JPH01268750A - フェノール樹脂成形材料およびその製造方法 - Google Patents
フェノール樹脂成形材料およびその製造方法Info
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- JPH01268750A JPH01268750A JP9782488A JP9782488A JPH01268750A JP H01268750 A JPH01268750 A JP H01268750A JP 9782488 A JP9782488 A JP 9782488A JP 9782488 A JP9782488 A JP 9782488A JP H01268750 A JPH01268750 A JP H01268750A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、改質されたフェノール樹脂成形材料およびそ
の製造方法に関する。
の製造方法に関する。
[従来技術]
従来のフェノール樹脂成形材料は、粉砕した成形用フェ
ノール樹脂に硬化剤、改質剤を添加して混合し、さらに
フェノール樹脂と同量程度の木粉を加えてよく混合した
のち、加熱ロール等で加熱混練し、この混練物を冷却後
、粉砕して製造される。そして、このフェノール樹脂成
形材料は、圧縮成形して成形品にするフェノール樹脂の
製造に供される。
ノール樹脂に硬化剤、改質剤を添加して混合し、さらに
フェノール樹脂と同量程度の木粉を加えてよく混合した
のち、加熱ロール等で加熱混練し、この混練物を冷却後
、粉砕して製造される。そして、このフェノール樹脂成
形材料は、圧縮成形して成形品にするフェノール樹脂の
製造に供される。
[発明が解決しようとする課題]
しかし、従来のフェノール樹脂成形材料を圧縮成形して
得たフェノール樹脂成形品は耐水性に乏しく、用途が限
定される等の問題がある。フェノール樹脂成形品の低い
耐水性は、フェノール樹脂自体が耐水性に乏しいことの
ほか、増量剤として添加している木粉によるところが大
きい。
得たフェノール樹脂成形品は耐水性に乏しく、用途が限
定される等の問題がある。フェノール樹脂成形品の低い
耐水性は、フェノール樹脂自体が耐水性に乏しいことの
ほか、増量剤として添加している木粉によるところが大
きい。
この耐水性の問題については、従来、フェノール樹脂自
体を改質して耐水性を改善する技術は多くみられるが、
増量剤の木粉に起因する耐水性の低下を防止する技術は
見当たらない。
体を改質して耐水性を改善する技術は多くみられるが、
増量剤の木粉に起因する耐水性の低下を防止する技術は
見当たらない。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決し、フェノ
ール樹脂成形品の耐水性を向上させることができるフェ
ノール樹脂成形材料およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
ール樹脂成形品の耐水性を向上させることができるフェ
ノール樹脂成形材料およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段および作用](1)上記の
目的を達成するために、本発明のフェノール樹脂成形材
料は、増量剤を木粉およびピッチとする。
目的を達成するために、本発明のフェノール樹脂成形材
料は、増量剤を木粉およびピッチとする。
本発明者等は、フェノール樹脂成形品の耐水性が向上す
るフェノール樹脂成形材料およびその製造方法の開発に
際し、フェノール樹脂成形材料に疏水性物質を添加すれ
ば、成形品の耐水性を向上させことができることに着目
し、増量剤である木粉の一部を疏水性物質で代替するこ
とを検討した。しかし、増量剤の条件としては、フェノ
ール樹脂成形品の強度が確保されること、成形時の加熱
によって気泡を発生する低沸点成分や低温分解成分が含
まれていないこと、および安価であることが要求される
。疏水性物質としては油脂系物質があるが、通常の油脂
系物質は増量剤としての前記条件は満足できない、そこ
で、種々検討の結果、石油あるいはコールタールの蒸留
残査であるピッチが前記の条件を備えた物質であること
が分かった。このような検討経過を経て、フェノール樹
脂成形材料の増量剤である木粉の一部を高軟化点のピッ
