JPH0128099B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0128099B2 JPH0128099B2 JP57039504A JP3950482A JPH0128099B2 JP H0128099 B2 JPH0128099 B2 JP H0128099B2 JP 57039504 A JP57039504 A JP 57039504A JP 3950482 A JP3950482 A JP 3950482A JP H0128099 B2 JPH0128099 B2 JP H0128099B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- zro
- monoclinic
- ceramic coating
- cubic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims description 20
- 238000005524 ceramic coating Methods 0.000 claims description 18
- MCMNRKCIXSYSNV-UHFFFAOYSA-N Zirconium dioxide Chemical compound O=[Zr]=O MCMNRKCIXSYSNV-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 16
- 229910004298 SiO 2 Inorganic materials 0.000 claims description 15
- 229910018072 Al 2 O 3 Inorganic materials 0.000 claims description 14
- 239000011247 coating layer Substances 0.000 claims description 12
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 11
- 229910002077 partially stabilized zirconia Inorganic materials 0.000 claims description 9
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims description 8
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N aluminium oxide Inorganic materials [O-2].[O-2].[O-2].[Al+3].[Al+3] PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- 229910052681 coesite Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052593 corundum Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052906 cristobalite Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 239000000377 silicon dioxide Substances 0.000 claims description 2
- 235000012239 silicon dioxide Nutrition 0.000 claims description 2
- 229910052682 stishovite Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052905 tridymite Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910001845 yogo sapphire Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 238000010298 pulverizing process Methods 0.000 claims 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 claims 1
- 230000035939 shock Effects 0.000 description 15
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 10
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 9
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 8
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 7
