JPH0127684Y2

JPH0127684Y2 -

Info

Publication number: JPH0127684Y2
Application number: JP2989786U
Authority: JP
Priority date: 1986-03-01
Filing date: 1986-03-01
Publication date: 1989-08-22
Also published as: JPS62141307U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、合成樹脂製鋲を一体的に突設した合
成樹脂製の靴底に、ゴム製鋲を配した野球、サツ
カー、ラグビー等用のスポーツ靴用靴底に関する
ものである。

（従来の技術）従来、野球、サツカー、ラグビー等用のスポー
ツ靴底として、防滑性の向上のために、前踏部、
踵部等に多数の鋲を突設したものが使用されてい
る。

そして、この鋲をゴム製とした場合は、防滑性
に優れているが、耐摩耗性及び耐久性に欠け、一
方、合成樹脂製とした場合は、ゴム製鋲に比べて
耐摩耗性及び耐久性に優れているが、防滑性に劣
るものであつた。

そこで、合成樹脂製鋲を配した靴底の防滑性を
向上させるために、合成樹脂製靴底にゴム製鋲を
一体的に形成した靴底とすることが試みられてい
るが、ゴムと合成樹脂との接着性が悪く、使用中
に、該ゴム製鋲が脱落するという欠点を有してい
た。

（考案が解決しようとする問題点）ゴム製鋲が、合成樹脂製の靴底本体Ａから脱落
することなく、防滑性を発揮し、合成樹脂製鋲の
持つ耐摩耗性、耐久性とを兼ね備えたスポーツ靴
用靴底を提供する点にある。

（問題点を解決するための手段）本考案のスポーツ靴用靴底は、以下の様な構成
である。

力の係る部位に互いに隣接する鋲同志をリブｒ
で連設した一体鋲ａを複数個突設し、前踏部４、
踵部６の力の係る部位の任意の箇所に、連結杆１
を張り渡した貫通孔２を穿設し、この貫通孔２の
裏面周囲に凹陥部３を設けた合成樹脂製の靴底本
体Ａを形成する。

脚部７を一体的に突設したゴム製鋲Ｂの座部８
を該凹陥部３に配し、ゴム製鋲Ｂの脚部７に該連
結杆１を埋設した状態で、靴底本体Ａの貫通孔２
からゴム製鋲Ｂを突出させたものである。

（実施例）本考案に係るスポーツ靴用靴底は、第１図及び
第２図に示したように、力の係る部位に、互いに
隣接する鋲同志をリブｒで連設した一体鋲ａを一
体的に突設した合成樹脂製の靴底本体Ａの任意の
箇所に、ゴム製鋲Ｂを埋設したものである。

靴底本体Ａは、第３図及び第４図に示したよう
に、ウレタン、ナイロン等の強靭性、耐久性、耐
摩耗性に優れた合成樹脂で略足形に成形したもの
で、隣接する一体鋲ａ同志をリブｒで連設し、リ
ブｒの延長線上に連結杆１を張り渡した貫通孔２
を、前踏部４、踵部６の力の係る部位に穿設し、
この貫通孔２の裏面周囲に大径の凹陥部３を設け
たものである。

ここで、リブｒを設けるには、使用中における
一体鋲ａやゴム製鋲Ｂの変形度合を、より減少さ
せ、耐久性をより向上させるためである。

又、両隣りのリブｒの延長線上に連結杆１を張
設しているため、使用中にゴム製鋲Ｂが変形して
も、連結杆１とゴム製鋲Ｂとの間に隙間ができに
くいものである。

一体鋲ａは、第３図及び第４図に示すように、
大径のものと小径のものとがあり、前踏部４、不
踏部５の外側及び踵部６の力の係る部位に、靴底
本体Ａと一体的に複数個突設した略円錐台で、互
いに隣接する鋲同志を、靴底本体Ａに突設したリ
ブｒで連設したものである。

ゴム製鋲Ｂは、天然ゴム又は合成ゴム製で、第
１図及び第２図に示すように、略円錐台状の脚部
７を円盤状の座部８に一体的に突設したもので、
靴底本体Ａの凹陥部３に座部８を配し、靴底本体
Ａの連結杆１を埋設する横貫通孔９を設け、靴底
本体Ａの貫通孔２より、脚部７を突出させたもの
である。

次に、本考案に係るスポーツ靴用靴底の製造方
法について説明する。

靴底本体成形用金型に合成樹脂を注入固化し、
脱型して、靴底本体Ａを形成する。

この靴底本体Ａを、靴底成形用金型の所定の位
置に配した後、該金型に天然ゴムを注入固化し、
脱型して、合成樹脂製の一体鋲ａとゴム製鋲Ｂと
を所定の位置に突設した靴底とするものである。

なお、前記実施例では、一体鋲ａ及びゴム製鋲
Ｂを円錐台状のもので説明したが、鋲ａ，Ｂの形
状は、特に限定するものではない。

また、一体鋲ａは、力の係る部位に設ければよ
く、一体鋲ａを設ける位置、大きさ、その個数等
は、特に限定するものではない。

前記実施例では、前踏部４及び踵部６にそれぞ
れ一箇所づつ、ゴム製鋲Ｂを設けた例で説明した
が、ゴム製鋲Ｂは、力の係る部位で防滑性が要求
される部位に設ければよく、ゴム製鋲Ｂを設ける
位置、大きさ、その個数等は、特に限定するもの
ではない。

