JPH01281073A - 抗腫瘍活性を有する乳酸菌株およびその培養物 - Google Patents

抗腫瘍活性を有する乳酸菌株およびその培養物

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JPH01281073A
JPH01281073A JP63109064A JP10906488A JPH01281073A JP H01281073 A JPH01281073 A JP H01281073A JP 63109064 A JP63109064 A JP 63109064A JP 10906488 A JP10906488 A JP 10906488A JP H01281073 A JPH01281073 A JP H01281073A
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culture
lactic acid
medium
acid bacteria
solution
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JP63109064A
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English (en)
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Tatsu Adachi
達 足立
Haruki Kitazawa
春樹 北澤
Takahiro Toba
隆宏 戸羽
Kazuyoshi Morita
和良 森田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、抗腫瘍活性を存する新規な乳酸菌株及び該乳
酸菌株を用いて得た抗腫瘍活性を宥する培養物に関する
[従来の技1] 従来よりヨーグルト等の発酵乳製品に抗腫瘍活性がある
ことが知られており、その医薬や、腫瘍発生予防の分野
などへの利用が注目されつつある。
抗腫瘍活性を有する、すなわち抗腫瘍活性成分を菌体内
あるいは菌体外に産生する乳酸菌としては、ラクトバチ
ルス カゼイ(Lactobaci fluscase
i)、ラクトバチルス ヘルベチカス バ −ユーグル
ティ(Lactobacillus helvetic
us varオ上り旦1)、ラクトバチルス ブルガリ
ヵス(Lactobacillus 販組辻国us)、
スタフィロコッカス サーモフィラス(SLa h 1
ococcus 肋μm副垣ユ邦)、ストレプトコッカ
ス ピオゲネス(8n上堕−coccus 旺姐赳ヨ)
などが知られている。
[発明が解決しようとする課題] 上述のように、発酵乳製品に抗腫瘍活性があることが注
目され、その医薬や、腫瘍発生予防の分野への利用が検
討されているが、十分に満足できる結果がこれまでに得
られていないのが現′状である。
例えば、先に挙げた各微生物についての抗腫瘍活性の応
用が検討されているが、これらの菌から得られる抗腫瘍
活性成分は実用上必ずしも満足すべきものではない。
そこで、本発明者らは、上述したような発酵乳製品の抗
m瘍活性の応用のために、実用上高い抗腫瘍活性を有す
る乳酸菌を得るべく鋭意検討を重ねた。
その結果、北欧系のヨーグルト中に高い抗腫瘍活性を有
する乳酸菌株の存在を見い出し、それを単離・同定する
ことに成功し本発明を完成した。
本発明の目的は、実用上高い抗腫瘍活性を有する新規な
乳酸菌株及び該乳酸菌株を用いて調製された抗腫瘍活性
培養物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の抗腫瘍活性を有する乳酸菌は、ラクトコッカス
(Lactococcus 、旧名ストレプトコッカス
(Stre tococcus) )属に属するラクト
コッカス ラクチス サブスペシー ラクチス(Lac
to−eoccus 1actis 5ubsp、1a
ctis)及びラクトコッカス ラクチス サブスベシ
ー クレモリス(Lactococcus 1acti
s 5ubsp、cre+5oris)である。 これ
らの本発明の乳酸菌は、主にスウェーデンにおいて生産
されている粘質タイプのヨーグルトであるロングフィル
(rlJNGFI LJという一般名で販売されている
)から単離されたものであり、表3及び表4に示したよ