- 239000000463 material Substances 0.000 description 7
- RKTYLMNFRDHKIL-UHFFFAOYSA-N copper;5,10,15,20-tetraphenylporphyrin-22,24-diide Chemical compound [Cu+2].C1=CC(C(=C2C=CC([N-]2)=C(C=2C=CC=CC=2)C=2C=CC(N=2)=C(C=2C=CC=CC=2)C2=CC=C3[N-]2)C=2C=CC=CC=2)=NC1=C3C1=CC=CC=C1 RKTYLMNFRDHKIL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 5
- 238000000034 method Methods 0.000 description 4
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 3
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 3
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 3
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 3
- 238000007750 plasma spraying Methods 0.000 description 3
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 2
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 2
- 239000010987 cubic zirconia Substances 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000007572 expansion measurement Methods 0.000 description 2
- 238000005245 sintering Methods 0.000 description 2
- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 1
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 1
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 1
- 239000007769 metal material Substances 0.000 description 1
- 239000000178 monomer Substances 0.000 description 1
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 238000004513 sizing Methods 0.000 description 1
- 238000005507 spraying Methods 0.000 description 1
- 229910002076 stabilized zirconia Inorganic materials 0.000 description 1
Landscapes
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はセラミツクスコーテイング用粉末およ
びセラミツクスコーテイング層を有する金属部材
に関するものである。 〔従来の技術〕 ガスタービン材料等の金属部材のセラミツクス
コーテイングに関して、Y2O3安定化ジルコニア
(ZrO2)粉末をプラズマ容射法で金属材料表面に
溶着する方法が知られている。部分安定化ジルコ
ニアとは、立方晶ジルコニアと単斜晶ジルコニア
が混在したジルコニア系セラミツクスのことをい
う。立方晶と単斜晶混合の部分安定化ジルコニア
の製法は、ジルコニア粉末に例えばY2O3の粉末
を所定量(5〜12重量%)添加して焼結すれば得
られる。Y2O3の含有量が過多では立方晶ジルコ
ニアのみが得られ、逆にY2O3の含有量が過少で
は単斜晶ジルコニアのみが得られ、いずれも部分
安定化ジルコニアとならない。 周知の如くY2O3安定化ZrO2はY2O3量が12wt
%以上になると立方晶単相になり1000℃以上でも
変態が起こらない安定化ZrO2となるが、この安
定化ZrO2には熱膨張係数が大きく耐熱衝撃性が
あまり良くないという問題がある。一方、Y2O3
量を少なくし立方晶ZrO2の一部を単斜晶ZrO2と
した混合組織の部分安定化ZrO2は熱膨張係数が
立方晶単相のものよりも低く耐熱衝撃性が大きい
ことが知られている(1979.1.24、NASA)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら単斜晶ZrO2は1000℃で単斜晶