前記実施例では、リブｒを設けた例で説明した
が、このリブｒを省略したものとしてもよい。

前記実施例では、前踏部４の貫通孔２には一本
の連結杆１、踵部６の貫通孔２には三本の連結杆
１を設けた例で説明したが、連結杆１を一つの貫
通孔２に張り渡す数は、特に限定するものではな
い。

前記実施例では、不踏部５の外側に一体鋲ａを
設けた例で説明したが、不踏部５の内側にも設け
てもよく、また逆に不踏部５には一体鋲ａを設け
ないようにしてもよい。

前記実施例では、予め成形した合成樹脂製の靴
底本体Ａを、靴底成形用金型の所定の位置に配し
た後、該金型に天然ゴムを注入固化した例で説明
したが、第５図に示したように、横貫通孔９を有
するゴム製鋲Ｂを予め成形し、このゴム製鋲Ｂを
靴底成形用金型の所定の位置に配した後、該金型
に合成樹脂を注入固化し、脱型して、合成樹脂製
の一体鋲ａとゴム製鋲Ｂとを所定の位置に突設し
た靴底としてもよい。

この場合、ゴム製鋲Ｂの座部８に複数の透孔を
穿設し、この透孔に合成樹脂が流入固化されて、
ゴム製鋲Ｂを靴底本体Ａにより強固に一体化でき
るようにしてもよい。

同様に、ゴム製鋲Ｂの座部８の表面を粗面とし
たり、また、座部８等の表面に生地や不織布を一
体的に配したゴム製鋲Ｂを成形したりして、ゴム
製鋲Ｂを靴底本体Ａにより強固に一体化できるよ
うにしてもよい。

（考案の作用効果）本考案に係るスポーツ靴用靴底は、前記の様な
構成で、ゴム製鋲Ｂの座部８を凹陥部３に配し、
ゴム製鋲Ｂの脚部７に該連結杆１を埋設した状態
で、一体鋲ａを複数個突設した合成樹脂製の靴底
本体Ａの貫通孔２からゴム製鋲Ｂを突出させてい
るため、ゴム製鋲Ｂが靴底本体Ａから脱落せず、
防滑性、耐摩耗性、耐久性を兼ね備えたものであ
る。

本考案に係るスポーツ靴用靴底は、前記の様な
構成で、ゴム製鋲Ｂの座部８を凹陥部３に配し、
ゴム製鋲Ｂの脚部７に該連結杆１を埋設した状態
で、一体鋲ａを複数個突設した合成樹脂製の靴底
本体Ａの貫通孔２からゴム製鋲Ｂを突出させてい
るため、ゴム製鋲Ｂが、より強固に靴底本体Ａの
貫通孔２に固着でき、靴底本体Ａの貫通孔２から
脱落しないものである。

本考案に係るスポーツ靴用靴底は、前記の様な
構成で、連結杆１を張り渡した合成樹脂製の靴底
本体Ａの貫通孔２に、ゴム製鋲Ｂを突出させてい
るため、ゴム製鋲Ｂを靴底の任意の位置に、効果
的に配設することができ、軽量で耐久性に優れた
ものである。

本考案に係るスポーツ靴用靴底は、前記の様な
構成で、ゴム製鋲Ｂが合成樹脂製の靴底本体Ａか
ら脱落しないため、用途に合つた合成樹脂を靴底
として選択使用でき、履心地が良く、耐久性に優
れたものである。

本考案に係るスポーツ靴用靴底は、前記の様な
構成で、予め形成した靴底本体Ａを靴底成形用金
型の所定の位置に配して、ゴムを注入固化するだ
けで製造できるため、製造が簡単で、手数の係ら
ないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスポーツ靴用靴底の正面
図、第２図は第１図の−線における一部省略
拡大断面図、第３図は本考案に係る靴底本体の正
面図、第４図は第３図の−線における一部省
略拡大断面図、第５図は他の実施例のゴム製鋲の
一部断面を含む正面図である。Ａ……靴底本体、Ｂ……ゴム製鋲、ａ……一体
鋲、ｒ……リブ、１……連結杆、２……貫通孔、
３……凹陥部、４……前踏部、５……不踏部、６
……踵部、７……脚部、８……座部、９……横貫
通孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

前踏部４、踵部６の力の係る部位に、一体鋲ａ
を複数個突設し、連結杆１を有する貫通孔２を穿
設し、この貫通孔２の裏面周囲に凹陥部３を設け
た合成樹脂製の靴底本体Ａを形成し、脚部７を一
体的に突設したゴム製鋲Ｂの座部８を、該凹陥部
３に配し、ゴム製鋲Ｂの脚部７に該連結杆１を埋
設した状態で、靴底本体Ａの貫通孔２からゴム製
鋲Ｂを突出させたスポーツ靴用靴底。