うな菌学的性質を有する。
特に、これらの菌は、粘着性の莢膜多糖を生産する点に
おいて特徴的であり、これは顕微鏡によって容易に観察
できる。例えば、第1図の顕微鏡写真では、菌体の周辺
に白く見える部分が粘着性の莢膜多糖の生産を示してい
る。
これら本発明の乳酸菌は、5arco露a180の腹水
腫瘍及び固型腫瘍に対し高い腫瘍抑制効果を示し、更に
肺転移性のルイス肺癌に対しても抑制効果があるなど優
れた抗腫瘍活性を有する。
本発明の乳酸菌の優れた抗腫瘍活性を利用することによ
り、医薬や、腫瘍発生予防等において有用な抗腫瘍活性
成分を提供できる。
本発明の乳酸菌を利用する形態としては、該菌体自体ま
たは該菌の培養から得られる培養物、あるいは菌体や培
養物から分解、抽出、精製等の各種処理を経て得られる
調製物としての利用が挙げられる。
例えば、菌体自体あるいは菌の培養物を利用する場合に
は、適当な培地でこれらの菌をそれぞれ個別に、あるい
は混合して培養し、得られた培養菌体あるいは培養物を
、直接あるいは例えば製剤化などの必要に応じた処理を
して利用することができる。
その際の培地や培養条件は、所望の抗Ill瘍活性が得
られように設定し、また得られる培養物の所望の形態に
応じて適宜変更すれば良い。
例えば、菌体自体や培養物を利用する場合には、菌の良
好な増殖及び所望の抗腫瘍活性が得られる条件を設定す
れば良く、また培養物を発酵乳、乳酸飲料等の食品の形
態で利用する場合には、得られる製品の風味、テクスチ
ャー等を考慮した条件を設定すれば良い。
なお1、莢膜多糖を生産させる場合には、培養温度をl
O℃〜37℃の範囲に設定するのが好ましく、特に15
℃〜25℃が好ましい。
また、本発明の乳酸菌に粘着性の莢膜多糖を生産させる
ことにより、得られる発酵乳等の食品に独特の粘着性の
テクスチャーを付与することができる。
本発明の乳酸菌の培養に用いる培地や培養条件としては
、通常乳酸菌を培養する際に用いられている培地や培養
条件などから選択して用いることができる。
また、発酵乳等の食品の製造に用いる原料や製造工程と
しても、通常の発酵乳等の製造に用いられているものな
どが利用できる。
例えば、原料に用いる乳成分としては、ウシ、ヤギ、ヒ
ツジ等に由来する乳や、脱脂粉乳、粉乳、製乳などを用
いて調整された乳などが利用できる。
なお、得られる培養物の形態に応じては、他の菌どの混
合状態で本発明の乳酸菌を用いてもよい。例えば、発酵
乳の製造においては、スターターに、本発明の乳酸菌の
他に、得られる製品の風味やテクスチャーの調製のため
の他の乳酸菌等を含むものを利用しても良い。また、通
常用いられているスターターに本発明の乳酸菌を追加し
て発酵乳を得ることによって本発明の発酵乳を得ること
ができる。
[実施例] 以下参考例お↓び実施例により本発明を更に詳細に説明
する・ なお、以下において用いられるr%」は特に断わらない
限り重量/容■%を示す。
参考例1 10%のスキムミルク培地(135℃、15分加熱滅菌
処理したもの) 180m1に、ロングフィルの20+
alを無菌的に加え、20℃で48時間培養し、得64
だ発酵乳を凍、=乾燥し、−30℃で保存した。
また、同様の加熱滅菌処理スキムミルクに、ロツビーヨ
ーグルト[メンケン(MENにEN)社(オランダ)製
]の20m1を無菌的に加え、4(JCで5時間培養し
、得られた発酵乳を凍結乾燥し、−30℃で保存した。
茨に、C57BL/6 (B6)マウス(雄、5週齢、
静岡県実験動物農業協同組合より入手)の腋下部皮下に
2 X 10’個のルイス肺癌細胞(東上大学附属抗酸
菌病研究所より入手)を移植し、上記のようにして得ら
れた2種の発酵乳の凍結乾燥試料をそれぞれ個々に用い
、9日間第1日目から毎日(50a+g/kg10.1
ml生理食塩水)腹腔内投与した。
なお、対照マウスには、生理食塩水のみを投与した。
用いた試料の抗腫瘍活性は、以下の項目において対照群
と投与群を比較することによフて評価した。得られた結
果を表1及び表2に示す。
移植局所腫瘍体積; 下記式(I)により移植局所腫瘍体積を算出した。
移植局所腫瘍体giV (cm3) = 1 / 2 
a b”(a:lfi[筋条長径  b : m筋条短
径>移植局所腫瘍湿ffi貴及び肺への転移睡筋条数:
投与後21日目に移植局所腫瘍及び肺を摘出し、移植局
所腫瘍湿重量及び肺への転移腫瘍条数を測定した。