正方晶の変態にともなう大きな寸法変化があるの
で、使用温度が1000℃を越える場合には耐熱衝撃
性が著しく低下するという欠点があつた。 本発明の目的は上記の欠点を解決し、1000℃以
上でも大きな耐熱衝撃性を有するセラミツクスコ
ーテイング用粉末及びそれを用いたコーテイング
層を有する金属部材を提供することにある。 〔問題点を解決しようとする手段〕及び〔作用〕 本題第1の発明は、5〜12重量%のY2O3また
は3〜6重量%のCaOの少なくとも一種を含んで
なる立方晶と単斜晶混合の部分安定化ジルコニア
と、0.2〜2重量%のSiO2または0.05〜0.8重量%
のAl2O3の少なくとも一種とからなることを特徴
とするセラミツクスコーテイング用粉末である。 ここで、セラミツクコーテイング用粉末とは、
部分安定化ジルコニア及びSiO2等の各粉末を混
合し、それを焼結し、その焼結体を粉砕して微粉
末にしたものである。 また、本願第2の発明は、セラミツクスコーテ
イング層を含む皮膜が表面に形成された金属部材
であつて、前記セラミツクスコーテイングの成分
組成は5〜12重量%のY2O3または3〜6重量%
のCaOの少なくとも一種を含んでなる部分安定化
ジルコニアと、0.2〜2重量%のSiO2または0.05
〜0.8重量%のAl2O3の少なくとも一種とよりなる
ことを特徴とするセラミツクスコーテイング層を
有する金属部材である。 上記本発明の構成において、部分安定化ZrO2
にZrO2の単斜晶正方晶の変態を抑制する物質
を含有せしめることによつて、部分安定化ZrO2
中の単斜晶の1000℃における急激な寸法変化を抑
制し、部分安定化ZrO2の耐熱衝撃性を高めるこ
とができる。 このようにZrO2の単斜晶正方晶の変態が抑
制される原因について、明確ではないが、SiO2
あるいはAl2O3などがZrO2の境界に入り応力緩和
の役目をし、単斜晶ZrO2が変態しても混合物全
体としては大きな寸法変化を生じないことが推察
される。 なお、立方晶ZrO2と単斜晶ZrO2の混合比は、
単斜晶ZrO2を5〜40%、好ましくは10〜30%程
度にするのが適当である。 ZrO2の単斜晶正方晶変態を抑制する物質と
しては、上記のSiO2、Al2O3の他、各種のものが
採用されうるが、SiO2、Al2O3が特に好適であ
る。 SiO2、Al2O3は少なくとも一方が含有されれば
よく、双方が添加されてもよい。SiO2、Al2O3の
好適な含有範囲は、それぞれ0.2〜2重量%、
0.05〜0.8重量%である。SiO2、Al2O3の含有量が
多いと、ZrO2との複合材となつてしまい、ZrO2
の特性である耐食性、断熱性が低下し、コーテイ
ング層の強度が低下する。逆に、SiO2、Al2O3の
含有量が少ないと、応力緩和の程度が小さくな
る。すなわち、SiO2、Al2O3の含有範囲を上記値
にすることにより、部分安定化ジルコニアの特性
を劣化することなく、コーテイング層の耐熱衝撃
性を増大させることができる。 なお、ZrO2を安定化するには、ZrO2に固溶す
るY2O3、CaO等周知の各種のものが採用される
が、Y2O3、CaOを用いる場合の好適な含有量は
Y2O3は5〜12重量%、CaOは3〜6重量%であ
る。 Y2O3、CaOの場合、含有量が少ないとZrO2が
単斜晶単相となる。 これらの組成を有する粉末は、例えば調合→焼
結→粉砕→整粒などの工程によつて製造される。 しかして、このセラミツクスコーテイング用粉
末を用いて金属部材にコーテイングするにはプラ
ズマ溶射手段が好適であるが、その他の手段も採
用可能である。 金属部材表面にコーテイングするに際しては、
セラミツクス層と金属母相との間に結合力を高め
る中間層を形成するようにすれば好ましい。 このようなセラミツクスコーテイング層を形成
するに好適な実機部材としては、耐熱性、耐摩耗
性、あるいは耐食性を要求される部材が挙げられ
る。具体的には例えば燃焼器ライナー、ガスター
ビンブレード、同ノズル等、が挙げられる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例について説明する。 試料として従来から知られた立方晶単相の
ZrO2、立方晶と単斜晶混合の部分安定化ZrO2、
および本発明に係るZrO2の3種を用いた。これ
ら3種のZrO2焼結体のおのおのについて熱膨張
を測定した。また、耐熱合金板に粉末をプラズマ
溶射したものについて熱衝撃試験を行つた。 第1図は試料作成過程を示す図である。図示の
如くZrO2、Y2O3、SiO2、Al2O3の各粉末を規定
量混合し1650℃で焼結して、立方晶と単斜晶混合
の部分安定化ジルコニアであつて、単斜晶ジルコ
ニアが立方晶のものに変態するのを抑制する物質
(SiO2、Al2O3)を含有させた焼結体とした後、
熱膨張測定用試料を加工した。大きさは3×3×
20mmである。また、焼結体を粉砕し微分末にした
後耐熱合金板にプラスマ溶射によりコーテイング
処理して熱衝撃試片とした。 第1表は用いた試料の詳細である。Y2O316%
