JPH0129736B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、自動車の室内照明装置に関し、ド
アを閉めた時、室内の照明灯の照度が徐々に低下
するタイプの室内照明装置の改良に関するもので
ある。

一般に、自動車の室内照明灯は、車室内のルー
フ中央に取付けられ、手動スイツチにより、また
ドアの開閉に連動して点灯、消灯されるようにな
つており、ドアが半ドア状態にあるときも、これ
が点灯していることからその半ドア状態を知るこ
とができるようになつている。

ところで、自動車の室内照明装置には、ドアを
閉めた時、照明灯が急に消灯するタイプのもの
と、その照度を徐々に低下していつた後完全に消
灯するタイプのものとがあるが、この後者のタイ
プの室内照明装置として、従来、実開昭55−
168445号公報に示されるものがあつた。ところ
が、このような後者のタイプの従来装置では、ド
アが開いている時の照明灯の照度と、ドアを閉め
た直後の照明灯の照度とではほとんど差がなく、
ドアが半ドア状態であるのか、それとも正常に閉
まつていて徐々に照度が低下していくところであ
るのかがわからないという欠点があつた。

この発明は以上のような従来のものの欠点を除
去するためになされたもので、自動車の室内照明
装置において、ドアを閉めたとき、照明灯を短時
間消灯させた後、再びドア開時より低い照度で点
灯させ、時間の経過と共にその照度を下げていつ
て該照明灯を完全に消灯させるようにすることに
より、ドアを閉めた際に、半ドア状態であるとき
はすぐに、しかも間違いなくそのことを判別でき
るようにした自動車の室内照明装置を提供するこ
とを目的としている。

以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。

第１図は本発明の一実施例による自動車の室内
照明装置の回路図を示す。照明灯１は、ドアの開
閉の状態に応じて車室内を照明するためのもので
あり、これは、バツテリー電源＋V_ccとアース間
にトランジスタ２と直列に接続されている。ま
た、ドアスイツチ３はドアの開閉に連動するスイ
ツチであり、上記電源＋V_ccとアース間に抵抗４
を介して接続されている。そして上記ドアスイツ
チ３と抵抗４との第１接続点５にはワンシヨツト
マルチバイブレータ６が接続されており、該ワン
シヨツトマルチバイブレータ６の出力は、第１の
ダイオード７を介して比較器８の反転入力端子に
入力されるとともに、該出力は抵抗９を介してコ
ンデンサ１０の一端に接続されている。また上記
コンデンサ１０の他端は、抵抗１１を介してアー
スされている。

また上記第１接続点５と上記コンデンサ１０の
一端との間には、第２のダイオード１２が接続さ
れ、また該コンデンサ１０の一端と上記比較器８
の反転入力端子との間には第３のダイオード１３
が接続されている。さらに上記比較器８の反転入
力端子とアース間には抵抗１６が接続されてい
る。

そして、上記比較器８の非反転入力端子には、
抵抗１７を介して三角波発生回路１８が接続され
ており、さらに上記比較器８の出力端子は上記ト
ランジスタ２のベースに接続されている。

以上のような回路において、第１図の一点鎖線
で囲まれた部分により、上記ドアスイツチ３から
開信号が発せられているとき照明灯の点灯信号を
発して上記照明灯１を点灯させ、ドアスイツチ３
から閉信号が発せられたときまず短時間の消灯信
号を発して、上記照明灯１を短時間消灯させ、そ
の後再びドア開時より照度が低い点灯信号を発し
てドア開時より低い照度で照明灯１を点灯させ、
時間の経過と共にその照度を下げてゆく点灯信号
を発して照明灯１の照度を下げてゆき、該照明灯
１を完全に消灯させる制御装置２０を構成してい
る。

次に第１図ないし第３図を用いて動作について
説明する。

ここで第２図はトランジスタ２に流れる電流、
すなわち照明灯１を流れる電流Ｉの時間変化を示
しており、また第３図ａ，ｂは比較器８に入力さ
れる電圧、及びその出力を示している。

まず、ドアが開いている時は、ドアスイツチ３
はONになつており、第１接続点５はアースさ
れ、ワンシヨツトマルチバイブレータ６には電圧
は印加されず、該バイブレータ６は出力を発生し
ない。