表  1 表  2 実施例1 (本発明の乳酸菌の単離・同定) ロングフィルを試料として用い以下の操作を行なった。
!)試料中の総画数の測定 ブリード(Breed)法を用いて菌塊法により測定し
た。その結果、総画数は4.31X 10’個/曹lで
あつな。
2)試料中の生菌数の測定 以下の組成のM17培地に寒天(^gar No、I、
0xoid社製)を1.5%の割合で加えたM17寒天
培地に、生理食塩水で希釈したロングフィル(希釈率:
 to−’、10−’iヒlo−’) ヲ塗抹シ、30
℃、2日間、ガスパック法(BBL社製)で嫌気培養し
、生じたコロニーの数と希釈倍率から生菌数を算出した
。その結果、生菌数は2.95X 10δ個/+*lで
あった。
M1717培地: ボリベプ!・ン (Polypeptone、 B B L社製)   
  ・5.0gヒュトンベブトン (Phytone peptone+B B L社製)
   −5,0g酵母エキストラクト (YeasL extract、大玉栄養化学社製)−
5,0gビーフエキストラクト (Beef extract、極東社り     ・−
2,5go−グルコース             ・
・・5.0gアスコルビン酸           −
〇、5gβ−ジソディウム ダリセロホスフェート(β
−Disodium glycerophosphat
e ) −19,01、OM MgSO4・7H20−
1,0ml水                   
     ・−12(p87.1) 3)菌株の分離 生菌数の測定において得られた寒天培地上のコロニーか
ら性状(コロニー形状は円形で半円形状に盛り上がって
おり、またその表面にツヤを有し、更に乳白色で糸を引
く粘性を有する)の同じ孤立コロニーを、釣菌分離した
分離した株を構成する菌を顕微鏡で観察したところ、桿
菌の存在は認められず、いずれも第1図に示すように球
菌であフだ。
得られた各株を個々に上述のM17培地で30℃、72
時間培養し、更にM!7培地を用いた30℃、2週間の
継代培養を行ない保存株とした。
4)菌株の同定 上記3)項で分離した各株のそれぞれを以下の同定試験
に供した。
なお、試験はすべて二連で行なった。また、以下におけ
る各培養における温度は特に断らないかぎり、分離の際
の培養と同じ温度(30℃)で行なった。更に、培地の
オートクレーブでの滅菌処理条件は、還元説詣乳培地で
は、115℃、15分間、その他の培地では121 ’
c、15分間とし、液体培養は静置培養で行なフた。
同定のための基準株は以下のとおりである。
a ) Lactococcus Iactis 5u
bsp、 1.actis GIFU8591〒 (−
NCDO604−AT(:(: 19435)b ) 
Lactococcus 1actis 5ubsp、
cremoris GIFII8590’ (−NCD
O607) c ) 5tre  tococcus 5aliva
ris 5ubsp、  thermo−吐旦胚GIF
U 8593” (−NCDO573−ATC(: 1
9258)[a % Cはいずれも岐阜大学医学部微生
物学教室から入手] d ) Lactococcus 1actis 5u
bsp、 1actfs N(:DO176(=Str
e toc ccus 1actis 5ubsp、 
d4−旺山山」弁) [^FRCIn5titute of Food Re
5earch、ReadingLaboratory、
 5hinfield、 Reading 、 Eng
iandから入手] e ) Lactobacillus delbrue
ckii 5ubsp。
bularicus JにM 1002”(−^TCC
11842) [理化学研究所微生物系統保存施設から
入手] なお、「T]はtype 5trainを示す。aとe
の培養は37℃で、またbNdは30℃で行なった。
(1)ダラム染色 保存株から採取した菌体を、M17培地で、72時間培
養して得られた培養液から菌体をスライドグラスに一白
金4取り、1luckerの変力性によるグラム染色を
行なった。なお、比較対照のため、ダラム陰性閑(−)
であるEscherichia製Uを用いて同様の操作
を行なった。
(2)カタラーゼ試験 スライドグラスに3%過酸化水素水を取り、こわに保存
株から採取した菌体をM+7培地で72時間培養して得
た培養液から菌体を一白金耳加え、気泡の発生の有無を