のもの()は100%立方晶、Y2O37%のもの
()は単斜晶と立方晶の混合比が0.25である。
本発明のもの()はY2O3以外に0.5%SiO2、0.1
%Al2O3を添加したものである。第2図は第1表
の〜の3種のセラミツクスの昇温過程におけ
る熱膨張量である。立方晶単相のもの()は、
立方晶と単斜晶の混合組織のもの(、)に比
べて熱膨張量が大きい。また立方晶と単斜晶混合
のもの()は1000℃で変態にともなう大きな寸
法変化があるが、発明材()ではそれがほとん
どなくなつていることが認められる。
びセラミツクスコーテイング層を有する金属部材
に関するものである。 〔従来の技術〕 ガスタービン材料等の金属部材のセラミツクス
コーテイングに関して、Y2O3安定化ジルコニア
(ZrO2)粉末をプラズマ容射法で金属材料表面に
溶着する方法が知られている。部分安定化ジルコ
ニアとは、立方晶ジルコニアと単斜晶ジルコニア
が混在したジルコニア系セラミツクスのことをい
う。立方晶と単斜晶混合の部分安定化ジルコニア
の製法は、ジルコニア粉末に例えばY2O3の粉末
を所定量(5〜12重量%)添加して焼結すれば得
られる。Y2O3の含有量が過多では立方晶ジルコ
ニアのみが得られ、逆にY2O3の含有量が過少で
は単斜晶ジルコニアのみが得られ、いずれも部分
安定化ジルコニアとならない。 周知の如くY2O3安定化ZrO2はY2O3量が12wt
%以上になると立方晶単相になり1000℃以上でも
変態が起こらない安定化ZrO2となるが、この安
定化ZrO2には熱膨張係数が大きく耐熱衝撃性が
あまり良くないという問題がある。一方、Y2O3
量を少なくし立方晶ZrO2の一部を単斜晶ZrO2と
した混合組織の部分安定化ZrO2は熱膨張係数が
立方晶単相のものよりも低く耐熱衝撃性が大きい
ことが知られている(1979.1.24、NASA)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら単斜晶ZrO2は1000℃で単斜晶
正方晶の変態にともなう大きな寸法変化があるの
で、使用温度が1000℃を越える場合には耐熱衝撃
性が著しく低下するという欠点があつた。 本発明の目的は上記の欠点を解決し、1000℃以
上でも大きな耐熱衝撃性を有するセラミツクスコ
ーテイング用粉末及びそれを用いたコーテイング
層を有する金属部材を提供することにある。 〔問題点を解決しようとする手段〕及び〔作用〕 本題第1の発明は、5〜12重量%のY2O3また
は3〜6重量%のCaOの少なくとも一種を含んで
なる立方晶と単斜晶混合の部分安定化ジルコニア
と、0.2〜2重量%のSiO2または0.05〜0.8重量%
のAl2O3の少なくとも一種とからなることを特徴
とするセラミツクスコーテイング用粉末である。 ここで、セラミツクコーテイング用粉末とは、
部分安定化ジルコニア及びSiO2等の各粉末を混
合し、それを焼結し、その焼結体を粉砕して微粉
末にしたものである。 また、本願第2の発明は、セラミツクスコーテ
イング層を含む皮膜が表面に形成された金属部材
であつて、前記セラミツクスコーテイングの成分
組成は5〜12重量%のY2O3または3〜6重量%
のCaOの少なくとも一種を含んでなる部分安定化
ジルコニアと、0.2〜2重量%のSiO2または0.05
〜0.8重量%のAl2O3の少なくとも一種とよりなる
ことを特徴とするセラミツクスコーテイング層を
有する金属部材である。 上記本発明の構成において、部分安定化ZrO2
にZrO2の単斜晶正方晶の変態を抑制する物質
を含有せしめることによつて、部分安定化ZrO2
中の単斜晶の1000℃における急激な寸法変化を抑
制し、部分安定化ZrO2の耐熱衝撃性を高めるこ
とができる。 このようにZrO2の単斜晶正方晶の変態が抑
制される原因について、明確ではないが、SiO2
あるいはAl2O3などがZrO2の境界に入り応力緩和
の役目をし、単斜晶ZrO2が変態しても混合物全
体としては大きな寸法変化を生じないことが推察
される。 なお、立方晶ZrO2と単斜晶ZrO2の混合比は、
単斜晶ZrO2を5〜40%、好ましくは10〜30%程
度にするのが適当である。 ZrO2の単斜晶正方晶変態を抑制する物質と
しては、上記のSiO2、Al2O3の他、各種のものが
採用されうるが、SiO2、Al2O3が特に好適であ
る。 SiO2、Al2O3は少なくとも一方が含有されれば
よく、双方が添加されてもよい。SiO2、Al2O3の
好適な含有範囲は、それぞれ0.2〜2重量%、
0.05〜0.8重量%である。SiO2、Al2O3の含有量が
多いと、ZrO2との複合材となつてしまい、ZrO2
の特性である耐食性、断熱性が低下し、コーテイ
ング層の強度が低下する。逆に、SiO2、Al2O3の
含有量が少ないと、応力緩和の程度が小さくな
る。すなわち、SiO2、Al2O3の含有範囲を上記値
にすることにより、部分安定化ジルコニアの特性
を劣化することなく、コーテイング層の耐熱衝撃
性を増大させることができる。 なお、ZrO2を安定化するには、ZrO2に固溶す
るY2O3、CaO等周知の各種のものが採用される