チで代替する本発明に至った。
るフェノール樹脂成形材料およびその製造方法の開発に
際し、フェノール樹脂成形材料に疏水性物質を添加すれ
ば、成形品の耐水性を向上させことができることに着目
し、増量剤である木粉の一部を疏水性物質で代替するこ
とを検討した。しかし、増量剤の条件としては、フェノ
ール樹脂成形品の強度が確保されること、成形時の加熱
によって気泡を発生する低沸点成分や低温分解成分が含
まれていないこと、および安価であることが要求される
。疏水性物質としては油脂系物質があるが、通常の油脂
系物質は増量剤としての前記条件は満足できない、そこ
で、種々検討の結果、石油あるいはコールタールの蒸留
残査であるピッチが前記の条件を備えた物質であること
が分かった。このような検討経過を経て、フェノール樹
脂成形材料の増量剤である木粉の一部を高軟化点のピッ
チで代替する本発明に至った。
本発明では増量剤が木粉及びピッチであることが必要で
ある。
ある。
ピッチを選定した理由を要約すると次のようである。
■耐水性がフェノール樹脂よりも高い。
■低沸点成分が除去されている。
■高温域までの揮発分を除去した軟化点の高いピッチを
使用すれば、高温領域までの強度が確保される。
使用すれば、高温領域までの強度が確保される。
■軟化点の高いピッチは減圧蒸留等の方法によって容易
に、且つ安価に製造できる。
に、且つ安価に製造できる。
上記■■■特性を有するピッチの添加はフェノール樹脂
成形材料中の増量剤である木粉を改質する。これは木粉
は親水性物質であり、成形材料の原料の一つとして新た
にピッチ添加すると、その製造過程において本粉に疏水
性が付与され、成形品の耐水性を低下させる大きな要因
が排除されることによる。
成形材料中の増量剤である木粉を改質する。これは木粉
は親水性物質であり、成形材料の原料の一つとして新た
にピッチ添加すると、その製造過程において本粉に疏水
性が付与され、成形品の耐水性を低下させる大きな要因
が排除されることによる。
(2)本発明の増量剤のピッチの軟化点は10℃を超え
200℃以下とすることが好ましい。更により好ましい
のは120℃〜150℃である。ピッチを使用した場合
、軟化点が100℃以下のものでは、加熱混線時にロー
ル離れが悪くなる等の作業性の低下を来し、また、成形
時においてピッチが遊離してしまう等の問題を生ずるこ
とがある。
200℃以下とすることが好ましい。更により好ましい
のは120℃〜150℃である。ピッチを使用した場合
、軟化点が100℃以下のものでは、加熱混線時にロー
ル離れが悪くなる等の作業性の低下を来し、また、成形
時においてピッチが遊離してしまう等の問題を生ずるこ
とがある。
使用するピッチは軟化点が高いほど成形品の耐水性、強
度を向上させるが、軟化点が100℃を超えるピッチを
使用した場合、それ以降の軟化点の相違による成形品の
特性に及ぼす効果は少ない、さらに、軟化点の高いピッ
チの製造においては、製造コストの増加を伴うので、経
済的見地からすれば、使用するピッチの軟化点の上限は
200℃程度とするのが好ましい。
度を向上させるが、軟化点が100℃を超えるピッチを
使用した場合、それ以降の軟化点の相違による成形品の
特性に及ぼす効果は少ない、さらに、軟化点の高いピッ
チの製造においては、製造コストの増加を伴うので、経
済的見地からすれば、使用するピッチの軟化点の上限は
200℃程度とするのが好ましい。
(3)本発明の増量剤のピッチの割合は10%以上50
%未満であることが好ましい、更に好ましいピッチの割
合は10%〜30%である。ピッチの割合が10%未満
では、成形品の耐水性向上の効果が少なく、50%以上
では、加熱混線時および成形時の作業性が低下し、また
、成形品の強度低下を来すことがある。
%未満であることが好ましい、更に好ましいピッチの割
合は10%〜30%である。ピッチの割合が10%未満
では、成形品の耐水性向上の効果が少なく、50%以上
では、加熱混線時および成形時の作業性が低下し、また
、成形品の強度低下を来すことがある。
本発明は成形用フェノール樹脂を主成分とするものであ
り、上記増量剤のほかに硬化剤、改質剤等分適宜含有出
来ることは云うまでもない。
り、上記増量剤のほかに硬化剤、改質剤等分適宜含有出
来ることは云うまでもない。
本発明のフェノール樹脂成形材料の製造方法としては、
下記の方法がある。