観察し、気泡を発生した場合をカタラーゼ活性陽性(◆
)と判定した。
なお、比較対照のため、カフラーゼ陽性菌(+)である
Escherichia coliを用いて同様の操作
を行なマな。
(3) Haugh−LaifsonのO−F試験以下
に示す組成のYeast Glucose Lemco
^garを5mlずつ150 X 16mmの試験管2
本に入れ滅菌後、これらの試験管を直ちに氷水に入れて
冷却し、培地を凝固させた。
次に、これら凝固培地に、保存株から採取した菌体をM
I7培地で72時培養して得た培養液から菌体を白金線
に取り、穿刺植菌した。
更に、2本の試験管の一方には、滅菌した流動パラフィ
ンを培地上に1〜2cmの厚さの層となるように注加し
た。
7日間の培養後、菌体の生育及び培地の色の変化を観察
した。
培地の色が紫色から黄色に変化した場合に酸の生成あり
、パラフィンを注加した試験管及び注加しない試験管の
両方で生育するものを発酵を行なう菌(F)、またパラ
フィンを注加していない試験管のみで生育するものを酸
化を行なう菌(0)と判定した。
Yeast  Glucose  Lesco  Ag
ar組成 :ペプトン(Trypticase pep
tone%−10,OgBBL社製) Lab−Le膳co  meat  extract(
Lab−Lemc。
powder、 oxoid社製)       −1
0,0g塩化ナトリウム         −5,0g
トグルコース          −5・0gイースト
 エキストラクト (大玉栄養化学社製)       −3,0g1%ブ
ロムクレゾール パープル (Bro+ncresol purple)溶液  −
4+sfl寒天 (Agar No、I、0xoid社製)     ・
2−0g水                    
   ・−11(pH7,0) (4) Ilomo型発酵または1letero型発酵
の判定150 X 16mmの試験管に、5mlの以下
に示す組成のGibson’  s   Sem1−5
olid  Tomato  Juice  Medi
umを入れて滅菌し、滅菌後は培地が凝固しないように
これを45℃に保温した。
Gi、bson’ s  Sem1−5olid To
+5ato Juice 14edium 11成: イースト エキストラクト (大玉栄養化学社製)      −2,5go−グル
コース           ″″50・0gトマトジ
ュース(pH6,5)       ・−100sJZ
+O*a元脱脂乳 (Reconstituted  ski+m  m1
lk)      −−−800sJINutrien
t agar          −200ml1(p
H6,5) 次に、保存株から採取した菌体のM17培地での72時
間前培養液(約0.5■l)を、上記の試験管中の培地
に加え攪拌後、冷水でこれを急冷した。
更に、試験管内の菌体が加えられた凝固培地上に以下の
組成のNutrient Agarを2〜3 cmの層
厚となるように注加した。
7日間の培養後、培地に亀裂や気泡の発生が認められる
場合をHetero型発酵、亀裂や気泡の発生が認めら
れない場合をHomo型発酵と判定した。
Nutrient Agar組成; ペプトン(Trypticase peptone、 
  ・−10,OgBBL社製) Lab−Lemco  meat  extract(
Lab−Lemc。
powder、oxoid社製)       −10
,0g塩化ナトリウム         ・−5,0g
寒天 (Agar No、1.0xoid社f!A)    
 −15,0g水                 
     ・・・11(pl+ 7.2) (5)生育温度 以下に示すYeast Glucose Lemco 
Broth  (+50×16■■試験管中、51m1
)に保存株から採取した菌体を接種して72時間の前培
養を行ない、得られた培養液から菌体を三白金耳同様の
培地(150XI81層試験管中、5 ml)に接種し
、lO±o、i ’eで7日間培養した。
Yeast Glucose Lemco Broth
組成:ペプトン(Trypticase pepton
e%−10,OgBBL社製) Lab−Lemco  meat  extract(
Lab−Lemc。
powder、 oxoid社製)       −1
0,0g塩化ナトリウム         −5,0g