が、Y2O3、CaOを用いる場合の好適な含有量は
Y2O3は5〜12重量%、CaOは3〜6重量%であ
る。 Y2O3、CaOの場合、含有量が少ないとZrO2が
単斜晶単相となる。 これらの組成を有する粉末は、例えば調合→焼
結→粉砕→整粒などの工程によつて製造される。 しかして、このセラミツクスコーテイング用粉
末を用いて金属部材にコーテイングするにはプラ
ズマ溶射手段が好適であるが、その他の手段も採
用可能である。 金属部材表面にコーテイングするに際しては、
セラミツクス層と金属母相との間に結合力を高め
る中間層を形成するようにすれば好ましい。 このようなセラミツクスコーテイング層を形成
するに好適な実機部材としては、耐熱性、耐摩耗
性、あるいは耐食性を要求される部材が挙げられ
る。具体的には例えば燃焼器ライナー、ガスター
ビンブレード、同ノズル等、が挙げられる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例について説明する。 試料として従来から知られた立方晶単相の
ZrO2、立方晶と単斜晶混合の部分安定化ZrO2、
および本発明に係るZrO2の3種を用いた。これ
ら3種のZrO2焼結体のおのおのについて熱膨張
を測定した。また、耐熱合金板に粉末をプラズマ
溶射したものについて熱衝撃試験を行つた。 第1図は試料作成過程を示す図である。図示の
如くZrO2、Y2O3、SiO2、Al2O3の各粉末を規定
量混合し1650℃で焼結して、立方晶と単斜晶混合
の部分安定化ジルコニアであつて、単斜晶ジルコ
ニアが立方晶のものに変態するのを抑制する物質
(SiO2、Al2O3)を含有させた焼結体とした後、
熱膨張測定用試料を加工した。大きさは3×3×
20mmである。また、焼結体を粉砕し微分末にした
後耐熱合金板にプラスマ溶射によりコーテイング
処理して熱衝撃試片とした。 第1表は用いた試料の詳細である。Y2O316%
のもの()は100%立方晶、Y2O37%のもの
()は単斜晶と立方晶の混合比が0.25である。
本発明のもの()はY2O3以外に0.5%SiO2、0.1
%Al2O3を添加したものである。第2図は第1表
の〜の3種のセラミツクスの昇温過程におけ
る熱膨張量である。立方晶単相のもの()は、
立方晶と単斜晶の混合組織のもの(、)に比
べて熱膨張量が大きい。また立方晶と単斜晶混合
のもの()は1000℃で変態にともなう大きな寸
法変化があるが、発明材()ではそれがほとん
どなくなつていることが認められる。
【表】
第3図は、熱衝撃試験片で上記3種のセラミツ
クス粉末を200mmφ×3mmtの母材耐熱合金板に溶
射したものである。セラミツクスコーテイング層
10の厚さは300μである。母材30とセラミツ
クス層10との間には結合力を高めるためNi−
Cr−Al−Yの粉末を溶射して中間層20を形成
し中間層の厚さは100μとした。 第2表は上記3種の試験片の熱衝撃試験結果で
ある。熱衝撃試験は990℃←→100℃、および1095℃
←→100℃の2条件で流動床式熱衝撃試験を行つた。
従来材同志を比較すると立方晶単相のもの()
は、立方晶と単斜晶混合のもの()に比べ明ら
かに耐熱衝撃性が劣ることがわかる。また、変態
点以下の990℃←→100℃では立方晶と単斜晶の混合
組織の方(、)が本発明のもの()に比べ
てわずかにすぐれているが、変態点以上の1095℃
←→100℃では本発明材の方が明らかにすぐれてい
る。
クス粉末を200mmφ×3mmtの母材耐熱合金板に溶
射したものである。セラミツクスコーテイング層
10の厚さは300μである。母材30とセラミツ
クス層10との間には結合力を高めるためNi−
Cr−Al−Yの粉末を溶射して中間層20を形成
し中間層の厚さは100μとした。 第2表は上記3種の試験片の熱衝撃試験結果で
ある。熱衝撃試験は990℃←→100℃、および1095℃
←→100℃の2条件で流動床式熱衝撃試験を行つた。
従来材同志を比較すると立方晶単相のもの()
は、立方晶と単斜晶混合のもの()に比べ明ら
かに耐熱衝撃性が劣ることがわかる。また、変態
点以下の990℃←→100℃では立方晶と単斜晶の混合
組織の方(、)が本発明のもの()に比べ
てわずかにすぐれているが、変態点以上の1095℃
←→100℃では本発明材の方が明らかにすぐれてい
る。
【表】
なおSiO2あるいはAl2O3の単独添加でも同様の
効果が得られることを確認している。 以上の通り本発明に係るセラミツクスコーテイ
ング用粉末は、耐熱衝撃性にすぐれる。またこの
粉末を用いたセラミツクスコーテイング層を含む
皮膜が形成された金属部材は耐熱衝撃性に優れる
とともに、耐熱性、耐摩耗性、耐食性が高めら
れ、特に1000℃以上となる部分に用いる部材とし
て有用である。
効果が得られることを確認している。 以上の通り本発明に係るセラミツクスコーテイ
ング用粉末は、耐熱衝撃性にすぐれる。またこの
粉末を用いたセラミツクスコーテイング層を含む
皮膜が形成された金属部材は耐熱衝撃性に優れる
とともに、耐熱性、耐摩耗性、耐食性が高めら