下記の方法がある。
(4)成形用フェノール樹脂と硬化剤、改質剤、木粉お
よびピッチを混合し、この混合物を加熱混練し、冷却し
たのち粉砕する方法。
よびピッチを混合し、この混合物を加熱混練し、冷却し
たのち粉砕する方法。
この混合物を得るための手順として次の2方法を挙げる
ことが出来る。
ことが出来る。
(5)成形用フェノール樹脂に硬化剤および改質剤を混
合し、次に木粉および粉砕したピッチを混合し混合物を
得ること。
合し、次に木粉および粉砕したピッチを混合し混合物を
得ること。
(6)成形用フェノール樹脂に硬化剤および改質剤を混
合し、次にピッチを含浸させた木粉を混合し混合物を得
ること。
合し、次にピッチを含浸させた木粉を混合し混合物を得
ること。
そして、
(7)成形用フェノール樹脂にピッチを加えて加熱混合
し、冷却して粉砕したのち硬化剤および改質剤を混合し
、さらに木粉を混合する方法。
し、冷却して粉砕したのち硬化剤および改質剤を混合し
、さらに木粉を混合する方法。
以上のフェノール樹脂成形材料の製造方法についての方
法間の相違はピッチの添加方法によるものであり、即ち
粉砕したピッチを木粉と共に添加する方法、木粉にピッ
チ含浸させて添加する方法、そして、成形用フェノール
樹脂とピッチを加熱溶融して樹脂中に添、加する方法で
ある。ピッチの添加方法がいずれの方法であっても、本
発明のフェノール樹脂成形材料の製造過程においては、
配合原料を混合する工程の後に加熱混線工程があるので
、加熱混練工程において木粉とピッチとの十分な混合と
木粉へのピッチの含浸が行われるために成形後のフェノ
ール樹脂成形品の品質に差を生ずことはない。
法間の相違はピッチの添加方法によるものであり、即ち
粉砕したピッチを木粉と共に添加する方法、木粉にピッ
チ含浸させて添加する方法、そして、成形用フェノール
樹脂とピッチを加熱溶融して樹脂中に添、加する方法で
ある。ピッチの添加方法がいずれの方法であっても、本
発明のフェノール樹脂成形材料の製造過程においては、
配合原料を混合する工程の後に加熱混線工程があるので
、加熱混練工程において木粉とピッチとの十分な混合と
木粉へのピッチの含浸が行われるために成形後のフェノ
ール樹脂成形品の品質に差を生ずことはない。
上記の三方法についてはそれぞれ得失があるが、粉砕し
たピッチを木粉と共に添加する方法は単にピッチを混合
するだけでよく、従来技術の製造工程と全く変わるとこ
ろがない、また、木粉にピッチ含浸させて添加する方法
は有機溶剤の除去等の余分な処理を要するが、ピッチが
木粉に均一に分散するなめ原料混合物を調製する混合操
作が容易となる。そして、成形用フェノール樹脂とピッ
チを加熱溶融して樹脂中に添加する方法は、木粉に含浸
させる方法と同様に加熱溶融なる余分の処理を要するが
、配合量が最も多い樹脂とピッチとの混合が十分に行わ
れるため原料混合物を調製する混合操作が容易となる。
たピッチを木粉と共に添加する方法は単にピッチを混合
するだけでよく、従来技術の製造工程と全く変わるとこ
ろがない、また、木粉にピッチ含浸させて添加する方法
は有機溶剤の除去等の余分な処理を要するが、ピッチが
木粉に均一に分散するなめ原料混合物を調製する混合操
作が容易となる。そして、成形用フェノール樹脂とピッ
チを加熱溶融して樹脂中に添加する方法は、木粉に含浸
させる方法と同様に加熱溶融なる余分の処理を要するが
、配合量が最も多い樹脂とピッチとの混合が十分に行わ
れるため原料混合物を調製する混合操作が容易となる。
本発明において使用可能なピッチは、石油系、石炭系の
いずれでもよいが、アルキル側鎖が非常に少なく、−最
に同じ蒸留温度でも石油系より高い軟化点を示す石炭系
ピッチの使用が好ましい。
いずれでもよいが、アルキル側鎖が非常に少なく、−最
に同じ蒸留温度でも石油系より高い軟化点を示す石炭系
ピッチの使用が好ましい。
[発明の実施例]
以下、本発明の方法によりフェノール樹脂成形材料を製
造した結果、および圧縮成形して得たフェノール樹脂成
形品の特性を測定した結果について説明する。
造した結果、および圧縮成形して得たフェノール樹脂成
形品の特性を測定した結果について説明する。
先ず、コールタールを減圧(単)蒸留して第1表に示す
ように3種類の軟化点のピッチを調製した。
ように3種類の軟化点のピッチを調製した。
第1表
軟化点の測定はリング、ボール法による。