o−グルコース           −5,0gイー
スト エキストラクト    −3,0g(大玉栄養化
学社′IJJ) 水                      ・・
・ 1!(pH7,0) 培養終了後、培養液の520nmでの濁度を測定し、対
照(菌体を接種していない培地)よりも0.27以上高
い場合に菌生育あり(+) と判定した。
更に、前培養をIO$ 還元脱脂乳培地で48時間行な
い、得られた培amから菌体を三白金耳生育試験用培地
としての以下の組成のLit+mus Mtlk(15
0x 16mm試験管中、5m1)に接種したものを3
種用意し、それぞれを37±0.1 ℃、48時間:3
9.5±0.1 ’e、48時間及び45±0.1℃、
24時間の各条件で培養した。
Litmus Mtlk組成: IH還元脱詣乳 (Reconstituted skim l1ilk
)  ・”  I l14tリドマス(Litmus)
溶液   −10m+培養終了後、酸凝固が観察される
場合を菌の生育あり(令)と判定した。
(6) NaC1存在下での生育 M+7培地にNa1lを2%、4%及び6.5%くいず
れも重量/容量%)となるように加えた培地(150x
 16mm試験管中、511)を用意し、それぞれに保
存株から採取した菌体のM17培地での72時間の前培
養液の200μ【を接種した。
3日間の培養後、培養液の520n+mでの濁度を測定
し、対照(菌体を接種していない培地)よりも0.27
以上高い場合に菌生育あり(÷)と判定した。
(7) pH9,2での生育 M17培地と、緩衝液(グリシン 7.505g及びN
aC15,85gに水を加え、全量をIooomlとし
たもの)とを6対4の割合で混合し、更に該混合液のp
Hを0.IN Nap)!で9.2±0.02に調整し
た。
次に、pH調整した混合液をLABODISC−50J
P (0,2μ■、東洋化学社製)で濾過滅菌し、その
5mlを150X16s■試験管に入れた。
これに、保存株から採取した菌体のM17培地での72
時間前培養液の200μlを接種し、3日間培養した。
培養終了後、培養液の520nsでの濁度を測定し、対
照(菌体を接種していない培地で同様に上記培養条件下
に置いたもの)よりも0.27以上高い場合に菌生育あ
り(◆)と判定した。
なお、調製した培地は48時間以内に使用し、対照培地
は30℃の条件下に3日間置く前と、置いた後のpHを
測定し、そのpHが0.04以上に下がっていないこと
を確認した。
(8)アルギニンからのN113の生成し一アルギニン
 モノハイドロクロライド(1,−Arginine 
monohydrochloride)を0.3%の濃
度となるようにMI7培地に加え、そのpHを7.1に
再調整した溶液の5111を150 X 16nim試
験管に入れ、滅菌処理1ノだ。
次に、保存株から採取した菌体のM+7培地での72時
間前培養液の200μlを上記M17培地を用いて調製
した溶液に接種し、2日間の培養を行なった。
培養終了後、培養液1mlにNe5slar試薬1ml
を加え、赤褐色の沈殿が生じた場合を陽性(÷)とした
(9)クエン酸からのガス産生 10%還元脱脂乳を試験管(150X 16mm、スク
リューキャップ付き)にIO,5@l入れ滅菌した。こ
れに滅菌したlO%Sodium citrate d
ihydraLe溶l (p117.01を0.5ml
加え混合した後、30分間放置した。
次に、保存株から採取した菌体のM+7培地での72時
間前培養液の100μIを上記試験管内の溶液に加え、
更に加温した2%寒天(^gar No、I 、 0x
oid社製)溶液を加え加温下でよく混合した後冷却し
た。
これを3日間培養し、培地に亀裂や気泡の発生が認めら
れた場合を陽性(÷)とした。
(10)乳酸の旋光性 乳酸の旋光性は、保存株から採取した菌体のM17培地
での72時間前培養菌体及びBoehringer−M
annhaim−山之内のF−kft 1actic 
acid  (製品番号139084)を用いて判定し
た。
なお、D−乳酸の定量は、 D−LDH(Boehri
nger−Mannhat−山之内、製品番号1069
41)を用いて行なった。
(i+)莢膜多糖生産性 先に述べた生菌数の測定において得られた寒天培地上の
コロニーから単一に釣菌分離した菌を顕微鏡で観察し、
第1図に示すように球菌の周囲に莢膜多糖の生産を示す