れ、特に1000℃以上となる部分に用いる部材とし
て有用である。
第1図はセラミツクス粉末及び熱膨張測定用試
料の作成過程を示す図、第2図は昇温過程におけ
るセラミツクスの熱膨張量を示すグラフ、第3図
は熱衝撃試験片の断面図である。 10……セラミツクス層、20……中間層、3
0……母材。
料の作成過程を示す図、第2図は昇温過程におけ
るセラミツクスの熱膨張量を示すグラフ、第3図
は熱衝撃試験片の断面図である。 10……セラミツクス層、20……中間層、3
0……母材。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 1.5〜12重量%のY2O3または3〜6重量%の
CaOの少なくとも一種を含んでなる立方晶と単斜
晶混合の部分安定化ジルコニアと、0.2〜2重量
%のSiO2または0.05〜0.8重量%のAl2O3の少なく
とも一種とを成分とする焼結体を粉砕したもので
あるセラミツクスコーテイング用粉末。 2 セラミツクスコーテイング層を含む皮膜が表
面に形成された金属部材であつて、前記セラミツ
クスコーテイング層の成分組成は5〜12重量%の
Y2O3または3〜6重量%のCaOの少なくとも一
種を含んでなる部分安定化ジルコニアと、0.2〜
2重量%のSiO2または0.05〜0.8重量%のAl2O3の
少なくとも一種とよりなることを特徴とするセラ
ミツクスコーテイング層を有する金属部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57039504A JPS58157974A (ja) | 1982-03-15 | 1982-03-15 | セラミツクスコ−テイング用粉末及びセラミツクスコ−テイング層を有する金属部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57039504A JPS58157974A (ja) | 1982-03-15 | 1982-03-15 | セラミツクスコ−テイング用粉末及びセラミツクスコ−テイング層を有する金属部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58157974A JPS58157974A (ja) | 1983-09-20 |
JPH0128099B2 true JPH0128099B2 (ja) | 1989-06-01 |
Family
ID=12554870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57039504A Granted JPS58157974A (ja) | 1982-03-15 | 1982-03-15 | セラミツクスコ−テイング用粉末及びセラミツクスコ−テイング層を有する金属部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58157974A (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3241061C2 (de) * | 1982-11-06 | 1986-04-10 | Erni Elektroapparate Gmbh, 7321 Adelberg | Elastischer Einpreßstift für die lötfreie Verbindung der Wickelpfosten elektrischer Steckverbinder o.dgl. mit durchkontaktierten Leiterplatten sowie Verfahren zu seiner Herstellung |
JPS6347138A (ja) * | 1986-08-15 | 1988-02-27 | 中部電力株式会社 | タイルライニング体 |
JP2699758B2 (ja) * | 1992-03-24 | 1998-01-19 | 住友金属工業株式会社 | セラミックス溶射皮膜 |
JP4644324B2 (ja) * | 1998-09-07 | 2011-03-02 | ズルツァー マーケッツ アンド テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト | 断熱被覆の製造のための高温噴霧方法の使用 |
SE527179C2 (sv) * | 2003-12-05 | 2006-01-17 | Sandvik Intellectual Property | Tunnfilmssolcell eller tunnfilmsbatteri, innefattande en zirkoniumoxidbelagd bandprodukt av ferritiskt kromstål |
US7927722B2 (en) * | 2004-07-30 | 2011-04-19 | United Technologies Corporation | Dispersion strengthened rare earth stabilized zirconia |