原料は、第1表のピッチのほかに、射出成形用フェノー
ル樹脂(三井東圧化学製、ノボラック#200M) 、
硬化剤としてヘキサメチルテトラミン、改質剤として酸
化マグネシウムおよびステアリン酸カルシウム、木粉(
水分8.7%)を使用した。
ル樹脂(三井東圧化学製、ノボラック#200M) 、
硬化剤としてヘキサメチルテトラミン、改質剤として酸
化マグネシウムおよびステアリン酸カルシウム、木粉(
水分8.7%)を使用した。
成形用フェノール樹脂、硬化剤および改質剤の配合率は
第2表のごとく一定にした。また、ピッチと木粉との配
合率は第3表に示すように、ピッチの割合を10〜50
%の間で変動させた。そして、全体として、成形用フェ
ノール樹脂100部に対し増量剤であるピッチと木粉1
00部となる配合にした。
第2表のごとく一定にした。また、ピッチと木粉との配
合率は第3表に示すように、ピッチの割合を10〜50
%の間で変動させた。そして、全体として、成形用フェ
ノール樹脂100部に対し増量剤であるピッチと木粉1
00部となる配合にした。
第2表
上記の原料配合により、三方法によってフェノール樹脂
成形材料を製造した。各製造方法は次のごとくである。
成形材料を製造した。各製造方法は次のごとくである。
(A法)
■粉砕した成形用フェノール樹脂にヘキサメチルテトラ
ミン、酸化マグネシウム、およびステアリン酸カルシウ
ムを加え、乳鉢で混合する。
ミン、酸化マグネシウム、およびステアリン酸カルシウ
ムを加え、乳鉢で混合する。
■さらに、木粉、ピッチを加えてよく混合し、■(前)
80〜90℃、(後)65〜75℃の加熱2本ロールで
混練する。混線時間はロールに巻きついてから5分とす
る。
80〜90℃、(後)65〜75℃の加熱2本ロールで
混練する。混線時間はロールに巻きついてから5分とす
る。
■この混練物を冷却したのち、5IllII+角のふる
いを通過する大きさに粉砕する。
いを通過する大きさに粉砕する。
(B法)
A法との相違はピッチの添加方法であり、A法における
木粉およびピッチを混合する方法に代えて、ピッチを含
浸させた木粉を混合する。ピッチの含浸方法は、ピッチ
を有機溶剤であるベンゼンに溶解し、この溶液を木粉に
加え、加熱処理してベンゼンを除去する方法による。
木粉およびピッチを混合する方法に代えて、ピッチを含
浸させた木粉を混合する。ピッチの含浸方法は、ピッチ
を有機溶剤であるベンゼンに溶解し、この溶液を木粉に
加え、加熱処理してベンゼンを除去する方法による。
(C法)
この方法も、ピッチの添加方法がA法と相違するもので
あり、その添加方法は、成形用フェノール樹脂にピッチ
を加え、200″Cで2時間の加熱処理をして混合し、
冷却したのち粉砕する。この粉砕品にA法の混合順序に
従って各原料を混合する。
あり、その添加方法は、成形用フェノール樹脂にピッチ
を加え、200″Cで2時間の加熱処理をして混合し、
冷却したのち粉砕する。この粉砕品にA法の混合順序に
従って各原料を混合する。
そして、上記のようにして製造し、第3表に示した木粉
とピッチ割合(重量%)の実験条件で各種フェノール樹
脂成形材料を165〜170℃/(約200 kg /
cnt ) / 5分の条件下で圧縮成形し、フェノ
ール樹脂成形品を作製した。
とピッチ割合(重量%)の実験条件で各種フェノール樹
脂成形材料を165〜170℃/(約200 kg /
cnt ) / 5分の条件下で圧縮成形し、フェノ
ール樹脂成形品を作製した。
第3表
この結果は、第4表に作業性および成形品外観の結果を
、第5表に成形品の特性値の結果を示す、また、第5表
の特性値をグラフ化し、吸水率の結果を第1図に、絶縁
抵抗の結果を第2図(常態)および第3図(吸水後)に
示す。
、第5表に成形品の特性値の結果を示す、また、第5表
の特性値をグラフ化し、吸水率の結果を第1図に、絶縁
抵抗の結果を第2図(常態)および第3図(吸水後)に
示す。
第4表
第5表
第4表の作業性および成形品外観の結果によれば、本発
明の実施例においては、いずれの場合にも作業性は良好
であり、成形品の光沢、色むら等の外観も良好である。
明の実施例においては、いずれの場合にも作業性は良好
であり、成形品の光沢、色むら等の外観も良好である。
これに対し、比較例においては、比較例1(ピッチの添
加なし)の場合を除き、比較例2(ピッチの軟化点90