白い部分が存在するかどうかを観察した。
第1図に示すように球菌の周囲に白い部分が存在する場
合を莢膜多糖生産性あり(◆)とした。
以上の各試験を行なった結果、分離された株の75%は
表3に示すように基準菌としての顕出−coccus 
fact亘5ubsp、crea+oris GIFU
 8590”との対比からLactococcus 1
actis 5ubsp、 cremorisであり、
残りの25tは表4に示すように基準菌としてのLac
tcoccus 1actis 5ubsp、1act
is  GIFU8591丁との対比からLactco
ccus 1actis 5ubsp。
1actisであることが同定された。
そこで、これらをLactococcus 1acti
s 5ubsp。
cremoris  8a−18bM(FERM P−
9986)、 Lactcoccuslactis 5
ubsp、1actis LC5−2(FERM P−
9987)と命名した。
これらの乳酸菌株は、通産省工業技術院微生物工業技術
研究所に、上記のFEBM P一番号で昭和63年4月
12日付で寄託されている。
表  3 試験項目            分離株    Ty
pe 5train GIFLI 8590Tグラム染
色             +          
 +カタラーセ試験           −−0−F
試験            F          
 FlO℃             +      
    +37  ℃             + 
         +39.5℃          
   −−45℃             −−Na
C1存在下での生育 2!Ii Na(:l             + 
          +44 NaC1+      
     −6,5!k Na1l         
   −−pH9,2での生育          −
−アルギニンからのNF13の生成    −−クエン
酸からのガス産生      −−乳酸の旋光性   
        L           L分離株の
同定        L、 cremoris表  4 試験項目             分離株    T
ype 5train GIFU 859iTグラム染
色             +          
 +カタラーピ試験          −−生育温度 !0 ℃             +       
   +39.5℃             +  
        ヤ45  ℃           
  −−NaC1存在下での生育 2!Ii Mail             +  
         +49&Na(:l       
      +           +6.5* N
a(:l            −−アルギニンから
のNH3の生成    +          +クエ
ン酸からのCO,の生成     −−pH9,2での
生育          +          +乳
酸の旋光性          L(+)      
     L(+)グルコースからのCO2の生成  
  −−運動性              −−分離
株の同定        L、 Iactis実施例2 Lactococcus  1actis  5ubs
p、crea+oris  8a−18℃M及びLac
tcoccus 1actis 5ubsp、1act
is LCS−2をそれぞれ個々に、20%還元説詣乳
の透析外液(還元説詣乳の透析内液と透析外液としての
蒸留水との比は1:1)に1%トリプチケースペプトン
を添加した培地で20℃、2日間培養した後、培養液を
遠心分離(12,000rp■、30分)し、得られた
沈殿物(菌体を含む)を蒸留水で洗浄後、直ちに凍結乾
燥した。
得られた凍結乾燥試料を以下に示す抗腫瘍活性試験に用
いた。
〔固型Sarcoma−180を使用した抗腫瘍試験〕
固型5arco會a−180(1x 10’個/匹、0
日目、東北大学附属抗酸菌病研究所より入手)を腋下部
皮下に移植したMale(雄)  ICRマウス[船I
t&農場(千@)より入手、5週齢、lO匹/群Jに上
記の凍結乾燥試料をそれぞれ個々に1日日から9日間毎
日その腹腔内に投与した(2.10及び5ong/kg
/per dose 、0.1wl生理食塩水)。
