例1のキトサン18gに、前記で得たメチル化コラ
ーゲン2gおよび市販の硫酸プロタミン〔和光純薬(株
)alli品〕 1gを混合し、得られた混合物を2%
酢酸水溶液ltに溶解した。これをメタノール41で希
釈し、これに無水酢酸24g(キトサンのへキソサミニ
ル残基当り2モル当量に相当する)を混合し、混合液を
一夜室温で放置して、N−アセチルキトサン、メチル化
コラーゲンおよびプロタミンの混合ゲル5に9を得た。
このゲルを0.2 m HHの真空において凍結乾燥し
て、N−アセチルキトサン−メチル化コラーゲン−プロ
タミンのスポンジを得た。
このスポンジを厚さ5朋にスライスした後、5メガラド
のガンマ線を照射してスポンジに架橋を導入9、滅菌を
行なった。
ここに得たスポンジを止血材として外科手術に使用した
ところ、止血材として擾れた効果を示した。
実施例 5 実施例3で得たN−サクシニル−N−オクタノイルキト
サンとサクシニル化コラーゲン混合物の溶液を真空乾燥
(0,1torr) L/、N−サクシニル−N−オク
タノイルキトサンとサクシニル化コラーゲン混合物の粉
末!Ogを得た。この粉末101を水50−に溶解し、
これにコンドロイチン−4−硫酸001g、デルマタン
硫酸0.1,9、ヒアルロン酸o、os g 、フィブ
ロネクチン0.0001 gおよびフィブリン0.00
1 Elを加え、溶液をホモジナイザーで撹拌した。こ
の溶液を0.2 torrにおいて真空凍結乾燥し、得
られたスポンジ状の乾燥物を2%へキサメチレンジイソ
シアネート(メタノール溶液)に浸漬した後、引き上げ
てメタノールでよく洗浄した。これを再び0.2 to
rrにおいて真空乾燥した後、1龍の厚さにスライスし
た。このスポンジ〔201III×20jIj+×1#
1厘(厚さ)〕の中にラット皮膚の線維芽細胞を植え付
け、37°Cにおいて2!J4間培養して細胞を組み込
んだ人工皮膚を得た。ここに得られた人工皮膚をラット
の背部の皮膚が完全に欠損した部分に移植し、その人工
皮膚の上に表皮の小片を移植したところ、表皮が再生し
、完全な治癒が観察された。
実施例 6 実施例1で得たN−アセチルキトサンとアセチル化コラ
ーゲンのゲル5gに実施例4で得たメチル化コラーゲン
1gおよび水100mj!を加えよく分散した後、IN
塩酸でpHを3に調整した。この溶液にプロタミン1g
を加え、溶解した後、この溶液をテトロンのメツシュに
塗布し、これを25″Cにおいて乾燥した。溶液の塗布
と乾燥を10回繰り返し、テトロンのメツシュにN−ア
セチルキトサン、アセチル化コラーゲン、メチル化コラ
ーゲンおよびプロタミンの複合材をフィルム状に塗布し
た剣傷カバーせを得た。この創傷カバー材に1.5メガ
ラドのガンマ線を照射して、架橋と滅菌を行ない、医療
用の粘着テープにより皮膚の創傷面に留めたところ、創
傷部の出血を抑えて創傷部を保護し、創傷は良好な治癒
を示した。
実施例 7 (人工血管の調製) 実施例2で得たN−サクシニルキトサン0.9g、実施
例2で得たサクシニル化コラーゲン0.119およびヘ
パリン20■を水100−に溶解し、これを実施例2と
同様にして人工血管を製造した。この人工血管は批血栓
性のすぐれたものであった。
〔発明の効果〕
本発明のキトサン誘導体とコラーゲンの複合材料からな
る医用材料は、優れた生体適合性を有するから、生体に
使用しても、抗原性が問題にならず、安全に使用するこ
とができ、各種誘導体の組合せにより創傷カバー材や人
工皮膚として使用した場合は、創傷面の治癒を促進し、
血栓性または仇血栓性を付与したものは、止血材または
人工血管として使用することができ、優れた効果を示す

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)N−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材、
    ならびにプロタミンからなる複合材料からつくられたこ
    とを特徴とする止血材。 (2)N−アシルキトサンが、キトサンのアミノ基を炭
    素数1〜32の飽和または不飽和脂肪酸、および/また
    は炭素数2〜8のジカルボン酸で修飾したものであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の止血材。 (3)N−アシルキトサンが、キトサンをアシル化して
    得たN−アセチルキトサンであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の止血材。 (4)N−アシルキトサンが、N−サクシニルキトサン