そして上記比較器８の反転入力端子の入力も
0Vであるが、その非反転入力端子には三角波発
生回路１８により常に第３図ａに示す三角波状の
電圧ａが印加されているので、上記比較器８は常
に“Ｈ”を出力し、上記トランジスタ２をONに
する。従つて照明灯１及び上記トランジスタ２に
は電流I₀が流れ、上記照明灯１が該電流値I₀に応
じて最高の照度で点灯する。

次にドアを閉めると、ドアスイツチ３はOFF
になり、上記第１接続点５の電圧が高くなり、ワ
ンシヨツトマルチバイブレータ６に電圧が印加さ
れて、該バイブレータ６はパルス幅ｔのパルスＡ
を出力する。このパルスＡはダイオード７を介し
て比較器８の反転入力端子に印加されるととも
に、抵抗９を介してコンデンサ１０に印加され
る。そして、上記比較器８の反転入力端子に印加
される電圧は、三角波発生回路１８より発生され
る電圧ａのピーク値V_pよりも高く、そのためド
ア閉時直後には、上記比較器８は“Ｌ”を出力
し、トランジスタ２をOFFにする。従つて、照
明灯１は、上記パルス幅ｔの間消灯する。

一方上記パルス幅ｔの間に、上記コンデンサ１
０には、上記パルスＡにより抵抗９を介して、ま
たバツテリ電源＋V_ccから抵抗４、第２のダイオ
ード１２を介して若干の充電が行なわれており、
そのため上記時間ｔの経過時に、パルスＡが消滅
したとき、上記比較器８の反転入力端子には、上
記コンデンサ１０に充電された低い電圧が印加さ
れる。従つて上記比較器８は、第３図ａに示すよ
うに三角波ａと上記コンデンサ１０の充電電圧ｂ
とを比較する結果、該比較器８の出力は第３図ｂ
のようになり、その出力が上記トランジスタ２の
ベースに印加されて、該トランジスタ２を流れる
平均電流は第２図に示すようにI₁となる。

そしてさらに時間が経過すると、上記コンデン
サ１０は電源＋V_ccにより増々充電されるので、
その充電電圧ｂが高くなり、上記比較器８の出力
のデユーテイ比が徐々に小さくなり、上記トラン
ジスタ２の電流Ｉは第２図に示すように減少して
いき、最終的には０となる。このため照明灯１は
時間ｔだけ消灯した後、ドア開時の照度より低い
照度で点灯し、その後徐々にその照度は低くなつ
ていつて最終的に完全に消灯する。

以上のような本実施例によれば、ドアを開いて
いる時は照明灯１が高い照度で室内を照明してお
り、ドア閉時にはドアスイツチ３の閉信号により
上記照明灯１が一旦消灯するので、ドアを閉めた
際、すぐに半ドア状態か否かを判別することがで
きる。また上記照明灯１はその後再び点灯する
が、その照度は、ドア開時すなわち半ドア状態の
照度より低いので、その時その再点灯が半ドア状
態によるものと誤解してしまうおそれもないもの
である。

以上のように、本発明によれば、自動車の室内
照明装置において、ドアを閉めたとき、照明灯を
短時間消灯させた後、再びドア開時より低い照度
で点灯させ、時間の経過と共にその照度を下げて
いつて該照明灯を完全に消灯させるようにしたの
で、ドアを閉めた際に、半ドア状態であるときは
すぐに、しかも間違いなくそのことを判別できる
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による自動車の室内
照明装置の回路図、第２図は該装置の照明灯に流
れる電流の時間変化を示す図、第３図ａ，ｂは該
装置に設けられた比較器の入力電圧、及び出力電
圧の波形図である。 １……照明灯、３……ドアスイツチ、２０……
制御装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車室内に取付けられている照明灯と、ドアの
   開閉に連動するドアスイツチと、該ドアスイツチ
   からの開閉信号に応じて照明灯の点灯、消灯を制
   御する制御装置とを備え、該制御装置は、上記ド
   アスイツチから開信号が発せられているとき照明
   灯の点灯信号を発し、ドアスイツチから閉信号が
   発せられたとき短時間の消灯信号と、ドア開時よ
   り照度が低い点灯信号と、時間の経過と共にその
   照度を下げてゆく点灯信号とを順に発するよう構
   成されていることを特徴とする自動車の室内照明
   装置。