21日8に固体腫瘍を各マウスから摘出し、その重量を
測定することにより、以下の式から増殖抑制(%)を算
定した。
(腹水系Sarcoma−180を使用した抗腫瘍試験
)腹水系5arcos+a−180(1x 10’個/
匹、θ8目、東北大学附属抗酸菌病研究所より入手)を
腹腔内に移植したMale (雄) ICRマウス〔船
橋農場(千葉)より入手、5週齢、10匹/群)に上記
で得た凍結乾燥試料を1日日から9日間毎日その腹腔内
に投与した(50■g/にg/per、dose、 0
.1ml、生理食塩水)。
対照群(投与しないもの)と投与群のそれぞれの生存日
数から対照群に対する投与群の延命効果(9&) (投
与群の生存日数/対照群の生存日数)を算出して各試料
の抗腫瘍活性を評価した。
得られた結果を表5及び6に示す。
表5 投与−(5arcoa+a−180固形腫瘍の増殖抑制
、(%) L(:S−21Q+++g/kg      1650
mg/kg52 8a−18℃M    2mg/kg4750n+g/
kg      55 表6 投与量Sarcoma−180腹水腫瘍での延命効果(
%) LCS−250mg/kg   1428a−18℃M
   50o+g/kg   180実施例3 1800m+の温水に対して脱脂粉乳200gの割合と
なるようにこれらを混合溶解した溶液を加熱状態にある
容器内に入れて、約90℃にて15分間煮沸殺菌した。
殺菌終了後、約25℃になるまで溶液を冷却したところ
で、この溶液に以下に示す操作で調製したスターター約
30gを攪拌下で加えた後、20℃で20時間放置して
発酵させて発酵乳とした。
スターターの調製: 脱脂粉乳lO%溶液を刺製し、これを121 tで10
分間滅菌処理した。
この滅菌処理した溶液に、Lactococcus 1
actissubsp、 1actis LCS−2を
接種し、20℃で48時間の培養を行ないスターターを
得た。
得られたスターターは、0.05%となるようにし一ア
スコルビン酸ナトリウムを添加して、窒素ガスの封入を
行なって5℃で保存した。
実施例4 Lacむococcus 1actis 5ubsp、
 Iactis LCS−2の代りにLactococ
cus 1actis 5ubsp、 cremori
s 8a−18bMをスターターの調製に用いる以外は
実施例3と同様にして発酵乳を得た。
実施例5 1800mlの温水に対して脱脂粉乳150gの割合と
なるようにこれらを混合溶解した溶液を加熱状態にある
容器内に入れて、約90℃にて15分間煮沸殺菌した。
殺菌終了後、約25℃になるまで溶液を冷却したところ
で、この溶液に以下に示す操作で調製したスターター約
30gを攪拌下で加えた後、20℃で18時間放置して
発酵させて発酵乳とした。
こうして得られた発酵乳に、別途調製したシロップ(1
2tのショ糖水溶液を90℃、20分の条件で殺菌処理
し、20℃に冷却したもの)を、発酵乳:シロップ=3
0ニア0(重ff1)の割合で混合して発酵乳製品を得
た。
スターターの調製: 脱脂粉乳10%溶液を調製し、こわに蛋白分解酸素を0
.05%の濃度となるように加え、50℃で3.5時間
反応させて蛋白質を分解させた後、これにショ糖オレイ
ン酸エステルを0.1%の濃度となるように加え、 1
21℃で10分間殺菌処理した。
この滅菌処理した溶液に、Lactococcus 1
actissubsp、 1actis LC5−2及
びLactococcus Iactissubsp、
cremoris 8a−18bM、(1: 1混合)
を接種し、20℃で48時間の培養を行ないスターター
を得た。
得られたスターターは、0.05%となるようにL−ア
スコルビン酸ナトリウムを添加して、窒素ガスの封入を
行なって5℃で保存した。
実施例6 以下の組成を有する組成物を加圧滅菌処理(121℃、
10分間)し、これにLactococcusIact
issubsp、 cremoris 8a −18b
Mを接種し、20℃、60時間の培養を行なった。
組成物組成: 脱脂粉乳       150g ブドウ糖         30g NaCI             3gK、IIPO
,1g 酵母エキストラクト    2g M3SO4・71120        1gFc50
44t120       0.03g水      
          1 1  (pH7,0)得られ
た培養物8001に対し、シヨ9200g、Na1l 
