JPH0129114Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、物品を移送する際、物品の移送表
示と移送に伴う事務処理を行い易くしたところの
貼着片・袋片付き帳票に関するものである。

従来、物品を移送する際には、物品の移送先表
示用の帳票と事務処理用の帳票などを必要として
おり、これらを一体としさらにその内の一部を物
品に貼着できる帳票が用いられていたが、物品の
移送形態においては、物品一個に対し２箇所の表
示が必要であつたり、同一宛先に２個の物品を移
送するため、略同一表示片が２枚必要となる場合
もあり、種々の構造の帳票が提案されていた。

しかしながら、従来の帳票においては、複数表
示が行え、かつ事務処理用の帳票を物品の移送と
同時に保持する試みは行われておらず、複数表示
の物品の移送および事務処理に改善の余地があつ
た。

そこで、この考案においては従来の帳票の欠点
に鑑み、それらを除去、改善するだけではなく、
新規できわめて能率的な事務処理が行なえる有益
な貼着片・袋片付き帳票に関する考案を提供する
もので、次に、この考案の一実施例を示す図面に
基づいてこの考案を説明する。

この考案の貼着片・袋片付き帳票は、第１図に
示すところのラベルシート１を下位に位置して構
成されるもので、このラベルシート１は、表面に
剥離剤を有する剥離台紙２上に、裏面に粘着剤３
が塗布された貼着シート４が重ね合わされてなる
もので、この貼着シート４には、貼着シート４の
少なくとも対向する２周辺を含む３周辺内側に沿
つて剥離台紙２を切込まないように切込みＣが設
けられ、略中央部を占める部分が帳票用貼着片５
としてなり、周辺側が貼着袋片６としてなり、ま
たこの貼着袋片６の表面が接着部７としてなる。

そして、この考案の貼着片・袋片付き帳票は、
上述のラベルシート１の上に第２図に示す如く、
端部が互に接着された所定枚数の帳票１０，１１
が重ね合わされて接着側端部に設けられたミシン
目１２を介して帳票１１の裏面が貼着シート４の
表面に接着剤Ａにより接着され構成されるもの
で、この帳票１０，１１の幅は、上記帳票用貼着
片５の対向する２辺間の幅と同幅または第２図に
示す如く、それ以下の幅からなる。

さらに、この考案の貼着片・袋片付き帳票は、
上述の帳票１０の上に第３図に示す如く、袋用帳
票２０が重ね合わされてなるもので、この袋用帳
票２０の幅は、前記、帳票用貼着片５の対向する
前記切込み２辺間の幅より幅広で、前記ラベルシ
ート１と同幅となつており、ラベルシート１の貼
着袋片６の接着部７に塗布された接着剤Ａにより
接着部７と袋用帳票２０の裏面周囲の接着部２１
が接着されてなる。

そして上記の如く、重ね合わされる以前に帳票
用貼着片５、帳票１０，１１、袋用帳票２０の表
面に所定事項の記入部P₁，P₂，P₃が印刷されて
なると共に袋用帳票２０の表面側からの記入時の
圧力により帳票１０，１１、帳票用貼着片５の記
入部P₁，P₂，P₃に複写が行えるようノーカーボ
ン複写システム、裏カーボンスポツト複写システ
ムの構成が採用され、各々の裏面および／または
表面に複写剤が塗布されてなる。

これにより、この考案の貼着片・袋片付き帳票
３０は完成するが、必要に応じ袋用帳票２０の表
面端部側に所望枚数の控帳票４０を切取りまたは
剥離可能に設けてもよく、また帳票１０，１１の
ミシン目１２側の辺はラベルシート１の辺と揃え
てもよく、ミシン目１２側より外側のラベルシー
ト１の貼着袋片６上においてはラベルシート１と
同幅であつてもよい。

また、帳票１０，１１のミシン目１２と反対側
の端部は、ラベルシート１の内側であつても、ま
た袋用帳票２０と略同一または内側で袋用帳票に
切欠部を設けて帳票１０，１１が引き出せるよう
にしてもよい。

また、貼着シート４および袋用帳票２０の材質
は、各種の複写用紙、その他用紙を用いることが
できるが、汚損、破損に対し適性を向上させるた
めに表面または裏面に合成樹脂膜を設けてもよ
い。

なお、この考案の貼着片・袋片付き帳票の製造
においては、第１図のラベルシート１の連続状態
において、各ラベルシート１の接着部７に接着剤
Ａを塗布し、次いで第２図に示す如く、端部が綴
じ合わされた帳票１０，１１の端部を接着剤Ａに
重ね合わせ、次いで袋用帳票２０が連続したもの
を第３図に示す如く重ね合わせ、先の接着剤Ａに
よれば連続状態の貼着片・袋片付き帳票ができ上
り、その後、第３図に示す如く、単位毎に切り離
せば個別の状態となる。