JP5061554B2 (ja) * | 2006-09-25 | 2012-10-31 | 東ソー株式会社 | ジルコニア微粉末及びその製造方法 |
JP2015218379A (ja) * | 2014-05-20 | 2015-12-07 | 株式会社東芝 | 蒸気タービン用遮熱コーティング材料および発電用蒸気機器 |
DE102018009153B4 (de) * | 2017-11-22 | 2021-07-08 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Beschichtungsverfahren |
CN116285446A (zh) * | 2023-05-15 | 2023-06-23 | 佛山桃园先进制造研究院 | 一种耐磨涂层、粉末、制备方法、耐磨处理方法及其用途 |
-
1982
- 1982-03-15 JP JP57039504A patent/JPS58157974A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58157974A (ja) | 1983-09-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0071997B1 (en) | Sintered body of ceramics and preparation thereof | |
US4141743A (en) | Thermal spray powdered composite | |
US4221650A (en) | Solid electrolyte oxygen sensors | |
US6869550B2 (en) | Method of producing a pre-alloyed stabilized zirconia powder | |
JP2010505717A (ja) | 高純度粉末及びそれから調製される被膜 | |
JPH0128099B2 (ja) | ||
AU2009213932B2 (en) | BSAS powder | |
US6177186B1 (en) | Heat reflective, erosion and wear resistant coating mixture, method and coated article | |
US4764491A (en) | Low temperature sintering of yttria stabilized zirconia with lanthana borate additions | |
US5534300A (en) | Two-layer high temperature coating on a ceramic substrate, and process for obtaining same | |
Qiu et al. | Medium-entropy (Me, Ti) 0.1 (Zr, Hf, Ce) 0.9 O2 (Me= Y and Ta): Promising thermal barrier materials for high-temperature thermal radiation shielding and CMAS blocking | |
JPS60190580A (ja) | 遮熱コ−テイング用粉末および遮熱コ−テイング層を有する金属部材 | |
JPH04943B2 (ja) | ||
JPS6141757A (ja) | しや熱コ−テイング用ZrO2系粉末 | |
JPH0631162B2 (ja) | 窒化けい素系セラミツク焼結体接合用接着剤および接着方法 | |
JPS609978B2 (ja) | 酸素イオン伝導性固体電解質 | |
JPH03197356A (ja) | ジルコニア耐火物とその製造方法 | |
Hodgson et al. | The role of SiO2 impurities in the microstructure and properties of Y–TZP | |
KR100915920B1 (ko) | 파이로클로어 결정 구조의 저열전도성 세라믹 소재 및 그제조방법 | |
US3931447A (en) | Fused silicide coatings containing discrete particles for protecting niobium alloys | |
JPH02192471A (ja) | 窒化ケイ素系セラミックスの焼結接合用接着剤および接合方法 | |
JPH03237059A (ja) | 高強度を有する超塑性変形性酸化ジルコニウム系セラミックス | |
JPH01226749A (ja) | セラミック接合ガラス組成物 | |
JPS6251913B2 (ja) | ||
RU2679774C1 (ru) | Способ получения жаростойкого стеклокерамического покрытия |