2g 、香料15■l及び°酸味料(コハク酸、クエン
酸及びビタミンCの混合物)2mlを添加し、更に滅菌
水を加えて全体をIooomlとして原液を得た。
得られた原液に、該原液の2倍容量の滅菌水を更に加え
て、ミキサーで細粉・混和して、乳酸菌飲料を得た。
実施例7 脱詣乳(無脂乳固形分含量8%) 300kgに水10
0kgを加え、無脂乳固形分含量を6%に調整し、これ
を85℃で15分間殺菌処理し、40℃まで冷却した。
こわとは別に、 12kgの殺菌した脱詣乳(無脂乳固
形分含量8%)にLactococcus Iacti
s 5ubsp。
cre+noris 8a−18bMを接種し、20℃
、18時間培養して前培養液を調整した。
次に、先に調製した脱詣乳、にこの前培養液の全量を加
え、約20分間攪拌して均一に混合した後、20℃で4
8時間発酵を行ない、発酵乳約400gを得た。得られ
た発酵乳の乳酸酸度は1.48%であった。
更に、水9401に砂糖180gを添加し、80℃で1
0分間殺菌し、30℃に冷却してシロップを脂製した。
このシロップに先に得た発酵乳375kgを加え、攪拌
して均一に混合し、更に香料1.5kgを添加した後、
100kg/c−2の圧力下で無菌的に均貢化し、無詣
乳固形分を1.5%含有する乳酸菌飲料約1450kg
を得た。
[試験結果] 実施例3、実施例4及び実施例5で調製した発酵乳を凍
結乾燥し、−30’Cで保存し、これを以下の試験に供
与するサンプルとした。
次に、固型Sarcoma−180(1x 10’個/
匹、0日月、東北大学附属抗酸菌病研究所より入手)を
腋下部皮下に移植したMale (m )  !(:l
lマウス[船橋農場(千葉)より人手、5週齢、10匹
/群]に上記の凍結乾燥・試料をそれぞれ個々に1日日
から15日間毎日経口投与した(800mg/kg/p
er dose、0.1ml生理食塩水)。
21日0に固体腫瘍を各マウスから摘出し、その重量を
測定することにより、下記式から増殖抑制を求めた。
得られた結果を表7に示す。
表7 [発明の効果] 本発明により抗Il!i瘍活性を有する新たな乳酸菌株
が提供された。
これらの乳酸菌株の抗腫瘍活性は、例えば抗腫瘍剤や腫
瘍発生予防等の分野において、あるいは抗腫瘍活性のあ
る乳酸飲料や発酵乳の製造に好適に利用でき、本発明に
よって乳酸菌の抗腫瘍活性の各種分野での実用化が促進
され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は図面代用のロングフィル由来の球菌の顕微鏡写
真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)抗腫瘍活性成分を産生することを特徴とする乳酸菌
    ラクトコッカスラクチスサブスペシーラクチス。 2)抗腫瘍活性成分を産生することを特徴とする乳酸菌
    ラクトコッカスラクチスサブスペシークレモリス。 3)請求項1及び/または請求項2に記載の乳酸菌を培
    養して得たことを特徴とする抗腫瘍活性を有する培養物
    。 4)乳成分を含む培地に請求項1及び/または請求項2
    に記載の乳酸菌を含むスターターを加えて発酵させた発
    酵乳である請求項3記載の培養物。 5)請求項1及び/または請求項2に記載の乳酸菌を培
    養する過程を含むことを特徴とする抗腫瘍活性を有する
    培養物の製造方法。 6)前記乳酸菌の培養過程が乳成分を含む培地に請求項
    1及び/または請求項2に記載の乳酸菌を含むスタータ
    ーを加えて発酵を行なう過程である請求項5記載の培養
    物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5424201A (en) * 1990-05-31 1995-06-13 Sapporo Breweries Limited Method for preparing an antitumor dextran using Lactobacillus confusus
JP2015182954A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 株式会社Like Todo Japan製薬 抗糖化剤

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