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    止血材。 (5)コラーゲンが、サクシニル化コラーゲンであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第4項のい
    ずれかに記載の止血材。 (6)コラーゲンが、アセチル化コラーゲンであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第4項のいず
    れかに記載の止血材。 (7)コラーゲンがメチル化コラーゲンであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか
    に記載の止血材。 (8)複合材料が、スポンジ状に加工されたものである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第7項の
    いずれかに記載の止血材。 (9)複合材料が、フィルム状に加工されたものである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第7項の
    いずれかに記載の止血材。 (10)N−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
    、ならびにプロタミンからなる複合材料の溶液を凍結乾
    燥して、スポンジ状に加工することを特徴とする止血材
    の製造法。(11)N−アシルキトサンが、キトサンを
    アセチル化して得たN−アセチルキトサンであることを
    特徴とする特許請求の範囲第10項に記載の止血材の製
    造法。 (12)N−アシルキトサンが、N−サクシニルキトサ
    ンであることを特徴とする特許請求の範囲第10項に記
    載の止血材の製造法。 (13)コラーゲンが、サクシニル化コラーゲンである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第10項ないし第12
    項のいずれかに記載の止血材の製造法。 (14)コラーゲンが、アセチル化コラーゲンであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第10項ないし第12項
    のいずれかに記載の止血材の製造法。 (15)コラーゲンが、メチル化コラーゲンであること
    を特徴とする特許請求の範囲第10項ないし第12項の
    いずれかに記載の止血材の製造法。 (16)スポンジ状に加工された複合材料を、二官能性
    の架橋剤で処理することを特徴とする特許請求の範囲第
    10項ないし第15項のいずれかに記載の止血材の製造
    法。 (17)スポンジ状に加工された複合材料を、放射線で
    架橋処理した後、滅菌処理することを特徴とする特許請
    求の範囲第10項ないし第15項のいずれかに記載の止
    血材の製造法。 (18)N−アシルキトサンおよびコラーゲンの複合材
    、ならびにプロタミンからなる複合材料の溶液を基体に
    塗布した後、乾燥することを特徴とする止血材の製造法
    。 (19)N−アシルキトサンが、キトサンをアセチル化
    して得たN−アセチルキトサンであることを特徴とする
    特許請求の範囲第18項に記載の止血材の製造法。 (20)N−アシルキトサンが、N−サクシニルキトサ
    ンであることを特徴とする特許請求の範囲第18項に記
    載の止血材の製造法。 (21)コラーゲンが、サクシニル化コラーゲンである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第18項ないし第20
    項のいずれかに記載の止血材の製造法。 (22)コラーゲンが、アセチル化コラーゲンであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第18項ないし第20項
    のいずれかに記載の止血材の製造法。 (23)コラーゲンが、メチル化コラーゲンであること
    を特徴とする特許請求の範囲第18項ないし第20項の
    いずれかに記載の止血材の製造法。 (24)基体に塗布された複合材料を、二官能性の架橋
    剤で処理することを特徴とする特許請求の範囲第18項
    ないし第23項のいずれかに記載の止血材の製造法。 (25)基体に塗布された複合材料を、放射線で架橋処
    理した後、滅菌処理することを特徴とする特許請求の範
    囲第18項ないし第23項のいずれかに記載の止血材の
    製造法。
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