℃)、比較例3.4(ピッチの割合がいずれも50%)
では作業性あるいは外観がやや不良または不良である。
加なし)の場合を除き、比較例2(ピッチの軟化点90
℃)、比較例3.4(ピッチの割合がいずれも50%)
では作業性あるいは外観がやや不良または不良である。
この結果からみると、ピッチの軟化点90℃は良否の境
界近くの条件であり、良好の結果を得るためには100
℃を超える軟化点にする必要がある。また、ピッチの割
合は50%未溝にとどめれば、良好な結果を得ることが
できる。なお、比較例1(ピッチの添加なし)の条件は
、作業性は良好であるが、後述のように成形品の特性値
が著しく劣る。
界近くの条件であり、良好の結果を得るためには100
℃を超える軟化点にする必要がある。また、ピッチの割
合は50%未溝にとどめれば、良好な結果を得ることが
できる。なお、比較例1(ピッチの添加なし)の条件は
、作業性は良好であるが、後述のように成形品の特性値
が著しく劣る。
第5表および第1図〜第3図の成形品の特性値は、本発
明の実施例においては、いすも良好の値を得ている。
明の実施例においては、いすも良好の値を得ている。
第1図に示した吸水率においては、ピッチの割合が多い
ほど低くなって良好な耐水性を示しており、ピッチの添
加による効果が明確に認められている。
ほど低くなって良好な耐水性を示しており、ピッチの添
加による効果が明確に認められている。
第2図および第3図に示した絶縁抵抗においては、僅か
のピッチの添加で著しく高い値を示し、ピッチの添加が
歴然とした効果をもたらしている。
のピッチの添加で著しく高い値を示し、ピッチの添加が
歴然とした効果をもたらしている。
なお、第4表および第5表で明らかなように、ピッチの
添加を変えたフェノール樹脂成形材料の製造方法(3方
法)間の差は、作業性においても成形品の特性値におい
ても認められなかった。
添加を変えたフェノール樹脂成形材料の製造方法(3方
法)間の差は、作業性においても成形品の特性値におい
ても認められなかった。
[発明の効果]
本発明のフェノール樹脂成形材料は、増量剤の一部とし
て疏水性物質であるピッチを含有しているので、このフ
ェノール樹脂成形材料を成形すれば、耐水性に優れたフ
ェノール樹脂成形品□を得ることができる。
て疏水性物質であるピッチを含有しているので、このフ
ェノール樹脂成形材料を成形すれば、耐水性に優れたフ
ェノール樹脂成形品□を得ることができる。
さらに、本発明のフェノール樹脂成形材料によれば、従
来品に比べ絶縁抵抗が極めて高いフェノール樹脂成形品
かえられる。
来品に比べ絶縁抵抗が極めて高いフェノール樹脂成形品
かえられる。
また、本発明で使用するピッチは、コールタール、石油
の蒸留残査を減圧蒸留等の簡単な処理によって得られる
安価な原料であり、安価であることを要する増量剤とし
ての条件に適合している。
の蒸留残査を減圧蒸留等の簡単な処理によって得られる
安価な原料であり、安価であることを要する増量剤とし
ての条件に適合している。
この結果、耐水性、絶縁抵抗に優れたフェノール樹脂成
形品を安価に製造することができる。
形品を安価に製造することができる。
また、本発明のフェノール樹脂成形材料の製造方法は、
従来方法の製造設備等をそのまま使用することができる
。
従来方法の製造設備等をそのまま使用することができる
。
第1図は本発明のフェノール樹脂成形品の吸水率の測定
結果を示した図、第2図は本発明のフェノール樹脂成形
品の常態の絶縁抵抗を示した図、第3図は本発明のフェ
ノール樹i成形品の吸水後の絶縁抵抗を示した図である
。
結果を示した図、第2図は本発明のフェノール樹脂成形
品の常態の絶縁抵抗を示した図、第3図は本発明のフェ
ノール樹i成形品の吸水後の絶縁抵抗を示した図である
。
Claims (7)
- (1)成形用フェノール樹脂を主成分とし増量剤を含有
するフェノール樹脂成形材料において、増量剤が木粉お
よびピッチであることを特徴とするフェノール樹脂成形
材料。 - (2)増量剤のピッチの軟化点が100℃を超え200
℃以下である請求項1記載のフェノール樹脂成形材料。 - (3)増量剤のピッチの割合が10%以上50%未満で
ある請求項1記載のフェノール樹脂成形材料。 - (4)成形用フェノール樹脂と硬化剤、改質剤、木粉お
よびピッチを混合し、この混合物を加熱混練し、冷却し