上述の如くしてなるこの考案の貼着片・袋片付
き帳票の使用においては、袋用帳票２０の記入部
P₃に必要事項を記入すれば、記入部P₁，P₂に複
写記入され、その後第４図に示す如く、帳票用貼
着片５と帳票１０，１１または袋用帳票２０との
間で開き分離すれば、第５図に示す如く、袋用帳
票２０の３周辺に貼着袋片６が接着剤Ａにより接
着されているため貼着袋片６が袋用帳票２０側に
転移し、また帳票１０，１１の端部が袋用帳票２
０と貼着袋片６との間で接着剤Ａにより接着され
ているため、帳票１０，１１が袋用帳票２０側に
転移する。

従つて、貼着袋片６と帳票１０，１１の転移し
た第５図の状態の袋用帳票２０を第６図に示す如
く、記入部P₃を上部にして移送する物品に置き
周囲を押えれば、裏面側の貼着袋片６の粘着剤
３，３により袋用帳票２０の周囲が袋状に接着さ
れ、帳票１０，１１の主要部を包含する状態とな
る。

一方、P₁に必要事項が記入された帳票用貼着
片５は、剥離台紙２より剥がし、裏面の粘着剤３
により第６図の如く貼着して用いることができ
る。

なお、上記において貼着シート４の対向する２
周辺内側に沿つて切込みＣを設けた際には、帳票
１０，１１は、貼着袋片６との接着に保持され、
この接着と上記２周辺側との接着により袋部が形
成され、この袋状においても上記実施例における
袋状においても関連の帳票および通信文などを保
持することができる。

以上述べた如く、この考案によれば、一度の記
入において複数の複写帳票が得られ、しかも、２
枚の複写帳票が物品などに貼着できるだけでな
く、その内の１枚の複写帳票すなわち袋用帳票が
物品などとの貼着において袋部を形成し、袋用帳
票と同時記入した複写帳票を包含しているので、
情報量が多くなり、また袋部に他の関係物を包含
させることができ、物品の移送において各部署で
の確認と事務処理が行い易くなるだけでなく、物
品の在庫管理の棚卸し作業においても、袋用帳票
と帳票用貼着片の表示により物品の確認が容易
で、またその都度袋部内の帳票により確実な事務
処理が行え、また物品などの移送において、袋部
内に帳票の主要部が包含されているので、帳票が
汚損、破損する恐れがすくなくなり、また、貼着
シートに設けた切込みに沿つて貼着袋片に切取り
ミシン目を設け、事務処理の最終段階において切
取り用いることができ、この場合においても、そ
れまで袋部を構成していたので物品などとの間に
適当な透間があり、切取りが容易に行え便利であ
り、しかも、袋部を構成する主体部は、袋用帳票
１枚であり大変経済的であるなどの特徴を有し、
この考案は産業上大変有益な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る貼着片・袋片付き帳
票の構成部分であるラベルシートの説明図。第２
図は、第１図のラベルシートに構成部分である帳
票を重ね合わせた状態の説明図。第３図は、この
考案に係る貼着片・袋片付き帳票の完成状態の説
明図。第４図、第５図、第６図は、第３図の貼着
片・袋片付き帳票の使用状態説明図。 １はラベルシート、２は剥離台紙、３は粘着
剤、４は貼着シート、５は帳票用貼着片、６は貼
着袋片、７は接着部、１０，１１は帳票、２０は
袋用帳票、２１は接着部、３０は貼着片・袋片付
き帳票、４０は控帳票、P₁，P₂，P₃は記入部、
Ａは接着剤、Ｃは切込み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 剥離台紙上に裏面に粘着剤が塗布された貼着シ
   ートが重ね合わされてなるラベルシートの貼着シ
   ートの少なくとも対向する２周辺内側に沿つて切
   込みを設け、略中央部を占める部分を帳票用貼着
   片とし周辺側を貼着袋片とし、この貼着袋片の表
   面が接着部としてなり、上記帳票用貼着片の上に
   帳票用貼着片の対向する上記切込み２辺間の幅と
   同幅またはそれ以下の幅の帳票が必要に応じて重
   ね合わされ、これらの上に帳票用貼着片の対向す
   る上記切込み２辺間の幅より幅広の袋用帳票が重
   ね合わされてなり、前記貼着袋片の表面側接着部
   上に位置する袋用帳票の裏面が接着部としてな
   り、貼着袋片の接着部と袋用帳票の裏面接着部の
   所定部分が接着されてなると共に前記帳票がその
   端部に設けられたミシン目を介して貼着袋片の表
   面側接着部または袋用帳票の裏面所定部分に接着
   され、袋用帳票、帳票、帳票用貼着片の表面に所
   定事項の記入部が設けられ、袋用帳票表面側から
   の記入時の圧力により記入部に複写が行えるよう
   構成されてなる貼着片・袋片付き帳票。