JPH0129171Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は荷台面を床面より下方に設ける必要が
あり、かつレール及び車輪を荷台面より上方に設
けることを必要とする輸送システムに応用できる
重量物移送装置に関するものである。

従来一般に重量物１を輸送する手段は第１図及
び第２図に示す如く、上、下については天井クレ
ーン２等、床上移送については、台車３、トラツ
ク、トロツコあるいはコロ引き等によつていた。
また背の高い輸送物を扱うとき、一般に使用され
る前記横移送設備を用いると、荷台までの高さが
加わり、その分建屋を高くすることになり、不経
済となる欠点があつた。

更に別の理由から、例えば、耐震性や自然公園
法規制から建屋４の高さが制限されるときは、床
５を第２図の如く掘下げ、台車３を床５面より下
方に設置する。このように床５を掘下げる構造の
とき、海岸に近いところでは、台車３のレール６
及びこれを固定するアンカーボルト７が海面８下
に位置することが起り、アンカーボルト７の腐食
の問題が生ずる欠点があつた。

本考案は前記従来の欠点を解消するために提案
されたもので、台車による重量物の横移動装置に
おいて、同台車の移動用レール及びこれを固定す
るアンカーボルト等を高い浸水の虞れのない位置
に設け、同台車の荷台は前記レール上を走行する
車輪部より下方に吊構造式に設けることにより、
レール、アンカーボルト等の基礎部に入る金属物
の浸水による腐食などを防止することができる重
量物移送装置を提供せんとするものである。

以下本考案の実施例を図面について説明する
と、第３図は本考案の第１実施例を示し、台車９
は通常４個の車輪１０で支持されている。また長
い荷台の場合には、６ないし８輪など複数にす
る。なお、第３図は台車の断面を示しているが、
台車の吊り荷台１１は車輪１０の中心と一致させ
る必要はない。例えば、片側（レール１２に沿つ
た）の車輪１０を梁で結び、この梁の適当な位置
から荷台を吊つてもよい。車輪部は、車輪１０、
軸１３及び軸受１４よりなる。これは一般の車輪
部設計による。

車輪１０は、床１５ないし床１５上の基礎１６
に敷設されるレール１２上にある。またこのレー
ル１２は、アンカーボルト１７により床コンクリ
ートあるいは基礎１６と固定される。この構造も
通常の設計による。また台車９の吊り荷台１１
は、床１５を掘下げてなる掘下げ１８部内に、前
記レール１２上を走行する車輪１０部から吊下げ
構造にしたものである。

第４図は第２実施例を示し、車輪１０が走行す
るレールを床１５の上面と同一高さに設け、建屋
１９の天井を低くできるようにしたものである。
２０は掘下げ１８部の重量物１を床１５の上面の
高さまで点線２１で示す径路で持上げる天井クレ
ーンである。なお、レール及びアンカーボルト等
は記載していないが、これらは第３図と同じであ
る。

以上説明した如く本考案は、台車の移動用レー
ル及びこれを固定するアンカーボルト等は、高い
浸水の虞れのない位置に設けたので、同レール、
アンカーボルト等の基礎部に入る金属物が浸水に
より腐食するなどの問題は全く発生しない。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々従来の重量物移送装置
を示す側面図、第３図は本考案の実施例を示す重
量物移送装置の正面断面図、第４図は第３図と異
なる実施例の側面図である。 図の主要部分の説明、９……台車、１０……車
輪、１１……吊り荷台、１２……レール、１５…
…床、１６……床上の基礎、１７……アンカーボ
ルト、１８……掘下げ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台車による重量物の横移動装置において、同台
   車の移動用レール及びこれを固定するアンカーボ
   ルト等を高い浸水の虞れのない位置に設け、同台
   車の荷台は前記レール上を走行する車輪部より下
   方に吊構造式に設けたことを特徴とする重量物移
   送装置。