たのち粉砕することを特徴とするフェノール樹脂成形材
料の製造方法。 - (5)混合物が成形用フェノール樹脂に硬化剤および改
質剤を混合し、つぎに木粉および粉砕したピッチを混合
したものである請求項4記載のフェノール樹脂成形材料
の製造方法。 - (6)混合物が、成形用フェノール樹脂に硬化剤および
改質剤を混合し、次にピッチを含浸させた木粉を混合し
たものである請求項4記載のフェノール樹脂成形材料の
製造方法。 - (7)成形用フェノール樹脂にピッチを加えて加熱混合
し、冷却して粉砕したのち硬化剤および改質剤を混合し
、さらに木粉を混合することを特徴とするフェノール樹
脂成形材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63097824A JP2663495B2 (ja) | 1988-04-20 | 1988-04-20 | フェノール樹脂成形材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63097824A JP2663495B2 (ja) | 1988-04-20 | 1988-04-20 | フェノール樹脂成形材料およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01268750A true JPH01268750A (ja) | 1989-10-26 |
JP2663495B2 JP2663495B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=14202477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63097824A Expired - Lifetime JP2663495B2 (ja) | 1988-04-20 | 1988-04-20 | フェノール樹脂成形材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2663495B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108587054A (zh) * | 2018-05-21 | 2018-09-28 | 芜湖创科新材料科技有限公司 | 一种高绝缘性复合塑料及制备工艺 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5571748A (en) * | 1978-11-16 | 1980-05-30 | Siemens Ag | Phenol resin molding material and electric insulator made therefrom |
JPS60183146A (ja) * | 1984-03-01 | 1985-09-18 | Asahi Organic Chem Ind Co Ltd | 母型用成形材料 |
-
1988
- 1988-04-20 JP JP63097824A patent/JP2663495B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5571748A (en) * | 1978-11-16 | 1980-05-30 | Siemens Ag | Phenol resin molding material and electric insulator made therefrom |
JPS60183146A (ja) * | 1984-03-01 | 1985-09-18 | Asahi Organic Chem Ind Co Ltd | 母型用成形材料 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108587054A (zh) * | 2018-05-21 | 2018-09-28 | 芜湖创科新材料科技有限公司 | 一种高绝缘性复合塑料及制备工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2663495B2 (ja) | 1997-10-15 |
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